「Esports Tiger ICE」レビュー。滑走速度が極めて速い純PTFEマウスソール

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「Esports Tiger ICE」レビュー。滑走速度が極めて速い純PTFEマウスソール

本稿では、Esports Tigerのマウスソール「Esports Tiger ICE」のレビューをお届けします。

レビューサンプル提供: HID-Labs

Esports Tiger ICE
価格:950円(執筆時点)  Amazon  楽天市場

ファーストインプレッション

今回チェックする「Esports Tiger ICE」は、純PTFEを採用した滑走速度に優れたマウスソール。発売済みのシリーズ「Arc1」「Arc2」も含め、それぞれが異なる特性を持っているので、選択肢が増えたという認識で構いません。

マウスソールでよく挙がる不満点として、エッジの処理が甘いために操作中に引っ掛かりを感じることが挙げられます。今回「ICE」を受け取って、改めてEsports Tiger製ソールはこのエッジ処理が徹底されているという印象を受けました。

人気のゲーミングマウスに加え、これまで手に入りづらかった直近に発売された機種も含む17種類をラインナップしています。妥当な価格設定で、入手性も高いです(Amazon.co.jpで購入可能)。

製品仕様とスペック

材質 純PTFE(フッ素樹脂) エッジ 処理済み
ラインナップ 全17種 同梱物 アルコール洗浄布

パッケージと内容物

厚紙のパッケージ、チャック付きの小袋に梱包されています。内容物はソール1set、アルコール洗浄布。

純PTFEは充填材が加えられたものに比べて摩耗しやすいため、表面に青い保護シートが貼り付けられています。ソール表面に傷や汚れなどは確認できず、とても綺麗な状態で届きました。

バリエーション

Esports Tiger製マウスソールのバリエーションは以下の通り。※今回チェックするのは「ICE」

Esports Tiger ICE (全17種)
Esports Tiger Arc1
Esports Tiger Arc2

ざっと見た感じ、ここ最近で人気のゲーミングマウスを網羅しているといった印象。「Arc1」や「Arc2」でラインナップされているような少し前に発売されたマウスのものは、現段階では入手できません。

3シリーズ全体で見ると、非常に幅広いラインナップを取り揃えており、マイナーなゲーミングマウスを使用していない限りは適合するものが見つかるかと思います。が、シリーズ間で操作感が異なる点には注意。

パフォーマンス

基本仕様

「ICE」は充填材を含まない純PTFEのマウスソール。透けます。

PTFE含有量が100%でないソールには充填材が加えられており、純度が高いほど滑走速度が速く、耐摩耗性は劣る傾向にあります。つまり「ICE」は最も滑走速度の速いタイプとなります。

厚さは、どの形状もだいたい0.8mm前後で落ち着いています。精密に測れる機器ではないので多少の誤差が出てしまいますが、NP-01/AX用の厚さは実測値0.82mm (※台紙の厚さを除く) でした。

インストール

取り付け手順としては、使用中のマウスソールを取り外し、付属のアルコール洗浄布で拭き取って乾いたあと、「ICE」マウスソールを丁寧に貼り付けるだけ。

以前チェックした「Arc1」「Arc2」の難点として、裏面の粘着テープがソールからはみ出していて、貼付け後に繊維や埃を寄せ付けやすかったことが挙げられます。

その点「ICE」では粘着テープがソールの内径にほぼ収まっており、はみ出しているのはごくわずか。使用開始から数日経った時点では繊維や埃の付着も気にならない程度でした。

エッジ

「ICE」のエッジは丸みを帯びており、深い部分まで処理されているため、中間層が沈み込むマウスパッド上で操作しても引っ掛かりはほとんどありません。

ゲーミングマウスにはじめから備わっていたり同価格帯で販売されているマウスソールには、このエッジの処理が甘いものが非常に多い印象です。その点、Esports Tiger製マウスソールは安心して使用できます。

操作感

(※前提として、PTFEソールの操作感が種類によって異なるのは、PTFE含有量の違いや使用されている充填材の違い、エッジ等の処理方法によって接地する形状や面積が異なるなどが挙げられます。)

