Attack Shark R3 レビュー
Attack Sharkのゲーミングマウス Attack Shark R3 をレビューします。
レビュー用サンプル提供:Attack Shark
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この製品について
AttackShark R3はマグネシウム合金シェルを採用したゲーミングマウスです。つかみ持ちとつまみ持ちに適したBeast XとBeast X Miniの中間くらいのサイズ感で、本体重量はたった46gです。
この小さいドングルでポーリングレート8000Hzを出せる謎の技術も搭載しています。
シルバーとホワイト、ブラックの3色展開で、販売価格は14,000円です。スペックからは考えられない安さとなっているため、本来は分からない性能面も含めて色々と検証してみました。
シェルの精度や強度
シェルは隙間なく組み上げられていて、成型精度はとても高いように見えます。
マグネシウム合金シェルはとにかく頑丈で、力を入れてもたわんだり軋むような音が鳴ることはありません。
内部は基板やケーブルが見えないようにカバーが被せられています。カバーはちゃっちい薄いプラでできていますが、近くで見ないと気付けません。逆に気付いたとき少し損した気分になりました笑
ボタン
ボタンやホイールの感触はとても良いです。
メインボタン
メインボタンのスイッチはKailh GM 8.0。金属シェルらしさのある鋭いクリック感です。クリックの固さは並みくらい。無駄な遊びがなく、とても歯切れが良いです。
押す場所によって感触が変わることもないです。穴が開いていない部分であれば、ほぼ押し心地が変わりません。
サイドボタン
サイドボタンは少し固いです。余計な遊びがなく、力を入れた瞬間に反応します。
どちらのボタンもひらがなの「く」の字のように出っ張っています。ボタンに親指が少し掛かるように持って、指先を傾けるだけで押せるようにすると、つまみ持ちでもサイドボタン使えるかも。
ホイール
ホイールは軽めかつ、はっきりとした区切りがあります。上下どちらに回しても同じ感触で、かなり良い感じ。
ホイールクリックは少し軽めです。左右クリックと同じくらいの力で押せるので、ホイールクリックを多用する場面も気になりません。
コーティング
表面はとても滑りやすいです。側面にまで穴が開いているので、付属のグリップテープで穴を埋めるなど、何らかの対策は必要になってくると思います。
意図的かは分からないのですが、側面に開いている穴が指先に沿うような形をしているので、持ち方によっては指先を固定するのに役立つかもしれません。
ポーリングレート
この小さなドングルでポーリングレート8000Hz対応を謳っています。少し不安なのでRazerのツールでポーリングレートを測定してみましたが、しっかり8000Hz出てます。
MouseTester v1.5.3でポーリングの一貫性をテストしたところ、8000Hzで0.125ms付近、4000Hzで0.25ms付近を示しました。ジッターも少なく、安定性については問題無さそうです。
センサー
センサーはワイヤレスマウスでは定番のPixArt PAW3395です。
センサーの位置はマウス本体の真ん中辺り。左側面のセンサーの真横に、親指の指先を置くのにちょうどいい穴があるので、センサーと親指を平行にして持ちたい人は使えると思います。
DPI偏差は無かったです。実際に測ってみた結果、Logicool G PRO X SUPERLIGHT 2の800DPIと比較すると、このマウスは802DPIとなりました。
クリック遅延
クリック遅延はポーリングレート1000Hz~8000Hzすべての設定値で約2.7ms~2.8msでした。おそらくチャタリング対策のためにデバウンスタイムが入っています。
光学式スイッチならデバウンス0でもチャタリングを起こさないのですが、このマウスのように機械式スイッチを搭載している場合、低いデバウンスだとチャタリングを起こす可能性が高まります。
この結果を見ると、光学式スイッチを搭載していて、クリック遅延が非常に少なく、形や重たさも似ているWLmouse Beast Xシリーズがどうしても魅力的に見えてしまいます
バッテリー
バッテリー持ちはポーリングレート1000Hzでだいたい70時間くらい。8000Hzだと18時間くらい。ソフトウェアにはバッテリー残量の%表記がなかったので、おおよその時間を測りましたが、長くもなければ短くもないという感じ。8000Hzで使ったときは思ったよりも減らないな、と思いました。
公式サイトには最大200時間バッテリーが持つと書いてありましたが、これはおそらくBluetoothの場合です。
形状と大きさ
形状と大きさは、WLmouse Beast X と Beast X Mini の中間みたいな感じです。小さくはあるんだけど小さすぎない、絶妙なサイズ感だと思います。
G PRO X SUPERLIGHTの幅をあまり変えずに、めちゃくちゃ平べったくした感じ。G PRO miniではないんですが、G PROより一回り小さいマウスを探していたという人にはまると思います。
平均的な手の大きさだと、つまみ持ちや浅めのつかみ持ちに合います。親指の位置を先に決めて、他の指を伸ばし気味にすると、とても楽に持てます。
メインボタンには程よい窪みがあります。人差し指や中指の位置が定まりやすいです。
側面のカーブはとても緩やかです。先端に近い部分だけわずかに逆ハの字になっている程度で、角度もほとんどついていません。
本体後部には大きな穴が開いていて、手のひらをあててもコブが主張してこないので、余計に平べったいように感じます。深めに持つと手のひらにフィットしづらく、しっくりときづらいです。
マウスソール
大きなマウスソールが上下に2枚と、センサー周囲に1枚。これとは別に、汎用丸型マウスソールが11粒くっついたシートも付属していました。
接触面積が大きいこともあって滑りは控えめです。エッジはちゃんと処理されています。
ソールガイドの窪みが浅めに設計されているので、ソールがマウスの底面からしっかりと飛び出てくれます。分厚くて柔らかいマウスパッドと組み合わせてもボトムシェルが擦れづらいです。
ソフトウェア
ソフトウェアは日本語非対応です。英語に切り替えてみたところ、LODが Silent Height と表現されているなど、一般的に使われている用語とは違った表現がされていて、ちょっと戸惑いました。
結論
AttackShark R3について詳しく見てきました。なぜこの値段なのか分からないくらい、マウス本体はよくできています。シェルは小さな隙間もなく高い精度で組み上げられているように思います。ボタンやホイールはとても感触がよく、とにかく使いやすいです。
性能面は少し不安でしたが問題無さそうです。小さなドングルでもちゃんとポーリングレート8000Hz出ています。ジッターも少なく、動作は安定しています。センサーのDPI偏差も無かったです。
クリック遅延は約2.7ms~2.8msと、若干のデバウンスタイムが入っているように思います。クリック遅延の少なさを重視する人は、チャタリングの心配がない光学式スイッチを搭載していて、形も重たさも似ているWLmouse Beast Xシリーズを選んだほうが良いという評価になります。
ただ、クリック遅延の少なさは二の次で、コストパフォーマンスを重視する人にとっては非常に良い選択になることは間違いないかと思います。
なお、パッケージやマウス本体には技適マークのみが表示されていて番号がありませんでした。これについてAttackSharkに問い合わせると番号を教えてもらうことができたので、総務省のホームページで検索をかけたところ、相互承認(MRA)による工事設計認証の取得を確認できました。番号も記載してくれ・・・。
Attack Sharkのゲーミングマウス AttackShark R3 のレビューでした。