「FALX RYTHME」レビュー。低音寄りながら音の分離も得意なゲーミングイヤホン

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「FALX RYTHME」レビュー。低音寄りながら音の分離も得意なゲーミングイヤホン

本稿では、FALX(ファルクス)のゲーミングイヤホン「FALX RYTHME」のレビューをお届けします。

レビューサンプル提供: 株式会社サイズ

FALX RYTHME
価格: 5,981円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

日本のPC冷却機器メーカーScythe(サイズ)が立ち上げたサブブランドFALX。その記念すべき第一弾製品となるのが、今回レビューする「FALX RYTHME(リトム)」ゲーミングイヤホンです。

e-sports機器に求められる音質と耐久性を両立すべく素材の選定にこだわっているとしながら、国内メーカー製らしく比較的安価で入手できるのは好印象です。早速見ていきます。

ハウジングにはアルミ合金が採用されており、重厚感があります。耐久性と引き換えに重量は少し重たくなっていますが、装着時に気になるほどではありませんでした。

マイク・コントローラー、コネクタの筐体も同じくアルミ合金です。耐久性が重視された造りであることが分かります。

コントローラーには音量の+/-とメディア操作ボタンが備わっています。

メディア操作ボタンは、1回だけ押すと再生/一時停止、2回押すと次の曲へ移行します。Android端末の場合、長押しでGoogleアシスタントが起動します。

LとRの表記がケーブル根本に刻まれています。一般的なマイク付きイヤホンと同じく、コントローラー搭載側が右(R)と覚えるのが手っ取り早いですね。

専用設計の10mm径チタンコーティングダイアフラム使用フルレンジドライバー。メーカー曰く、「力強く張りのある低音からクリアに伸びる中高域をスムーズに繋ぐ音響特性が特徴」とのこと。

イヤーピースはS、M、Lの3サイズが付属しており、標準で備わっているのはMサイズとなります。これといった特徴は無い、ごく一般的なイヤーピースといった印象。

ケーブル被膜はツイスト状のPVC素材。ケーブル長は1.4mで、PC接続用分岐ケーブルは21cmです。イヤホン接続部からよほど離れた環境でない限り、十分な長さと言えるでしょう。

ケーブルの芯材にはOFC(無酸素銅)という99.995%の高純度銅が使用されています。これは安価なイヤホンに採用されるTPCよりも歯切れの良い、解像度が高い音が鳴る傾向にあります。

接続部は3.5mmシングル4極、分岐ケーブル接続時3.5mmデュアル3極で、PCやPlayStation 4などのゲーム機、スマートフォンなど、あらゆるデバイスに接続可能です。コネクタはI字。

スペック

FALX RYTHME 製品仕様
タイプ 密閉型
ドライバー 10mm径チタンコーティングダイアフラム使用フルレンジドライバ
周波数帯域 20~20,000Hz
能率 1 kHz : 98 ± 3 dB
インピーダンス 16±15%Ω
接続 3.5mmシングル4極 / 3.5mmデュアル3極
マイク 100Hz ~ 10kHz / -42±3dB
重量 約25g (PC接続用分岐ケーブルを除く)
重量 5,981円 (本稿執筆時点)
FALX RYTHME
価格: 5,981円 (本稿執筆時点)

パフォーマンス

音の解像度と鳴りの傾向

リスニングでRYTHMEの音を探ったところ、明らかなドンシャリ傾向でした。特に低音の量感が多く、それでいて中~高音も埋もれることなく煌びやかに鳴らせています。高音が耳に刺さることもありません。

全体的に音が前面に出てきているのが印象的で、低音域の振動がハッキリと伝わってくるほど。解像度もそれなりに高く、各音域の分離も得意です。その反面、音場がやや狭く、広めの空間表現は苦手としているように感じます。

ゲームプレイでRYTHMEを検証。『Counter-Strike: Global Offensive』のような比較的狭めの空間で音から情報を得るゲームでは、方向・距離ともに推測しやすいうえ、足音をピンポイントに拾えるので非常に相性が良いです。

その一方で、『Apex Legends』では方向は取りやすいものの、距離感がイマイチ掴めないことが多々ありました。具体的には、「この建物の裏側にいる」と思ったが実際はそれなりの距離があった、という感じです。

RYTHMEは低音の振動が伝わる傾向にあり、ゲーム内で聞こえた足音にもそれなりの音圧が発生します。筆者は普段フラット傾向のイヤホンを使用しているため、直感的に距離が近いと捉えてしまっているのでしょう。

総評としては、ゲームプレイにおける音の聞き取りやすさは間違いなく優れていますが、低音の音量差がやや不明瞭なので空間表現に苦戦する可能性があります。リスニング用途にも十分使えますが、人によっては疲れやすい音だと感じるかもしれません。

装着感

付属しているイヤーチップに全長が短く、耳の形によってはハウジングのアルミ部分が当たって装着しづらいかもしれません(筆者は左耳がやや付けづらかった)。アルミが触れて冷たい程度の話ですが、快適性を求めるならばイヤーチップの交換も視野に入れましょう。

そのまま耳にスッポリと収めるだけで使えるので手軽。耳掛け式のイヤホンは装着するのに手間が掛かりますが、RYTHMEは椅子に掛けた瞬間すぐに装着できます。

各部にアルミ合金を使用している関係上、重たい部類のイヤホンとはなりますが、ゲームプレイで数時間装着している分には気にならない程度。装着感は悪くないです。

結論とターゲット

「FALX RYTHME」は低音寄りかつ量感が多い影響から、足音など低い音域の距離感を掴みづらい可能性はあるものの、中~低音域もしっかりと鳴らせるうえに分離感に優れています。

ゲーミングイヤホンと称する製品には低音系が多いのは事実ですが、RYTHMEの解像度と音の分離感はそれらとは明らかに異なり、ゲームの効果音をしっかりと聞き取るための補助アイテムとしては適任。筆者が課題と感じている距離感の掴みづらさも、この音質傾向に慣れさえすれば改善は十分に可能であると思います。

結論として、RYTHMEは些細な効果音もこぼさずに拾えるイヤホンを探しているという方にオススメ。また、ゲームの効果音を聞き取る感覚を掴みたいFPS初心者の方にもピッタリな一台だと思います。

FALX RYTHME
価格: 5,981円 (本稿執筆時点)

以上、FALX(ファルクス)のゲーミングイヤホン「FALX RYTHME」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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