Darmoshark PAD-1 レビュー
本稿では、Darmosharkのゲーミングマウスパッド「Darmoshark PAD-1」のレビューをお届けします。
レビューサンプル提供: Darmoshark Japan
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この製品について
先日Darmosharkの日本正規代理店が決定して公式Twitterが開設され、「Darmoshark M3」および「Darmoshark PAD-1」の国内発売がアナウンスされました。「Darmoshark PAD-1」はレインボーフィルムコーティングが施されたマウスパッドで、布製マウスパッドをベースとはしているものの分厚いコーティングが施されているためハードパッドに近い操作性を実現しています。
製品仕様とスペック
材質 | 布製 | 表面 | フィルムコーティング |
---|---|---|---|
サイズ | 480 x 400mm | 厚さ | 3.0mm |
エッジ | ステッチ無し | 底面 | ラバーベース |
カラー | ワンカラー |
開封と仕様確認
梱包・巻き癖
Darmoshark PAD-1は長方形の箱に入って届きます。硬いラバーベースを採用していることもあり巻き癖はやや強めについていて取れづらいです。到着から10日経つ時点では端が少し浮いた状態で使用しています。
サイズ
Darmoshark PAD-1の寸法は480 x 400 x 3mmで、ローセンシにも対応する大判サイズとなっています。
エッジ
Darmoshark PAD-1のエッジはステッチ加工されていません。滑走面が硬いのでエッジも尖っています。触れる程度では何ともありませんが手首や腕が擦れると痛いので、マウスを大きく振る場合はアームカバーや長袖の着用は必須となります。
底面
底面のラバーベースはあまり見かけないタイプのものです。グリップ性能はそこそこで、メラミン化粧板・ラバーウッド天板の両方でそれなりに機能します。筆者の場合はマウス操作で動くことはありませんが、腕や手首でマウスパッドの端を押すようにすると少しズレます。
パフォーマンス
表面特性
Darmoshark PAD-1の滑走面は特殊で、一般的な布製サーフェイスの上に分厚くて硬い皮膜が形成されたレインボーフィルムのようなガラスコーティングがされています。子供の頃に勉強机に敷いていたデスクマットのようなものを思い浮かべると分かりやすいです。非常に滑らかな感触で、手首や腕が引っ掛かることはなく、アームカバーや長袖を着用していてもスムーズに滑ります。
表面を拡大すると織り目は見えるものの、実際にはテクスチャはありません。あくまで布製マウスパッドがベースとなっているだけで、フィルムのような分厚いコーティングが乗っかっているので、実際の特性はハードタイプのマウスパッドに近いものです。表面の感じからして、ガラスなど硬い素材のソールとの組み合わせは避け、PTFEソールで使用したほうがよさそうです。
ちなみに類似マウスパッドには「ESPTiger Wuxiang II」が挙げられ、同じようなコーティングが施されています。このタイプの滑走面はハードタイプに近い操作感を提供しながらマウスソールの消耗が遅いという利点があります。
他社製マウスパッドとの滑り比較
Darmoshark PAD-1は「スピード」タイプに属します。
※それぞれ上から滑走速度が速い順に並べています。筆者の肌感覚なので変動する可能性有り。
スポンジ硬度
Darmoshark PAD-1のスポンジは密度が高くかなり硬いです。3ミリ厚ということも相まってマウスを強めに押し下げてもソールが沈み込みません。
操作感
Darmoshark PAD-1はスピードタイプに属するゲーミングマウスパッドです。「Razer Strider」「Pulsar ParaSpeed」よりもわずかに速く「Artisan 飛燕」「BenQ ZOWIE GTF-X」よりわずかに遅いです。とにかく滑り出しが非常に軽いです。一般的な布製マウスパッドで感じられるマウスが沈んでいる感覚やソールを引きずるような感触は皆無で、どちらかと言えばハードパッドの上で滑らせているようなフィーリングに近いです。また、縦横の滑りに差はなく、マウスを押し下げることによる摩擦の変化はほとんどありません。
マウスソールの違いによる滑りの変化も最小限に留まっています。強いて言うなら「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」や「VAXEE XE Wireless」のような面積が大きいソールと組み合わせると表面摩擦によるコントロール性がわずかに増す印象です。
表面は防水性があり水を吸い込まず、湿度の高い環境で使用しても滑りは変化しません。ただし、手首や腕が蒸れると表面と少し張り付いてしまうことには注意が必要です。似たコーティングを施した「ESPTiger Wuxiang II」は”使用環境によっては寿命がかなり短くなる”との記載があるので、このマウスパッドも同様かと思われます。
コントロール性はほぼ皆無なので、腕を使わず手首と指だけでマウスを細かく制御しているハイセンシの方、もしくはゲーム内感度を下げることで手ブレの影響を少なくしたハイパーローセンシの方に適しています。良くも悪くも一般的な布製マウスパッドとは使い心地がかけ離れているので好き嫌いがハッキリと分かれそうですが、アムンゼンをはじめとした表面がザラザラとしたものが苦手なスピード系マウスパッドユーザーは試す価値がありそうです。
互換性
センサー相性
PixArt PMW 3310を除く主要なマウスセンサー10種すべてで正常に動作しました。このほか『VALORANT』『Apex Legends』のプレイテストでも同様の結果が得られました。
結論とターゲット
「Darmoshark PAD-1」について詳しく見てきました。巻き癖がやや強めについていて取れづらいです。底面のすべり止めラバーはそれなりに機能しますが環境次第では少しズレる可能性があります。エッジに腕や手首が擦れると痛いのでアームカバーや長袖の着用は必須となります。
分厚いコーティングが施されているため表面のテクスチャは皆無で、小学生時代に勉強机に敷いていたデスクマットのような質感です。スピードタイプの速い滑りで、操作感・フィーリングはハードパッドに近いです。非常に滑らかな感触で長袖やアームカバーは引っ掛かりません。縦横の滑りの差もなく、均一でスピーディーな滑りをもたらします。腕や手首が蒸れると張り付くので注意が必要です。耐久性に関しては到着から10日時点では何とも言えず未知数です。
表面の特性から好き嫌いがハッキリと分かれそうなマウスパッドではあるものの、ハードマウスパッドと比べてソールの摩耗が少ないことは揺るがないメリットであると言えます。普段ハードパッドを使用している方や、スピード系マウスパッドが好みでアムンゼンなどのザラザラとした質感のものは苦手という方は試してみる価値がありそうです。
総合評価4.0 out of 5.0 stars
縦横の滑りの差がない
表面がサラサラとしている
滑走の安定性が高い
ソールの摩耗が少ない
価格が安い
腕や手首が蒸れると張り付く
巻き癖が取れづらい
3310センサーでは動作しない
以上、Darmosharkのゲーミングマウスパッド「Darmoshark PAD-1」のレビューでした。