「G-wolves Hati Ht-M」レビュー。サイドの窪みによってフィット感が増したG Pro Wirelessの軽量クローン

「G-wolves Hati Ht-M」レビュー。サイドの窪みによってフィット感が増したG Pro Wirelessの軽量クローン

本稿では、G-wolvesのゲーミングマウス「G-wolves Hati Ht-M」のレビューをお届けします。

G-wolves Hati Ht-M
価格: 9,200円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

G-wolvesより数ヵ月前に発売されたSkoll Sk-Lに続き、Twitterにて一部情報が公開されていたHati Ht-M。とにかく公式の情報が少なく、当初コアユーザーの間では、SkollがZowie ECクローンであったことから、HatiはZowie FKクローンではないか?と噂されていました。

そんなこんなでようやく流通したHatiですが、蓋を開けてみればまさかのLogicool G Pro Wirelessの軽量クローンでした。しかし異なる部分も多々あり、それが人によっては本家よりも気に入るかもしれないという、ある意味では事前評価を上回る製品となっています。早速見ていきます。

Hati Ht-Mは、計6ボタンを備える左右対称型ゲーミングマウスです。サイズは幅64.1 全長124.2 高さ39.6mmと中型(M)で、形状のファーストインプレッションはG Pro Wirelessの90%クローン。

表面コーティングは前面のみマット(灰色~黒のグラデーション部)。両サイドには防滑加工は施されていません。

既視感のあるフォルムですね。

どこかに特徴的な窪みがあるわけでもなく、癖の少ない左右対称型ゲーミングマウス。とにかくフラットな形状なので、フィット感が物足りないのは確か。しかし要所に細かな窪みがあり、特定の持ち方を拒まずそれなりに握り込める形状となっています。

Logicool G Pro Wirelessとの比較。写真の3アングルだと忠実なクローンに見えます。
しかし↓

決定的な違いとしては、Hati Ht-Mの方がサイドの窪みが強調されていること。底面側はHati Ht-Mの方が約2~3mmほど幅が狭く、握ったときにフィット感を強く得られます。

過去のレビュー記事では、G Pro Wirelessは確かに持ちやすいのですが、ややフィット感に欠けると評価しました。その原因がほぼフラットな両サイドの形状であり、そこを不満と感じていたユーザーはHati Ht-Mが解決してくれる可能性があります。

本体重量は公称値60g(ケーブルを除く)、ケーブルを浮かせた状態での実測値が62.9gでした。

いわゆる超軽量ゲーミングマウスの選択肢が増えてきて、もう驚かなくなってしまった読者も多いと推測しますが、中型サイズで60g前半は非常に軽いです。

付属品が非常に充実しています。交換用ソールとオプションのサイドグリップテープに加え、標準で備わっているパラコードケーブル、スイッチ TTC Golden Switchesの替えも同梱されています。

サードパーティー製の交換用パーツやオプションを購入するとなると、別途数千円は掛かります。販売価格が引き上げられているようには思えないですし、大判振る舞いですね。

ちなみにHati Ht-Mは、カラーバリエーションが4種類展開されています(ブラックホワイトブルーレッド)。本稿執筆時点ではAmazon.co.jpから全て入手可能です。

スペック

G-wolves Hati Ht-M 製品仕様
形状 左右対称型
表面素材 マット ブラック/ホワイト/レッド/ブルー
サイズ 幅64.1 全長124.2 高さ39.6mm
重量 60g (ケーブル除く)
ボタン数 6つ
センサー PixArt PMW3360
DPI ~12,000
ポーリングレート 125/500/1000Hz
LoD 0.8mm~ (実測値)
スイッチ TTC Golden Switches
ケーブル パラコード
ソフトウェア 対応
価格 9,200円 (Amazon.co.jp、本稿執筆時点)

ギャラリー

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G-wolves Hati Ht-M
価格: 9,200円 (本稿執筆時点)

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

Hati Ht-Mは癖の無い左右対称型ゲーミングマウス。自然な指の配置を妨げるような攻めた窪みは無く、持ち方を問わずにそれなりに握り込めるようになっています。

それと引き換えにフィット感はそこまで得られないという弱点もありますが、そもそも左右対称型にそれを求めるのは無理があります。現にクローン元のG Pro Wirelessは多くの支持を得ていることからも、万人向けにとって使いやすいものと言えるのではないでしょうか。

製品仕様の項目でもお伝えした通り、Hati Ht-Mの方が両サイドが窪んでおり、2~3mmほど底面側の幅が狭いです。

ちょうど親指・薬指・小指の3本が収まる位置なので、マウスをしっかりと握り込むことができ、G Pro Wirelessよりも少しだけ強いフィット感が得られます。

これらを踏まえたうえで、一般的な持ち方3種類との相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

かぶせ持ちは、G Pro Wirelessよりも相性がやや悪いと感じます。窪みが深くなったことによって3本指を本体に沿って折り込む必要があり、マウスに手を自然と覆い被せる感覚から遠のきました。

とはいえ持てなくはないです。どこかの指に違和感がある訳でもなく、よく言えば左右対称型マウス特有のフラットな握り心地。

つかみ持ちは相性が良いです。本体後部ギリギリまである程度の高さが残っており、そこに両サイドの窪みが助長し、手のひらと両サイドによる3点グリップで安定しやすいです。

本体に指のガイドとなる部分が無いので、持ち方の自由度もかなり高いです。そもそもの形状の好み次第ですが、つかみ持ちユーザーがHati Ht-Mとの相性問題に悩まされる心配は無さそうです。

