「Gamesense Radar」レビュー。滑りと止めを高い次元で両立するコントロール系マウスパッド

「Gamesense Radar」レビュー。滑りと止めを高い次元で両立するコントロール系マウスパッド

本稿では、Gamesenseのゲーミングマウスパッド「Gamesense Radar」のレビューをお届けします。

Gamesense Radar
価格:5,960円(執筆時点)   ふもっふのおみせ

ファーストインプレッション

Gamesense Radarは発売当初から、海外コミュニティの間で滑りや止めの評価に大きなブレが生じていました。滑走面にマイクロファイバークロスを採用した独特な操作感は、マウスへの圧の掛かり具合やソールによる影響を受けやすく、個人的にも評価が難しいマウスパッドと感じます。

検証を重ねた結果、センシやマウス・ソールの組み合わせ次第では非常にクイックな滑りと強力なコントロール性能を両立する、理想的な操作感をもたらすマウスパッドという評価で落ち着きました。その条件なども含め、本稿で詳しく解説していきます。

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製品仕様とスペック

材質 布製 表面 マイクロファイバークロス
サイズ 500 x 500mm 厚さ 3mm
エッジ ステッチ加工 ベース すべり止めラバー
カラー 6色展開

パッケージと内容物

上蓋の付いたパッケージに巻かれた状態で入っています。マウスパッドとしては珍しく豪華です。

内容物はマウスパッドのみ。

巻き癖

素材が非常に柔らかいこともあり、巻き癖は比較的少ないです。裏側を向けると写真のように少し反り返りますが、表側を向けてデスクに設置した際にはほぼ完全にフラットな状態となります。

マウスパッドを広げた際に浮いてしまっている部分についても、軽く手でほぐすと簡単に治ります。

バリエーション

サイズ

Radar Lサイズの寸法は500 x 500mmで、ローセンシにも対応する大判サイズとなっています。

一般的なマウスパッドよりも奥行きが広めに設計されており、縦にマウスを動かす機会の多いタイトルにも適します。また、デスクとマウスパッドとの境目を無くすため、手前側にマウスパッドを垂らすような設置方法にも向いています。

厚さは3mmとやや薄いものの、中間層の柔らかさはArtisanのSoftに近いです。

マウスに圧を掛けることで一定までは容易にソールが沈み込みますが、3mm厚なので過度に沈み込むことはなく、滑走速度を安定させたままストッピングアシストを得られます。

カラー

All Black, Black White, Red, Pink, Blue, Purpleの6色展開で、いずれもノンコーティングです。

パフォーマンス

滑走面

Radarの滑走面にはマイクロファイバークロスが採用されています。耐湿性に優れているのが特徴です。

指でなぞると水平方向よりも垂直方向のほうが若干滑らかで、実際にマウスを滑らせた際も同様です。縦横の滑りの差は一般的な布製マウスパッドと比較して同等か少ないと言えます。

滑走面の密度が高いので、肌に触れたときのザラつき感や擦れ感は少ないです。激しいマウス操作によって手首や腕が擦れたとしてもダメージはなく、アームカバー無しでも快適にマウス操作が可能です。

ただし製品ページにある「シルクのように滑らか」という謳い文句からは程遠いです。

操作感

Radarはスピードバランスタイプに属するゲーミングマウスパッドですが、初動の引きずり感と止め性能はコントロールバランスタイプにも匹敵する、極めて異質な操作感をもたらします。マウス滑走時はスムーズですが、全体的な操作感はコントロールパッドのそれです。

他社製マウスパッドと滑走速度を比較すると「Artisan 疾風乙 Xsoft」よりも若干遅く「Odin Gaming Infinity」よりも速いといったところ。滑走面に使用されているマイクロファイバークロスの性質上、マウスに掛かる圧がどの程度かによって滑走時の引きずり感が大きく変動するため、あくまで主観的な意見と捉えてください。

