【実測値あり】Rapid triggerキーボード30種類の性能を比較

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【実測値あり】Rapid triggerキーボード30種類の性能を比較

ラピッドトリガー機能に対応しているゲーミングキーボードの性能を比較してみました。

ラピッドトリガー対応キーボードの性能を比較

当サイトでは、Rapid Triggerキーボードの性能を評価するにあたって「基板の遅延」と「ボトムデッドゾーン」を測定しています。

評価メーカー / 製品名配列サイズHz平均遅延底部デッドゾーン購入先
1
God tier
WOBKEYRainy75 HE/RT Pro
ANSI75%80000.148ms0.015mm33500
1
God tier
WOBKEYRainy75 HE/RT Lite
ANSI75%80000.148ms0.015mm31500
1
God tier
MM StudioM6Lite+ (PCB)
ANSI60%80000.102ms
0.39ms
0.005mm
0.013mm
37800
3
A tier
Attack SharkX65 HE
ANSI65%80000.287ms0.018mm
0.021mm
0.026mm
6000
3
A tier
Attack SharkX65PRO HE
ANSI65%80000.287ms0.018mm
0.021mm
0.026mm
8000
2
S tier
WLMOUSEYing63
ANSI60%80000.024mm40000
1
God tier
Wooting80 HE
ANSI, ISO, JIS80%80000.21ms0.229mm36100
3
A tier
ASUSROG Falchion Ace HFX
ANSI65%80000.105mm32121
1
God tier
VAROVM75HE
ANSI75%80000.201ms0.202mm29800
1
God tier
NuPhyAir75 HE
ANSI75%80000.024mm23000
2
S tier
VarmiloMuse65
ANSI65%80000.031mm
0.296mm
23980
1
God tier
PulsarPCMK2 HE TKL
JIS80%80000.101mm
0.202mm
23980
2
S tier
MCHOSEACE60 Pro
ANSI60%80000.475ms0.015mm
0.02mm
0.077mm
9800
2
S tier
IYXMU68 PRO
ANSI65%80000.691ms0.022mm
0.038mm
0.082mm
18000
2
S tier
RAKKAH60
ANSI60%80000.181ms終売
3
A tier
LogicoolG PRO X TKL RAPID
JIS80%10000.261mm29800
2
S tier
MelGeekMADE68 Pro
ANSI65%80000.223ms0.015mm23000
3
A tier
CORSAIRK70 PRO TKL
ANSI, JIS80%80000.208mm27980
4
B tier
DAREUEK75RT
ANSI75%0.23mm17880
4
B tier
STORIAMercury 65
ANSI65%80000.18mm14850
3
A tier
DrunkDeerG75
ANSI, JIS75%10000.22mm18966
2
S tier
LUMINKEYMagger 68 HE Performance
ANSI65%80002.987ms0.04mm19800
2
S tier
HM LabHM66 Aegis
ANSI60%80002.19ms0.020mm40000
2
S tier
IQUNIXEZ60
ANSI60%80000.051mm
0.1mm
27980
2
S tier
HM LabHM66
ANSI60%80002.19ms0.018mm36000
2
S tier
Zirnex StudioHerald 68-M
ANSI65%80000.272ms0.02mm24980
3
A tier
KeychronQ1 HE
ANSI, JIS75%10000.514mm36098
2
S tier
NuPhyField75 HE
ANSI75%80000.061mm
0.22mm
23000
4
B tier
Akko5075S HE
JIS75%80000.14mm25500
3
A tier
Arbiter StudioPolar 65 Pro
ANSI65%10000.287mm25980
3
A tier
Arbiter StudioPolar 75 Pro
ANSI75%10000.287mm28980
2
S tier
ATKRS7 Pro
ANSI75%80000.057mm28500
4
B tier
Endgame GearKB65 HE
ANSI65%10000.39mm
