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VXE Dragonfly R1 Pro レビュー

VXE Dragonfly R1 Pro レビュー

VXE (VGN)のゲーミングマウス VXE Dragonfly R1 Pro をレビューします。

VXE (VGN)Dragonfly R1 Pro
販売価格:5,813円
本稿執筆時点では、この無線機器は電波法に定める技術基準への適合が確認されておらず、法に定める特別な条件の下でのみ使用が認められています。この条件に違反して無線機器を使用することは、法に定める罰則その他の措置の対象となります。

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この製品について

Dragonfly F1シリーズ 通称トンボマウスで日本国内でも名が知られるようになったVGNのブランドであるVXEより、新作のDragonfly R1シリーズが登場しました。

Dragonflyという製品名は相変わらずですが、トンボのロゴが無くなってどこかG PROっぽい見た目になっていて、これなら見た目が悪いという理由で避けられることはなさそうです。

VGNは群雄割拠の中国市場で恐ろしい数を売り上げている人気メーカーで、その強みは圧倒的なコストパフォーマンスです。低価格で販売されているのに品質は高価格帯の製品そのものといった感じで、費用対効果は他のメーカーと比べても頭一つ抜けている印象です。

バリエーション

VXE Dragonfly R1シリーズはそれぞれ性能が異なる4種類のバリエーションを展開しています。

色々と違いがあってややこしいのですが、FPSやMOBAをプレイするための高性能なモデルが欲しいという方はProかPro MAXのどちらかを選んでおけば問題ありません。

R1 SE R1 R1 Pro R1 Pro MAX
MCU BEKEN Nordic 52840
本体重量 51g 51g 48g 54g
マイクロスイッチ Huano Huano Huano Kailh
バッテリー 250mAh 250mAh 250mAh (最大75時間) 500mAh (最大150時間)
接続 有線 / 2.4Ghz / Bluetooth 有線 / 2.4Ghz
ポーリングレート 125 – 2000Hz
(2k dongleが必要)
125 – 4000Hz
(4k dongleが必要)
コーティング 有り 有り
ホイール TTC Silver
サイズ 64.0 x 120.6 x 37.8mm
SMART SPEEDモード 対応

ProとPro MAXの違いはバッテリー持ち・重さ・メインボタンのスイッチの種類です。

Pro MAXはProと比べてバッテリー容量が2倍で、連続動作時間が長くなる代わりに6グラムの差があります。Proが48グラム、Pro MAXが54グラムです。バッテリー持ちと軽さのどちらを重視するかで決めることになります。僕は軽いほう(Pro)を選びました。

また、メインボタンのマイクロスイッチも異なります。ProがHuano、Pro MAXがKailhです。

デザイン

ブラックを選択しました。ホイールの側面だけホワイトで、右側面にはVXE R1 PROの印字があります。G PRO X SUPERLIGHTを意識したかのようなデザインです。

前作 Dragonfly F1シリーズ にはあったトンボのロゴが無くなって少し寂しい。

コーティング

ProとPro MAXにはとても滑りづらいマットコーティングが施されています。指先や手のひらを一度決めた位置でしっかりと保持でき、どのような持ち方でも使いやすいです。

触った部分に跡が残りやすく、汗や皮脂による汚れが目立ちやすいのは、こういったコーティングでは避けられないところ。高いグリップ力とのトレードオフと言えます。

前作Dragonfly F1シリーズはシェル表面が滑りやすいのが難点だと感じましたが、Dragonfly R1シリーズではしっかりと改善されており、とても印象が良いです。

ビルドクオリティ

それぞれのシェルに隙間は無く、継ぎ目が目立ったり段差になっている部分もありません。シェルの成型精度・組み立て精度は充分に高いです。

シェルの強度も必要充分と言えます。側面に圧を掛けるとほんのわずかにたわみますが、ほとんどの軽量マウスはこれよりも深くたわみます。各部に圧が掛かったときに軋むような音が鳴ることもなく、安心して使用することができました。