一方で、Radarの極めて鈍い滑り出しと高いコントロール性能のみを切り取ると、コントロールバランスタイプに属する「SteelSeries QcK」や「Razer Gigantus V2」に近いです。滑り出しが鈍いことは不利に働く場面が多いものの、スピードとコントロールを高い次元で両立していることはRadarの明確な強みであると言えます。

厚さ3mmと薄めに設計されているものの、中間層のスポンジはArtisanのSoftに近い弾力があり、マウスに圧を掛けることで容易に沈み込みます。滑走面のブレーキ感も相まって、強いストッピングアシストが得られます。中間層が薄いのでソールは沈み込みすぎず、滑走速度は比較的安定します。

マウスの移動量が多いミドルセンシ ~ ローセンシではフリック・トラッキングともに恩恵を受けやすく、ハイセンシでは終始モタついた操作感という印象です。また、本体重量の軽いマウス・初動の軽いソールと組み合わせることで、滑り出しの鈍さを軽減しつつコントロール性能の高さをより引き出せます。

本製品の検証にあたって、本体重量59gのワイヤレスマウス「Pulsar Xlite V2 Wireless」ソール「Pulsar Original Thin」を使用し、800DPI/ゲーム内感度(180°=32cm)で『VALORANT』を主にプレイしましたが、水平方向へのフリックの精度向上を特に実感できました。

滑走速度に対して初動・止めの度合いがかけ離れているので、ピーキーな操作感であるとも言えますが、上記のように低めのセンシ・軽量マウス・初動の軽いソールといった環境で使用すると、滑走時のスムーズさと止め性能を高い次元で両立した理想的な操作性を実現します。

他社製マウスパッドとの滑り比較

Radarは「スピードバランス」タイプに属します。

これはあくまで滑走速度のみを切り取ったもので、上記で記したように初動の引きずり感・止め性能はコントロールバランス ~ コントロールタイプに近いため、プレイスタイルや環境次第では実際の印象と大きく異なる可能性があります。

※それぞれ上から滑走速度が速い順に並べています。筆者の肌感覚なので変動する可能性有り。

エッジ

エッジにはステッチ加工が施されています。滑走面とエッジの高さがそこまで変わらず、ステッチの縫い幅も狭いため、マウス操作に干渉しづらいです。とても良いものだと思います。

一般的な布製マウスパッドと比べて薄めの3.0mm厚なので、デスクに設置した際に段にならず扱いやすいです。

底面

底面のすべり止めラバーはよく見かけるタイプ。

グリップ感は可もなく不可もなくで、一般的な布製マウスパッドと同程度。ただ柔らかい素材が使用されていることもあり、激しくマウスを操作してもそこまでズレることはありません。

センサー相性

各種マウスセンサーとの相性をチェック。それぞれの組み合わせでカーソルが正確に追従するかを確かめるほか、センサー挙動を可視化するソフトウェア「Mouse Tester」での測定も行います。

なお、使用環境やファームウェアのバージョンの違いなど、様々な要因によって結果が変動する可能性があり、この検証結果が100%正しいものではないことをお伝えしておきます。また同じセンサーを搭載していても種類が異なるゲーミングマウスでは結果は変動するので、ご参考までに。

正常に動作する
 動作に問題は無いが、MouseTesterの波形に乱れが見られる
通常使用が不可能

Endgame Gear XM1r (PixArt PAW3370)
ZYGEN NP-01S (PixArt PMW3389)
BenQ ZOWIE FK2-B (PixArt PMW3360)
Razer Viper Mini (PixArt PMW3359)
BenQ ZOWIE FK2 (PixArt PMW3310)
ASUS ROG Keris Wireless (PixArt PAW3335)
Logicool G PRO X SUPERLIGHT (HERO 25K)
Razer Viper 8KHz (Razer Focus+)
Razer Viper (Razer 5G)
Glorious Model O Wireless (Glorious BAMF sensor)
ROCCAT Kone Pro Air (Owl-Eye 19K)
ROCCAT Kone Pure Ultra (Owl-Eye 16K)

主要マウスセンサーを搭載したゲーミングマウス12種で検証したところ、すべて正常に動作しました。このほか『VALORANT』『Apex Legends』でのプレイテストも行っています。

