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「Logicool G403」レビュー

「Logicool G403」レビュー

本稿では、Logicool(ロジクール)のゲーミングマウス「Logicool G403」のレビューをお届けします。 [no_toc]

Logicool G403
タイプ:左右非対称センサー:Pixart PMW3366解像度:最大12,000dpi最大加速度:-ポーリングレート:1,000Hzボタン数:6個リフトオフディスタンス:1.0mm前後ソフトウェア:対応サイズ:W68×D124×H43mm重量:約90g(ケーブル除く)価格:6,980円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

「Logicool G403」は、計6ボタンを備える左右非対称ゲーミングマウス。本体サイズは幅68 全長124 高さ43mmで中~大型。本体重量は90g(ケーブル除く)で、取り外し可能な10gの錘が付属されています。本体底面のフタを取り外して装着することで、好みに応じた重量調節が可能となっています。

本製品の無線モデルであるG703を除けば、ロジクールで唯一のIE3.0クローン機となります。左から右にかけて緩やかに降りていく形状、深めに窪んだメインスイッチ、大きめのサイドボタンを備えるなど、DeathAdderに近いデザインという印象を受けます。ただしDeathAdderは後部にかけて高さが削られていくのに対し、G403はマウス後部にも高さがあり、手のひらの中心にマウス本体がすっぽりと収まります。持ち方の相性や使用感は後述します。

表面はマット処理でそれなりに滑りづらく、両サイドにはマット加工済みのラバーシートが貼り付けられています。この滑り止めの効果が、見た目からは想像がつかないほど強力。布製の編組ケーブルはやや太めで、ケーブル長は2.1m。緩やかに巻かれて梱包されているので、開封時に癖はついていませんでした。

センサーには最大12,000DPIに対応するPixart PMW3366を搭載しており(旧型モデル)、ソフトウェアから100~12,000DPIを50刻みで調整可能です。さらに、使用しているマウスパッドとセンサーとの最適化を図るキャリブレーション機能が搭載されています。

なお、現行モデルのG403hにはLogicoolが独自開発したセンサーであるHERO 16Kが備わっています。HERO 16Kの正確性や挙動についてはG PRO Wireless や G PRO HERO のレビューにて検証しているので、そちらを参考にしていただければと思います。実勢価格は旧型が7,000円、新型が8,000円前後となっています。

ギャラリー

製品イメージをチェックする (開閉できます)

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

「Logicool G403」は左右非対称型のIE3.0クローン。左側面が大きく窪んでいるのに対し、右側面は底面に近づくにつれて広がっています。親指は窪みにすっぽりと収まり、薬指と小指は自由に配置できます。メインスイッチには人差し指・中指のガイドとなる大きな窪みがあります。また製品仕様の項目で記載した通り、本体後部の膨らみの範囲が広く、手のひらのフィット感が強い印象を受けます。

これらを踏まえたうえで、一般的な持ち方3種類との相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

かぶせ持ちでのフィット感は文句無し。しかし、後部の膨らみがかなり手前まで残っている形状が関係し、手のひらを軸に操作している感覚がします。やや違和感。IE3.0やDeathAdderでは、第一関節と第二関節の中間あたりが軸となり、指の先端を意識しながらマウスを細かく動かしやすいのです。とはいえ、持ちやすさに関しては評価が高く、それぞれの指が自然に配置できます。

後部に手のひらを預けるつかみ持ちでは、上記のような問題は払拭されます。サイドの3本指の配置にも困らず、グリップ感が強いので瞬時に持ち上げるのも容易。両サイドの形状が優秀なことから、つまみ持ちも快適な操作が行えました。ただし筆者の手の大きさがボーダーラインで、人によっては本体が大きすぎると感じる可能性は否めません。

結論として、どの持ち方でも握ったときの感触は良かったものの、個人的にはかぶせ持ちでの操作にやや違和感を感じました。マウスに手を覆いかぶせた際、どうしても手のひらに荷重が掛かり、手首や指の動きが伝わりづらい感じがあります。レビュー執筆にあたって1週間ほど使用したところ、違和感は払拭されなかったもののAIMは安定していたので、このあたりは好みの問題ということで結論付けるのが丸いと思います。

ボタン配置・クリック感

メインスイッチは分離式のセパレートタイプ。やはりG403の旧型モデルは3年前の製品ということもあり、押し心地に関してはやや不満アリ。クリック感はそこまで軽くなく、やや長めのストロークも相まって、しっかりと押し込む必要があります。跳ね返りは強いですが、連打はややしづらい印象です。

サイドボタンは特徴的な形状でかなり大きめ。非常に軽くて押しやすいうえに、親指を少し動かすだけで少ない力で押し込めます。押し心地は決してタイトではなく、若干のアソビがあるタイプ。ボタン配置も適切で、つまみ持ちで浅く持ったとしても奥側のサイドボタンに問題無く届きます。

ホイールはやや抵抗感があるタイプで、何度回したかが把握しやすいです。細かな凹凸が刻まれた滑り止めラバーは、しっかりと指をグリップしてくれます。ホイールクリックは重く、結構な力を込めないと押しづらいと感じる可能性があります。ホイール手前のDPI変更ボタンは、サイドボタンと同様に非常に軽め。ボタン配置の関係上、誤爆する心配は無さそうです。