0.942mm
26980
3
A tier
Turtle BeachVulcan II TKL Pro
ANSI, JIS80%10000.099mm23800
1
God tier
Everglide SU68
ANSI65%80000.13ms
0.34ms
0.015mm
0.029mm
25000
3
A tier
MelGeekMADE68
ANSI65%10006.18ms0.017mm
0.322mm
終売
3
A tier
MelGeekCyber01
ANSI75%10000.016mm
0.33mm
24000
3
A tier
SikakeybCastle CK75
ISO, ANSI75%80000.019mm28000
2
S tier
BackspaceOasis 75 Pro
ANSI75%80000.041mm37000
4
B tier
ELECOM GAMINGVK720A
ANSI, JIS75%10000.511mm32980
3
A tier
Arbiter StudioPolar65 Neo Tokyo
ANSI65%10000.485mm27980
2
S tier
Wooting60 HE+
ANSI60%10001.692ms0.236mm32980
5
C tier
RedragonFIDD
ANSI60%80000.36mm終売
5
C tier
IROKND75
ANSI75%80000.489mm13890
2
S tier
HM LabLoong66/Xu (PCB)
ANSI60%80002.19ms0.018mm終売
4
B tier
VXEATK75 (L ver)
ANSI75%10000.45mm19073
5
C tier
KeydousNJ80-CP HE
ANSI80%10000.503mm17000
4
B tier
WaizowlLightning60
ANSI60%10000.596mm終売
3
A tier
VXEATK68 (L ver)
ANSI65%10000.31mm17073
4
B tier
VXEATK75 (G ver)
ANSI75%10000.422mm19073
4
B tier
LAMZUAtlantis PRO KEYBOARD
ANSI65%10000.86mm28490
5
C tier
VarmiloVictory
ANSI65%80000.188mm終売
3
A tier
MeletrixBoog75
ANSI75%10000.462mm39600
3
A tier
Wooting60 HE (ARM)
ANSI, ISO60%10000.249mm終売
4
B tier
KeydousNJ98-CP
ANSI95%10000.583mm25000
4
B tier
DrunkDeerG60
ANSI60%10000.604mm15178
3
A tier
VXEATK68 (G ver)
ANSI65%10000.422mm18780
4
B tier
DrunkDeerG65
ANSI65%10000.587mm17600
5
C tier
SteelSeriesApex Pro (2023) TKL
ANSI, JIS80%10003.03ms0.347mm25282
4
B tier
RazerHuntsman V3 Pro TKL
ANSI, JIS80%10000.349mm32980
5
C tier
AkkoMOD007PC 7th Anniversary
ANSI75%10000.356mm13844
4
B tier
ELECOM GAMINGVK600A
JIS65%10000.464mm22980
4
B tier
Yuki AimPolar 65 Katana Edition
ANSI65%10000.955mm終売
4
B tier
Arbiter StudioPolar 65
ANSI65%10001.394mm21980
4
B tier
CORSAIRK70 MAX
JISFull80000.398mm28700
5
C tier
DrunkDeerA75
ANSI75%10000.851mm18357
5
C tier
TopreREALFORCE GX1 (30g)
ANSI, JIS80%10001.177mm33000
5
C tier
TopreREALFORCE GX1 (45g)
ANSI, JIS80%10001.192mm33000
3
A tier
ZENAIMZENAIM KEYBOARD TKL
ANSI, JIS80%10000.238mm48180
2
S tier
SikakeybCastle HM66
ANSI60%80002.19ms0.2mm30500
3
A tier
DrunkDeerA75 Pro
ANSI75%100021400
6
Unranked
Wooting60 HE (AVR)
ANSI, ISO60%1000終売
6
Unranked
WootingUwU
Mini100010400

