軽量ゲーミングマウス全12種を比較【全て実機レビュー有り】
本稿では、おすすめの軽いゲーミングマウスをご紹介します。
いわゆる「超軽量ゲーミングマウス」は既に発表済みの製品だけで10種類を超え、どれを選べば良いか分からない方も多いと思います。本稿ではそれぞれの特徴をおさえたうえで比較をおこなっており、個別のレビュー記事も確認できます。
この記事を書いているミオニ (@mionigg) は、ゲーミングデバイスレビュアーとして活動しており、普段からさまざまなゲーミングマウスに触れ、記事や動画でレビューをおこなっています。レビュアーとしての知見を活かし、本当におすすめできる軽量ゲーミングマウスを厳選してご紹介しています。
はじめに
ゲーミングマウスの一般的な本体重量は、平均90g~100g台、軽くても80g台後半ほどでした。しかし最近になって、これまででは考えられないほど軽いゲーミングマウスが続々と登場しています。
軽量化の方法としては、本体外側に穴を開けたり、内部構造の見直しなど。これらによって本体重量が70gを下回るゲーミングマウスが続出、現状最も軽いもので47gとなっています。
こういった超軽量ゲーミングマウスの先駆けとなったメーカーはFinalmouse(ファイナルマウス)で、特に『フォートナイト』プロシーンでの使用率は凄まじいものとなりました。その影響からか、ゲーミングデバイスメーカー各社が開発に着手し、ちょうど今現在が発表ラッシュとなっています。
軽量ゲーミングマウス全種を比較
これまでに発表された軽量ゲーミングマウス全種類を比較。サイズや重量を見比べながら、気になるものを探してみてください。 ※国内未発売のものも含まれています。
製品名 | サイズ | 重量 | センサー | 穴の有無 |
---|---|---|---|---|
Finalmouse Ultralight ※廃盤 | M+ | 67g | PixArt PMW3360 | 有 |
Finalmouse Air58 Ninja ※廃盤 | M+ | 58g | PixArt PMW3360 | 有 |
Finalmouse Ultralight 2 Cape Town | S- | 47g | PixArt PMW3360 | 有 |
Razer Viper | M | 69g | Razer 5G | 無 |
Razer Viper Ultimate | M | 74g | Razer Focus+ | 無 |
ROCCAT Kone Pure Ultra | S | 66g | Owl-Eye 16K | 無 |
Xtrfy M4 | M | 65g | PixArt PMW3389 | 有 |
Glorious Model O | M | 67g / 68g (Glossy) | PixArt PMW3360 | 有 |
Grorious Model O- | S | 58g / 59g (Glossy) | PixArt PMW3360 | 有 |
G-wolves Skoll Sk-L | M+ | 65g | PixArt PMW3360 | 有 |
G-wolves Hati Ht-M | M | ~60g | PixArt PMW3389 | 有 |
Cooler Master MM710 | S+ | 52g / 57g (RGB) | PixArt PMW3389 | 有 |
Endgame Gear XM1 | M- | 70g | PixArt PMW3389 | 無 |
Seryth The Katana | ? | ? | ? | 有 |
Glorious Model D | ||||
Pwnage Ultra Custom | ||||
G-wolves Skoll Sk-S | ||||
XENICS TITAN G Air | ||||
Cooler Master MM720 | ||||
Sharkoon Light² 200 | ||||
Razer Viper Mini | ||||
軽量ゲーミングマウスの人気メーカー
軽量ゲーミングマウスの先駆けとなったメーカーや、いち早く乗っかったメーカーをご紹介します。既にさまざまなデバイスメーカーが軽量ゲーミングマウスを発表済みなので、選択肢はこの限りではありません。歴史を覗くつもりで目を通してみてください。
Finalmouse (ファイナルマウス)
Finalmouseは、ハニカム状の穴を開けることで軽量化を図った超軽量ゲーミングマウスの先駆けとなったゲーミングマウスメーカーです。製品を1ロットしか生産しないため、すぐに廃盤となってしまうのが特徴です。また先日、「Finalmouse Ultralight 2 Cape Town」の発売をもってマウスの製造を辞め、スニーカー業界に進出するという発表がありました。
日本正規代理店「ふもっふのおみせ」より入手可能です。
Glorious PC Gaming Race (グロリアス)
Glorious PC Gaming Raceは、キーボードやマウスパッドなどの周辺機器を扱っていたブランドです。初のゲーミングマウス「Glorious Model O」が重量わずか67gの軽量設計で、大きな話題を呼びました。これに続き、Model Oをそのまま小型化した「Glorious Model O-」も発表されています。
日本正規代理店が決定し、国内でもAmazon.co.jpなどから簡単に入手することが可能となりました。
