「BenQ ZOWIE ZA13-B」レビュー。全サイズ共通で5g軽量化、クリックも軽くなったZAシリーズ最新モデル

「BenQ ZOWIE ZA13-B」レビュー。全サイズ共通で5g軽量化、クリックも軽くなったZAシリーズ最新モデル

評価:4

本稿では、BenQ ZOWIEのゲーミングマウス「BenQ ZOWIE ZA13-B」のレビューをお届けします。

BenQ ZOWIE ZA13-B
価格: 8,800円 (本稿執筆時点)

※ZOWIE ZA-Bシリーズは3サイズ展開。中型のZA12-B、大型のZA11-Bもラインナップしています。

製品仕様と外観

最近は”優れたゲーミングマウス”の基準が大きく変わっているというか、センサースペック以外の部分での技術革新も日々進んでおり、大手メーカーから新興メーカーまで目新しい製品を展開する流れが見られます。

そんな中でもZOWIEは迎合せずに、媚びずに、独自路線をひた走る印象を受けます。ブレないメーカーというか。ただ以前の「BenQ ZOWIE FK2-B Divina レビュー」でも触れた通り、着実にアップデートを重ねていることは確かです。

今回見ていくのはZOWIE ZAシリーズの最新モデルである「ZA-B シリーズ」。一部のユーザーから根強い人気を誇るシリーズで、市場にこれといったクローン機も出回っていないため、気になっている方は多いのではないでしょうか。早速見ていきましょう。

ZOWIE ZA13-Bは、5つのボタンを搭載する左右対称ゲーミングマウス。表面はお馴染みのマットコーティング。防滑性能は十分ですが、触った部分に跡がつきやすい特性です。

形状を4方向からチェックします。最大の特徴は”本体後部が大きく膨らんでいること”で、現状ではこれといったクローン機もなく、唯一無二の形状となっています。

左がZA13、右がZA13-B。右側のサイドボタンは無くなり、右手専用マウスに。

また、前モデルでは両側にサイドボタンが搭載されていましたが、グリップ時に薬指・小指に干渉するという観点から、ZA-Bでは右側が撤廃されています。

ZOWIE製マウスは手の大きさに合わせて選択できるよう、各シリーズに複数のサイズを展開しています。このZA-Bシリーズは3サイズ展開で、それぞれの寸法は以下の通り。

  • ZA11-B:67 x 128 x 40mm
  • ZA12-B:64 x 124 x 39mm
  • ZA13-B:62 x 120 x 38mm

サイズ感は上から順番に 大型、中型、小型と分類できます。

本体重量は82/78/75gで、それぞれ前モデルから5gの軽量化を果たしています。今回レビューするZA13-Bは公称値75g(ケーブルを除く)、ケーブルを含めた実測値は80.4gでした。

これは単純に、右側のサイドボタンが撤廃されたぶんだけ軽くなっていると考えてよさそうです。

センサーにはPixArt PMW3360が搭載されており、初期DPIは400/800/1600/3200の4段階です。またZOWIE製マウスの特徴として、全シリーズ共通でほぼ同じリフトオフディスタンスに調整されていることが挙げられます。

ZOWIE製マウスはソフトウェア不要で、本体のみで設定を完結できるプラグアンドプレイ設計となっています。本体底面からDPI・ポーリングレートを切り替えられ、それぞれの設定状況はLEDインジケーターで確認できます。

前モデルからの変更点

前モデルからの変更点は、仕様表などで公開済みのものに絞ると以下の通り。

  • センサーがPixArt PMW3310からPixArt PMW3360に
  • 右側のサイドボタンが撤廃され、右手専用に
  • 全サイズ共通で5gの軽量化(82g/78g/75g)
  • 底面ボタンからポーリングレート変更が可能に
  • ケーブルの根本が上向きに

こうやってリスト化すると、意外と変わってるんだなと。前モデルのZAシリーズは3サイズとも所持しているもののレビューは掲載していないため、本稿では新旧の比較を交えながら進めていければと思います。

スペック&ギャラリー

仕様/スペックをチェックする (開閉できます)
BenQ ZOWIE ZA-B 製品仕様
形状 左右対称
表面素材 マット
サイズ ZA11-B:67 x 128 x 40mm
ZA12-B:64 x 124 x 39mm
ZA13-B:62 x 120 x 38mm
センサー PixArt PMW3360
本体重量 82g / 78g / 75g
DPI 400 / 800 / 1600 / 3200
ボタン 5個
ケーブル ビニール製、2m
ポーリングレート 125 / 500 / 1000Hz
マウスソール ブラック、テフロン製
ソフトウェア 不要
価格 8,800円 (Amazon.co.jp、本稿執筆時点)
製品イメージをチェックする (開閉できます)
BenQ ZOWIE ZA13-B
価格: 8,800円 (本稿執筆時点)

