Lethal Gaming Gear Neptune Pro (Soft, Xsoft) レビュー

Lethal Gaming Gearのゲーミングマウスパッド Lethal Gaming Gear Neptune Pro に関する情報をまとめました。
この製品について
Saturn ProやVenus Proなどの名作を生み出してきたLethal Gaming Gear。
新作のNeptune Proはスピードタイプを謳っています。サーフェイスにこだわりがあるようで、製造に数ヵ月を要する特別なプロセスを経ているとのこと。
Lethal Gaming Gear Neptune Pro (Firm) | |
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基本仕様 | |
製品名 | Lethal Gaming Gear Neptune Pro (Firm) |
パッケージ | フラット |
サイズ | XL SQ 500 x 500mm / XL 490 x 420mm |
厚み | 3mm |
エッジ | ステッチ処理 |
素材 | |
表面素材 | 布 |
表面の詳細 | |
肌触り | |
裏面素材 | SlimFlex (旧Poron) |
防滑性 | C |
操作性 | |
滑りの傾向 | |
初動 | 軽い |
滑走速度 | Speed |
切り返し | 並み |
表面の硬さ | Mid |
裏面の硬さ | Mid |
静摩擦係数 | – |
動摩擦係数 | – |
硬度 | 54 |
裏面硬度 | 53 |
均一性 | |
デザイン | |
表面印刷 | なし |
カラー | ブラック (ややグレー寄り) |
デザイン | 単色 |
販売サイト | |
購入先 | 9240 |
クーポン |
Lethal Gaming Gear Neptune Pro レビュー
レビュー用サンプル提供: Lethal Gaming Gear
基本仕様と外観
パッケージ

フラットパッケージに入って届きます。
巻き癖が一切ついていない真っすぐの状態で使い始められます。
デザイン

ブラックに近い濃いグレーです。ロゴの部分にはインクが載っているので、マウスを滑らせたときの感触が他の部分と異なります。
サイズ

- XL : 490x420x4mm
- XL SQ : 500x500x4mm
サイズはXLとXL SQの2種類です。一般的な長方形サイズでは奥行きが足りないユーザーのためにスクエアサイズも展開されています。画像はXLとなります。
エッジ

エッジのステッチ加工の質はまずまず。しかしステッチの幅はそこまで細くなく、四隅の部分に少し膨らんでいる部分があったりと、少しムラがあります。
滑走面よりも背が低くなっているので操作の邪魔になることはありません。
ベース

裏面はひし形のパターンになっています。
十分なグリップ力があり、一度設置した場所からズレません。柔らかめのPoronベースは大体滑りづらいです。また、吸着性はないので、すぐに持ち上げて移動させられます。
サーフェイス

