「HyperX Cloud Stinger for PS4」レビュー。エントリー向けゲーミングヘッドセットとしては優秀な一台

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「HyperX Cloud Stinger for PS4」レビュー。エントリー向けゲーミングヘッドセットとしては優秀な一台

本稿では、HyperX(ハイパーエックス)のゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud Stinger for PS4」のレビューをお届けします。

レビューサンプル提供: HyperX Japan

HyperX Cloud Stinger for PS4
価格: 4,922円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

PlayStation 4で本格的にゲームをプレイするため、低価格帯でも満足のいくゲーミングヘッドセットを探しているという方は多いのではないでしょうか。通販サイトでは聞き慣れないメーカー製のものも多く並んでいますが、5,000円台となると有名メーカーの製品も選択肢に入ります。

今回レビューする「HyperX Cloud Stinger for PS4」は、SONYの公認ライセンスを取得したエントリーユーザー向けのゲーミングヘッドセット。Cloud Stingerとの外観の違いは、イヤークッション周りにPlayStationカラーである青のアクセントが施されている点。

この価格帯ではよく見られるプラスチックの本体。ややチープさを感じますが、剛性に問題はないですし、質感も悪くありません。本体重量は275g(ブームマイクを含む)で、それなりに軽量であると言えます。

ダイナミック50mm径ドライバーを搭載しています。公称スペックは、周波数応答 18~23,000Hz、インピーダンス 30Ω、音圧レベル 102 ± 3dBSPL/mW (1kHz時)、T.H.D 2%以下。

イヤークッション・ヘッドレストはPUレザー製で、どちらも十分な厚さ・柔らかさとなっています。両イヤーカップも耳全体を覆うほどの大きさがあります。装着感に関しては後述。

スチールスライダーは長さを12段階で細かく調節でき、引っ掛かりの強さは十分です。装着中にずれることは無く、一度決めた長さでしっかりとロックされます。

右イヤーカップの下部には オンボード音量スライダーが搭載されています。一般的なノブではなく、緩いスライド式のスイッチになっています。ゲームをプレイする前にヘッドセット側で音量を調整しておくには便利ですが、プレイ中に直感的に音量を変更するには不向きです。

ブームマイクは単一指向性のエレクトレットコンデンサーマイクで、周波数応答は50~18,000Hz、感度は-40 ‏dBV (0dB=1V/Pa、1kHz)。上にスイングした状態では自動的にマイクミュートになり、引き下げると有効化されます。切り替わる点で「カチッ」と音が鳴ります。

上位機種と比較すると、接続方法が3.5mm接続のみ(コントローラーに直接接続するタイプなので、PlayStation 4で使用する分には全く問題無し)であることや、ケーブルやマイクの着脱が不可能になっていること、本体に使用されている素材が最小限で留まっていることが違いとして挙げられます。

では、音質傾向や解像度などのパフォーマンス検証に移ります。

スペック&ギャラリー

仕様/スペックをチェックする (開閉できます)
HyperX Cloud Stinger for PS4 製品仕様
対応機種 3.5㎜対応デバイス
ドライバー ネオジム磁石ダイナミック50mm径
周波数応答 18~23,000Hz
インピーダンス 30Ω
音圧レベル 102 ± 3dBSPL/mW (1kHz時)
T.H.D. 2%以下
本体重量 275g
ケーブル長 1.3m
マイク方式 エレクトレットコンデンサーマイク
マイク極性 単一指向性、ノイズキャンセリング
マイク周波数応答 50~18,000Hz
感度 -40 ‏dBV (0dB=1V/Pa、1kHz)
価格 4,922円 (本稿執筆時点)
製品イメージをチェックする (開閉できます)
HyperX Cloud Stinger for PS4
価格: 4,922円 (本稿執筆時点)

パフォーマンス

音質傾向

他のHyperXのラインナップでは低音が強調される傾向にあり、Cloud Stinger for PS4もその例に漏れません。しかし高音域の強さも同時に目立ち、結果的に中音域がぼやけている印象を受けます。リスニング用途では違いがより顕著に表れます。

ざっくりと言えばCloudシリーズの上位機種と似た鳴りではあるものの、Cloud Stinger for PS4の方が音の輪郭を捉えづらいと感じます。しかしながら、聞き取りたい音は問題無く聞き取れるため、この差はゲームプレイにおいてはさほど不利にならないとも感じます。

複数の環境音や効果音が重なりやすい『Battlefield V』では聞き取りたい音にフォーカスして情報を得られますし、『PUBG』のように環境音が少なく比較的分かりやすいタイトルでも同様です。定位感も悪くなく、上位機種には劣るものの方向は掴めます。

価格帯を上げれば、FPS・TPSを本気でプレイするのにより良い選択肢がありますが、多くのユーザーが低価格帯のゲーミングヘッドセットに求めている音質レベルのボーダーは優に超えているのかなと思います。単純に”コスパが良い”と表現してしまっていいでしょう。

【製品仕様と外観】の項目でもお伝えした通り、本体に使われている素材や外観でコストダウンが図られていることは明白です。しかし、上位機種に比べると若干チープではあるものの、ゲームプレイはほとんど変わらずプレイできる音質を保っています。

※Cloud Stinger for PS4はPlayStation 4向けの製品なので、Dual Shock 4コントローラーに直接接続して検証しています。これは筆者の普段の環境と異なるため、他の価格帯の機種と同条件で比較しつつ評価しています。

装着感

イヤークッションは上位機種と比べるとやや頼りない印象を受けます。上位機種のように端が絞られていないイヤークッションの方が耳をソフトに覆ってくれるので快適であるとも感じますが、耳全体を覆う大判サイズかつ 厚さも十分あり、装着していてストレスに繋がることはありません。

ヘッドレストは厚くて柔らかく、装着時の底打ち感は一切無いです。総合して、Cloud Stingerの装着感は良好です。側圧は強すぎず弱すぎず、ちょうど良い塩梅で密閉感を与えてくれます。

筆者の場合、Cloud Stinger for PS4を装着して『DARK SOULS III』のプレイに臨み、休憩を挟みつつ1日中快適に過ごすことができました。

マイク

意外にもマイク品質は非常に優れています。本体から取り外すことは不可能で、上に跳ね上げてマイクミュートするという点は低価格ならではの仕様と言えますが、音質はクリア。

ただ一つ注意点として、マイクを口に近づけすぎると「ボッ」と息の音が入ってしまうので、適切な位置を探す必要があります。別途ポップガードを用意して装着するのも良いかもしれません。

結論とターゲット

「HyperX Cloud Stinger for PS4」について詳しく見てきました。外観の部分でコストダウンが図られ、実用上はミドルレンジ帯のクオリティに限りなく近いという印象。つまりはコストパフォーマンスの良いゲーミングヘッドセットと言えます。

Cloudシリーズの上位機種と比べ、リスニングでは音質傾向にそれなりに差はあるものの、ゲームプレイにおいては大きな違いを感じられません。中音域が疎かになっている影響で、音の輪郭がぼやけ、定位感にはやや差が出ているのかなと思います。

エントリーモデルらしい最低限の仕様ながら、ボイスチャットは快適に行えますし、長時間の装着も難なくこなせます。PlayStation 4でゲームをプレイするためにメーカー製の本格的なゲーミングヘッドセットを探していて、できるだけ費用を安く抑えたい方に最適な一台です。

HyperX Cloud Stinger for PS4
価格: 4,922円 (本稿執筆時点)

以上、HyperX(ハイパーエックス)のゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud Stinger for PS4」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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