「Xtrfy M1」レビュー。手に自然にフィットする左右非対称ゲーミングマウス

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「Xtrfy M1」レビュー。手に自然にフィットする左右非対称ゲーミングマウス

本稿では、Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M1」のレビューをお届けします。 [no_toc]

レビューサンプル提供: Xtrfy Japan

Xtrfy M1
タイプ:左右非対称センサー:PixArt PMW3310解像度:最大4,000dpi最大加速度:-ポーリングレート:-ボタン数:5個リフトオフディスタンス:-ソフトウェア:-サイズ:W59×D129×H39mm重量:約95g(ケーブル除く)価格:8,845円 (2019/1/29時点)

製品仕様と外観

Xtrfyは、スウェーデンのCS:GO強豪チーム Ninjas in Pyjamas が製品の設計・開発にかかわるゲーミングデバイスメーカー。その関わりはとても深く、XtrfyのオフィスとNiPのゲーミングハウスが同居しているほど。今回レビューするM1も、プロゲーマーによる調整を重ねて設計されたゲーミングマウスとなります。

「Xtrfy M1」は、本体のロゴがXtrfyの通常モデルに加え、NiPのチームロゴが刻まれたNiP Editionも展開されています。それぞれの違いは本体ロゴのみで、その他の製品仕様は全く同じです。以下からチェックしていきます。

本体サイズは幅59 全長129 高さ39mmと中型で、かぶせ持ちに最適なエルゴノミクス設計となっています。全体的に高さを抑えつつも、サイドのシェイプが秀逸で、自然に手にフィットする形状となっています。ボタン数は5個と最低限で、メインスイッチにはオムロン製、サイドボタンにはKailh製を採用しています。

本体重量は公称値95g(ケーブル除く)と、中型サイズとしては標準的な数値です。表面にはラバーコーティングが施されています。この滑り止め効果が非常に高く、マウスを握った手が吸い付く感覚を得られます。また、サイドボタン表面にもエンボス加工が施され、手の滑りによる誤操作の心配がありません。

センサーはPixArt PMW3310を搭載しており、裏面のDPI変更スイッチにより400/800/1600/3200/4000DPIの5段階に切り替えられます。ポーリングレートは125/500/1000Hzの3段階に対応しており、同じく裏面のスイッチより切り替え可能。ソフトウェア不要のドライバレス製品となります。

Xtrfy M1 製品仕様
形状 左右非対称型
サイズ 幅59 全長129 高さ39mm (中型)
重量 95g (ケーブル除く)
ボタン数 5
センサー PixArt PMW3310
DPI 400 / 800 / 1600 / 3200 / 4000
LOD 1.2mm前後 (実測値)
スイッチ メインスイッチ Omron製 / サイドスイッチ Kailh製
ケーブル 編組ケーブル
ソフトウェア 不要

ギャラリー

Xtrfy M1のイメージ画像(計12枚)を以下からご覧いただけます。

製品イメージをチェックする (開閉できます)

パフォーマンス

持ち方の相性・操作感

Xtrfy M1は万人向けの中型サイズで、いわゆるIE3.0クローンの左右非対称ゲーミングマウスとはやや異なる形状です。本体後方やサイドの形状が手の形に沿って設計されているので、かなりフィット感が強く得られるタイプです。全体的に背が低めに設計されていることも特徴です。

例のごとく、一般的な持ち方3種類との持ち方の相性をチェック。筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があることを前置きしておきます。

このM1はかぶせ持ちのために設計されたゲーミングマウスと言って良いと思います。左サイドの手前側が大きく広がった形状が、親指を付け根から固定してくれます。先端にいくにつれて本体幅が短くなっているので、薬指と小指も無理なく配置できます。表面のラバーコーティングも相まって、指先にまで力を入れることなく軽々とマウス本体が持ち上がり、95gながら意外と重たさを感じないことも特徴の一つ。

全長が129mmと長いものの後方を除けば幅は短めなので、実際に握るとすっぽりと手に収まる感覚があります。かぶせ持ちユーザーで、IE3.0クローンをはじめとした左右非対称型ゲーミングマウスを使用していて、イマイチ手に合わなかったり、細かな点に違和感を感じるという方は試す価値有り。

左右非対称型としては全体的に低めの設計で、つまみ持ちでも快適に操作できます。一方で、つかみ持ちでも指が干渉することなく操作できるものの、後方に高さがそこまでない形状なので、好み次第では物足りなさを感じてしまう可能性があります。特に問題は無いものの、M1のエルゴノミクスデザインの恩恵を受けづらく、相性が良いとは言えなさそうです。

結論として、M1はあらゆる持ち方に対応しているのですが、その中でもかぶせ持ちでの操作感は本当に優れています。かぶせ持ちに適した左右非対称マウスを探している方ならば、真っ先に選択肢に挙げていいのかなと思います。