※ZOWIE ZA-Bシリーズは3サイズ展開。中型のZA12-B、大型のZA11-Bもラインナップしています。

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

ZA13-Bは、手の大きさに合わせて3つのサイズから適切なものを選べば、持ち方を選ばない形状となっています。最大の特徴は”本体後部が大きく膨らんでいること”で、これが主要な持ち方とのシナジーを生みます。

とはいっても、本体後部がそこまで横に広がっているわけではなく、本体幅に着目したときに最も狭い部分と後部との差は7mm程度。サイドに配置する指の付け根が干渉しづらい、マイルドな形状となっています。

サイドに目を向けると緩やかに窪んでおり、先端部をあえて出っ張らせることによって、指先を引っ掛けられるポイントを作り、持ち上げ動作が行いやすいよう設計されています。

これらを踏まえたうえで、一般的な持ち方3種類との相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

かぶせ持ち

左右対称では珍しく、かぶせ持ちとも相性が良いように感じます。筆者の場合は、ZA13-Bのサイズ感では浅めに持つことになり、少し窮屈に感じます。かぶせ持ちならZA12-Bを選択します。

多くの左右対称マウスでは、形状の関係から”薬指と小指をベッタリ寝かせる”のが難しく、手にフィットしづらい印象を受けます。ZAは本体後部が盛り上がっているため第一関節がホールドされ、自然と指を伸ばした状態で形状に沿わせることができます。

また、サイドは緩やかな逆ハの字になっているので、親指が適度に引っ掛かります。さらにサイド先端は僅かに出っ張っており、薬指・小指が引っ掛かり、持ち上げ動作が楽に行えるように設計されています。

しかし、人差し指や中指の第一関節あたりにコブがあるIE3.0クローンとは違い、ZAの最も背が高いポイントは本体後部で、手のひらの真ん中あたり(第一関節の数センチ手前)に卵を押し当てたようにスペースが完全に埋まってしまうため、かなり独特な握り心地となっています。好みは分かれやすいと思います。

つかみ持ち

つかみ持ちとは非常に相性が良いです。本体後部の膨らみを手のひらで包むようにホールドでき、安定感が出ます。サイドはそこまで窪んでいないものの、サイド先端が出っ張った設計によって薬指の指先が引っ掛かり、持ち上げ動作も楽です。

サイズ選択については、主に本体幅の違いが争点になるかと思います。つかむときに指の関節をどのくらい曲げるかが変わってきます。また本体後部の広さも変わってくるため、どれくらい余裕を持って握れるか?という点も違ってきます。

ZA13-Bは本体幅の最も狭い部分がだいたい56mmで、一つ上のサイズであるZA12-Bは58mmとなっています。筆者の場合はZA13-Bでも幅が狭いとは感じず、自然なフォームで固定できますが、その他大勢のマウスと比べて細いという印象を受けます

つまみ持ち

本体後部の膨らみは一切活かされないものの、つまみ持ちとも相性が良いです。サイドのシェイプがマイルドかつ、本体幅が狭いので、手首や指先で細かいコントロールが行えます。

形状から背が高いように見えて実はそこまででもなく、指の関節を曲げ切ったフォームでも、マウス本体と手のひらが干渉することはありません。もちろん手の大きさに合わせて適切なサイズ選択を。筆者の場合は、つまみ持ちならZA13-B(最も小さいモデル)を選びます。

指の関節を使って細かなマウスコントロールをしたいとき、サイドの窪みが深いマウスでは、指先だけでなく指の側面なども接地した状態になります。そうなると、指の力があらゆる角度から伝わってしまい、意図しない方向にマウスが動いてしまう場合があります。

しかし、サイドが適度に窪んでいなければ、つまみづらい(=マウス本体をしっかり固定することが難しい)と感じ、かえってコントロールを失います。ZAはそのあたりが丁度良い塩梅となっています。指先でつまんだときに「おっ!」となる訳ではないですが、エイムは安定します。

ボタン配置・クリック感

メインスイッチ

前モデルのZAシリーズと言えば、クリックが固いことが難点として度々挙げられていましたが、ZA-Bでは随分と軽くなっています。僅かに跳ね返りが強くなったS1/S2のようなイメージです。

大きな要因として、メインボタンに搭載されているスイッチが変更されていることが挙げられます。従来のZAにあった詰まったような感覚が取り除かれ、短いストロークは保ったままに明瞭なクリック感となっています。これは大きな改善点であると言えるでしょう。

