「Xtrfy M4」レビュー。持ち方を選ばない形状かつ、日本人の手に合うサイズ感の軽量ゲーミングマウス

「Xtrfy M4」レビュー。持ち方を選ばない形状かつ、日本人の手に合うサイズ感の軽量ゲーミングマウス

本稿では、Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M4」のレビューをお届けします。

Xtrfy M4
価格: -円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

2019年5月頃、軽量ゲーミングマウスが相次いで発表される中、Xtrfy公式Twitterが以下のようなツイートをしました。「Xtrfy UltraSuperHyperExtreme lightweight」と題された動画は、その滅茶苦茶な内容からジョークであると思われていました。しかしその翌月、Xtrfyは新作ゲーミングマウス「Xtrfy M4」を発表し、本件の伏線を回収。

そんな「Xtrfy M4」の特徴は、左右非対称のエルゴノミクス形状かつ、円状の穴を開けることで軽量化を果たしている点。現状、世に出ている超軽量ゲーミングマウスには左右非対称型の選択肢が少なく、筆者個人としても非常に期待していた製品です。早速見ていきます。

サイズは幅68 全長120 高さ39mmと中型(M-)で、全長が短いながらにかぶせ持ちでのフィット感を想定されたであろうフォルム。

左サイドのくびれ・手前側の膨らみはM1と非常に似ていますが、同ブランドのM1と比較すると9mmもの全長差があります。厳密に言えば、M1の本体後部を切り落としたぶん傾斜を強めたような形です。その他、コブや窪みの位置が細かく異なり、握ったときに全長の短さを感じさせません。

中心からやや後ろが最高点で、メインスイッチ部を除いてそれなりに高さがありますね。また、M1と同じくメインスイッチが水平に配置されている点も一つのポイントかなと思います。

表面材質はマットで、前面(メインスイッチのセパレート部を含む)にUVコーティングが施されています。サイドはコーティング無し。

本体重量は公称値69g(ケーブル除く)で、ケーブルを浮かせた状態での実測値は71.8gでした。

発表当初から何度か変更があったようですね。穴を開けたマウスの中では重たい部類に属しますが、乗り換えた際に馴染みやすいのではないかと思います。

ボタンは計6つ搭載されていますが、ゲーム操作への割り当てに利用できるのは従来と同じく5ボタン。

ホイール手前はLEDライティングの設定スイッチで、ゲームへの割り当ては不可能でした。

センサーにはPixArt PMW3389を搭載し、最大16,000DPIに対応しています。3389を採用したマウスはXtrfy初ですので、適切な調整が行われているのかは気になります。

裏面のDPI変更スイッチによって、400/800/1200/1600/3200/4000/7200/16000の8段階に切り替えられます。LEDの点灯カラーは数値によって変わります。下部に備わったスイッチからは、125/500/1000Hzの3段階でポーリングレート切り替えが可能です。

スペック

Xtrfy M4 製品仕様
形状 左右非対称
表面素材 マット (前面のみUVコーティング)
サイズ 幅68 全長120 高さ39mm
重量 69g (ケーブル除く)
ボタン数 6つ (ホイール手前はLED設定専用)
センサー PixArt PMW3389
DPI 400/800/1200/1600/3200/4000/7200/16000
ポーリングレート 125/500/1000Hz
LoD 0.8mm~ (実測値)
スイッチ オムロン製 (2000万回耐久)
ケーブル Xtrfy EZコード (疑似パラコード)
ソフトウェア 非対応

ギャラリー

製品イメージをチェックする (開閉できます)
Xtrfy M4
価格: -円 (本稿執筆時点)

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

Xtrfy M4の形状を画像でチェック(計9枚)

真っ先にお伝えしておきたいのは、M1とはタイプが異なる形状であるということ。M1がかぶせ持ちに特化したゲーミングマウスだとすれば、M4はフィット感をやや犠牲にしたオールラウンダー。シェイプが似ているのは親指周りのみで、その他に関しては全くの別物とまで言えます。