センサー挙動・リフトオフディスタンス

MouseTesterの見方について

基本的には、波形に点が綺麗に沿っていれば、マウスのセンサーが正確なトラッキングを行えている、という認識で構いません。マウスを動かす速度が速いほど、波形が縦方向に長く生成されます。つまり、波形の折り返し地点は、マウスが最高速度に達したことを表します。

  • 横軸 Time(ms):経過時間を表す、1000分の1秒
  • 縦軸 xCounts:マウスの左右への移動量。右に動かすと波形が上方向に、左に動かすと波形が下方向に生成される。マウスを動かす速度が速くなるほど、縦方向に大きな波形が生成される。

例えば、「中間地点の波形に点が綺麗に沿っているが、折り返し地点でブレが生じている」という場合、基本的には正確にトラッキングできているが、マウスを動かす速度が速いと反応がブレる、といった見方となります。

しかし、折り返し地点のブレが毎回同じような傾向だった場合、「マウスを早く動かすとカーソルが毎回その動きをする」ということですので、カーソルの動きは安定しているということになります。そのような場合、マウスを早く動かすとカーソルの動きに癖が出るものの正常、といった認識で構いません。

旧型「Logicool G403」には、Pixart PMW3366が搭載されています。最大12,000DPIに対応しており、50DPI刻みで調節可能です。ソフトウェアからは、使用しているマウスパッドとの最適化を図るキャリブレーション機能が利用できます。

例のごとく、MouseTesterでセンサーの正確性を検証しました。DPIはそれぞれ400, 800, 1600, 3200で、マウスパッド「Corsair MM350」上で、キャリブレーションによる最適化をした後、テストを実施しました。結果として、センサー挙動は概ね良好です。どのDPIでも安定したトラッキングを行えています。

マウスを浮かせてからセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンスも検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。結果として、リフトオフディスタンスは1.0mm前後でした。マウスを浮かせた際のカーソルの無駄な動きをしっかりと抑えられる、短めの数値となっています。

マウスソール

マウスソールは、上下にU字型のものが2枚、中央のセンサー周りにO型のものが1枚。標準ソールとしては妥当な、やや滑りやすさに欠けたもの。逆に言えば、交換用のテフロン製ソールと比べると摩擦による止めが効きやすいです。そのまま使用しても悪くはないと思います。

G403専用の交換用マウスソールは、HyperglideHotline Gamesをはじめとした各メーカーから販売されています。試しにHyperglideに貼り替えてみると、見違えるほど滑りやすくなりました。滑りを改善したい場合、一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

ケーブル

ケーブルは長さ2.1mの布製で、かなり太めの部類です。この太さから想像できるほど硬くはないのですが、やはり取り回しづらいと感じます。また固定せずに操作していると、ケーブル自体の重みも気になります。

とはいえ手持ちのマウスバンジー4種には適合しており、ケーブル固定部にかろうじて収まるのが唯一の救い。結論として、G403のケーブルは太くて取り回しづらく、有線ゲーミングマウス特有の煩わしさを感じやすいので、マウスバンジーとの併用をオススメします。

ソフトウェア

「Logicool G403」は、Logicool ゲームソフトウェアによる詳細設定が可能です。設定項目としては、100~12,000のDPI調整(50刻み)、125/250/500/1000へのポーリングレート切り替え、各ボタンへのキー・マクロ割り当て、キャリブレーション、LEDライティングのカスタマイズとなります。

UIに対する不満は特に無し。旧型G403ではキャリブレーションが備わっていることで、マウスパッドの種類を問わずにトラッキングを最適化することが可能です。センサーとマウスパッドとの相性問題も特に耳にしたことはなく、そのあたりは信頼性が高いと言えるのではないでしょうか。

結論とターゲット

ロジクール初のIE3.0クローン「Logicool G403」は、筆者の好みにはやや合わなかったものの、持ち方を問わず対応できる優秀なゲーミングマウスでした。センサーの正確性の高さ、1.0mm前後のリフトオフディスタンスは高評価。しかし3年前の製品だけに、メインスイッチのクリック感は劣る印象です。総括すると惜しい製品

旧型をレビューすることで、改めて最新ゲーミングマウスの完成度の高さを再確認することができたように思います。少しでも気になる方は、センサーがHERO 16Kに刷新され、さらに筆者が不満に感じたメインスイッチまで改善されたという新型モデル「Logicool G403h」を検討する価値は大いにありそうです。

Logicool G403
タイプ:左右非対称センサー:Pixart PMW3366解像度:最大12,000dpi最大加速度:-ポーリングレート:1,000Hzボタン数:6個リフトオフディスタンス:1.0mm前後ソフトウェア:対応サイズ:W68×D124×H43mm重量:約90g(ケーブル除く)価格:6,980円 (本稿執筆時点)

以上、Logicool(ロジクール)のゲーミングマウス「Logicool G403」のレビューでした。

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