「GALAX XANOVA Juturna / Juturna-U」レビュー

「GALAX XANOVA Juturna / Juturna-U」レビュー

本稿では、GALAX XANOVA(ザノヴァ)のゲーミングヘッドセット「GALAX XANOVA Juturna / Juturna-U」のレビューをお届けします。

GALAX XANOVA Juturna
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジウム40mm径周波数帯域:20~20,000Hzインピーダンス:32Ωソフトウェア:対応サラウンド:-接続:3.5mmプラグマイク:無指向性重量:290g(ケーブル除く)価格:7,765円 (本稿執筆時点)
GALAX XANOVA Juturna-U
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジウム40mm径周波数帯域:20~20,000Hzインピーダンス:32Ωソフトウェア:対応サラウンド:7.1ch対応接続:3.5mmプラグマイク:無指向性重量:290g(ケーブル除く)備考:USBサウンドカード付属価格:9,301円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

新進気鋭ゲーミングデバイスブランドXANOVAは、第1弾の製品ラインナップとしてゲーミングヘッドセット計4種「Juturna / Juturna-U」「OCALA / OCALA-U」を発表しました。Juturnaシリーズの第一印象としてはベーシックなモデルのように見えます。ブラックとグレーが織り交ぜられながらもシンプルにまとまった外見は、XANOVAブランド特有のデザインと言えるでしょう。

人間工学に基づいた設計で、全ての頭部形状にマッチするユニバーサルデザインとなっています。イヤーカップは90度までの回転式を採用しており、耳にしっかりとフィットするよう調節できるほか、首に掛けたりバックパックへ収納する際に便利です。イヤーカップは耳全体を覆ってくれる大きめサイズ。イヤーパッドはPUレザーで覆われ、低反発のクッションが採用されています。

搭載された40mm径ネオジウムドライバーは専用設計で、明確な音像定位を実現しているとのこと。また、3段階で切り替え可能な低音調整スイッチ(最大6dB)を搭載しています。ソフトウェアなどに頼らず、ハードウェア側で音質の傾向を調節できる機能は少ないだけに、ここの完成度は非常に気になるところ。

ケーブルは着脱可能で、計3種類が付属しています。それぞれ3.5mmシングル4極(1.3m)、3.5mmデュアル3極(1.3m)+マイク、延長ケーブル(1.5m)で、PCやPlayStation 4からスマートフォンまで、幅広いプラットフォームに対応しており、さまざまなシーンで利用可能です。

上位機種のJuturna-Uには、バーチャル7.1chサラウンド対応のUSBサウンドカードが付属しています。ドライバレスで動作するFPSモードのON/OFFをワンボタンで切り替えられ、有効状態はLEDインジゲーターにて確認可能となっています。

またソフトウェアでは、5バンドのイコライザー調整、オーディオエフェクト、バーチャル7.1chサラウンド、マイク設定なども可能となっています。Juturnaのサウンドカード同梱版、機能拡張版という位置付けで、製品仕様の変更はありません。

FPSモードやイコライザー調整といった機能がゲームにどれほどの恩恵をもたらすかについては、上位機種のJuturna-Uを選択する価値があるかどうかに関わってくるので、特に注目してみていきたいところです。

パフォーマンス

音の解像度はやや劣るが、音質の傾向は良い

まずはJuturnaをパソコンに直に繋いで検証したところ、中音域がやや埋もれ、低・高音域が強調されるドンシャリサウンドでした。ゲーミングヘッドセットでは定番となる聞き取りやすい調整ではあるものの、埋もれてしまった中音域に大事な効果音が眠っているタイトルもあり、すべてのゲームとの相性が良いとは限らないのが欠点です。高音域が耳に刺さることはありません。

イヤーカップに搭載された3段階の低音調整スイッチは確かに機能しており、最大まで強調するセッティングにすると低音の迫力が確かに増します。しかし低音を強調すればするほど、響きが強くなり、その他の音域が聞き取りづらいと感じました。そもそも、重低音系のオーディオ機器はゲームに適しているとは言えません。実際のゲームプレイで試してみても、やはり低音を強調しない方が中~高音域が素直に鳴るので、全体の音を正確に聞き取りやすかったです。

次に、Juturna-Uに付属したUSBサウンドカードを通して接続しました。直の接続とは一転し、全音域がグッと前に出てきて、埋もれていた中音域も聞き取りやすくなります。全音域が完全に均一とまでは言えないものの、バランスの取れた鳴りとなっています。全体的にボヤッとしていた鳴りも改善され、低音調整スイッチを切り替えることによってかき消されていた中~高音域も復活。

全体的に、音の解像度は若干物足りなくはあるものの、それはハイエンド製品と比較した場合の話。1万円以下と安価で手に入る同価格帯のゲーミングヘッドセットと比較すれば、違和感のない自然な鳴りで、音質の傾向はゲームプレイに適したものと感じます。

各機能はほぼ優秀、サラウンドは後方の定位感に欠ける (Juturna-U)

サウンドカードに搭載されたボタンではFPSモードのON/OFFが可能です。具体的には、FPSタイトルでは前に出す必要の無い低音域をカットしつつ、重要な効果音が集約された中~高音域を強調することで、FPSゲームを有利に進めるためのものです。Sennheiserのゲーマー向けサウンドアンプ「GSX 1000」のイコライザープリセットに含まれているFPSモードと似た傾向で、敵のさまざまな動作から発生する効果音が聞き取りやすくなり、敵の位置情報を把握しやすくなります。