表面はしっとりとしていて、Saturn Proの毛羽立ちを抑えた感じ。まったくといっていいほど毛羽立ちが無く、とにかく肌触りが良いです。
肌がまとわりつかず、腕や手首が擦れてもダメージはありません。
アームカバー
アームカバーとの相性を確かめてみたところ、一部を除いて快適に使うことができました。あえて1つ選ぶなら、入手性の高さと種類の豊富さから ワコール CW-X がおすすめ。
操作感
- 硬さ:Soft/Xsoft
- 荷重をかけたときの減速具合:並み
- 初動の軽さ:軽い
- 切り返しの軽さ:やや重たい
- 滑走速度
- Soft:スピードバランスタイプの中でも速め
- Xsoft:スピードバランスタイプの中間くらい
- マウスを滑らせたときの感触:ややしっとりしている
- 縦横の滑りの差:横のほうが遅い
- 湿度による滑りの変化:並み
- ソールの大小による滑りの変化:やや大きめ
硬さ
Neptune Proの硬度を測ってみたところ、以下のようになりました。
Neptune Pro (Soft) |
Neptune Pro (Xsoft) |
|
硬度(表) | 42 – Soft | 37 – Soft |
硬度(裏) | 32 – Very soft | 24 – Extra soft |
Soft. Xsoftどちらも非常に柔らかいベース材が使われていますが、表面の生地がしっかりとしているので、硬さは少し柔らかいくらい(Soft相当)に留まっています。
Raidenは表面も柔らかいのでぷにぷにとしていますが、Neptune Proはぐにゃっと沈みます。
SoftとXsoftのどちらも沈むと減速するので、マウスを下に押し込んで止めるようなプレイスタイルに適しています。Softは荷重のコントロールによって滑り具合を調整しやすいですが、Xsoftは少しでも荷重がかかると沈み始めるので、手ブレを抑えるのには適している一方でモタつきが気になりやすいです。
初動と切り返しの軽さ
初動は軽いのに対して、切り返しは少し重たいです。
マウスを動かし始めるときはスムーズですが、方向転換するときにぐぐっと鈍くなるような感触があります。行きと帰りで滑りに大きな差があるので、トラッキングエイムでは癖を感じます。
この特性は、フリックエイムが主体となるタクティカルシューターに向いています。フリックエイム直後の少し力んだ状態のとき、切り返すときに生じる摩擦によってブレが抑えられ、コントロールしやすくなります。ある程度センシが低く、マウスに荷重がかかりやすいプレイヤーに最適です。
滑走速度
滑走速度は7タイプのうち3番目に滑りが速いスピードバランスタイプに分類できます。どちらも Artisan Hayate Otsu よりも若干速く、スピードバランスタイプの中間~速めに位置します。
- SoftとXsoftどちらも Artisan Hayate Otsu より若干速い
- マウスソールの大きさを変えても滑りが逆転することは無かった
滑らせたときの感触はしっとりめ。表面が粗いマウスパッドのようなキレの良さは感じられないものの、滑らかに滑り、制御しやすいのが特徴です。Raidenよりもしっとり感が強いです。
縦横の滑りの差はとても小さく、違いが分からない程度です。
湿度による滑りの変化
湿度による滑りの変化は並みくらい。滑りの速さはそこまで変わりませんが、滑らせたときのしっとり感が増すので、人によっては気になるかも。表面が滑らかなマウスパッドはこうなりがちです。
マウスソールによる滑りの変化
マウスソールによる滑りの変化はやや大きめ。マウスソールが小さいと滑りが速くなり、切り返すときの重さもやや控えめに。大判マウスソールだとぬるっと滑らかな滑りになります。
使用感
Valorantのようなタクティカルシューターに最適なスピード系マウスパッドだと感じました。特に、ローセンシ気味で、マウスに荷重を多めにかけるプレイスタイルと相性が良いです。
表面の肌触りの良さが反映されたかのようなしっとりとした滑り心地で、初動~滑走まではスムーズ、切り返すときに一気にググッと鈍くなる感覚があるので、滑りの速さの割に止めやすいです。
これは裏を返せば「滑りに一貫性がない」とも言えます。スタートとストップが肝心なフリックエイムとはすこぶる相性が良いですが、行きと帰りがあるトラッキングエイムは苦手なタイプです。
つまみ持ちのような荷重がかかりづらい持ち方、ある程度センシが高いプレイヤーの場合は、この行き帰りの滑りの違いをある程度無視できるので、また違った感想になるかもしれません。
硬さの選択については、悩むのであればSoftを推奨します。Xsoftは無意識にかかった少しの荷重で沈み始めてしまいます。Softのほうが滑り具合を調整しやすく、扱いやすく感じると思います。
結論

Lethal Gaming Gear Neptune Proは強みと弱みがはっきりとしていて、スピードバランスタイプとしては珍しい特性を持つマウスパッドでした。
初動が軽めで切り返しがやや重たく、フリックエイム後の摩擦が少し大きくなるため、滑りの速さの割にコントロールしやすいです。Valorantなどのタクティカルシューターに最適です。
行きと帰りで滑りが大きく異なるので、トラッキングエイムが主体となるゲームで使うのには癖が強いです。SoftよりもXsoftの方がその傾向が高まるように思います。
サーフェイスには全くといっていいほど毛羽立ちがなく、とても肌触りが良いです。裏面には十分なグリップ力があります。エッジのステッチ加工の質はまずまずですが、それ以外はパーフェクト。とても高く評価できるゲーミングマウスパッドです。
ただアメリカのメーカーということもあり、日本国内の売価が非常に高いのはネック。