BenQ ZOWIE G-SR II レビュー

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BenQ ZOWIE G-SR II レビュー

この記事ではBenQのゲーミングマウスパッド BenQ ZOWIE G-SR II をレビューします。

レビューサンプル提供: ベンキュージャパン株式会社

BenQZOWIE G-SR II
販売価格:4,980円
TGSで配布されたベンキュージャパンのパンフレット

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梱包状態と巻き癖

最近は当たり前のようにフラットパッケージが採用されているので、マウスパッドが丸まった状態で梱包されているのが少し気になってしまいましたが、G-SR IIは旧G-SRやG-SR-SEと比べると巻き癖が取れやすいです。開封して1週間経たずにほぼフラットな状態で使用できています。

サイズ

BenQ ZOWIE G-SR IIの寸法は470 x 390 x 3.5mmです。ZOWIEとVAXEEのマウスパッドは一回り小さいです。特にマウスパッドに腕を載せる方だと奥行きが足りないと感じる可能性があります。

エッジ

BenQ ZOWIE G-SR IIにはステッチ加工が施されています。ステッチの幅は標準的で、滑走面と同じか少し背が高い程度に抑えられています。旧型G-SRとほぼ同じものです。マウスを大きく振ってエッジに到達しても乗り上げたり引っ掛かることはありません。

ベース

ベースには高密度なラバーベースが採用されています。ZOWIEのマウスパッドのラバーベースは他社製のものと比べてVoid(孔)が少なく、密度が高いことが肉眼で確認できます。

裏面にはパターンは入っていませんが、グリップ力は十分です。手持ちの2種類のデスク天板 ラバーウッド天板(かなでもの ラバーウッドN)とメラミン化粧板(Flexispot E7 ホワイト)との組み合わせでは、一度設置した場所からズレることはありませんでした。ただし、巻き癖が強めに残っていて浮いた部分がある状態だとグリップ性能が充分に発揮されないので注意が必要です。

表面の質感

BenQ ZOWIE G-SR IIの表面はさらっとしていますが、指でなぞるときめ細かなテクスチャを確認できます。例えるならArtisan Zeroのざらつきを抑えてきめ細かくしたような手触り。旧G-SRよりも繊維が立っている感じがします。ハイブリッド系のような粗い感じではありません。

手首や腕が高速で擦れても痛くなく、腕がスムーズに滑走します。大半のアームカバーを着用した状態では腕が強めに引き摺るので注意が必要です。

滑走面

G-SR II (4x)
G-SR (4x)

BenQ ZOWIE G-SR IIの滑走面はコントロール系マウスパッドによく見られる横向きの平織りですが、非常に細い糸できめ細かく織られていることが分かります。

旧G-SRと比較すると、使用されている糸が変わっていることが分かります。旧G-SRよりも細く、艶が増したように見えます。従来よりも耐湿性のある布と謳っているので素材の変更は確実。また織り目も細かくなっています。

操作感

前作のBenQ ZOWIE G-SRは最も滑りの遅いハイコントロールタイプに分類していました。今作のBenQ ZOWIE G-SR IIはコントロールバランスタイプに分類できます。旧型と比べるとかなり速いですが、それでもまだ全体で見るとsukosidake 遅い部類です。

とにかく細かく織られていて凹凸も抑えられているので、マウスソールとべったり接地して、接地面積が広くなるぶん大きい摩擦が発生している感じがします。表面にざらつきが無く、マウスを滑らせたときのフィーリングは滑らかでマットな感じです。

縦横での滑走速度の差について、縦よりも横の方が若干鈍いように感じました。何度も滑りを比べてようやく体感できる程度です。

初動の軽さについて、横方向は標準的で、縦方向は重たいです。ほとんどのFPSタイトルでは水平方向に動かすのがメインになるので、旧G-SRのように初動から鈍い感じが軽減されたように感じるかと思います。

中間層の硬度は硬くもなく柔らかくもなく(Artisan基準でSoftとMidの中間辺り)。基本的には滑走安定性が高く、意識してしっかりと押し下げたときのみ追加の摩擦が得られるといった具合です。この特性は広い層に好まれそうです。

マウスソールとの相性について、これといって相性の悪い組み合わせは見つかりませんでした。VAXEE XE Wirelessのような面積の大きいソールと組み合わせると滑走速度が鈍くなり、切り返しの際にクイッと少し引っ掛かるような感触が得られます。Pulsar X2V2やZYGEN NP-01S Wirelessのような横長のソールでも同様です。フリックやマイクロフリックでの制御しやすさを重視するなら、大きめのソールと組み合わせるといいでしょう。