低音調整スイッチ・FPSモードのON/OFFといった機能のほか、ソフトウェアによるイコライザー調整でも音質をカスタマイズできます。5バンドで範囲が12dB~-12dBまでと大まかな設定とはなるものの、ゲームの効果音がさらに聞き取りやすくなるよう柔軟な調整が可能です。設定を4種類まで保存しておけるので、プレイするタイトルに合わせて調整しておき、起動時に切り替えるという使い方がオススメです。

バーチャル7.1chサラウンドは、ソフトウェアによる細かな調整が可能です。標準設定では、後方の精度に欠けているといった印象です。例えば、左後ろから音が鳴った場合も、真後ろから音が鳴っているようなボヤッとしたもの。ソフトウェアから矯正することである程度は改善されたものの、やはり普段使用している環境と比べると劣ってしまいます。サラウンド機能に関しては価格相応と評価します。

まとめると、Juturnaはゲーミングヘッドセットでは王道となるドンシャリ気味な傾向です。USB接続サウンドカードなどによるイコライザー調整には素直に応じてくれるので、ベーシックな製品を求める方にとっては最適。Juturna-Uに関しては、イコライザー調整によるカスタマイズ性や、ボタン1つで機能するFPSモードがあることを考えると、価格以上のパフォーマンスと言っていいでしょう。唯一の懸念点は、後方の定位感が甘いこと。長期間使用による慣れが必要になると思います。

装着感

イヤーカップは耳全体を覆う大きめのサイズです。メーカー側はパッシブノイズキャンセルと謳っています。クッションが耳に被らないのはストレスが無いですし、しっかりと密閉されることでヘッドセット本来の音質を発揮できます。音を正確に聞き取るためにはイヤーカップの大きさが意外と重要だったりします。イヤーカップの角度も自由に調節できるので、頭の形状を問わずにピッタリと装着できそうです。

イヤーパッドは分厚くて柔らかい、とても快適なものとなっています。側圧に関しては標準的で、締め付けを感じることはないものの、装着している感覚は確かにあります。ヘッドレストのクッションは薄いですが、頭が触れる部分の全体にクッション性があります。あまりヘッドバンドが広がっていない関係からか、頭のてっぺんからやや左右にズレた部分に負荷が集中するように感じます。

長時間装着していても疲れづらい部類ではありますが、優れているという表現はしづらいです。装着を重ねてヘッドバンドに癖がついて広がっていけば、より快適に装着できるのかなと思います。頭部・耳全体へのフィット感、それによって得られる密閉性は文句無しと言えるでしょう。

マイク音質

マイク集音特性は無指向性で、全方向からの音を拾うタイプです。マイク先端の位置をしっかり口に近づけることで、聞き取りやすい声を録音できます。ボソボソとすることなく、ボイスチャットで快適に利用可能でした。マイク感度はそこまで高くないので、マウスやキーボードの音を遮ることが可能でした。

なお、Juturna-Uのサウンドカード経由で接続すると、ソフトウェアによるマイクの詳細設定やボイスエフェクト機能が利用できます。

ソフトウェア

上位機種であるJuturna-Uのみソフトウェアに対応しており、付属のUSB接続サウンドカードの各機能を調整できます。設定項目は、5バンドのイコライザー調整、オーディオエフェクト、マイク、バーチャル7.1chサラウンドの調整、ボイスエフェクトです。このうちゲームサウンドへの影響を与えるのは、音質の項目で詳しくお伝えしたイコライザーとサラウンド設定の2項目となります。

日本語に対応しているうえ必要最低限のUIとなっているので、直感的かつ手軽に操作できるかと思います。海外公式サイトによると、現在はゲーミングヘッドセットJuturna-UとOCALA-U専用のソフトウェアが単体で提供されていますが、今後はマウスやキーボードなどを含めた全てのデバイスをXANOVA CONTROL PANELに統一する予定とのことです。

結論とターゲット

Juturnaは同価格帯ゲーミングヘッドセットの中では自然な音が鳴り、サウンドカードによるイコライザー調整後も忠実に再現されます。7,000円台で安価で入手できこともあり、予算とマッチした方にとって有力候補になると思います。ハードウェア側での音質カスタマイズ機能「低音調整スイッチ」については、サウンドカードなどによって音の解像度を高めた状態で利用すれば、ゲームプレイ中にも活かせる機会は十分にありそうですし、自分好みの音に細かく調整したい方にとっては最適。

また、サウンドカード同梱版であるJuturna-Uは価格差わずか1,500円ながら、それぞれのゲームで重要となる音域を強調できるイコライザー調整、中~高音域の聞き取りやすさが明確に向上するFPSモードを利用できることが大きなメリットとなっています。少なめの予算でFPS向けのオーディオ環境を整えたい方は必見です。既に気に入ったサウンドカードを所持している場合は、Juturna単体を。

GALAX XANOVA Juturna
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジウム40mm径周波数帯域:20~20,000Hzインピーダンス:32Ωソフトウェア:対応サラウンド:-接続:3.5mmプラグマイク:無指向性重量:290g(ケーブル除く)価格:7,765円 (本稿執筆時点)
GALAX XANOVA Juturna-U
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジウム40mm径周波数帯域:20~20,000Hzインピーダンス:32Ωソフトウェア:対応サラウンド:7.1ch対応接続:3.5mmプラグマイク:無指向性重量:290g(ケーブル除く)備考:USBサウンドカード付属価格:9,301円 (本稿執筆時点)

以上、GALAX XANOVA(ザノヴァ)のゲーミングヘッドセット「GALAX XANOVA Juturna / Juturna-U」のレビューでした。

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執筆者
ゲーミングデバイスレビュアーとして活動しています。
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 2019年7月11日