つまみ持ちは最も相性が良いです。G Pro Wirelessでは”ただつまんでいるだけ”という感覚だったのに対し、Hati Ht-Mはちょうど親指・薬指・小指を配置するポイントが窪んでおり、明確なフィット感が得られるようになっています。

結論として、つまみ持ちかつかみ持ちでG Pro Wirelessを使用しているユーザーにとっては非常に感触が良いと思います。つまみ持ちは特に相性良し。ViperやModel Oといった背が低めの左右対称型が持ちづらくて苦手だという方にも適しているでしょう。

ボタン配置・クリック感

Hati Ht-Mには、クリック耐久性は1億回(100M)のTTC Golden Dustproof Micro Switchというオリジナルスイッチが備わっています。交換用スイッチも1セット付属しています。

クリックは軽めでストロークが短く、跳ね返りも十分強いです。スイッチのアソビがほとんど無く、歯切れのいいクリック感。連打や指切りも容易で、万人向けの調整と言えるのではないでしょうか。

浅めの位置でクリックしても押し心地にほとんど変化はなく、持ち方による相性は発生しなさそうです。これはセパレートタイプの特権ですね。

サイドボタンは本体から飛び出しており、親指の端でも押しやすいです。クリック感は軽く、ストロークは若干長め。

G Pro Wirelessよりも若干上に配置されています。どのような持ち方でも親指の上にくるので誤爆しづらいです。相当浅めのつまみ持ちでない限り、奥側のボタンにも届きます。

ホイールは確かなノッチ感があり、何度回したかが把握しやすいです。誤爆も発生しづらいでしょう。ホイールクリックはやや軽めで、複数回の連打を素早くおこなえます。

センサー挙動・リフトオフディスタンス

Hati Ht-Mの搭載センサーはPixArt PMW3360です。以前レビューしたSk-Lでも安定していたことから、挙動に関しては安心感はあります。

例のごとく、Mouse Testerでセンサーの正確性を検証。DPIはそれぞれ400, 800, 1600, 3200で、ポーリングレートは1000Hz、マウスパッド「PureTrak Talent」上でテストを実施しました。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。

MouseTesterの見方について
基本的には、波形に点が綺麗に沿っていれば、マウスのセンサーが正確なトラッキングを行えている、という認識で構いません。マウスを動かす速度が速いほど、波形が縦方向に長く生成されます。つまり、波形の折り返し地点は、マウスが最高速度に達したことを表します。

  • 横軸 Time(ms):経過時間を表す、1000分の1秒
  • 縦軸 xCounts:マウスの左右への移動量。右に動かすと波形が上方向に、左に動かすと波形が下方向に生成される。マウスを動かす速度が速くなるほど、縦方向に大きな波形が生成される。

例えば、「中間地点の波形に点が綺麗に沿っているが、折り返し地点でブレが生じている」という場合、基本的には正確にトラッキングできているが、マウスを動かす速度が速いと反応がブレる、といった見方となります。 しかし、折り返し地点のブレが毎回同じような傾向だった場合、「マウスを早く動かすとカーソルが毎回その動きをする」ということですので、カーソルの動きは安定しているということになります。そのような場合、マウスを早く動かすとカーソルの動きに癖が出るものの正常、といった認識で構いません。

波形に点が綺麗に沿っており、センサー挙動はかなり正確であると言えます。

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。こちらも使用するマウスパッドによって数値が変動する可能性があります。

マウスパッド「PureTrak Tallent」上で計測した結果、リフトオフディスタンスは0.8mm前後でした。こちらも十分すぎるほど短く、センサー周りは非常に優秀。

マウスソール

マウスソールは小サイズが四隅に4枚貼り付けられています。角が丸く加工されたテフロン製で、Sk-Lと同じものですね。標準ソールとしては滑りに長けた印象です。

楕円形や円形の汎用マウスソールを代替品として使用できます。

通常の交換用ソールのほか、大サイズの底面の上下のフチに合わせた形状のものも2枚付属しており、疑似的に大サイズを上下に2枚貼ったような形状にすることも可能。マウスパッドとの接地面が増えるので幾分か止めが効きやすくなります。

ケーブル

Hati Ht-Mにはパラコードケーブルが標準で備わっています。柔軟で軽いので、有線ゲーミングマウス特有のケーブルの引っ掛かりや重たさを感じづらいです。

G-wolves製マウスのケーブルは、最初から備わっているパラコードの中では非常に柔らかい部類。

パッケージには替えのパラコードケーブルが1本同梱されています。万が一断線してしまった際に交換できるだけでなく、他のマウスに使いまわすことも可能です。
(※メーカー保証対象外となるので自己責任で。ケーブル換装の際にはソケットの並びに注意。)

結論とターゲット

「G-wolves Hati Ht-M」は、両サイドの窪みを強調したG Pro Wirelessクローンでした。Sk-LはEC1とEC2の中間サイズでしたし、G-wolves製マウスは忠実なクローンではなく一部に変更を加えてきますね(意図的なのかは定かではないですが)。

安心と信頼のPixArt PMW3360センサーは正確な挙動で、スイッチも万人向けの調整。パラコードはマウスに標準で備わったケーブルとしては非常に柔らかい部類で、相当なこだわりがある方でない限りは満足できるでしょう。

パッケージには交換用ソールやグリップテープだけでなく、ケーブルやスイッチといったパーツまで同梱されており、コアユーザーにも嬉しい仕様です。総合的に見ても特に弱点は見当たらず、形状と重たさが気に入るのであれば試してみて損は無いと思います。

G-wolves Hati Ht-M
価格: 9,200円 (本稿執筆時点)

以上、G-wolvesのゲーミングマウス「G-wolves Hati Ht-M」のレビューでした。

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