「Xenics TITAN GX AIR Wireless」レビュー。コストパフォーマンスに優れたS2クローンのワイヤレスマウス

「Xenics TITAN GX AIR Wireless」レビュー。コストパフォーマンスに優れたS2クローンのワイヤレスマウス

評価:4.5

本稿では、Xenicsのゲーミングマウス「Xenics TITAN GX AIR Wireless」のレビューをお届けします。

Xenics TITAN GX AIR Wireless
価格:9,293円(執筆時点)   Qoo10  Amazon

ファーストインプレッション

ZOWIE S2クローン形状のワイヤレスマウス。トップシェル等を工具無しで分解可能な仕様かつ、全く同じ形状のゲーミングマウスを扱うメーカーは3社あって、その3つのうちPwnage社の「Ultra Custom Wireless Symm」は国内で正規品が取り扱われています。

ただリリース時期のズレもあって、このTITAN GX AIR Wirelesの製品スペックを確認する限り「Pwnage Ultra Custom Wireless Symm」の明らかな上位互換 (下記の表を参照)となっていること、また国内からでも約9,000円ほどで並行輸入品を入手できることもあり、今回取り上げることに。

名称 Xenic TITAN GX AIR Wireless Pwnage Ultra Custom Wireless Symm
形状・大きさ 同じ (ZOWIE S2クローン)
本体重量
(※ソリッドシェル装着)
実測値78.6g 実測値75.6g
センサー PixArt PAW3370 PixArt PAW3335
センサースペック 19,000DPI / 50G / 400IPS 16,000DPI / 40G / 400IPS
LoD 2段階 (1mm/2mm) 2段階 (2mm/3mm)
マウスソール 端が丸いPTFEソール (0.8mm) 端が尖ったPTFEソール (0.6mm/0.3mm)
付属品 充電用パラコードケーブル(USB-C)、
延長用アダプター、交換用トップシェル
充電用パラコードケーブル(USB-C)、
延長用アダプター、交換用トップシェル、
予備マウスソール(厚さ0.8mmと0.3mmの2種)、
ボタンスペーサー(0.6mm~0.9mmの4種)
価格 9,293円 11,880円
メーカー保証 (日本からの入手だと)無し 1年間

全体的に出来の良いゲーミングマウスで、ZOWIE S2クローンのワイヤレスマウスを熱望していたユーザーはコレで満足できるのではないかと思います。コーティングが貧弱なこと、並行輸入品なためにメーカー保証がついてこないことの2つ以外、これといった欠点はないといった印象。

レビューを動画で見る

製品仕様とスペック

カラー ブラック/ホワイト 表面処理
形状 左右対称 サイズ 63.5 x 120.0 x 39mm
本体重量 50〜70g ボタン数 6つ
センサー PixArt PAW3370 解像度 200 ~ 19,000DPI
最大加速度 50G 最大速度 400IPS
レポートレート 1000Hz LoD 実測値1.1mm
プロセッサ オンボードメモリ
接続方式 2.4GHz無線 / USB2.0有線 ケーブル USB-C/パラコード
スイッチ オムロン製スイッチ エンコーダー
ライティング RGB ソフトウェア 対応
メーカー保証

パッケージと内容物

内容物は TITAN GX AIR Wirelessマウス本体、交換用トップシェル、充電用パラコードケーブル(USB-C)、延長用アダプター。最低限必要なものが揃っています。

USBレシーバーはマウス本体に格納されており、トップシェルを取り外すと現れます。

パフォーマンス

ビルドクオリティ

Titan GX Air Wirelessはトップシェルとメインボタンが工具無しで取り外せるギミックを搭載したゲーミングマウスで、トップシェルを穴が開いたものに交換して軽量化したり、メインボタンのシェルにスペーサーを貼り付けてクリック感を調整できる設計となっています。写真のような”半”分解を前提とした設計なだけあり、すごく頑丈な造りとなっています。

ホイールの軋みやカタつきなどもなく、ビルドクオリティは良好であると言えます。

形状と大きさ

中型サイズの左右対称ゲーミングマウス。寸法は60.0 x 120.0 x 38.0mm。

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以前レビューした「Pwnage Ultra Custom Wireless Symm」と同様、マウス本体の寸法や実際に握ったときのフィーリングも含め、ほぼ完全なZOWIE S2クローン形状です。

サイズはやや小型よりの中型で、本体後部がやんわりと膨らんでいるほか、両サイドもほどよく窪んでいるため、つかみ持ちでフィット感が得られやすい形状です。全長は長すぎず短すぎずといったところ。

本体重量

本体重量は公称値50~70gとなっていますが、これは正確な数値ではありません。

実測値はソリッドシェル装着時に78.6g、ハニカムシェル装着時に76.6gで、トップシェル交換によって約2gの差が生まれます。ZOWIE S2がケーブルを除いて82gであることを考えると、ワイヤレスかつソリッドシェルでこの重量はリーチする層が多いのでは。