ソール相性

エッジが適切に処理されたソールと組み合わせることを推奨します。Radarは適度なクッション性を持ち、マウスに圧を掛けた際にソールが一定までは容易に沈み込むので、エッジの処理が甘いソールと組み合わせると不均一な引きずり・引っ掛かり感が生じます。

厚さ3mmの薄いマウスパッドなので、ソール厚は常識的な範囲であれば気にする必要はありません。

同じPTFEソールでも含有量やエッジの処理方法の違いで滑走速度に大きな差が生じます。そのため組み合わせ次第ではパッとしない操作感に感じられることがありますが、基本的には初動の軽いCorepadやEsports Tiger Arc1/Arc2といったソールと組み合わせると間違いないかと思います。

個人的に最も相性が良いと感じたのは「Pulsar Original Thin」、次点で「Esports Tiger ICE」。特にOriginal Thinとの組み合わせでは、滑り出しの鈍さが軽減されるほか、滑走時はよりスムーズかつブレーキ感の強い操作感になるように感じます。

また、ソールの形状や大きさによる操作感の変化は、一般的な布製マウスパッドと比べて同程度かやや少ないです。こちらは特に干渉するような組み合わせも見つかりませんでした。

耐久性・湿気への耐性

前提として、布製マウスパッドは基本的には消耗品という認識で、特定の素材や織り方を採用したものを除き、湿気や摩耗への耐性にはそこまで期待できません。

Radarはマイクロファイバークロスを採用しており、一般的な布製マウスパッドと比べて耐湿性に優れています。検証中、湿度の影響による滑りの変化を感じず、安定した滑走速度を維持しました。

滑走面はノンコーティングなのでコーティング剥がれによる劣化の心配はありません。一般的な布製マウスパッドと同程度かそれ以上の耐久性があると言えます。1日3~5時間のゲームプレイで約2週間ほど検証した段階では、滑走速度の変化は感じられません。

結論とターゲット

「Gamesense Radar」について詳しく見てきました。スピードバランスタイプに並ぶ滑走速度、コントロールバランスタイプに匹敵するコントロール性能を持った、一言で言えば「滑りが速く止めやすい」ゲーミングマウスパッドです。そのぶん初動の引きずり感が強いため、ピーキーな操作感とも言えます。

マウスを止める際には、マイクロファイバークロスを採用した滑走面のブレーキ感だけでなく、ArtisanのSoft相当のクッション性を持つ中間層の沈み込みも相まって、強いストッピングアシストが得られます。ただし、基本的にはスムーズに滑走する反面、マウスに掛かる圧によって引きずり感が変動しやすいです。

一般的なクロス表面と比べて耐湿性に優れています。エッジのステッチ加工は幅が狭く、滑走面と高さがあまり変わらないため、マウス操作に干渉しません。底面のグリップ性能はやや低いですが、全体的に柔らかい素材が使われているため、激しくマウスを操作しても大きくズレることはありません。

センシが低く、軽量マウス・初動の軽いソールと組み合わせた場合、滑りと止めを高い次元で両立し、非常に優れた操作感をもたらします。この条件に該当する場合、一度試してみて損はないでしょう。 * 筆者が試した限りではPulsar Xlite V2 Wirelessに標準で搭載されているPulsar Original Thinとの組み合わせがベスト

総合評価 4.5 out of 5.0 stars

* それぞれの項目を///の4段階で評価
十分なビルドクオリティ
 巻き癖が少ない
奥行きが広い
 耐湿性に優れた滑走面
 腕や手首へのダメージは無い
滑りと止めを両立した操作感
トラッキング/フリック両方に適す
 操作を妨げないステッチ加工
 主流センサーと相性が良い
 ノンコーティング
 滑り出しが鈍い
 底面のグリップ性能がやや低い
ソールによって滑走速度が変動しやすい
Gamesense Radar
価格: 5,960円 (本稿執筆時点)

以上、Gamesenseのゲーミングマウスパッド「Gamesense Radar」のレビューでした。

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