「ASTRO A10 Gen 2」レビュー。音質重視かつシンプルな仕様のエントリー向けゲーミングヘッドセット

「ASTRO A10 Gen 2」レビュー。音質重視かつシンプルな仕様のエントリー向けゲーミングヘッドセット

本稿では、ASTRO Gamingのゲーミングヘッドセット「ASTRO A10 Gen 2」のレビューをお届けします。

ASTRO A10 Gen 2
価格:6,500円(執筆時点)  Amazon  楽天市場

ファーストインプレッション

製品仕様とスペック

ドライバー ネオジム磁石32mm径 タイプ 密閉型
周波数応答 20~20,000Hz インピーダンス 32Ω
音圧レベル 104dB +/- 3dDB @ 1 kHz T.H.D. 3%未満
重量 246g マイク重量
ケーブル
3.5mmシングル4極
デュアル3極変換
マイク方式 6.0mmコンデンサーマイク
極性パターン 単一指向性 マイク周波数応答
マイク感度 コントローラー重量
延長ケーブル メーカー保証期間 1年間

パッケージと内容物

A10 Gen 2のパッケージの内容物は以下の通りです。

  • A10 Gen 2ヘッドセット本体
  • ケーブル
  • スプリッター
  • 取扱説明書 / ステッカー

カラーバリエーション

A10 Gen 2はブラック、ホワイト、ミント、ライラック、グレーの5色展開です。

いずれも差し色が加えられたポップな配色となっており、A10 Gen 1とはかなり印象が異なる外観に仕上がっています。イメージとしてはLogicool G733のカラーバリエーションモデルが近いかも。

パフォーマンス

ビルドクオリティ

A10 Gen 2のビルドクオリティは優れています。

ほとんどの部分は艶消しのプラスチックでできており、全体的な質感は良好です。

今回のレビュー機はグレー。ヘッドバンドとイヤーカップを繋ぐカールケーブル、イヤーカップ可動部にはライラックが配色されており、主張しすぎない自然なアクセントとなっています。

クッションはしっとりとした質感で、低反発で非常に柔らかいものです。肌触りがよく、長時間肌に触れたままでも快適です。イヤーパッドよりもヘッドレストの方が柔らかめ。

A10 Gen 1よりもやや厚さが増しており、装着時に底つき感がありません。

ヘッドバンドと長さ調整スライダーの上部にASTROのロゴが配置されています。

耐久性の面でも安心できます。ヘッドバンドはとても柔軟で、写真のようにねじることができます。本体重量が246gと軽量なこともあり、不意に落としてしまったときに破損する可能性は極めて低いです。

接続

A10 Gen 2はケーブル着脱可能で、ヘッドセット側には5.5mmプラグ端子を備えています。

ケーブルを取り外し可能とすることで、引っ掛かるなどして負荷が掛かったときに断線するリスクが少ないです。

接続は3.5mmシングル4極で、3.5mmデュアル3極に変換するスプリッターも付属しています。PCやPlayStation 5だけでなく、スマートフォンまで、あらゆるデバイスと互換性があります。

ケーブルには音量調整スライダーが搭載されています。これはWindows側の音量を調整するものではなく、ヘッドセット側で出力音量を絞るタイプのもの。確認する限り、音質には影響を与えなさそうです。

サウンド

A10 Gen 2は、周波数特性20~20,000Hzをカバーするネオジム磁石32mm径ドライバーを搭載しています。歪みは104dB +/- 3dDB @ 1 kHz (1kHzで3%未満)、インピーダンスは32Ωとのこと。

低音域も高音域もそこまで主張せず、比較的フラットな音質傾向にあります。

それぞれの音域の分離感はあまり感じられません。ミドルレンジからハイエンドなヘッドフォンと比べると音質は劣り、リスニングで詳細な音を聞き分けるのには苦戦する印象です。ゲームのサウンドを正確に聞き取るには十分で、効果音の聞き分けが重要となるジャンル・ゲームタイトルでもうまく機能します。

小さめのハウジング・ドライバーを採用しているものの、定位感は悪くなく、空間把握には苦戦しません。『Apex Legends』と『VALORANT』でプレイテストを行った結果、しっかりと音の方向や距離を聞き分け、正確に判断することが可能でした。

ただし密閉型である以上、開放型と比べると音場が狭く感じられることには注意しましょう。

またイヤーパッドの内径が狭めに設計されているため、耳の形状・大きさやアイウェア着用の有無によって遮音性が増減します。それにより低音や高音が強弱する可能性があるので注意しましょう。

エントリー向けのヘッドセットながら、好みの分かれづらい音質傾向と十分な音質を備えています。音質に強いこだわりが無い場合、また初めての1台としてA10 Gen 2を自身のセットアップに迎え入れた場合、ゲームとリスニングの両方で満足感を得られるでしょう。

