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「HK Gaming Mira-S」レビュー。つまみ持ちに最適な小型軽量ゲーミングマウス、しかし低価格ゆえの欠点も有り

「HK Gaming Mira-S」レビュー。つまみ持ちに最適な小型軽量ゲーミングマウス、しかし低価格ゆえの欠点も有り

本稿では、HK Gamingのゲーミングマウス「HK Gaming Mira-S」のレビューをお届けします。

レビューサンプル提供: HK Gaming

HK Gaming Mira S
価格: 5,500円~ (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

過去にG-wolvesの代理店を務めており、Amazon.co.jpを通してHati Ht-Mをはじめとするゲーミングマウスを日本に流通させていたHK Gamingが、自社製品として新たなゲーミングマウス「HK Gaming Mira-S」を発売。

「Logicool G Pro Wireless」や「G-wolves Hati Ht-M」の小型(軽量)版で、前述の2モデルが人気を博していることもあり注目が集まっていました。ようやく入手できたので詳しくチェックします。

なお注意点として、パッケージに描かれているのは同社から発表済みの「HK Gaming Mira-M (Amazon.comに飛びます)」で、Mira-Sとはサイズが異なるため、パッケージと実物とでは穴の位置が少し異なります。それでは見ていきます。

Mira-Sは合計6ボタンを搭載する左右対称型のゲーミングマウス。

ホワイト、ブラック、バンブルビー、ブラック&オレンジの4色展開となります。表面コーティングは、前面がラバーコーティング、両サイドが処理無しのプラスチック。

Mira-Sの寸法は幅60 全長114 高さ39.5mm。これよりも大型のHati Ht-Mが幅64.1 全長124.2 高さ39.6mmなため、幅4mm、全長10mmも短くなっていながら、背の高さはそのままということになります。

形状を4方向からチェックすると、やはり丸々としており、G Pro WirelessやHati Ht-Mをそのまま小型化したというよりは縦にギュッと凝縮した感じ。Razerでいうところの「Viper」と「Viper Mini」の関係に近いです。

それゆえに、小型設計ながらも比較的背が高いため、面積が広いサイド部分を有するなど、つまみ持ちに適正がありそうな形状となっています。逆にかぶせ持ちやつかみ持ちでは短すぎるかなと思います。

本体重量は公称値61.0g、ケーブルを含んだ実測値は65.4gでした。非常に小さいMira-Sですが、類似サイズの製品と比べるとそこそこな重量が確保されています。参考として、これより一回り大きいHati Ht-Mが60gです。

センサーにはド安定なPixArt PMW3360を搭載しています。主なスペックは 最大12,000DPI、最大加速50G、最大速度250IPS。初期DPIは400/800/1600/3200/6400/10000で、初期設定ではDPIを変更するとホイール部分のLEDカラーが切り替わります。

専用ソフトウェア「HK Gaming Mouse」に対応しており、詳細設定が可能です。

HK Gaming Mira S
価格: 5,500円~ (本稿執筆時点)

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

今回紹介しているMira-Sは、G-wolves Hati Ht-M や Logicool G Pro Wirelessの小型版という位置付け。とはいっても背の高さは変わらず、幅と全長のみが縮小しているため、全く別物の形状となっています。

やはり小さいのでかぶせ持ちとは縁がないですが、現行のゲーミングマウスの中でも非常に小さいサイズ感ながら、本体中央から後部にかけて大きく膨らんでいたりと、変わった形状のマウスであると言えます

これらを踏まえたうえで、一般的な持ち方3種類との相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

かぶせ持ち

Mira-Sをかぶせ持ちするのは難しいです。全長が足りず、手が収まりきりません。また幅も不足しており、薬指と小指を自然に折り込むことが不可能です。

つかみ持ち

つかみ持ちは好みが大きく分かれそうです。理由としては、全長が114mmと非常に短いため、手のひらの配置、指をどれだけ立てるかなど、手の大きさによっては厳しい制限が掛かるからです。

とてもマイルドな形状なので、手が小さい方にとってはG Pro Wirelessのような立ち位置になるかも。

つまみ持ち

つまみ持ちは相性抜群です。浅すぎず深すぎない両サイドの窪み、ちょうどいい背の高さ。そこらの小型マウスよりも優れた操作感だと感じます。

サイドの窪みが深すぎると操作しづらいのか?という点についてですが、指の関節を使ってAIMしたときなどマウスに触れる指の角度が変わった際に、窪みが深すぎると思わぬ引っ掛かり方をしてコントロールを失うことがあります。

これを改善するには、意識して関節の曲げ方をするなど工夫が必要なため、自然で操作できる範囲かつ フィット感を得られるMira-Sの形状はよくできたものであると言えます。

ボタン配置・クリック感

メインスイッチ

メインボタンに採用されているのは5,000万回耐久のオムロン製スイッチ。やや固めの押し心地、短いストローク、「パチパチ」と甲高い音が鳴ります。

これらの特性自体は良いのですが、ガワが外側にカタつき、クリック感に大きく影響を及ぼしていることが大きなマイナスポイントに。押下するたび「グッ」とズレる感触がするので、決して良いクリック感とは言えません。

