「HyperX Alloy Core RGB」レビュー。メンブレンスイッチ採用で低価格かつ充実した機能を備えるゲーミングキーボード
本稿では、HyperX(ハイパーエックス)のゲーミングキーボード「HyperX Alloy Core RGB」のレビューをお届けします。
レビューサンプル提供: HyperX Japan
HyperX Alloy Core RGB レビュー
KingstonのゲーミングブランドであるHyperXは、Cloud9やTeam Liquidといった海外大手チームのスポンサーを務めています。また元Cloud9所属のShroudをはじめとするストリーマーに継続的なサポートを続けるなど、数あるゲーミングデバイスメーカーの中でもe-sportsシーンへの関わりが深いブランドと言えるでしょう。
ゲーミングキーボードのラインナップとしては、メカニカルキースイッチ赤軸/青軸を採用する「Alloy FPS Pro」、メディアキーを備えて多機能となった「Alloy Elite」、キー反応が速くタッチも軽いKailh銀軸を採用した「HyperX Alloy FPS RGB」などが挙げられます。本製品「Alloy Core RGB」はキースイッチにメンブレンを採用することで、低価格かつ多機能を実現したエントリーモデルという位置付けです。
製品仕様と外観
「HyperX Alloy Core RGB」はエントリーユーザー向けのゲーミングキーボード。メンブレンスイッチを採用することでメーカー想定売価7,980円(税込)と低価格を実現しつつ、メディアキーやRGB対応LEDライティングなどの各種機能を搭載することで、多機能化を図っている製品です。
日本語配列のフルキー仕様で、本体サイズは幅443.20×奥行175.31×高さ35.68mm。天板の奥行を大きめに確保してブランドロゴが配置されているのでやや大きめ。キースイッチはメンブレンですので打鍵音が静かで、押し込んでいる感触が得られるよう調整がおこなわれています。キータッチ・打鍵感についてはパフォーマンスの項目で検証しています。
接続はUSB2.0ケーブルによるもので、ケーブル長は1.8mと十分です。ソフトウェアには非対応で、パソコンに接続するだけで使用可能となっています。RGB対応のLEDバックライト・ライトバーが搭載されており、本体左上のボタンより6つのLEDモードと3段階の明度調節ができます。また、5ゾーンを選択した色でカスタマイズすることも可能です。本体右上にはメディアキーが搭載されており、メディアの再生・一時停止・停止・次の曲へといった操作が手元でおこなえます。
フレームには強化プラスチックフレームが使用されており、本体重量は1121gと十分な重たさが確保されています。キーボードの激しい操作をおこなった際も、デスク上でズレてしまう心配はありません。最大120mlの液体でテストされた耐飛沫性は、ゲームプレイ中にキーボード上に飲み物をこぼしてしまったときも安心。単機能なものが多いエントリー向けゲーミングキーボードの中でも、さまざまな機能が詰め込まれている充実した製品仕様と言えます。
パフォーマンス
メンブレンキースイッチのキータッチと打鍵音
「HyperX Alloy Core RGB」のキースイッチはゲームプレイに最適化されており、一般的なキーボードで用いられているメンブレンキースイッチとは明確な違いを感じます。
Alloy Core RGBのキースイッチは一般的なメンブレンスイッチと違い、一定の負荷が掛かるとキーが沈むように調整されています。これによりキーを押した感覚をしっかりと得られ、キーを何回入力したのかを把握しやすくなっています。重すぎず軽すぎないキータッチも相まって、ゲームプレイ中のミスプレイ減少が期待できるでしょう。
なおかつ打鍵音は抑えられており、ほとんど鳴らないといって良いでしょう。普段メカニカルキーボードを使用している方であれば、静音処理された赤軸や銀軸、黒軸といったものを想像すると分かりやすいかと思います。打鍵した感覚はしっかり得られながら打鍵音がほとんど鳴らないという独特なキータッチは、メカニカルキースイッチとは一味違うものに仕上がっています。
もう一つ良い点として、やや深めとなっているキーキャップの窪みによって指を置いたキーを見失いづらく、操作ミスを防ぐ効果が期待できます。結論として、メカニカルキースイッチほどの心地良い打鍵感は得られないものの、快適なゲームプレイが可能であると言えるでしょう。
外観とLEDライティングは価格以上の出来
比較的価格の安いエントリーユーザー向けのゲーミングキーボードですが、外観とLEDライティングも決して安っぽくなく、ゲーミングデスクに馴染みやすい仕上がりとなっていることも注目しておきたいポイント。本体には2つのHyperXロゴが刻まれており、大きめに設計されたフレームの形状もスタイリッシュです。
LEDライティングは6つのモードが用意されており、左上のボタンにより切り替えることが可能です。RGBに対応しているキーボードでは定番のウェーブ効果なども楽しめます。好きな色を選択して5ゾーンで自分好みにカスタマイズすることもでき、ソフトウェア非対応の製品としては自由度は高め。
また、HyperXならではのライトバー(キー上部の横一直線のライン)もAlloy Core RGBの外観を特徴的づける要因となっています。設定したLEDライティング効果と合わせて発光してくれます。
結論とターゲット
「HyperX Alloy Core RGB」は、ゲーム操作を快適におこなえる調整済みのメンブレンスイッチ、メディアキーやRGB対応のLEDライティングなど充実した機能が揃っています。これは、税込8,000円で入手できるエントリーユーザー向けのゲーミングキーボードとしては非常に優秀。
キータッチは軽すぎず重過ぎないですし、何よりキーを押した感覚をしっかり得られます。普段メカニカルキーボードを使用している筆者でも、一切の違和感を感じず操作が快適に行えました。あらゆるキーボードから自然に乗り換えることが可能と言えるでしょう。また、打鍵音は小さいのでボイスチャットを妨げません。
安価ながらフレームには高級感があり、外観もしっかりとしています。重ための本体重量と裏面のグリップは滑り止めの役割を果たし、キーボードを激しく操作してもデスク上でズレる心配はありません。RGB対応のLEDライティングによる装飾効果も十分に楽しめるものとなっています。
結論として「HyperX Alloy Core RGB」は、本格的なゲーミングキーボードを安価で手に入れたい方に最適な製品と言えます。一般的なキーボードからの乗り換えも、普段メカニカルキーボードを使用している方にとっても、快適なゲームプレイを実現してくれるでしょう。
以上、ゲーミングキーボード「HyperX Alloy Core RGB」のレビューでした。