軽量ゲーミングマウスおすすめ10選
以下から、デバイスレビュアーが厳選したおすすめの軽量ゲーミングマウスを紹介します。それぞれ個別のレビュー記事を出しているので、詳しく知りたい方はそちらもご覧ください。
1. 軽量ワイヤレスマウスの定番 Logicool G Pro Wireless
本体重量: 約80g (非常に軽い)
センサー: HERO 16K (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 0.9mm前後 (非常に短い)
本体重量80gの無線ゲーミングマウス「Logicool G Pro Wireless」は、間違いなくLogicool(ロジクール)の最高傑作と言っていいでしょう。何かと避けられがちだったワイヤレスマウスですが、プロゲーマーがこぞって使用していることからもG Pro Wirelessの信頼性の高さが証明されています。
中型サイズで癖が少ない万人向けの形状で、サイドボタンは配置をカスタマイズできるので利き手問わず対応。ケーブルの煩わしさを感じたくない方は試す価値あり。
2. 本体重量74gの無線マウス Razer Viper Ultimate
本体重量: 74g (非常に軽い)
センサー: Razer Focus+ (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 1.1mm前後 (短い)
「Razer Viper Ultimate」は、無線ゲーミングデバイス市場における”Logicool一強”を打ち崩すとも言えるRazerの意欲作。現状最も軽い74gの無線ゲーミングマウスで、ケーブルを繋ぎ直すことなく充電できてレシーバーの役割まで果たす”マウス充電ドック”が付属しています。
G Pro Wirelessよりも全体的に平べったい左右対称形状で、かぶせ持ちかつまみ持ちで平均的な手のサイズを超えない方ならば合います。こちらも両サイドにボタンがあるので左利きの方もOK。
3. KPOEが22g軽くなって新登場 ROCCAT Kone Pure Ultra
本体重量: 66g (非常に軽い)
センサー: Owl-Eye 16K (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 最短0.7mm (非常に短い)
ROCCATの人気ゲーミングマウスKone Pure Owl-Eye (KPOE)の内部構造を見直し、66gになって再登場(なんと22gも軽量化!)したのが「ROCCAT Kone Pure Ultra (KPU)」です。
小さめサイズの左右非対称型で、左サイドの窪みにちょうど親指が収まり、つまみ持ちでのフィット感が抜群です。手が小さめの方のかぶせ持ちやつかみ持ちにも適しています。
4. 新定番となり得る左右非対称型 Xtrfy M4
本体重量: 69g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3389 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 最短0.8mm (非常に短い)
「Xtrfy M4」は、軽量ゲーミングマウスとしては数少ない”クローンではない左右非対称”。全長がやや短いながらも傾斜の作り方が上手く、平均的な手のサイズで持ち方を問わずに握り込める形状です。特につかみ持ち・つまみ持ちとの相性が良いと感じます。
これまでになかったエルゴノミクス形状は、新定番となり得るポテンシャルを秘めています。カラーバリエーションが5種類も用意されているのも魅力。
5. わずか65gのZowie ECクローン G-wolves Skoll Sk-L
本体重量: 約65g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3360 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 0.8mm前後 (短い)
かぶせ持ちの定番ゲーミングマウスとも言えるZowie ECシリーズまんまの形状で、サイズはEC1とEC2の中間あたり。それでいて本体重量65gを実現している優秀なクローンマウスです。
クリック感は非常に軽く、センサー挙動も良好で、全体的に完成度が高いです。現状、軽量ゲーミングマウスを求めていてIE3.0クローンが好みという方はこれ一択でしょう。
6. わずか60gのG Pro Wirelessクローン G-wolves Hati Ht-M
本体重量: 約60g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3360 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 0.8mm前後 (非常に短い)
「G-wolves Hati Ht-M」は、最初に紹介したG Pro Wirelessのクローンマウス。厳密にはHati Ht-Mの方が両サイドが窪んでおり、G Pro Wirelessよりもしっかりと握り込みやすいです。
こちらもSkoll Sk-Lと同様、特に難点が見当たらない優秀なゲーミングマウスです。また、穴開きマウスとしては数少ない サイドに穴が開いていないタイプなので、そこをネックに感じている方はご心配なく。
