「Xtrfy SC1」レビュー。ソフトウェアや設定不要、PCやPS4に接続するだけで”オーディオをe-sportsに最適化”するUSB外付けサウンドカード
レビューサンプル提供: Xtrfy Japan
Xtrfy SC1 レビュー
Xtrfy(エクストリファイ)のUSBサウンドデバイス「Xtrfy SC1」の詳細なレビューをお届けします。
「Xtrfy SC1」は、CS:GO強豪チームであるNinjas in Pyjamasのメンバーが設計・開発にかかわる、接続するだけでオーディオをゲーミングに最適化してくれるUSB外付けサウンドデバイスです。
- Xtrfy Japan 公式Twitter:https://twitter.com/xtrfy_japan
- 日本正規代理店 TECH TECH:https://www.tech2.co.jp/index.php?xtrfy
USBサウンドデバイス「Xtrfy SC1」は、同ブランドのゲーミングヘッドセット「Xtrfy H1」に2018年10月入荷分から同梱されている製品で、11月からは単体で製品化される運びとなりました。当記事では、手持ちのヘッドセットと接続してチェックした本製品の性能を詳しくお届けしていきます。
製品開封、内容物をチェック
外箱にはXtrfy SC1の外観、製品特長が記載されています。
PCやPS4と繋ぐだけで性能を発揮する、ソフトウェアや設定不要のシンプルなUSBサウンドカードとなっています。
早速、製品を開封します。内容物はXtrfy SC1サウンドカード本体、取扱説明書、ステッカーです。取扱説明書には日本語表記はありませんが、設定不要で接続するだけなので迷う心配はありません。
本体のみで完結するシンプルな製品
Xtrfy製品の傾向として、ソフトウェア不要で本体のみで完結するというシンプルな仕様が挙げられます。このXtrfy SC1も例外ではなく、PCやPS4にUSBケーブルで接続し、3.5mm3極プラグでヘッドセットに繋ぐだけで、ゲームに最適化されたサウンドを得られる製品となっています。
インターフェイスはヘッドフォン出力3.5mm、マイク3.5mmプラグですので、USB接続を除いた3.5mm3極プラグのヘッドセットで使用可能です。ヘッドフォンかマイクどちらか片方のみに接続して使用するという、ややイレギュラーな用途にも対応していました。
Xtrfyならではのブラックとイエローの編組ケーブルが採用されており、サウンドカード本体にはロゴが刻まれています。PCデスク上で映えるゲーミングデバイスらしいデザインとなっています。
製品仕様をより詳細にチェック
以下からは、Xtrfy SC1の製品仕様をより詳細に見ていきます。接続した際のオーディオ品質の変化や、ゲーム音声の聞き取りやすさに重点を置きながら、具体的にチェックしていきます。
PCやPlayStation 4に接続するだけで動作
Xtrfy SC1は、PCやPlayStation 4に接続するだけで動作するシンプルなサウンドカード。ソフトウェアや設定が不要で、接続した瞬間からe-sports向けのゲームサウンドに最適化されることが特徴です。
またXtrfy SC1には、7.1chなどのバーチャルサラウンドやイコライザー調整の変更機能などは備わっていません。それらの拡張機能を切り捨て、基本的な構成部分にコストを割いた製品となります。
その結果、その他のサウンドカードと比較してコンパクトなサイズ、価格帯も抑えたコストパフォーマンスの高い製品に仕上がっています。
インターフェイスはヘッドフォン出力3.5mm、マイク3.5mmで、一般的な3極プラグ接続のヘッドセットで使用することが可能です。USB接続のみに対応した製品を除き、幅広く対応しています。
音質の傾向はH1に似ており、全ての音域が繊細に
Xtrfy SC1は、同ブランドのプロゲーマーが設計したゲーミングヘッドセット「Xtrfy H1」と同じサウンドシグネチャーが搭載されています。要するに本製品は、e-sports向けに最適化された、重要な音を聞き逃さないための音響にチューニングしてくれるものとなっています。