初動が重たく滑走速度も遅かったG-SRよりも全体的にマイルドになった印象を受けます。滑りが速くなっただけでなく、水平方向の初動の重たさも軽減されています。

G-SR IIは耐湿性の高い布が使われているとのことですが、湿度による滑りの変化は明らかに抑えられています。筆者の体感ベースにはなりますが、ZOWIE G-SRは湿度50%後半から滑りがかなり鈍くなるように感じ、G-SR IIとの滑りの差が際立つようになりました。

類似マウスパッドとの比較

ZOWIE G-SRとの比較

G-SRは滑り出しから滑走中までマウスパッドとソールの間に生じる摩擦が常に大きいです。マウスを動かし始めるのに多少の力が要るものの、力が入った状態でもマウスを止めるのが容易なほど摩擦が大きいので、止め性能・制御力に長けたマウスパッドでした。

それと比べるとG-SR IIは摩擦の大きさが若干抑えられています。水平方向の初動は軽くなり、滑走速度も若干速くなっています。G-SRよりもマウスを軽い力で動かし始めることができるので、多少脱力する必要が出てきます。G-SRの摩擦の大きさが気に入っていた方にとっては物足りない可能性があります。

柔らかいPoronベースのコントロール系マウスパッドとの比較

マウスパッドは硬さで良し悪しが決まることはなく、人によってちょうどいいと感じる硬さがあると思います

相対的に見たときに、ZOWIEやVAXEEのマウスパッドに使われているラバーベースは硬すぎず柔らかすぎない並みの硬さと評価できます。

マウスに圧が掛かりやすい深めのつかみ持ちでも、意識してマウスを押し下げない限りはソールの沈み込みによる滑りの変化がほぼ発生しない硬さです。筆者の場合、視点移動のときは滑りが安定していて、フリック直後など追加の摩擦が欲しいときだけもらえる、といった感じがしました。

最近、Lethal Gaming Gear Saturn ProやQUAOAR PERSEUS PREMIUM、Superbeings Lab Memoria Proなどの柔らかいPoronベースを採用したコントロール系マウスパッドが増えています。これらをマウスに圧の掛かりやすいかぶせ持ちや深めのつかみ持ちで使うと、マウスに掛かる圧だけでグッと沈み込むので、圧を全く掛けないときと比べて滑りが鈍くなりやすいです。また柔らかいと、追加の摩擦が欲しいときだけ沈み込ませるのも難しく、少し力んだときに意図しない沈み込みが発生してしまいます。

筆者はこの手の柔らかいマウスパッド特有の、初めから沈み込んだ状態の鈍い滑りを気に入ることが多いので、メインとして使用していることが多いです。これに共感できない方、マウスの持ち方や動かし方などの条件によって滑りが変化しやすいことを苦手に感じているという方は、ZOWIE G-SR IIを気に入る可能性が高いです。

センサーとの相性

最近のゲーミングマウスに搭載されている主要なマウスセンサー9種類との相性をテストした結果、その全てで正常に動作することを確認しました。

PixArt社製センサー

  • PixArt PAW 3395 (LAMZU Atlantis)
  • PixArt PMW 3399 (G-Wolves HTS+ 4K)
  • PixArt PAW 3370 (Endgame Gear XM2we)
  • PixArt PMW 3389 (VAXEE ZYGEN NP-01)
  • PixArt PMW 3360 (BenQ ZOWIE ZA13-C)
  • PixArt PAW 3335 (ASUS ROG Keris Wireless)

メーカー独自/共同開発系センサー

  • Logicool HERO 25K (Logicool G PRO X SUPERLIGHT)
  • Razer Focus Pro (Razer Viper V2 Pro)
  • Razer Focus + (Razer Viper Ultimate)
  • Finalsensor (Finalmouse Starlight-12 Pro)

結論とターゲット

BenQ ZOWIE G-SR IIは万人向けかつ滑りの遅いコントロール系マウスパッドです。旧型G-SRは全ての布製マウスパッドの中でもトップクラスに摩擦が大きいことを特長としていましたが、新型G-SR IIは滑りが速くなりました。それでも全体で見ると中央値よりもまだ遅い部類で、多くのバランス系マウスパッドより制御力に優れています。大きいソールと組み合わせると特に止め感が強く、VALORANTをはじめとするフリック系タイトルに適しています。

ZOWIEやVAXEEのマウスパッドで採用されるラバーベースは、必要なときだけマウスを押し下げることで追加の摩擦を得られる絶妙な硬さです。最近は柔らかいPoronベースを採用した、少ない圧で沈み込んでしまいやすいマウスパッドが増えているので、沈み込みづらいものや滑りが安定しやすいものを好んで選んでいる方にとってG-SR IIは貴重な選択肢となりそうです。

BenQZOWIE G-SR II
販売価格:4,980円

以上、BenQのゲーミングマウスパッド BenQ ZOWIE G-SR II のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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