グリップ性能

サラッとした手触りの表面。コーティングは施されておらず、滑りやすい部類となります。

他のゲーミングマウスで指先が滑りやすいのが気になった経験があるような方だと、グリップテープで補強するなど何かしらの対策が必要となる可能性が高いです。

持ち方の相性

代表的な3種類の持ち方 かぶせ持ち・つかみ持ち・つまみ持ち との相性をチェックします。

筆者の手の大きさは幅9.5cm 長さ18.5cmで、日本人男性の平均サイズとなります。指の太さや長さ、それぞれの持ち方での細かな癖など、さまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があります。

かぶせ持ち

かぶせ持ちとの相性が悪くない形状ではあるものの、筆者の手の大きさではやや窮屈で、小指がマウスパッドに接地してしまいます。手が小さめの人ならば違和感なくグリップ可能です。

つかみ持ち

つかみ持ちは非常に相性が良いです。中央あたりが程よく窪んでいて逆ハの字になった両サイドのおかげでしっかりとグリップでき、持ち上げ動作も容易です。

本体後部の膨らみの加減がちょうどよく、グリップする深さや角度などを強制されづらいです。左右対称マウスの中でも好みが分かれづらい形状と言えるのではないかと思います。

つまみ持ち

つまみ持ちも相性が良いです。両サイドの中央あたりが程よく窪んでおり、逆ハの字になっているため、指先でのグリップおよび持ち上げ動作が容易に行なえます。

全長は120mmと短いので、手のひらとマウス本体後部との間に十分なスペースが生まれ、指の関節を使って縦に動かすときも可動域が広く確保できます。

スイッチ

メインボタン

押し心地は少し固めですが、ストロークは短く、跳ね返り感も十分です。「Ultra Custom Wireless Symm」と比べると柔らかめで、押し下げ圧と跳ね返りとのバランスが良い印象を受けます。

指を寝かせた状態・立てた状態など、あらゆるグリップスタイルで連打・タップ撃ちの両方を問題無く行えます。

ただし、セパレートタイプではあるものの、ホイールのやや下から手前側にかけては押し心地が固くなる傾向にあります。先述の通り、TITAN GX AIR Wirelessは写真のような分解が工具無しで行えるマウス。このマイクロスイッチの配置と、それを押し込むためのメインボタンのシェルの設計上、やや奥側で押し込むことに最適化された構造であると言えます。

サイドボタン

サイドボタンはやや大きめで、ZOWIE S2とは異なる手前と奥で分離しています。ボタン自体はやや奥側に配置されており、、つかみ持ちでも手前側のボタンに親指が届きやすいですが、それと引き換えに浅めのつまみ持ちでは奥側のボタンに指が届きません。

押し心地は柔らかめですが、程よくストロークが長いので誤爆はしづらいです。

ホイール

ホイールの軋みやカタつきは見られません。約50時間ほど使用した状態では、ホイールから異音が鳴ることもありません。

一定間隔で浅めの切り込みが入ったゴムリングは、十分なグリップ感が得られます。

スクロール時の抵抗は少なく、ややぼやけ気味なノッチ感があります。操作感はそこまで悪くなく、1ノッチ正確に回すのも高速でスクロールするのも、それなりに分離感が感じられます。

センサー

TITAN GX AIR Wirelessのセンサーは「PixArt PAW3370」。新しいPixArtのハイエンドセンサーで、有線無線問わず使用例が増えてきています。主なスペックは 最大19,000DPI、最大加速度50G、最大速度400IPS。初期DPIは 400, 800, 1200, 2400, 3200, 6400の6段階で、ホイール下部のスイッチで切り替えられます。

センサーの位置はZOWIE S2と同じで、マウス本体のほぼ中央に搭載されています。

例のごとく、Mouse Tester (xCount, xSumの2種)でセンサー性能を検証。DPIは400 / 800 / 1600 / 3200で、ポーリングレートは1000Hz、マウスパッド「PureTrak Talent」上でテストを実施しました。ツールの性質上、環境によって結果が変動する可能性があることを前置きしておきます。

MouseTester: xCounts (500Hz)

MouseTester: xCounts (1000Hz)

MouseTester: xSum (500Hz)

MouseTester: xSum (1000Hz)

800DPI設定時のxCountsの波形にはスパイクが見られるものの、プレイに影響が出ないほどの微々たるもので、結論としてセンサー挙動に問題はありません。

インゲームでの検証も感触は良好で、極めて正確な挙動を示しました。筆者の個人的なフィーリングでは、うまく調整された3370系統センサーは非常に印象が良いです。

リフトオフディスタンス (LoD)

マウスを浮かせてセンサーの反応が途絶えるまでの距離 リフトオフディスタンス も検証。0.1mmのプレートを1枚づつ重ねてマウスを動かすという工程を繰り返し、センサーが反応しなくなる高さを測ります。使用するマウスパッドによって数値が変動する可能性があります。

リフトオフディスタンスが長すぎると、マウスを大きく振ったあと、元の位置に戻すために持ち上げたときにカーソルが余分に動いてしまい、ゲームプレイ中の精密な操作を妨げてしまいます。個人的には1.5mm以下なら〇、1mm前後であれば◎。

