SOKU X2 AKAI レビュー
本稿では、SOKUのゲーミングマウスパッド「SOKU X2 AKAI」のレビューをお届けします。
レビューサンプル提供: SOKU
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この製品について
SOKUのゲーミングマウスパッド第2弾として登場したSOKU X2は、コントロールタイプのAKAIとハイブリッドタイプのSHIROの2タイプ展開となっています。コントロールタイプを謳うAKAIは、「Gamesense Radar」で知られるマイクロファイバークロスを滑走面に使用しており、ブレーキ感の強い操作感が特徴となっています。
製品仕様とスペック
材質 | 布製 | 表面 | マイクロファイバークロス |
---|---|---|---|
サイズ | 480 x 400mm | 厚さ | 4mm |
エッジ | ステッチ加工 | 底面 | ラバーベース |
カラー | 1タイプ |
開封と仕様確認
梱包・巻き癖
SOKU X2 AKAIは紙のフラットパッケージに梱包されています。巻き癖は一切なく完全に真っすぐの状態で使い始められます。
サイズ
SOKU X2 AKAIの寸法は 480 x 400 x 4.0mm 。ローセンシでも扱える大判サイズです。
エッジ
エッジのステッチ加工は滑走面と高さが同じです。柔らかい糸が使われていますがステッチ幅は太め。高さに少しムラがあって飛び出している部分があります。マウスが乗り上げても引っ掛かることはありません。
ステッチの背を低くしたり幅を狭くするなど改善の余地はありそうですが、そこまで不快ではありません。
底面
底面のラバーベースは見た目こそよくあるタイプに見えますが、指先を押し込むと吸着性がありグリップ性は非常に高いです。一度設置した場所から動くことはありません。2種類のデスク天板(ラバーウッド天板・メラミン化粧板)の両方でうまく機能しました。
パフォーマンス
表面特性
SOKU X2 AKAIの滑走面にはマイクロファイバークロスが採用されています。この素材を採用しているマウスパッドには「Gamesense Radar」が挙げられます。表面を拡大すると縫い目が縦向きであることが分かります。
表面はとても滑らかで肌触りがいいです。「Pulsar ParaBrake V2」に似たサラサラ系・シルキー系な質感です。マウス操作時に腕や手首が擦れても痛くありません。縫い目が縦向きなこともあってアームカバーは水平方向に強めに引っ掛かります(特殊な材質のVancerアームカバーではスムーズに滑りました)。アームカバー無しで使用することをお勧めします。
スポンジ硬度
SOKU X2 AKAIのスポンジは厚さ4mm。やや硬めで反発感が強いので、ソールが沈み込みづらく滑走速度が安定しやすいです。また、マウスを押し下げると適度な摩擦が得られます。ソールの面積が大きいほど得られる摩擦は強いので、必要に応じて調整するといいでしょう。
操作感
SOKU X2 AKAIはコントロールバランスタイプに属するゲーミングマウスパッドです。滑走速度は「ESPTiger LingYun」「Pulsar ES1」よりも速く「Razer Gigantus V2」や「SteelSeries QcK Heavy」よりも遅いです。滑り出しはやや重ためで、微調整するのに引っ掛かりはしないものの少し鈍いと感じます。ただし滑走面にマイクロファイバークロスを採用するマウスパッドは、マウスに圧が掛かると滑りが大きく変化します。深めのつかみ持ちやかぶせ持ちのようなマウスに圧が掛かる持ち方ではコントロールバランス相当の滑りに感じられますが、浅めのつかみ持ちやつまみ持ちで脱力しながら操作するとほぼ抵抗がなくスピードバランス相当の滑りになります。
また、同じマイクロファイバークロスを採用する「Gamesense Radar」は非常に鈍い滑り出しとスピーディーな滑りを両立するピーキーな操作感となっていますが、それと比べてSOKU X2 AKAIは扱いやすく感じます。スポンジの反発が強くてソールが必要以上に沈み込まないので滑走が安定しやすいことが理由かと思います。
マウスを滑らせたときのフィーリングは滑らかです。マウスソールとマウスパッド表面との擦れ感が少なくヌルヌルと滑ります。縦横の滑りの差は標準程度で、縦よりも横の方が滑りが遅いです。これは少し珍しい特性で、布製マウスパッドのほとんどは縦の方が滑りが遅いです。ソールの面積が小さいほど滑りが速く、マウスに圧を掛けたときのブレーキ感が強まります。ソール面積が大きいと安定性が増します。
マウスを押し下げたときの強いブレーキ感によりピンポイントでの止めが容易に行えるので、『VALORANT』『CS:GO』のようなフリックエイムが主体となるタイトルに適しています。ある程度の圧が掛からなければヌルヌルと滑走して止めづらく感じるので、脱力しながら操作する方には不向きです。
他社製マウスパッドとの滑り比較
SOKU X2 AKAIは「コントロールバランス」タイプに属します。
※それぞれ上から滑走速度が速い順に並べています。筆者の肌感覚なので変動する可能性有り。
互換性
センサー相性
各種マウスセンサーとの相性をチェック。それぞれの組み合わせでカーソルが正確に追従するかを確かめるほか、センサー挙動を可視化するソフトウェア「Mouse Tester」での測定も行います。
なお、使用環境やファームウェアのバージョンの違いなど、様々な要因によって結果が変動する可能性があり、この検証結果が100%正しいものではないことをお伝えしておきます。また同じセンサーを搭載していても種類が異なるゲーミングマウスでは結果は変動するので参考程度にお願いします。
〇 正常に動作する
△ 動作に問題は無いが、MouseTesterの波形に乱れが見られる
✖ 通常使用が不可能
主要マウスセンサーを搭載したゲーミングマウス11種すべてで正常に動作しました。このほか『VALORANT』『Apex Legends』でのプレイテストも行い、同様の結果が得られました。
結論とターゲット
「SOKU X2 AKAI」について詳しく見てきました。フラットパッケージに梱包されているので巻き癖はなく、完全に真っすぐの状態で使い始めることができます。底面ラバーはグリップ性能が非常に高く、2種類のデスク天板でうまく機能しています。エッジのステッチ加工は滑走面と同じ高さで縫い幅が広く、改善の余地はあるもののそこまで不快ではありません。
滑走面はコントロールバランスタイプに分類でき、滑り出しはやや重ためです。「Gamesense Radar」と同じマイクロファイバークロスの滑走面は圧が掛かると強いブレーキ感が得られるので、マウスを押し下げるようにして止める方に適しています。ある程度の圧が掛からないと恩恵が得られないので使い手との相性が重要になりそうです。SOKU X2 AKAIのスポンジは反発感が強くてソールが沈み込みづらいので、Radarほどはマウスを押し下げたときのブレーキ感は強くありません。
結論としてSOKU X2 AKAIは表面がサラサラとしていて強いコントロール性能が得られるマウスパッドです。『VALORANT』でマイクロフリックの精度を高めたいと考えていて、深めのつかみ持ち・かぶせ持ちでマウスを止めるときにしっかりと圧を掛ける方にお勧めです。アームカバーは水平方向に強く引っ掛かり、何も付けないと快適に使用できます。
総合評価4.0 out of 5.0 stars
反発感の強い中間層
サラサラとした質感
設置した場所から動かない
優れたセンサー互換性
優れたデザイン
アームカバーが引っ掛かる
以上、SOKUのゲーミングマウスパッド「SOKU X2 AKAI」のレビューでした。