「Corsair K70 RGB MK.2 SE」レビュー

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「Corsair K70 RGB MK.2 SE」レビュー

本稿では、Corsair(コルセア)のゲーミングキーボード「Corsair K70 RGB MK.2 SE」のレビューをお届けします。 [no_toc]

レビューサンプル提供: CORSAIR JAPAN

Corsair K70 RGB MK.2 SE
タイプ:英語配列、104キーキースイッチ:Cherry MX Speedキーストローク:-アクチュエーションポイント:1.2mm押下荷重:-キー耐久性:-ポーリングレート:1000HzLEDライティング:RGBソフトウェア:対応価格:19,985円 (本稿執筆時点)

製品仕様と外観

「Corsair K70 RGB MK.2 SE」は高い耐久性を謳ったゲーミングキーボードです。決して安っぽくはなく高級感のあるアルミフレームの筐体にホワイトのキーキャップがマッチし、デスク上で独特な存在感を放ちます。一般的なブラックの筐体と異なるという面では、ゲーミングキーボード市場に数少ない面白い製品と言えるでしょう。

余談とはなりますが、Corsair製のゲーミングキーボードは『フォートナイト』のプロゲーマーや配信者に使用者が多いという印象を受けます。例えば、世界的にも有名なストリーマーNinjaは「Corsair K70 Rapidfire」という、本稿でレビューするゲーミングキーボードの前モデルにあたる製品を使用しています。

基本仕様としては英語配列の104キー構成、キーを少し押し込むだけで反応する Cherry MX Speedキースイッチ(通称:銀軸)が搭載されています。ちなみに個人的には、”競技性の高いゲームに最適なキースイッチは銀軸である”と感じています。

RGB LEDライティング対応で、Corsairの専用ソフトウェア「iCUE」による詳細設定、さらには互換性のある周辺機器とライティングを同期させることが可能です。本体に8MBのオンボードメモリを備えており、マクロやライティング設定、キー割り当てを保存したプロファイルを3つまでソフトウェアを介さずに呼び出すことができます。

その他の機能として、Windowsキーロックやメディア操作をワンタッチで行える各種キー、着脱可能なパームレストを搭載しています。本体側面には、マウスやヘッドセットを接続可能なUSBポートを1つ備えています。また本体裏側にある溝にヘッドセットのケーブルを這わせることで、ケーブルマネジメントの役割を果たしてくれます。

ギャラリー

パフォーマンス

キータッチと打鍵音

キーフィーリングについてお伝えする前に、「製品仕様と外観」の項目で”競技性の高いゲームに最適なキースイッチは銀軸である”と説明した理由について解説しておきたいと思います。

「Corsair K70 RGB MK.2 SE」に搭載されているCherry MX製 Speed Silverキースイッチの仕様は、押下荷重45g(キーを押し込むのに必要な荷重)、キーストローク3.4mm(キーを最大まで押し込んだときの距離)、アクチュエーションポイント(キーを押し込んだときに反応する距離)1.2mm、動作寿命:5,000万回(関連記事)で、その他の軸よりもアクチュエーションポイントが短いことが特徴となります。

参考情報として、一般的にキーが軽いとされるCherry MX Red(赤軸)のアクチュエーションポイントは2mm、またCherry MX Blue(青軸)では2.2mmとより深く押し込む必要があります。そこでSpeed Silver(銀軸)を使えば、キーをわずか1.2mm押し込むだけでパソコン側に信号が送られて入力されるので、ゲームプレイ中に自分の思い通りの操作をリアルタイムに反映させやすいと言えるのです。ただし銀軸には欠点もあり、キーが軽くて反応が早いあまりに誤入力が増えてしまったり、ゲームの操作には慣れても作業時のタイピングは快適ではないと感じてしまう可能性があります。

銀軸の特徴についての解説を終えたところで、これまでにKailh製 Silver(メーカーの異なる銀軸)を搭載したキーボードを使用した経験が一度あり、普段はKailh Redキースイッチ(赤軸)が搭載されたゲーミングキーボードを使用している筆者のレポートをお送りします。

銀軸の反応の早さの根拠は”押し込む距離わずか1mmの差”ですが、これは試打すると一瞬で体感できます。『Apex Legends』や『Battlefield V』などのFPSタイトル、また普段の作業用途で合計50時間ほど使用しましたが、自身が行った操作がゲームに反映される速度が向上していると実感します。

FPSにおける瞬時の操作はマウスに偏りがちですが、実はWASDやSpaceキーなどを素早く操作することも重要です。「Corsair K70 RGB MK.2 SE」が特に優れているのは、FPSゲーマーにとってホームポジションとも言える「WADキー」以外のキー操作が格段にスムーズになることでしょう。

WASDキーは指を配置している関係上、どのキーボードでも違和感なく押し込めます。しかし、武器チェンジなどで数字の1キーを押したいとき、中指もしくは薬指を1キーまで移動させ、キーをしっかりと押し込む必要があります。その点、K70 RGB MK.2 SEはアクチュエーションポイントが短く、キーを1.2mm押すだけで入力されるので、指を瞬時にスライドさせる感覚で1キーを入力できます。指の移動を要するキーでも、わざわざ意識して押し込むという手間を省けるという訳です。