装着感

A10 Gen 2は本体重量は246gと、軽量設計なゲーミングヘッドセットです。

ゲーミングヘッドセットとしては比較的小さめな32mm径ドライバーを搭載しており、それに合わせてハウジングも小さく設計されています。そのためイヤーパッドの内径が狭く、クッションが耳に乗っかった状態になります。耳の形状・大きさによっては煩わしく感じる可能性があります。

45~60mmの大口径ドライバーを採用し、それに合わせてハウジングも大きめに設計されたものでは、イヤーパッド内径が広く確保できるので、耳の形状や大きさを問わずすっぽりと収まります。

側圧は強すぎず弱すぎず、装着時に頭が締め付けられるような感覚はありません。長さ調節スライダーは範囲が限られるので、頭が大きいとフィットしない可能性があります。

イヤーパッドのクッションは適度な柔らかさで、耳とイヤーパッドとの隙間が埋まり、それなりに高い遮音性能を発揮します。また、ヘッドバンドのクッションはさらに柔らかく、十分な厚みがあるので底付きせず、頭頂部に負担を感じることはありません。

マイク

A10 Gen 2は単一指向性の6.0mmブームマイクを搭載しています。

あらゆる方向に曲げることができ、マイク先端を好きな位置に調整することができます。

マイクを跳ね上げるとミュート状態に切り替わります。マイクミュートのためにボイスチャットツールを再度開く必要はなく、リビングなどの不意に生活音が入ってしまう可能性のある環境でも使いやすいです。

マイク先端を口元に近づけた状態で録音すると、やや低音が痩せ、声の輪郭が若干ぼやけますが、比較的まともに聞こえます。ボイスチャット用途には十分な音質を備えています。

アーム部分はやや短めに設計されており、マイク先端が口元から若干遠ざかる仕様なので、自分の声以外に周囲の音が入りやすいです。動画の後付け音声を録音するには不向きですが、一定以下の音量を遮ってくれるDiscordなどのボイスチャットツールではうまく機能します。

また現在では、Discordのノイズ抑制機能「Krisp」やNVIDIAから提供されている「NVIDIA Broadcast」などの外部ツールを利用することで、このようなノイズ問題を簡単に解決できるようになっています。

操作性

A 10 Gen 2はカスタマイズ性を持たず、最低限の機能のみが搭載されたゲーミングヘッドセットです。

ヘッドセット本体から行えるのは、ケーブル途中に搭載されたノブによる音量調整と、ブームマイクを跳ね上げることによるミュート状態への切り替えのみ。とてもシンプルで直感的な操作が行えます。

ソフトウェアによるカスタマイズ、イコライジングやバーチャルサラウンドなどが利用可能なヘッドセットを探している場合、3.5mm接続ではなくUSB接続のものをチェックする必要があります。

また、「Astro MixAmp Pro」のような3.5mm接続に対応した外付けサウンドカードと併用することで、イコライジングやバーチャルサラウンドなどの機能を追加することもできます。

結論とターゲット

「ASTRO A10 Gen 2」について詳しく見てきました。好みが分かれづらいフラットな音質傾向で、定位感にも優れており、同価格帯のゲーミングヘッドセットと比べて優れたサウンドをもたらします。ゲーム内での正確な判断のために音から得られる情報が重要となるFPSのようなジャンルにも適します。

ヘッドセット本体はとても軽量で、厚みが十分な柔らかいクッションを備えています。側圧は程よく、締め付け感はありません。しかし、イヤーパッドの内径が狭いために耳がすっぽりと収まらず、常にクッションが耳に乗っかった状態になるので、耳の形状や大きさによっては煩わしく感じる可能性があります。

マイクはボイスチャット用途には十分な音質を備えていますが、より優れたものが同価格帯にいくつか存在します。アームはやや短めの設計で、マイク先端と口元が若干遠ざかるので、ノイズが多めに発生します。最近では外部ツールを用いることで簡単にノイズを除去できるので、大きな問題にはなりません。

結論として、音質重視で低価格帯のゲーミングヘッドセットを比較した際、A10 Gen 2はとても良い選択になります。ただし、3.5mm接続なのでソフトウェアによるカスタマイズには対応しておらず、イコライジングやバーチャルサラウンドなどの機能を利用するには外付けサウンドカードを導入する必要があります。

総合評価 4.0 out of 5.0 stars

* それぞれの項目を///の4段階で評価
 優れたデザイン
 高いビルドクオリティ
複数デバイスと互換性がある
比較的フラットな音質傾向
優れた定位感
 軽量設計
 快適なマイクミュート機能
シンプルで直感的な操作性
 イヤーパッド内径が狭い
 まずまずなマイク音質
ASTRO A10 Gen 2
価格: 6,500円 (本稿執筆時点)

以上、ASTRO Gamingのゲーミングヘッドセット「ASTRO A10 Gen 2」のレビューでした。

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