接続した際の音質の傾向はXtrfy H1と似たものがあり、高音がしっかり鳴りながらも嫌に響くことは無く、低音も力強く再生されます。ゲームプレイ中も特定の音が強調されることが無くなり、全ての音域が聞き取りやすい繊細なディティールとなることが特徴です。
このチューニングの結果として、音の定位が正確に掴みやすくなることも挙げられます。全ての音域が聞き取りやすいことで、FPSでいう足音や銃声などの重要な音を聞き逃しづらく、音声の強弱が分かりやすいので鳴った方向や位置も把握しやすくなる効果があります。
いくつかのヘッドセットに接続しましたが、この傾向に関しては揺らぐことはなく、全てのヘッドセットでほぼ同じ結果を得られています。手持ちのゲーミングヘッドセットの音響を4,000円台でゲームプレイ向けに改善できるという点は、非常に魅力的に感じました。
マイク音質の変化については、もとのヘッドセットのマイク品質に影響されやすいので一概には言えないものの、ゲームサウンドが激しく鳴っている最中でも声が聞き取りやすいという感覚は得られました。
サラウンド非対応、ソフトウェアとの併用も
Xtrfy SC1はサラウンド機能を切り捨て、サウンドカードに本来必要な基本構成部品にコストを割いた製品。Xtrfy製品の特徴である、ソフトウェア不要で製品のみで完結するという部分も変わりません。
つまりは本製品はゲームサウンドをe-sports向けにチューニングする、”音響にのみ手を加える”製品という認識で構わないでしょう。サラウンド機能の実装に掛かるコストを他に回すことで、先ほどお伝えしたような全域が聞き取りやすい繊細なディテールを実現しているのではないでしょうか。
Windows 10の標準機能「Windows Sonic for Headphones」、Razerが提供するソフトウェア「Razer Surround Pro」によってサラウンド機能を付加することができます。サラウンド機能が必要な方は、これらのソフトウェアとの併用も視野に入れると良いでしょう。
持ち運びにも適したコンパクトサイズ
本体サイズは幅46 × 奥行28 × 厚み12mmと、非常にコンパクトな点も見逃せません。またケーブル込みの幅は235mmなので、Xtrfy SC1を接続することでUSBケーブルを約15cmほど拡張できます。
Xtrfy SC1は前述の通り、ソフトウェアや設定不要で接続するだけで使用できるサウンドカードですので、500円玉2個分ほどのコンパクトなサイズ感も相まって持ち運びに最適となっています。
オフラインでのイベントや大会の環境に持ち込めば、ヘッドセットとの間に接続するだけで自宅と同じ環境でゲームプレイできます。USB、3.5mmプラグ接続なので、干渉しづらいのもポイント。
難しいことを考えずゲームサウンドを改善したい方へ
ソフトウェア不要のシンプルなUSB接続サウンドカード「Xtrfy SC1」を実際に使用した結果、PCと接続するだけで確実なサウンドの改善を感じることができ、ゲームプレイへの効果が得られました。
- PCやPlayStation 4に接続するだけで動作、ソフトウェアや設定は不要
- 音質はH1に似た傾向、全音域がフラットで音の定位も掴みやすい
- サラウンド非対応だが、その分高いコストパフォーマンスを実現している
- 500円玉2個分ほどのコンパクトサイズは持ち運びにも最適
音質も好き嫌いが分かれづらい全域フラットなもので、音の定位を正確に掴むことができました。
プロチームNiPが設計・開発に関わっていることもあり、確実にゲームに最適化されたサウンドの変化が楽しめます。価格帯も抑えられている印象で、気軽に導入できるデバイスへと仕上がっている印象。
外へと持ち運ぶことも想定されたコンパクトなサイズとなっていることも特徴的です。ソフトウェアや設定が不要なこともあり、外出先でも自宅と同じセッティングでゲームプレイが可能です。
FPSなどの対人ゲームをプレイしており、ゲームで重要な音を聞き逃さないための音質や、音の定位の掴みやすさを重視したいのであれば、大いに導入する価値のあるサウンドカードだと思います。
結論として、製品を買い替えるよりも少ないコストで手持ちのヘッドセットをグレードアップできる本製品は、難しいことを考えずゲームサウンドを改善したいゲーマーに最適です。
以上、USB外付けサウンドカード「Xtrfy SC1」のレビューでした。