入力遅延

入力遅延とは、キーボードの操作を行ってからディスプレイに反映されるまでに生じるレイテンシーのことを指します。

どれくらいの入力遅延があるか知りたい場合、ポーリングレートがユーザーにとって分かりやすい指標になりますが、ポーリングレートが高いからといって必ずしもレイテンシーが低いとは限りません。搭載しているチップの種類や、実際にどのような制御が行われているかなど、ユーザーに明かされることがほとんどない要素によって大部分が決定されます。また、ユーザーの使用環境によっても多少変動します。

ボトムデッドゾーン

ボトムデッドゾーンとは、キーストロークの最も底にある、キーがまったく反応しない区間のことを指します。

たとえばRapid Trigger 0.1mmを謳う機種に1mmのボトムデッドゾーンが存在する場合、Rapid Triggerを0.1mmに設定していたとしても、キーを最も深く押した状態から1mm戻さなければ入力がONからOFFに切り替わりません。Valorantでキーを離してストッピングするとき、一番底まで押し込んだ移動キー(WASD)を離してからキャラクターが止まるまでの速度は、ボトムデッドゾーンの短さによって変動します。

デッドゾーンの有無をメーカーが明かすことは少ないです。また、デッドゾーン0を謳う機種でも実際には存在することもあります。

Q&A よくある質問

Q. ボトムデッドゾーンって何?

Rapid triggerキーボードは、磁気式や光学式などの方式の違いはあれど、どれも信号のやり取りによって入力を検知する仕組みになっています。

Rapid triggerキーボードのスペック表を見てみると、「0.1mm」などの数値が記載されています。性能がどれほどなのかを示すためですね。

大体のキースイッチは約4mmくらい押せるようになっています。

そのうち最初と最後の0.1~1mmくらいは信号が弱いので、スペック通りに動かず、キーがまったく反応しない微妙な隙間ができてしまうことがあります。これをデッドゾーンと呼んでいます。

  • トップデッドゾーン:最初のほう。ストロークの頂点にあるデッドゾーン。キーを押し始めたとき、入力がオンになる速度に影響する。
  • ボトムデッドゾーン:最後のほう。ストロークの底にあるデッドゾーン。キーを一番深くまで押した状態から戻したとき、入力オフになる速度に影響する。

このページで公開している表に載っている通り、ほとんどのRapid triggerキーボードにはデッドゾーンがあります。その長さは機種によって異なります。

驚異的なのが、Rapid Trigger 0.1mmを謳っている機種でも、1mmを超えるボトムデッドゾーンが存在し、キーを一番底から1mm以上戻さないと入力がONからOFFに切り替わらないことがあります。

Valorantのキャラクター移動時に、WASDキーを底まで押していることを前提に話すと、

  • ボトムデッドゾーンが0なら、キーを離したらすぐに入力が終わり、ストッピングが掛かる
  • ボトムデッドゾーンが1mmあると、キーを離してから1mm戻った時点で入力が終わり、ようやくストッピングが掛かり始める
  • ちなみに… 少し前まで主流だったCherry MX Silver (銀軸)は、キーを底打ちから約2mm戻すとようやく入力が終わり、ストッピングが掛かり始める

といった具合です。「Rapid triggerキーボードを使ってValorantのストッピングを高速化したい!」と考えている場合は、デッドゾーンの短さを重視してみてもいいと思います。

とはいえ、人それぞれ自分に合った設定があります。また、人によっては1mm未満の差を体感できないといったこともあるかもしれません。デッドゾーン短いのが正義とは言い切れません。

ただ、デッドゾーンが短いということは、それだけ設定の幅が増えることと同義なので、Rapid triggerキーボードを選ぶうえである程度は考慮しておきたい部分ではあります。

Q. ボトムデッドゾーンの測定方法は?

①マイクロメーターでキーを一番底まで押し込んでONに
②マイクロメーターのゼロリセット機能で表示を0に
③マイクロメーターのツマミでゆっくりとキーを戻していき、入力がOFFに切り替わった瞬間の値を記録
上記①~③をランダムな10キーで行い、最大値と最小値をリストに記載

測定機材は、Mitsutoyoのマイクロメーターを自作のスタンドに固定したものです。マイクロメーターは25-50mmの範囲を0.001mm刻みでアナログ測定できるスペックを有しています。0.001mm刻みで計測できるとはいっても、キーボードの筐体の歪みやゴム脚の沈み込みなど、様々な要因によって多少の誤差は生じるかと思いますので、測定データはあくまで参考値として扱ってください。

さいごに

「入力遅延」と「ボトムデッドゾーン」という2つの要素でラピッドトリガー対応キーボードの性能を比較してみました。

今回は性能面に焦点を当ててみましたが、キーボードを選ぶうえで重視するポイントは人それぞれ異なると思います。以下の記事では、異なる条件ごとにおすすめできるラピッドトリガー対応ゲーミングキーボードを紹介しています。

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kenken

いつも拝見しております。ちょうどデッドゾーンについて気になっていたところなので、今回の検証大変ありがたいです。当方、デッドゾーンについてあまり明るくなく恐縮なのですが、デッドゾーンは入力した深さによって変わることはないのでしょうか。検証では環境を統一するために底打ち状態から計測されていますが、最大まで押下しない状態からキーを戻した場合に入力が解除されるまでの長さも知りたいです(例えば、最大ストロークが4mmのキーボードで、1mmまで入力した状態からキーボードを戻した場合)。表現が分かりにくくて申し訳ありません。教えていただけると幸いです。

meipuru

Wraith W75の検証もお願いしたいですm(__)m