ゲーミングマウスのリフトオフディスタンス(LoD)について
ゲーミングマウスにおけるリフトオフディスタンス(LoD)という用語について解説します。
リフトオフディスタンス(LoD)とは
リフトオフディスタンス(LOD)とは、マウスをどれくらい持ち上げるとマウスセンサーの反応が途切れるか、その距離のことを指しています。単位はmm(ミリメートル)です。
リフトオフディスタンスが長いと、マウスを持ち上げて元の位置に戻すときに意図しないカーソルの動きが発生してしまいます。
リフトオフディスタンスが短いと、マウスを少しでも持ち上げるとセンサーの反応が途切れ、再びマウスを置くまではカーソルが動かないので、思い通りに視点移動が行えます。
ゲーミングマウスによって長さが異なる
ゲーミングマウスによってリフトオフディスタンスの長さは異なります。
同じセンサーを搭載していてもリフトオフディスタンスが同じとは限りません。単にセンサーの性能だけでなく、センサーが搭載されている位置やマウスソールの厚みなども関係します。
また、組み合わせるマウスパッドの種類によっても変動します。
最適なリフトオフディスタンス(LOD)は?
個人的には「短ければ短いほど良い」と考えています。
マウスを持ち上げるという動作は、マウスのポジションを元に戻すために行うものです。
リフトオフディスタンスが長いと、マウスのポジションを元に戻す動作をするたびに意識してマウスを大げさに浮かせる必要があります。こんなことを毎回意識してるとエイムに集中しづらいです。
リフトオフディスタンスが短いと、少しでもマウスを浮かせただけでカーソルの反応が途切れてくれます。意図しないカーソルの動きを抑えられ、思い通りに視点移動が行えます。
リフトオフディスタンスを短くする方法
マウス側で設定する(対応製品のみ)
本体もしくはソフトウェアからリフトオフディスタンスを調整できます。
リフトオフディスタンスの調整はセンサーに備わっている機能です。
たとえば、PixArt PAW 3395ならリフトオフディスタンスを1mmと2mmに切り替えられます。
Razer Focus+やRazer Focus Proはリフトオフディスタンス関連の設定が充実しています。
性能が低いセンサーを搭載した機種ではリフトオフディスタンスの調整が行えません。
マウスパッドを変える
同じゲーミングマウスを使っていても、マウスパッドの種類によってリフトオフディスタンスの長さは変わってきます。
複数のゲーミングマウスパッドを試すことで、リフトオフディスタンスを理想的な長さに近づけられる可能性があります。
マウスソールを交換するか重ね貼りする
最も手軽な方法です。
ゲーミングマウスに標準で貼り付けられているソールの厚みは約0.5~0.8mmが一般的です。これよりも分厚いソールを貼ることでリフトオフディスタンスを短くできる可能性があります。
EspTigerやCorePadが展開しているサードパーティー製のマウスソールは0.8mm~1.0mmの厚さであることが多く、標準マウスソールよりも分厚いことがほとんどです。
汎用タイプのマウスソールを重ね貼りするのも効果的です。
ただし、マウスソールを分厚くしすぎると、センサーと読み取り面との距離が長くなって反応しなくなるので注意が必要です。
また、上記の方法で足したソールの厚みがそのままリフトオフディスタンスの短さに反映されるわけではないことには注意してください。説明は割愛しますが、そこまで単純な話ではありません。
センサーの一部をテープ等で塞ぐ
ゲーミングマウスを裏向けるとセンサーがあります。そのセンサーの一部をマスキングテープなどで塞ぐと、反応を鈍らせてリフトオフディスタンスを短くできます。
リフトオフディスタンスを手軽に短くする手段として有効ですが、機種やテープの貼り方によってはトラッキングの正確性に影響を及ぼす可能性があります。
センサーをテープで覆ってリフトオフディスタンスが短くなったことを確認した後、念のためMouse Testerなどで動作テストを行うことをお勧めします。
最後に
今回はリフトオフディスタンス(LoD)という用語について解説しました。
- リフトオフディスタンス(LOD)とは、マウスをどれくらい持ち上げるとマウスセンサーの反応が途切れるか
- センサーの種類が同じでもリフトオフディスタンスが同じとは限らない
- センサーが搭載されている位置(Y軸)、マウスソールの厚み、マウスパッドの種類によって変わる
- リフトオフディスタンスは短ければ短いほど良い(と筆者は思う)
- リフトオフディスタンスを短くしたいならマウスソールの交換がお勧め
この記事の内容をまとめました。
リフトオフディスタンスが短いゲーミングマウスを探している方は、以下の記事も参考にしてください。