「Xtrfy M3」レビュー

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「Xtrfy M3」レビュー

本稿では、Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M3」のレビューをお届けします。 [no_toc]

レビューサンプル提供: Xtrfy Japan

Xtrfy M3
タイプ:左右非対称センサー:PixArt PMW3360解像度:最大12,000dpiIPS:130最大加速度:50Gポーリングレート:1000Hzボタン数:5個リフトオフディスタンス:-ソフトウェア:-サイズ:W70×D130×H39mm重量:約104g(ケーブル除く)価格:9,688円 (2019/4/7時点)

製品仕様と外観

Xtrfyは、スウェーデンのCS:GO強豪チームNinjas in Pyjamasが製品の設計・開発にかかわるゲーミングデバイスメーカーで、FPS/TPSプレイヤーのためのe-sports機器を展開しています。全製品がソフトウェアを必要としないプラグアンドプレイ設計であることも特徴です。

あらゆる持ち方に対応する左右非対称マウスM1、つまみ持ち・つかみ持ちに適した左右対称マウスM2に対し、「Xtrfy M3」はかぶせ持ちに適した左右非対称ゲーミングマウスです。M1、M2は搭載センサーがPMW3310であることに対し、「Xtrfy M3」のみPMW3360を採用していることも見逃せません。

PMW3310を搭載していたM1やM2が正確なセンサー挙動を見せていたことを考えると、より精密なトラッキング精度を期待できそうです。センサー挙動についてはパフォーマンスの項目にて検証しています。

M1の形状をベースとしつつ、ひと回り大きいサイズ感

サイズは幅70×奥行130×高さ39mmと幅と奥行きが広く、M1よりもひと回り大きな設計です。マウスのお尻の部分が約70mmと最も幅が広く、サイド部分では約55mmと大きく削られています。左側に2つのサイドボタンが備わっており、メインスイッチとホイールを合わせて合計5ボタン搭載となります。

本体重量は104g(ケーブル除く)、実測値104.2gです。同サイズの製品は90g台後半のものが主流ですので、やや重たい部類に位置するのではないでしょうか。

マウス感度(DPI)は裏側のボタンにより400 / 800 / 1600 / 3200 / 4000 / 6000 / 8000 / 12000の8段階切り替えが可能です。マウス表面はラバーコーティングが施されており、滑り止めの役割を果たしてくれます。ゲームプレイによる激しいマウス操作の際に、強いグリップ感を得られます。

公表値104g(ケーブル除く)、実測値104.2g

パフォーマンス

マウスの持ち方3種との相性を検証

「Xtrfy M3」はあくまでかぶせ持ちに適したゲーミングマウスですが、ベースとなっている形状はあらゆる持ち方に対応できるM1ということもあり、つかみ持ちやつまみ持ちでもそれなりに快適なマウス操作が可能となっています。以下、手の大きさが日本人男性の平均(18.5cm)である筆者のレポートです。

前提として、かぶせ持ちは手のひらをマウス全体に預けるので、エルゴノミクス形状によるフィット感が大きな鍵を握ります。M3は手前の幅が70mmに対して先端が50mmと大きく削られているのが特徴で、その傾斜部分に親指・薬指・小指が自然とフィットします。かぶせ持ちに適したマウスの特権とも言える、手のひらをマウス本体に乗せたときの抜群のフィーリングを得られます。

全長130mmで手のひら全体をカバーできる

親指・薬指・小指の3本指でマウスを固定するつまみ持ちでも違和感はありませんし、マウス手前に手のひらを預けてつかむようにするつまみ持ちにも十分に適合していると言えます。ただし、どちらも104gというやや重ための重量がネックで、自分の手首および腕に大きな負担が掛かっていると感じます。

結論として、かぶせ持ちでは抜群のパフォーマンスを得られます。重ための本体重量による安定感は申し分なく、手へのフィット感がそのまま快適なマウス操作に繋がります。また、形状そのものはあらゆる持ち方に適合しているので、重ためのマウスを好んで使用するつかみ持ち・つまみ持ちユーザーにとっても試してみる価値はあると言えるのではないでしょうか。