軽量ゲーミングマウスでは初期ロットに多く見られる症状なため、今後Mira-Sでも改善は望めるかもしれません。ですが、同様のフィードバックがしつこいほど報告されている中「まだやるか…。」というのが率直な感想です。もうこのくだりやめよう。

サイドボタン

本体からしっかりと飛び出た、丸みを帯びたサイドボタン。最も窪んでいるところに配置されており、つまみ持ちでも奥側のボタンに親指が届きます。

一般的な固さで、浅めにカチッと押し込めるので、特に問題ありません。

ホイール

ホイールはノッチ感が非常に弱く、回し心地もかなり軽め。その他の操作も伴うゲームプレイ中となると1ノッチぶん正確に操作するのが難しいため、競技系のゲームに適したホイールではないと感じます。

なお、”本体を振るとホイールが揺れて「カラカラ」と鳴る個体がある”とコミュニティ内でいくつか報告されています。筆者の手元にある2つでは確認できませんでした。

ホイールクリックはやや固めで、押し込んでもホイールが歪まずに安定しています。

センサー性能

Mira-SはPixArt PMW3360センサーを搭載しており、主なスペックは 最大12,000DPI、最大加速度50G、最大速度250IPS。初期DPIは400/800/1600/3200/6400/10000の6段階で、ホイール手前のDPI変更ボタンから切り替え可能。DPIの数値に応じてLEDカラーが切り替わります。

例のごとく、Mouse Tester (xCount, xSumの2種)でセンサーの正確性を検証。DPIは400/800/1600/3200で、ポーリングレートは1000Hz、マウスパッド「PureTrak Talent」上でテストを実施しました。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。

MouseTester: xCounts

MouseTester: xSum

xCounts、xSumともに綺麗な波形が出ています。

また、『VALORANT』『Apex Legends』『League of Legends』の3タイトルを中心に使用しましたが、カーソルの挙動に一切違和感は出ておらず、センサー性能は良好であると言えます。

リフトオフディスタンス (LoD)

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。使用するマウスパッドによって数値が変動する可能性があります。

マウスパッド「PureTrak Talent」上で計測した結果、Mira-Sのリフトオフディスタンスは1.1mm前後でした。十分に短いです。

マウスソール

純白のPTFE(フッ素樹脂)ソールが四隅に4枚で、とても滑りやすいものです。エッジの処理がやや甘いため、マウスパッドによっては引っ掛かりが気になるかも。

まんまIE3.0用マウスソールの形状 (楕円形の汎用ソール) で、気軽に交換できるのは嬉しい仕様。

ケーブル

標準でパラコードケーブルが搭載されています。従来のケーブルと比べると重たさや抵抗感は取り除かれていますが、芯が残っていて固いです。やはり初期から備わっているケーブルの中で群を抜いて柔らかいのはXM1ですね。

ソフトウェア

Mira-Sは、専用ソフトウェア「HK Gaming Mouse」に対応しています。以下のURLよりダウンロード可能です。

HK Gaming Mouse:https://hk-gaming.com/pages/download

設定項目は、ボタンへのキー・マクロ割り当て、100~12,000(50刻み)のDPI変更、LEDライティング設定、マウス加速ON/OFF、LoD変更、スクロールスピード・デバウンスタイム切り替え、ポーリングレート変更(125/250/500/1000Hz)となります。

注意点として、Mira-Sは「Improve pointer presicion (ポインター精度を高める)」というWindowsのマウス加速がデフォルトで有効となっています。該当部分のチェックを外すことでマウス加速が無効化されるのでお忘れなく。

結論とターゲット

「HK Gaming Mira-S」について詳しく見てきました。つまみ持ちと非常に相性が良く、「ちょうどいいサイドの窪みの深さ、ちょうどいい背の高さ」なところは非常に高く評価しています。

しかし欠点として”メインボタンのガワのカタつき”がクリック感に影響を及ぼしていることが挙げられます。これは過去に発売された”軽量ゲーミングマウス”という一大トレンドを代表するゲーミングマウスたちが初期ロットでこぞって抱えていた欠点でもあります。

Glorious、G-wolvesといった比較的早めにハニカムマウスの製造を始めたメーカーの製品は、世界中から数多くのフィードバックを受けたこともあり改善が見られます。そんな中で後発のMira-Sが未だにこの問題を抱えているのは、選択肢が増えた今となっては致命的だと感じます

ただし完全ではない品質と引き換えに価格は安いため、「上記のような欠点には目を瞑れるし、それよりも形状が気になる」という方はじゅうぶんに試す価値があるとも思います。

HK Gaming Mira S
価格: 5,500円~ (本稿執筆時点)

以上、HK Gamingのゲーミングマウス「HK Gaming Mira-S」のレビューでした。

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