TITAN GX AIR Wirelessはリフトオフディスタンスを 1mm / 2mm の2段階で調整可能です。「PureTrak Talent」上で計測した結果、TITAN GX AIR Wirelessのリフトオフディスタンスは 低設定時に1.1mm、高設定時に2.0mm でした。十分に短くて優秀です。

マウスソール

純白のPTFEソールが上下に2枚貼り付けられています。予備のマウスソールは付属していません。

この手のマウスソールは、100%PTFEのものと比べて滑走速度には劣りますが、耐摩耗性に優れています。端の処理が深く、しっかりと丸められているので、どのようなマウスパッドと組み合わせても引っ掛かりが発生しません。結論、標準ソールとしては十分に滑りやすく、品質も優れたものです。

接続とバッテリー

TITAN GX AIR Wirelessは、2.4GHzワイヤレスとUSB有線のデュアル接続に対応しています。付属のUSBドングルはマウス本体に格納でき、紛失する心配は少ないです。また、ドングルと接続できる延長用アダプターが付属しており、マウス本体とUSBドングルの距離を近づけられます。

約50時間の検証において、接続が途切れたり不安定になることはありませんでした。また、バッテリー持続時間は最大70時間と長く、USB-C急速充電により約1時間でフル充電が可能です。バッテリー周りはとても優秀であると言えます。

ケーブル

充電用(有線接続での使用)とUSBドングルの延長用ケーブルの2つの役割を兼ねた、USB Type-Cパラコードケーブルが付属しています。

芯はわずかに残っているものの柔らかく、しなやかで取り回しやすいです。「Endgame Gear」や「Cooler Master」のパラコードケーブルには劣りますが、その他大勢よりも優れているように感じます。

真っ白ではなく縞模様の珍しい柄となっているので、他のUSB-C接続デバイスに使いまわしてもいいかも。

カスタマイズ

TITAN GX AIR Wirelessはトップシェルとメインボタンのシェルを工具無しで取り外せるギミックを搭載しているものの、メーカーとしてはカスタマイズは想定していないようで、Xenicsから交換用のシェルは販売されていません。

ただ、Pwnageから発売されている「Pwnage Ultra Custom Wireless Symm」用の交換用シェルが取り付けられるので、そちらを利用することで好きな色にカスタマイズすることは可能です。

ソフトウェア

TITAN GX AIR Wirelessは専用ソフトウェアに対応しており、詳細設定が行えます。以下のURLよりダウンロード可能です。 ※ウィルス対策のソフトウェアに引っ掛かる可能性有り

TITAN GX AIR Wireless Software:https://www.xenics.co.kr/board/view.php?&bdId=download&sno=558

設定項目は ボタン割り当て変更、ポーリングレート切り替え、DPI調整、マクロ記録/保存、リフトオフディスタンス調整、ライティングに関する設定など。バッテリー残量を10%刻みで確認できます。

出荷時はポーリングレートが500Hzに設定されているので注意すること

結論とターゲット

「Xenics TITAN GX AIR Wireless」について詳しく見てきました。全体的に出来の良いS2クローンのワイヤレスマウスで、これが本国では約6,600円で購入できるらしく、韓国メーカー恐るべしといったところ。国内ではQoo10から並行輸入品を9,300円ほどで入手できます。本国の価格を知ってしまうと割高なように感じるものの、内容を考えるとそれでも十分に安く、コスパに優れたマウスといった印象を受けます。

最大70時間持続する十分なバッテリー容量を備え、USB-C急速充電による約1時間でのフル充電に対応しています。また、現行のハイエンドセンサーであるPAW3370を採用し、トラッキングの正確性に関しては申し分なく、LoDは1mm/2mmでスイッチ可能。性能面では同形状「Pwnage Ultra Custom Wireless Symm」の明らかな上位互換であると言えます。

マウスソールは端が深めに処理されており、あらゆるマウスパッドとの組み合わせで引っ掛かることなくスムーズに滑走します。充電/有線接続用のパラコードケーブルはわずかに芯が残っているものの、Endgame GearやCooler Masterに次ぐフレキシブルさで取り回しやすいです。

検討するにあたって懸念点となるのは2つ。サラッとした表面素材が滑りやすいので、気になる方はグリップテープを用意する必要があること。もう一つは、並行輸入品にはメーカー保証が無いので注意が必要であること。他にはこれといった難はありません。

総合評価 4.5 out of 5.0 stars

S2のクローン形状
優れたビルドクオリティ
ワイヤレスながら軽量設計
十分な容量のバッテリー
約1時間でフル充電できるUSB-C急速充電に対応
好みの分かれづらいクリック感
品質の高いマウスソール
十分柔らかいパラコードケーブル
価格が安い
安っぽいコーティング
(並行輸入はメーカー保証が無いことを理解した上で購入すること)

Xenics Titan GX Air Wireless
価格: 9,293円 (本稿執筆時点)

以上、Xenicsのゲーミングマウス「Xenics Titan GX Air Wireless」のレビューでした。

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