また、「Corsair K70 RGB MK.2 SE」に搭載されたCherry MX製のSpeed Silverスイッチは赤軸や青軸と変わらない45gですので、適度なキーの重たさが確保されており、目立った誤入力は発生しませんでした。ゲーム操作やタイピングにおける満足度はかなり高いです。

余談ですが、筆者が以前使用したことのあるKailh製のSilverスイッチは、押下荷重40gと軽いうえにアクチュエーションポイントも1.1mmと浅め。確かにキーの反応速度は申し分ないものとなっている代わりに、慣れるには相当の時間を要するという印象を受けました。

付属のパームレストを装着することで手首の高さを持たせることができ、より自然なフォームかつ少ない力でキーを押し込むことができるかもしれません。このあたりは個々の好みによりますが、パームレスト自体は本体色にマッチするうえ、適度なグリップがあって使用感は良いものです。

メディアキー

本体左側上部には、現在の設定をプロファイルとして保存しておく記憶ボタン、LEDライティングの明るさ調節(輝度3段階、オフ)、Windowsキー無効化ボタンが搭載されています。本体右側上部にはメディアキーが搭載されており、ミュートボタン、音量調節バーにくわえ、メディアの停止、前へ、一時停止、次へ、といった操作がキーボード上で簡単に行えます。

本体裏側面にはUSBポートが1つ搭載されており、マウスやヘッドセットの接続が可能なほか、スマートフォンなどの充電にも活用できます。付属の着脱式パームレストは、手首を置く部分はラバーグリップとなっています。手首の適切な高さを確保できるので、疲れを軽減する役割を果たします。

これらはゲームプレイには直接影響しないものの、パソコンを操作するうえで”あったら嬉しい機能”が詰め込まれています。必要最低限の機能を備えたゲーミングキーボードを使用している方にとっては、多機能な「Corsair K70 RGB MK.2 SE」によって大きな利便性の向上を図れるのではないでしょうか。

ソフトウェア

「Corsair K70 RGB MK.2 SE」は専用ソフトウェア「iCUE」に対応しています。設定項目としては、キー/マクロ割り当て、RGB LEDライティング、Windowsキーなどの有効/無効化となります。なお、製品仕様の項目でもお伝えした通り、本体にプロファイルを3つまで保存して呼び出すことが可能です。

ソフトウェアの操作性については特に困る点はありませんでした。LEDライティングはパターン豊富で楽しめるかと思います。筆者はデスク環境に合わせた2カラーでパターン「レイン」を選んで使用しています。ちなみに、マクロ記録時の「実行を~~秒間停止します。」は誤訳で、本来はms(ミリセカンド)を意味します。

「iCUE」に対応した周辺機器とのライティング同期機能は、照明効果の項目から簡単に設定可能です。ゲーミングデバイスだけでなく、ファンなどのPCパーツにも対応機種が多く、ソフトウェアからわずか2クリックでLEDカラーやパターンを変更できるので、統合型ソフトウェアという意味では非常に優れたものとなっています。

結論とターゲット

いわゆる”多機能なゲーミングキーボード”は同価格帯に溢れており、どの面に大きな魅力を感じて購入に至るかはユーザー次第と言えます。「Corsair K70 RGB MK.2 SE」の最大の魅力と言えば、Cherry MX Speed Silverを搭載したことによるゲームプレイの快適さです。赤軸や青軸と比べれば、銀軸を採用したゲーミングキーボードは市場に少ないです。

アクチュエーションポイントが1.2mmと非常に短いことで、ゲームプレイにおいてキー操作が即座に反映されるようになり、これまでよりも機敏な動きが可能となるでしょう。キー反応が浅いものの押下荷重は45gと一般的なので、慣れるまでの期間も比較的短いのではないでしょうか。少なくとも筆者の場合は、ゲームや作業に50時間ほど費やしたうち、意図せぬキー入力が発生したのは使い始めの数回のみでした。

ホワイトベースのアルミ製フレームを採用した外観もゲーミングキーボード市場では珍しく、デスク上で大きな存在感を放ちます。「iCUE」によってRGB LED搭載ファンなどのPCパーツとライティングを同期させ、自分好みのデスク環境構築を楽しむのも一つの手。結論として「Corsair K70 RGB MK.2 SE」は、銀軸によってゲームの操作感を向上させつつ、外観やデスク環境にもこだわりたいユーザーにとって最適な製品と言えるでしょう。

Corsair K70 RGB MK.2 SE
タイプ:英語配列、104キーキースイッチ:Cherry MX Speedキーストローク:-アクチュエーションポイント:1.2mm押下荷重:-キー耐久性:-ポーリングレート:1000HzLEDライティング:RGBソフトウェア:対応価格:19,985円 (本稿執筆時点)

以上、Corsair(コルセア)のゲーミングキーボード「Corsair K70 RGB MK.2 SE」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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