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ゲーミングマウスのセンサー性能をチェックする「Mouse Tester」の使い方

ゲーミングマウスのセンサー性能をチェックする「Mouse Tester」の使い方

マウスセンサーの正確性を確かめる意味

ゲーミングマウスの性能にかかわる重要な項目の一つとして「センサーの正確性」が挙げられます。

マウスを動かしたときに正確にカーソルが追従するかは非常に重要です。例えばFPSをプレイしていて、マウスを3センチ動かしたときにカーソルの動く量が毎回同じでなければ、敵にAIMが合うか合わないかが運に左右されてしまいます。

つまり、良いゲーミングマウスを探す際には、ユーザー好みに左右される部分である「形状」や「重たさ」はもちろん大事なのですが、そもそもある程度使い物になるセンサーを搭載していなければ本末転倒という訳です。

ほとんどのゲーミングマウスは、搭載しているセンサーの型番が公開されています。代表的なセンサーを挙げると、Pixart社のPMW3310, PMW3360, PMW3389など。メーカーが独自に開発したものだと、LogicoolのHEROや、SteelSeriesのTrueMove、Razerの5Gなどが挙げられます。

それぞれのセンサーが固有の性能を持っています。しかし厳密には、センサーの正確性は型番だけでは分かりません

マウスセンサーは、マウスを製造するメーカー側によって調整が行われています。適切な調整が行われていなければ、いくらハイエンドなセンサーでもカーソル挙動が不安定になります。当サイトのゲーミングマウスのレビューで毎回テストを実施しているのは、こういった理由からです。

Mouse Tester

前置きが少し長くなりましたが本題に移ります。マウスのセンサー挙動を確かめるには、無料ツール「Mouse Tester」を使用します。

Mouse Testerのダウンロード

Mouse Testerは 以下URLの MouseTester_v1.2.zip 148k .zip file からダウンロード可能です。

Mouse Tester Software:
https://www.overclock.net/forum/375-mice/1535687-mousetester-software.html

Mouse Testerの使い方

Mouse Testerはいたってシンプルなツールです。それぞれが意味するのは以下の通り。

  • Description… 表示名
  • Resolution… 表示DPI ※あくまで表示する数値なので、実際のDPIと異なっても何ら問題無し。
  • Mouse Data
    • Collect… 計測開始① 左クリックを押してから離すまでを計測
    • Log Start(F2キー)… 計測開始② ボタンを押してからもう一度押すまでを計測
    • Plot… 結果を表示
  • LogFile
    • Load… 保存したデータを読み込む
    • Save… 記録したデータを保存する

使い方はいたって簡単です。F2キーもしくは Log Start から計測をスタートさせ、一定時間マウスを素早く左右に動かした後、再びF2キーか Log Stop を押して計測をストップ。その後 Plot を押すと、結果画面が表示されます。

計測中のマウスの動かし方については、マウスパッド上で左右に振るだけでOKです。できるだけ高速で動かすと詳細なデータを得られますが、「ゲームプレイ中にこれくらいの速度で動かすこともあるだろう」という範囲に留めることをオススメします。

Mouse Testerの波形の見方

Mouse Testerは、マウスの瞬間的な移動量が大きければ大きいほど、波形が縦方向に長く生成されます。つまり、波形の折り返し地点はマウスが最高速度に達したことを表します。基本的には ”波形に点が綺麗に沿っていればセンサーが正確にトラッキングできている” という認識で構いません。

  • 横軸 Time (ms) … 経過時間を表す。単位がmsなので1000で1秒。
  • 縦軸 xCounts … マウスの左右への移動量。右に動かすと波形が上方向に、左に動かすと下方向に生成される。頻度はポーリングレート依存(500Hzなら0.05秒、1000Hzなら0.001秒)。

以下のような結果画面が表示されるかと思います。

結果画面の左下 Plot Type を切り替えることで、さまざまな波形を確認できます。最もよく見かけるのは xcounts vs times ですが、実際のマウスの動きをそのまま波形にする x vs y も見やすくてオススメです。

これだけの説明では分かりづらいと思いますので、以下から「良い例」「悪い例」「例外」3パターンの結果をご紹介します。

1. 良い例

テスト機「SteelSeries Rival 600」のセンサー挙動は以下の通り。搭載センサーはTrueMove 3+で、400DPI・ポーリングレート1000Hzで検証しています。

先ほど解説した通り、ピンクの丸で囲った波形の折り返し地点がマウスが最高速度に達したところ。ほぼブレずに波形に綺麗に点が沿っているので、センサーの正確性は高いと言えます。

2. 悪い例

Razer DeathAdder旧モデルのセンサー挙動がこちら。6年前に発売された製品で、かなり使い古した状態のものです。

基本的には波に点が沿っているものの、ピンク線で囲ったところは明らかに離れた位置に点が表示されています。これは、いわゆる ポインタ飛び と呼ばれるもので、マウスの実際の動きを無視してカーソルが移動していることを示しています。センサーの正確性に欠けていると言えます。

3. 例外

例外として、HyperX Pulsefire Surgeの400DPIでのセンサー挙動を。搭載センサーはPixart PMW3389で、400DPI・ポーリングレート1000Hzでの検証。

一見すると波から点が離れているように思えますが、折り返しの点の配置が毎回同じような傾向です。つまり、マウスを素早く動かしたとき、カーソルが毎回同じような挙動をするということです。このような場合、センサーの正確性は高いと言えます。

Mouse Testerの使い方は以上となります。あなたが使用しているゲーミングマウスのセンサー挙動はどうでしたか?もしもトラッキングの正確性に不安を覚えた方は、以下の記事からあなたに合ったゲーミングマウスを見つけてみてください。

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