本体サイズと重量さえ気に入れば、あらゆる持ち方に適合する

連打しやすい軽めのスイッチ調整

「Xtrfy M3」は全体的に軽めのクリック感で、FPSのタップ撃ちも容易にこなせます。メインスイッチには信頼性の高いオムロン製が採用されています。クリック感は軽めですが、跳ね返る力がそれなりに強いので、高速で連打しやすい設計となっています。サイドボタンはKailh製が採用されており、こちらも軽いクリック感となっています。適切な場所に配置されているので押しやすいです。

ホイールは回すごとに弱めの抵抗があり、何度回したかを把握しやすいです。グリップが良い具合に指に引っ掛かるので、激しいマウス操作の際にも滑ってしまうことは無さそうです。一方でホイールクリックはやや固めとなっており、やや意識して押し込む必要があります。

クリック感は全体的に軽めで、高速連打しやすい設計

センサー挙動は極めて正確

搭載センサーはPixArt PMW3360

「Xtrfy M3」の搭載センサーはPixArt PMW3360です。現行のハイエンド機に搭載される定番センサーとも言っていいでしょう。M1やM2はPMW3310搭載機ながらかなり高精度だっただけに期待できます。

例のごとく、Mouse Testerを使用してセンサー精度を検証しました。これは、マウスを動かしたときに正確なトラッキングが行えているかをテストするツールで、点が綺麗にラインに沿っていればトラッキングが精密であることを示します。テスト環境によって結果が前後してしまうので、あくまで参考程度に。

マウスパッド「Corsair MM300」を使用し、ゲームプレイに用いられる一般的な4種類のマウス解像度 400 / 800 / 1600 / 3200cpi でテストを実施した結果は以下の通りです。

テストの結果、センサー挙動は文句無しに正確ということが分かります。どのcpi数値でも点が綺麗に線に沿っており、思い通りにカーソルが追従してくれます。センサー挙動が正確であることはXtrfy製のマウスに共通して言えますが、センサーをPMW3360に引き上げた「Xtrfy M3」は低速操作時の安定性が凄まじいです(波形の直線部分)。

リフトオフディスタンスが短めに調整されていることも見逃せません。リフトオフディスタンスとは、マウスを持ち上げた際にセンサーが反応しなくなる距離のことです。数ミリ単位の精密なAIM操作を求められるFPS/TPSにも耐えうる性能と言えるでしょう。

結論とターゲット

握った瞬間に抜群のフィーリングを得られる左右非対称ゲーミングマウス

「Xtrfy M3」は、かぶせ持ちに適したゲーミングマウスとして、握った瞬間に抜群のフィーリングを得られる形状に仕上がっています。実はその他の持ち方でも握りやすいので、大きめサイズかつ100gオーバーの本体重量を好むのであれば、つかみ持ち・つまみ持ちユーザーも大いに試す価値があるでしょう。

ボタン数は5つと最低限で、スイッチの調整は全体的に軽め、さらには現行ハイエンド機に搭載されるセンサー「PixArt PMW3360」を採用したことによるトラッキング精度の正確さも相まって、FPS/TPSなどのe-sportsタイトルに適した仕様となっています。

自分の手に合った左右非対称マウス探しに行き詰った方、特に「現在IE3.0クローンを愛用しているがフィット感が少し物足りない」と感じている方にとって良い選択肢となることは間違いないでしょう。

Xtrfy M3
タイプ:左右非対称センサー:PixArt PMW3360解像度:最大12,000dpiIPS:130最大加速度:50Gポーリングレート:1000Hzボタン数:5個リフトオフディスタンス:-ソフトウェア:-サイズ:W70×D130×H39mm重量:約104g(ケーブル除く)価格:9,688円 (2019/4/7時点)

以上、Xtrfy(エクストリファイ)のゲーミングマウス「Xtrfy M3」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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