7. 後部が膨らんだ52gの小型マウス Cooler Master MM710
本体重量: 53g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3389 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 最短1.3mm (短い)
小型かつ本体後部が膨らんだゲーミングマウスと言えばZowie ZA13が浮かびます。今でも非常に人気のモデルですが、軽さを突き詰めたいならば「Cooler Master MM710」が代役を果たしてくれるかもしれません。
つかみ持ち・つまみ持ちユーザーで小さめサイズが好みな方ならば、まず選択肢に挙げられるゲーミングマウスです。
8. Finalmouseに次いで登場した軽量マウス Glorious Model O
本体重量: 約67g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3360 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 0.7mm前後 (非常に短い)
Finalmouseに次いで登場した軽量ゲーミングマウスで、本体重量は67g(Glossyは68g)です。
全体的に平べったいZowie FK1に似た形状で、平均的な手のサイズでは かぶせ持ち・つまみ持ちと相性良し。クリック感、センサー、LoD、どれをとっても非の打ち所がないゲーミングマウス。ちなみにLEDライティングの発光がかなり綺麗。
9. Model Oの小型軽量モデル Glorious Model O- (Minus)
本体重量: 約58g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3360 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 0.8mm前後 (非常に短い)
Model Oの小型モデルで、それに伴い本体重量も58gとなっています。全長が8mmも削ぎ落されているので、選択肢が限られている手のサイズが小さめの方に最適。
筆者のような平均的な手のサイズの方でも、つまみ持ちでの運用はかなりオススメ。Model O同様にLoDの短さやクリック感の出来は良いので、軽さを追い求めているならば一考の価値有り。
10. 名作マウスの作者が開発に携わった Endgame Gear XM1
本体重量: 約70g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3389 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 1.2mm前後 (短い)
新興ゲーミングデバイスブランドの初製品「Endgame Gear XM1」は、Kana, Kinzu, Senseiなど、SteelSeriesの定番ともいえる左右対称ゲーミングマウスに携わったJohnny Rの協力のもと開発されたゲーミングマウスです。
コブの位置がズレたSensei系統の形状は、つかみ持ちとつまみ持ちに最適です。本体重量も肉抜き無しで70gと軽量なので、上記の名作マウスが好みという方はチェックすべき。
11. 現状最も軽い47gの小型マウス Finalmouse Ultralight 2
本体重量: 約47g (非常に軽い)
センサー: PixArt PMW3360 (非常に良い)
リフトオフディスタンス: 1.1mm前後 (短い)
Finalmouseの最後の作品は、つまみ持ちに最適な小型ゲーミングマウス。これまでに発表されたゲーミングマウスの中で最も軽い47gで、サイズ感もかなり小さめです。
付属のINFINITYSKINを本体に貼り付けることで、寸法を自分の好みに合わせて調整できます。前作である Ultralight や Air58 のような中型サイズ(M+)も再現できます。ゲーミングマウスを選ぶうえで最も重要となる形・大きさをカスタマイズ可能な、革新的と言っていいゲーミングマウスです。
12. 肉抜き無しで69gのRazer意欲作 Razer Viper
本体重量: 69g (非常に軽い)
センサー: Razer 5G (良い)
リフトオフディスタンス: 最短0.6mm (非常に短い)
大手デバイスメーカーRazer(レイザー)の意欲作。本体に穴を開けずに本体重量わずか69gを実現しています。Model Oと同じくZowie FK1と基本的には似通っており、本体後部が数ミリだけ切り取られたような形状です。
その軽さだけでなく、メインスイッチに光学式「Razer Optical Mouse Switches」が採用されたことによるクリック応答速度の速さも見逃せないところ。従来のゲーミングマウスは1msくらいですが、Viperは最高速0.2msと謳っています。ミリセカンド単位で反射神経を争うFPSに最適。
最後に
今回は、おすすめの軽量ゲーミングマウスをご紹介しました。今後もさまざまな製品が発表されることが予想されるので、形や大きさのバリエーションも増えてくるかと思います。軽さを問わず、色んな種類のゲーミングマウスが知りたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。