ボタン配置・クリック感

メインスイッチはオムロン製が採用されています。クリック感は軽く、ストロークは短めです。跳ね返りも適度に強いので、連打やホールドも容易に行えます。また、左右非対称型のゲーミングマウスと言えば、左右スイッチの高さが異なることが多いですが、M1はメインスイッチがほぼ同じ高さに並んでいます。手の大きさや持ち方の癖に左右されず、両クリックを安定して押せます。

Kailh製のサイドボタンも同様に軽いのですが、程良いアソビがあるので誤爆しづらいです。手前側ボタンの幅が広く取られており、奥側は狭め。かぶせ持ちでは両方のボタンに指が届くものの、つかみ持ちやつまみ持ちでは奥側ボタンに届きません。

ホイールは適度に硬めで、LEDライティングゾーンの左右をラバーが覆う形となっており、適度なグリップ感があります。回すたびに強めのノッチ感があり、何度回したかを掴みやすいです。ホイールクリックはやや硬く、意識して押し込む必要があります。

センサー挙動とリフトオフディスタンス

MouseTesterの見方について

基本的には、波形に点が綺麗に沿っていれば、マウスのセンサーが正確なトラッキングを行えている、という認識で構いません。マウスを動かす速度が速いほど、波形が縦方向に長く生成されます。つまり、波形の折り返し地点は、マウスが最高速度に達したことを表します。

  • 横軸 Time(ms):経過時間を表す、1000分の1秒
  • 縦軸 xCounts:マウスの左右への移動量。右に動かすと波形が上方向に、左に動かすと波形が下方向に生成される。マウスを動かす速度が速くなるほど、縦方向に大きな波形が生成される。

例えば、「中間地点の波形に点が綺麗に沿っているが、折り返し地点でブレが生じている」という場合、基本的には正確にトラッキングできているが、マウスを動かす速度が速いと反応がブレる、といった見方となります。

しかし、折り返し地点のブレが毎回同じような傾向だった場合、「マウスを早く動かすとカーソルが毎回その動きをする」ということですので、カーソルの動きは安定しているということになります。そのような場合、マウスを早く動かすとカーソルの動きに癖が出るものの正常、といった認識で構いません。

Xtrfy M1の搭載センサーはPixArt PMW3310です。これは一世代前のセンサーではあるものの、設計・開発にかかわるNiPのメンバーが長年の実績から選んだという背景があります。底面のDPI変更スイッチから、400/800/1600/3200/4000DPIの5段階に切り替えることができます。

例のごとく、Mouse Testerでセンサーの正確性を検証します。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。DPIはそれぞれ400, 800, 1600, 3200で、ポーリングレートは1000Hz。マウスパッド「Corsair MM350」上でテストを実施しました。結果としては、適切に調整された3310の挙動を見せており、センサーのトラッキング精度は非常に高いです。

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。その結果、リフトオフディスタンスは1.2mm前後でした。マウスパッドの相性によって変動するものの(公称値は1.5mm前後)、十分に短いと言えるでしょう。

マウスソール・ケーブル

マウスソールはテフロン製で、製品特有の形状のものが計3枚です。エッジ(角)を丸める加工がされており、標準ソールとしては滑りやすく止めやすい、バランスの取れたものだと思います。そのままで使用するのも十分に快適だと言えるでしょう。

ソールを剥がしてみると(保証対象外となります)一定間隔ごとに溝が刻まれています。底面は平らになっていないものの、円形の汎用ソールを問題無く貼り付けられました。0.9mmなど厚めのソールに貼り替えることで、リフトオフディスタンスを縮めることができます。

ケーブルは黒と黄色の編組で、ケーブル長は2mです。根元から先端まで芯がある感じでやや硬く、有線マウス特有の煩わしさは感じます。マウスバンジーと併用することで軽減できます。ケーブルの根本には高さがあるので、マウスパッドに過度に擦れることはありません。

ケーブルの太さは実測値2.5mmとやや細めで、手持ちのマウスバンジーの一部で固定部分に対応しておらず、ケーブルが滑ってしまいました。同ブランドから発売されている、シリコン製アームを採用した「Xtrfy B1」と相性抜群です。併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。

結論とターゲット

「Xtrfy M1」は、クリック感やセンサーの正確性、リフトオフディスタンスなど適切な調整が施されており、性能面に全く問題無し。表面のラバーコーティング仕上げは優れた滑り止め効果を得られ、精密なカーソル操作を手助けしてくれます。

万人向けの中型サイズかつ、手に馴染むよう湾曲した独特な形状は、かぶせ持ちで抜群のフィーリングを得られます。IE3.0クローン系統のゲーミングマウスが好きで、かぶせ持ちで手に自然とフィットするゲーミングマウスを探している方に最適です。

Xtrfy M1
タイプ:左右非対称センサー:PixArt PMW3310解像度:最大4,000dpi最大加速度:-ポーリングレート:-ボタン数:5個リフトオフディスタンス:-ソフトウェア:-サイズ:W59×D129×H39mm重量:約95g(ケーブル除く)価格:8,845円 (2019/1/29時点)

以上、Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M1」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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