本体を激しく振っても音は鳴りません。バッテリーをはじめとする本体内部の各コンポーネントが適切に取り付けられ、固定されていることが分かります。

ボタンやホイールのフィーリングに違和感は無く、意図せず作動したりすることもありません。それぞれのスイッチは適切に取り付けられていることが分かります。

本体重量/重量バランス

本体重量は公称値48.0g、実際に測ると49.1gと出ました。

重量バランスは良好です。重心はほぼ真ん中(センサー付近)にあり、重さが偏っている部分はありません。

  • 公称値:それぞれのメーカー・ブランドが公称している数値を引用して掲載しています。実際に測った数値とは異なる場合があります。
  • 実測値:電気式はかり(音又振動式)「イシダ MB-A300」で実際に測定した数値を掲載しています。

バッテリー

バッテリー容量は250mAhで、2.4GHz/1000Hz動作時 最大75時間の連続動作を謳っています。実際にテストしてみたところ、メーカーが謳っている数値とほぼ差がない70時間バッテリーが持つ計算となりました。

特定のセッティングでゲームを3時間プレイしながらバッテリー残量を30分毎に合計6回記録し、その減少値からおおよそのバッテリー持続時間を推測したものです。あくまで参考程度に留めてください。

形状と大きさ

VXE Dragonfly R1 Proはつかみ持ちとつまみ持ちに適した左右対称ゲーミングマウスです。寸法は64 x 120.6 x 37.8mmで、ミディアムサイズに分類できます。

両サイドのカーブがとても緩やかなのが特長です。ほぼくびれていません。ざっくりと言えば Endgame Gear XM2we や LAMZU Atlantis の両サイドのくびれをなくしたような感じです。

真ん中から先端にかけては程よい逆ハの字になっていて、意外にも指先の収まりがいいです。

もっとも近いのは Pulsar X2V2 (およびX2シリーズ) です。その違いはわずかで、 Dragonfly R1 Pro のほうが真ん中から前側にかけて少し細いところくらい。実際にグリップしたとき、薬指の指先がくる位置が若干変わります。

本体を横から見ると、真ん中よりも後ろ側が盛り上がっていることが分かります。これもXM2weやAtlantis、X2V2などに見られる特長で、去年あたりから流行っています。

前方から見ると、メインボタンはU字状に少しだけ窪んでいることが分かります。完全に水平だったりドーム型になっているよりかは指先の位置が定まりやすいように思います。

後方から見ると、左右両端まで充分な高さがあることが分かります。このような形状は浅めのつかみ持ちでグリップする角度や深さを細かく調整できます。最も盛り上がった部分に指の付け根を当てて支えられるのはもちろん、薬指と小指側の付け根を端の方に当てるだけでも安定しやすいです。

深めのつかみ持ちでは、手のひらの付け根から真ん中までべったりと広く当たる感じで、大きめのコブが手のひらの真ん中に圧迫感を与えます。個人的にはとても相性が良いように感じますが、かなり主張が激しいので好みが分かれそうです。

マウスソール

純白のPTFEマウスソールが上下に2枚貼り付けられていて、形は Pulsar X2V2 と同じに見えます。面積が広いのでスピード寄りとはいきませんが、それでも滑走を重視したタイプではあります。

エッジの処理はとても良く、しっかりと角度がつけられています。充分な厚みがあるので、柔らかいマウスパッドに沈み込ませてもボトムシェルが擦れません。

標準マウスソールに求められる品質を充分に満たしています。

メインボタン

メインボタンのマイクロスイッチはHuano Blue Shell Pink Dot。クリック感は素晴らしいですが、とても柔らかいので好みが分かれそうです。

どちらかというと手前側で押し込んだときの感触に優れています。とても軽い力で押し込めるうえに跳ね返りも強く、脱力した状態でマウスを操作する人に好まれそうなフィーリングです。

先端側に近づくにつれて跳ね返りが若干弱まりますが、それでも充分なくらいです。どの深さでグリップしても快適に使用できます。

プリトラベルとポストトラベルは若干ありますが気にならない程度です。

サイドボタン

サイドボタンは真ん中よりもやや前側に実装されており、よほど浅めにグリップしない限りは両方のボタンに指が届きます。

本体から充分に飛び出ているのでアクセスしやすく、角が丸まられたデザインによって親指が触れても不快には感じません。

クリックはやや固めで、しっかりとした反発感があります。プリトラベルとポストトラベルは若干ありますが気にならない程度です。

適切に調整されているため、とても押しやすく、重要なキーをサイドボタンに割り当ててもうまく機能しました。

ホイール

白いスクロールホイールに黒いゴムリングが嵌め込まれていて、まるでG PROみたいな見た目をしています。そういやサイドボタンの角の丸みなんかもG PROを意識してそうな感じがします。

