「Turtle Beach Battle Buds」レビュー。品質の高い着脱式マイクを備える低価格帯のゲーミングイヤホン
本稿では、Turtle Beach(タートルビーチ)のゲーミングイヤホン「Turtle Beach Battle Buds」のレビューをお届けします。
製品仕様と外観
「Turtle Beach Battle Buds」は、アメリカ市場シェアNo.1のゲーミングヘッドセットブランドTurtle Beachが初めて手掛けたゲーミングイヤホン。Nintendo Switchやスマートフォン向けに設計しているとしながら、3.5mm接続なのでPCやPlayStation 4でも使用可能です。
3,000円台という低価格帯ながら、落下防止スタビライザー、着脱可能なブームマイクを備えるなど、仕様は悪く無さそう。外出時の移動中などにゲームをプレイするというコアゲーマーならば、持ち運び専用ゲーミングイヤホンを1本持っていてもいいくらいのように感じます。詳しく見ていきます。
耳の形に沿って引っ掛けられるスタビライザーが備わった、スポーツ用イヤホンでよく見られる形状。10mm径ネオジウム磁石ドライバーを搭載し、周波数応答は20~20,000Hz。
インラインコントローラーには音量調整、マイクのON/OFF切り替え、多機能ボタンが備わっています。左側に搭載されており、位置はやや高め。
内蔵のインラインマイクと着脱可能なブームマイクの2種類が搭載されています。
接続ケーブルは3.5mmで、Nintendo Switchやスマートフォンのほか、幅広いプラットフォームに対応しています。PCに直挿しではマイクを利用できないので注意。
イヤーチップ2種類、落下防止スタビライザー2種類、ケースが付属しています。
スペック&ギャラリー
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Turtle Beach Battle Buds 製品仕様 対応機種 3.5mm対応の全デバイス(PC, PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch, スマートフォン) ドライバー ネオジウム磁石 10mm径 周波数帯域 20~20,000Hz コントロール 音量調節、マイクミュート、多機能ボタン マイク 着脱可能ブームマイク、内蔵インラインマイク 付属品 交換用イヤーチップ2種、スタビライザー2種、ポーチ 価格 3,781円 (本稿執筆時点) - 製品イメージをチェックする (開閉できます)
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パフォーマンス
音質傾向
Battle Budsは決してリスニングには向かないものの、安価なイヤホンとしてはゲームに適したサウンドを鳴らせていると感じました。以下、筆者の詳細なレポートとなります。
まずはリスニングで各音域の鳴りを検証。低音域はかなり苦手なようで、ベース音が遠くでかすかに響いている程度。中音域もさほど前に出てこず、高音域は十分に鳴らせています。総評するとチープな音でリスニングには向かず、特にバンドサウンドとは相性が悪いです。
ただこの音質傾向はゲームプレイに有効なようで、『PUBG Mobile』と『フォートナイト』の両方でそれなりに良いパフォーマンスを発揮しました。価格相応のクオリティの中でゲームに最適化された音、と評しておきます。
足音や銃声は明瞭に聞こえ、耳に刺さりません。モニタリングイヤホンで同じタイトルをプレイしたときと比べると細かな効果音などを欠いていますが、必要な音は正確に鳴らしてくれるため、PC版と比べてシンプルなモバイルゲームでは良い結果をもたらします。
空間表現は明らかに苦手で、すべての音が一定の場所から聞こえる感覚。音の強弱から距離を判断する必要があります。しかし前述の通り、スッキリとした音を鳴らすBattle Budsの場合は痛手にならなさそうです。
また、いくつかの他社製イヤホンと比べるとやや音量が小さく感じました。本体ボリュームをいつもより引き上げる必要がありそうです。
装着感
Battle Budsの装着感はそれなりに良いです。構造上、余計な部分が耳に触れることがないため、長時間装着していてもストレスが掛かりません。
左側にマイクを装着すると重さで若干垂れ下がりますが、スポーツ用のイヤホンによく見られる落下防止のスタビライザーでしっかりと固定されるので、動いてもずれ落ちることはありません。
ただ時折不安定さを感じることがあるため、付属している4種類のイヤーチップ・落下防止スタビライザーからちょうどいいサイズを探るのが吉。
マイク/コントローラー
Battle Budsには着脱式ブームマイクと内蔵インラインマイクの2種類が備わっています。
ブームマイクは感度が高く、Discordなどの音声検出機能を備えたボイスチャットツールを使用する場合は痛手になりませんが、通話では風切り音などが目立ちます。
しかし音質自体は良好で、3,000円台のイヤホンに搭載されたものとしては予想以上。細かな音の輪郭までは分からないものの、話し声はしっかりと聞き取ることができます。
一方で、インラインマイクの品質は価格相応で、外出用の簡易マイクとして使える程度。話し声の音量が大きいとノイジーになり、ボイスチャットでの使用は困難です。
コントローラーは音量調整バー、マイクのON/OFF切り替えスイッチ、多機能ボタンを備えます。通常、イヤホンのコントローラーには音量調整ボタンが備わっていることが多いですが、バーを上下に動かして調整するBattle Budsのほうが優れていると感じました。
結論とターゲット
「Turtle Beach Battle Buds」について詳しく見てきました。ブームマイクの品質は良く、落下防止スタビライザーにより装着感が高められており、音量がボタンではなくスライダーで調節可能なことが長所として挙げられます。
懸念点は、いわゆるチープな音であること。これがゲームでは良い効果を得られるのですが、リスニングや動画視聴なども高品質なサウンドで楽しみたい場合、満足できない可能性が高いです。
とはいえ、品質の高いマイクを備えたゲーミングイヤホンは同価格帯でなかなか見つかりません。総評として、持ち運びに適したNintendo Switchやスマートフォン用のゲーミングイヤホンを低価格で探している方に最適です。
以上、Turtle Beach(タートルビーチ)のゲーミングイヤホン「Turtle Beach Battle Buds」のレビューでした。