「ICE」は摩擦感が極めて少なく、非常によく滑ります。腕を振るような大きな動作から、指の関節を使った細かな調整まで、あらゆるシーンで一貫して滑らかな操作感です。

エッジを丸める処理が施されており、その深さも適切なので、中間層のスポンジが沈み込むようなマウスパッドとの組み合わせでも操作時の引っ掛かりが生じません。これは非常に重要なポイントです。

また、最近では100%PTFE/純PTFEを謳うソールをはじめから備えたゲーミングマウスも存在しますが、それらと比べても「ICE」のほうが滑りやすいと感じます。前述のエッジ処理や厚み、接地面積等の関係でしょう。

「ICE」のような滑りの速いマウスソールを導入するメリットとして、A→Bへカーソルを合わせる速度の向上が期待できることと、手の動きをそのままマウスの動きに反映させやすいことが挙げられます。

一方で、ピンポイントに止める動作が難しく、マウスに下方向への圧を掛けてもストッピングアシストが効きづらいことはデメリットであると言えるでしょう。

「ICE」「Arc1」「Arc2」シリーズの比較

Esports Tiger製マウスソールの3シリーズを比較すると、滑走速度の速さでは ICE > Arc1 > Arc2 となり、「ICE」は、Esports Tiger製マウスソールの3シリーズの中で最も滑りが速いといえます。

ただし、耐摩耗性では逆転して Arc2 > Arc1 > ICE となります。純PTFEの「ICE」と違って、「Arc1」と「Arc2」には充填材が加えられているため、耐摩耗性に優れています。

また、使用感に関して言及すると、滑走速度が速くて滑らかな操作感の「ICE」は、その特性上、素早いフリックやトラッキングAIMを手助けしてくれると言えます。

筆者が「Arc2」から「ICE」に貼り替えて『Apex Legends』をプレイしたところ、偏差が必要な場面でのタップ撃ちの精度が向上しました。指の関節を使った細かなエイムが求められる場面で、多少マウスを握る手に力が入ったとしても、滑走速度が一定のまま保たれるからだと推測します。

ただし、ピンポイントに止める動作では、マウスを動かしていた逆の方向にしっかりと力を入れて止める必要が出てきます。重点的にヘッドショットを狙っていく『CS:GO』や『VALORANT』では ”フリックこそ素早く行えるもののカーソルが行き過ぎる” など感覚のズレが生じる可能性が高いです。

多少の滑りを犠牲にしてでもストッピングアシストを求める場合は「Arc2」を、滑走速度を重視する場合は「Arc1」を、初期ソールにはないほどのクイックな滑りを求める場合は「ICE」を選択するのが良いかと思います。 ※使用中のマウスパッドによって変化の具合には差が生じます

結論とターゲット

「Esports Tiger ICE」について詳しく見てきました。純PTFEを採用したマウスソールで、PTFE含有量が100%ではない充填材が含まれるタイプと比べると滑走速度が速く、耐摩耗性では劣ります。

同社の滑走重視タイプ「Arc1」との滑りの差も明確に感じられます。とても滑らかな操作感は、素早いフリックやトラッキングAIMの手助けとなりますが、マウスパッドとの摩擦によるストッピングアシストの恩恵は受けづらくなります。

「Arc1」「Arc2」と同様にエッジの処理が丁寧で、中間層のスポンジが沈み込むようなマウスパッド上で滑らせても引っ掛かりを一切感じません。また粘着テープの問題も多少改善されています。

入手性に優れていることや、販売価格、エッジ処理によって引っ掛かりが無いことなども含め、滑走速度の速いマウスソールを求めている場合に優れた選択肢であると言えます。

ただし、とにかく滑らかに滑るので、操作感に変化が生じる可能性が極めて高いことを理解した上で選択すること。「マウスに初めから備わっているソールよりも”もう少しだけ”滑るものを…」と考えている場合は、Arc1やArc2のほうが理想に近いかもしれません。

総合評価4.5 out of 5.0 stars

純PTFEで滑走速度が速い
エッジの処理が適切
品質が高い
流行を意識したラインナップ
入手性に優れている
妥当な価格
万人向けではない
耐摩耗性は劣る

Esports Tiger ICE
価格: 950円 (本稿執筆時点)

以上、Esports Tigerのマウスソール「Esports Tiger ICE」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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