横から見るとメインボタンよりもとても背が高く、人差し指をスライドさせるとすぐに見つかります。

正確性を重視したような回し心地です。スクロールしたときの感触が若干鈍く、それとは別にはっきりとしたノッチ感もあります。

好み次第ではありますが、強いて言うならApex Legendsのようなホイールスクロールを多用するゲームとの相性はおそらく悪いです。どちらにせよ軽い力で回せるほうが好みな人には合わなさそうです。

センサー

センサーはPixArt PAW3395です。独自のテストを行った結果、正常に動作していることを確認しました。

センサーは本体のほぼ真ん中辺りに搭載されています。

ポーリングレート

ポーリングレートは最大1000Hzで、別売りの4Kドングルを導入すると最大4000Hzでの動作に対応します。VGN(VXE) 4Kドングルのペアリング・接続方法についてはこちらで解説しています。

* 4KドングルはVXEの親会社であるVGNより発売されており、少しややこしいので注意が必要です。

ソフトウェアから動作ポーリングレートを4000Hzに設定後、PollingRateTesterApp v1.00.01 でポーリングレートを測定したところ、4000Hz付近の値を計測できました。

PollingRateTesterApp v1.00.01はRazerが提供するポーリングレートを測定するソフトウェアです。

通常、このようなソフトウェアやツールはいずれも、最大速度に合わせて調整されています。たとえば値を4000Hzに設定したとき、それと同じ、またはそれを超える値を表示させるのは困難です。4000Hzに近い値が計測できれば、ポーリングレート4000Hzでの動作は良好だと考えてください。

ブラウザ上でもポーリングレートを測定できるツールは存在しますが、同時に開いたタブや拡張機能などのあらゆる要素が原因となって正しく測定できない可能性が否定できません。

Mouse Tester v1.5 のInterval vs Timeでマウスの更新頻度の一貫性をテストしたところ、グラフはポーリングレート4000Hzの理論値である0.25ms付近を示しました。正常に動作しています。

Mouse Tester v1.5はマウスをテストするためのソフトウェアです。最も有名なのはxCountsですが、実はあらゆるモードが用意されており、さまざまな測定に役立てられます。

Interval vs Timeはマウスの更新頻度の一貫性をテストするモードです。理論上、ポーリングレートが1000Hzなら応答速度は1ms、4000Hzなら0.25msとなります。それに近い値が計測できれば動作は良好だと考えてください。

ソフトウェア

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VGN (VXE) 製品を一括で管理できるソフトウェア V HUB に対応しています。言語は英語か中国語のみですが、とてもシンプルにまとまっていて使いやすいです。

キー割り当てやDPI調整などの基本的な設定はもちろん、LoD(1mm/2mm)やデバウンスタイム(1ms~20ms)のような詳細設定も行えます。

Otherからはファームウェアのアップデート確認と更新も行えます。

結論とターゲット

本来、安価な製品に手を出すときは何かを妥協する必要がありますが、VXE Dragonfly R1 Proは非常に安価ながら高価格帯のゲーミングマウスと同等の品質を誇っています。低予算で本格的なゲーミングマウスを入手したいと考えている人にお勧めできます。

それぞれの項目について厳しく評価しても隙という隙がありません。Dragonfly F1 Proの唯一の不満でもあったシェル表面の滑りやすさは、R1シリーズではProとPro MAXに施されているマットコーティングによって改善されました。

クリックがとても柔らかいことは好みが分かれる点ではあります。ただ、固さに対して反発感も充分にあるので、それすらも優れているように感じます。脱力した状態をキープしながらマウスを操作するのを心がけている人や、つまみ持ちなど浅めにグリップする人の有力候補となりそうです。

VXE (VGN) の製品はどれも競合泣かせともいえる費用対効果の高さを誇っていますが、現時点ではゲーミングマウスの国内代理店が存在せず、AliExpressなどの海外サイトを利用する必要があります。そういった入手性に難がある点はネックですが、それを除けば、コスパ重視ならこれを選ばない理由がないほど良いマウスです。

VXE (VGN)Dragonfly R1 Pro
販売価格:5,813円

以上、VXE (VGN) のゲーミングマウス VXE Dragonfly R1 Pro のレビューでした。

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