これらを踏まえたうえで、一般的な持ち方3種類との相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

かぶせ持ちは、親指側の形状がかなりフィットするので、それに合わせて覆いかぶせると良い具合にフィットします。全長が120mmと短いように思えますが、先端を除いてそれなりに高さがあるので、筆者のような平均的な手の大きさでも十分にカバーしてくれます。

M1との違いについて言及しておくと、M1は手を被せたときにピッタリと貼り付くのに対し、M4は薬指・小指の第一関節などのあらゆる箇所にゆとりが生まれます。あらかじめ手の形に沿ってフィットするのがM1、それぞれの指の配置を細かく調整できるのがM4、といった解釈で良いでしょう。

つかみ持ちは非常に相性が良いです。コブがちょうど良い位置にあり、手の大きさを問わずに握りやすいポイントを見つけられそうです。

筆者の場合、小指と親指の付け根あたりを本体に固定すれば、自然と掴むことができます。写真の通り、手はほんの少し斜め。

つまみ持ちは手の大きさ次第でしょうか。というのも、メインスイッチからその手前の傾斜が急なので、人差し指と中指に力が入りづらいことが懸念されます。筆者の手の大きさだと問題ありませんでしたが、手が小さめの方は窮屈そうです。

とはいえ筆者の場合、自然に操作できます。つまみやすいサイドの形状をしていますし、指の関節による細かな操作もしやすいです。

結論としては、相性問題は特に発生せず、一番持ちやすい持ち方をユーザー側で探れるマウスであると言えます。筆者はかぶせ持ちで運用していますが、つかみ持ちの方が確かなフィット感を感じられますし、普段から左右非対称マウスをつまみ持ちで運用している方にとっても良い選択肢になりそうです。

ボタン配置・クリック感

メインスイッチには2,000万回耐久のオムロン製が備わっています。クリック感はやや固めで、跳ね返りが少しだけ弱いです。ストロークは十分に短いですが、カチッと鳴った後に少しアソビがあります。クリック感に関しては好みが分かれそうです。

サイドボタンはタイトな押し心地かつ軽く、非常に押しやすいです。やや高めに配置されているので誤爆することも無さそうです。

写真のように、M1では奥側のボタンに親指が届きづらかったですが、M4では両側のボタンが押しやすい位置にきます。筆者の場合だと、つかみ持ちやつかみ持ちでも十分に届きます。このあたりは大きな改善点と言えるのではないでしょうか。

ホイールはノッチ感が少なくて固い、M1と同等のゴロゴロと回るタイプです。誤爆しづらいので個人的には好み。

ホイールクリックはやや固めで、クリック時にホイール周りの機構が歪むことなく押しやすいです。

センサー挙動・リフトオフディスタンス

M4の搭載センサーはPixArt PMW3389です。センサー自体の性能は高いものの調整が難しく、メーカーの技術が問われるものです。また、ポーリングレート500Hz設定時には安定するものの、1000Hz時にやや不安定になるという事例も多く見られます。

例のごとく、Mouse Testerでセンサーの正確性を検証。DPIはそれぞれ400, 800, 1600, 3200で、ポーリングレートは500/1000Hz、マウスパッド「PureTrak Talent」上でテストを実施しました。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。

MouseTesterの見方について
基本的には、波形に点が綺麗に沿っていれば、マウスのセンサーが正確なトラッキングを行えている、という認識で構いません。マウスを動かす速度が速いほど、波形が縦方向に長く生成されます。つまり、波形の折り返し地点は、マウスが最高速度に達したことを表します。

  • 横軸 Time(ms):経過時間を表す、1000分の1秒
  • 縦軸 xCounts:マウスの左右への移動量。右に動かすと波形が上方向に、左に動かすと波形が下方向に生成される。マウスを動かす速度が速くなるほど、縦方向に大きな波形が生成される。

例えば、「中間地点の波形に点が綺麗に沿っているが、折り返し地点でブレが生じている」という場合、基本的には正確にトラッキングできているが、マウスを動かす速度が速いと反応がブレる、といった見方となります。 しかし、折り返し地点のブレが毎回同じような傾向だった場合、「マウスを早く動かすとカーソルが毎回その動きをする」ということですので、カーソルの動きは安定しているということになります。そのような場合、マウスを早く動かすとカーソルの動きに癖が出るものの正常、といった認識で構いません。