またセパレートタイプではないものの、押し込む位置によるクリック感の変化はそこまで感じられず、ホイールより手前側の浅い位置でも軽い力でクリックできます。

サイドボタン

サイドボタンの押し心地は固めで重たく、押し込むにはそれなりの力を要します。また手前と奥で押し比べたときに、奥側の方がわずかに固いように感じます。

ボタン自体は適切な位置にあり、どの持ち方でも問題無くアクセスできますが、つまみ持ちのような指に力が入りづらいフォームでは奥側が押しづらいので注意。

ホイール

16ノッチの光学式ホイール。ZOWIE製マウスではお馴染みのもので、ずっと使い続けているユーザーからすると変わらない良さも感じられるのかなと思いますが、ノッチ感が緩いというか、反応点から次の反応点までが曖昧な印象で、正確に操作するには慣れが必要です。簡単に言い直すと、操作感に癖のあるホイール。また、動作音も大きいです。

左がZA13、右がZA13-B。ホイールのゴムグリップが変更されている。

細かな部分だと、ホイールを覆うゴムグリップの切り込みの形状がS1/S2と同じものに変更されています。以前は一定間隔ごとにへこんでいたのが、逆に一定間隔ごとに出っ張っており、指への引っ掛かりを感じられるようになっています。

ホイールクリックはちょうど良い固さで、明瞭な押し心地。カチッと柔らかい音が鳴ります。

センサー

センサーはド安定の「PixArt PMW3360」で、ZOWIE独自の調整が加えられています。初期DPIは400/800/1600/3200の4段階で、底面のDPI変更スイッチより切り替えられます。

例のごとく、Mouse Testerでセンサーの正確性を検証。DPIはそれぞれ400, 800, 1600, 3200で、ポーリングレートは1000Hz、マウスパッド「BenQ ZOWIE G-SR」上でテストを実施しました。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。

MouseTester: xCounts

MouseTester: xSum

Mouse Testerの波形は同社製の3360搭載モデルとほぼ変わらず、調整にこれといった変更点は無さそう。実際のゲームプレイでも違和感なく動き、センサー挙動に問題はありません。

リフトオフディスタンス (LoD)

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。使用するマウスパッドによって数値が変動する可能性があります。

マウスパッド「BenQ ZOWIE G-SR」上で計測した結果、ZOWIE ZA13-Bのリフトオフディスタンスは1.3mmでした。モデルチェンジ後もほぼ数値が統一されているため、操作感そのままに使用できるのが強みです。

センサーの位置

新旧モデルで比較して、センサー位置に変更はありません。

マウスソール

いつもと変わらない黒色のテフロンソールが上下に2枚配置されています。角が丸められており、それなりに滑りやすく止められるバランス型。色もあって摩耗が目立ちますが、他と比べて削れやすいという訳でもありません。

パッケージに交換用ソールが1セット付属しています。

ちなみにZAシリーズは、最も小さいZA13だけソールのサイズが小さいので、交換用ソールはZAシリーズという括りではなく13だけ独立した形で販売されています。購入の際には注意すること。

ケーブル

これもお馴染みのビニール製ケーブル。実測値は約2.9mmと、太さにも変更は無し。編組ケーブルと比べると柔軟で取り回しやすいですが、流行りのパラコードケーブルと比べると劣ります。

新型からはケーブルの根本が上向きに取り付けられているため、ブッシュが下を向かず、マウスバンジーで適切に浮かせることでマウスパッドとの接地を防ぎ、抵抗感もわずかに取り除くことができます。

ビルドクオリティ

クオリティの高いシェルに包まれており、強めに握ってもシェルの軋みは見られません。また、各ボタンやケーブルの根本など、各部は揺れることなくしっかりと固定されています。

ビルドクオリティに一切の難はありません。

結論とターゲット

「BenQ ZOWIE ZA13-B」について詳しく見てきました。全体を通していくつかの改善点が見られましたが、その中でも使用感の向上に繋がっているのは、全サイズ共通で5gの軽量化 (ZA13-Bは75g) と、クリック感が明らかに軽くなったことでしょう。

以前よりZAシリーズを愛用しているユーザーならば、まず乗り換えて損はないものになっているかと思います。しかし、高価格帯の有線ゲーミングマウスとしては、癖のある操作感の光学式ホイールや、ビニール製ケーブルなど、遅れを取っている部分も見られます。

とはいえ、手の大きさに合わせてサイズを選択できるのは明確な強みですし、一部のユーザーから熱烈に支持される優れた形状、相変わらずの品質の高さなどを考えれば、左右対称ユーザーにとって良い選択肢の一つとして挙がってくると思います。

BenQ ZOWIE ZA13-B
価格: 8,800円 (本稿執筆時点)

※ZOWIE ZA-Bシリーズは3サイズ展開。中型のZA12-B、大型のZA11-Bもラインナップしています。

以上、BenQ ZOWIEのゲーミングマウス「BenQ ZOWIE ZA13-B」のレビューでした。

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