◆500Hz

◆1000Hz

やはり、ポーリングレート500Hz設定時は正確にトラッキングできているものの、1000Hzだとマウスを動かす速度が速くなるほど不安定になります。

筆者の目では、実際のカーソル動作の違いは体感できません。よほどシビアなAIMを強いられるゲーマーでない限りはどちらで運用しても良いと思います。

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。こちらも使用するマウスパッドによって数値が変動する可能性があります。

所持している複数のマウスパッドで計測した結果、「Xtrfy XTP1 NiP ICE」上では0.9mm前後、「PureTrak Tallent」上では0.8mm前後となりました。平均して1mmを切るので、十分に短い部類であると言えます。

マウスソール

マウスソールは四隅に4枚。角が丸められたテフロン製です。それなりに滑りやすく止めも効くので、よほどこだわる方でない限りはそのまま使えると思います。余談ですが、先日Xtrfy製マウスの純正ソールがAmazonで入手可能となったので、M4専用のものも出てきそうですね。

パッケージ内には、替えのマウスソールが1セット付属しています。通常では4点ですが、センサー周囲の後付けソールもついてくるようです。

センサー周囲のソールを貼ることで、マウスパッドとの摩擦感が高まり、滑りを抑えて安定性を高められます(若干ではありますが)。ちなみにこれを貼り付けて計測したところ、リフトオフディスタンス(LoD)の数値には影響しませんでした。

ケーブル

ケーブルには疑似パラコード「Xtrfy EZcord」が備わっています。従来の標準ケーブルと比べると柔らかくて軽いです。最近よく出てきている疑似パラコード同士で比較すると、しなやかさはやや劣りますが、芯が無くてしっかりとしている印象です。

パラコードと呼ばれる類のケーブルは、通常のケーブルよりも断線しやすいという懸念点があります。その点、M4のケーブルは安心できそうです。

ケーブルの太さは2.76mmで、大抵のマウスバンジーに適合します。もちろん同社のB1にも対応しています。

LEDライティング

LEDライティングに関する設定も本体で完結します。それぞれの操作は以下の通り。

  • LED発光パターン変更:ホイール手前ボタンを押す
  • LED発光カラー変更:ホイール手前ボタンと右クリックを同時押し(単色エフェクトを選択した場合のみ)
    • イエロー / ライトブルー / パープル(ピンク?) / レッド / グリーン / ブルー / ホワイト
  • LEDエフェクトの速度変更:ホイール手前ボタンと左クリックを同時押し
  • LEDエフェクトの明るさ変更:ホイール手前ボタンとサイドボタンを同時押し(10段階)

両サイドの穴からLEDライトが漏れることも相まって、とても綺麗に光りますね。従来のようなイエロー単色に光らせながらエフェクトを楽しんだり、既に所持しているデバイスとライティングを合わせたりと、色々と遊べるのではないでしょうか。LEDは完全に消灯することも可能です。

結論とターゲット

「Xtrfy M4」について詳しく見てきました。先に懸念点から挙げると、クリック感の好みが分かれそうなところと、PixArt PMW3389搭載マウスではお馴染みの”ポーリングレート1000Hz問題”の2点くらいでしょうか。

形状に関しては「M1のフィット感をやや犠牲にしてオールラウンダー化した」という表現がしっくりときます。日本人の手に合うサイズ感ですし、各所にゆとりがあるので握っていて面白いです。ただし、かぶせ持ちに限定して言えば、フィット感はM1の方が数段も優れています。

とやかく言っていますが、個人的には期待通りの良いマウスでした。超軽量マウスもある程度のバリエーションが出揃ってきました。だからこそ「取捨選択が難しく一向にメインマウスが決まらない」という方も多いかと思いますが、そんな方々の終着点と成り得るのではないでしょうか。

※Xtrfy M4の発売予定時期は9月末~10月とのこと
※メーカーや当サイトの公式Twitter @Xtrfy_Japan / @DPQPJapan で最新情報をお届けします

Xtrfy M4
価格: -円 (本稿執筆時点)

Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M4」のレビューでした。