Lethal Gaming Gear Jupiter Pro (Firm, Soft, Xsoft)

Lethal Gaming Gearのゲーミングマウスパッド Lethal Gaming Gear Jupiter Pro に関する情報をまとめました。
Lethal Gaming Gear Jupiter Proについて

Lethal Gaming GearはこれまでにスピードバランスタイプのNeptuneシリーズ、コントロールバランスタイプのSaturnシリーズをリリースしており、どれも高い評価を得ています。
Jupiterシリーズは滑走感が非常に重いハイコントロールタイプのマウスパッドです。木星(Jupiter)が極度の重力を持つことからこの名前が付けられているようです。
このマウスパッドを含むProシリーズには日本製Poronが使用されています。硬度はFirm(いわゆるMid)、Soft、Xsoftの3種類から選べます。
Lethal Gaming Gear Jupiter Pro (Firm) | |
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基本仕様 | |
製品名 | Lethal Gaming Gear Jupiter Pro (Firm) |
パッケージ | フラット |
サイズ | XL SQ 500 x 500mm / XL 490 x 420mm |
厚み | 3mm |
エッジ | ステッチ処理 |
素材 | |
表面素材 | 布 |
表面の詳細 | |
肌触り | |
裏面素材 | SlimFlex (旧Poron) |
防滑性 | D |
操作性 | |
滑りの傾向 | |
初動 | とても重たい |
滑走速度 | High Control |
切り返し | とても重たい |
表面の硬さ | Mid |
裏面の硬さ | Mid |
静摩擦係数 | – |
動摩擦係数 | – |
硬度 | 50 |
裏面硬度 | 50 |
均一性 | |
デザイン | |
表面印刷 | なし |
カラー | ブラック |
単色 | 単色 |
販売サイト | |
購入先 | 7480 |
クーポン |
Lethal Gaming Gear Jupiter Pro レビュー
レビュー用サンプル提供: HID-Labs
基本仕様
Lethal Gaming Gearのマウスパッドは以下2種類のサイズを展開しています。
- XL – 490x420mm
- XL SQ – 500x500mm
厚さはSoft, Xsoftが4mm、Firmが3mmです。
- Soft, Xsoft – 4mm
- Firm – 3mm
Soft, Xsoftと新硬度Firmの間に大きな価格差があるのは考慮すべき点です。

エッジのステッチ加工は控えめに仕上げられています。

ベースは滑り止め性能が高く、一度設置した場所からずれません。写真はFirmのもの(Firmのみ仕上げが異なります)。
ArtisanのMidは裏面が滑りやすいという声が多く挙がっており、筆者も実際にそう感じましたが、Lethal Gaming GearのFirmは問題ありませんでした。しっかりとグリップします。
硬さ
Firm, Soft, Xsoft それぞれの硬度を測り、それに近いマウスパッドと並べてみました。硬度の測定にはTECLOCK GS-743G タイプE2 (TECLOCKオリジナル規格) を使っています。
Xsoft:
*同じメーカーのXsoft同士でも結果に差が出ているのは、サーフェイスの硬さの違いが影響していそうです。
Soft:
Firm:
Lethal Gaming GearのFirm, Soft, Xsoftは、ArtisanのMid, Soft, Xsoftと同じくらいの硬さであることが分かりました。サーフェイスの違いによって若干の差は出ているものの、体感的にあまり違いは感じられず、ほぼ同じ硬さのように思います。
操作感
- 初動: とても重たい
- 滑り: ハイコントロールタイプ
- 切り返し: とても重たい
布製マウスパッドの中でもトップクラスに滑りが遅い、ハイコントロールタイプのマウスパッドです。Saturn Proの比にならないくらい遅いです。Artisan NINJA FX 99式 や BenQ ZOWIE G-SR よりも遅いです。布製マウスパッド全体で2,3番目くらいに遅いのかなと思います。
ぬるーっと鈍い感触とともに滑ります。 ”バターのような滑り心地”という表現がぴったりです。
初動や切り返しもとても重たいです。動かし始めや方向転換するときには少し力が要ります。
表面の質感

表面はさらさらとしています。織りがきめ細かすぎて、指でなぞっても一切縫い目が分かりません。肌触りが良いです。
ただし汗に弱いです。マウスの滑り自体はあまり変わりませんが、腕や手首が汗ばんでくると引き摺り感が出ます。汗ばむ夏の季節はアームカバーを着用したほうが使いやすいと感じました。
アームカバー相性表
各種アームカバーとの相性を確かめて表にしました。CW-XかPulsar、REJECTのアームカバーだと縦、横、斜め どの方向にも腕がスムーズに滑りました。このどれかを用意しておくとよさそうです。
実際に使ってみて
実際に使ってみて感じたのは、コントロール性がとにかく高いです。力を抜くだけでマウスがぴたっと止まる感じがします。表面の滑りやすさからくるブレはすべて取り除いてくれます。
しかし、動かし始めや方向転換するときに力が要るので、連続してマウスの微調整やフリックエイムをすると、腕や手首が力んだままになってしまうことがあります。
力が入りすぎると、腕や手首の筋肉が凝り固まって、だんだんとエイムが合わなくなってきます。使いこなすには適度に脱力する意識も重要になってくると感じました。

コントロール系マウスパッドの扱いに慣れている人なら問題無さそうですが、初見だとかなり癖を感じると思います。玄人向けのコントロール系マウスパッドだと感じました。
硬度の選択について
Firm(Mid): Firmはクセが強いように感じました。
- とても摩擦が大きいので、マウスを動かし始めたり方向転換するときに多少の力が要る
- しかしクッション性が無いので、力んだときのブレや震えは吸収されずマウスの動きに反映される
どのタイミングでどれくらい力を入れればエイムしやすいか、その調整がとても難しく感じました。おそらく使い手を選ぶのではないかと思います。
また、汎用丸型ソールとは相性が悪いです。そもそもFirmは硬くてほとんど沈まないのですが、汎用丸型ソールだとわずかに食い込んでブレーキがかかります。表面の摩擦がとても大きい影響か、食い込んだときにググッと引っかかるような感触とともにブレーキが掛かり、滑りが安定しづらいです。
大型ソールだと滑りに一貫性が出て、バターのような滑りという表現がぴったりと合うような滑り心地になります。Firmは初動が軽めな大型ソールとの組み合わせで真価を発揮します。
Soft/Xsoft: Soft/Xsoftは大多数の人におすすめです。万人受けするのはSoftだと思います。
SoftやXsoftは沈み込みによる減速も加わり、基本的にはFirmよりも滑りが遅いです。Quaoar Neutron Premiumのように滑りが遅すぎて使えない人が出てくるようなレベルではないです。
クッション性があるので、力んだときのブレや震えを多少は抑えてくれます。Firmよりも力任せなエイムができるので、力みがちなローセンシのプレイヤーにはSoftかXsoftがおすすめです。
個人的にはSoftが扱いやすいと感じました。適度なベースの柔らかさで、マウスを下に押し込んで沈ませるタイミングを調整できるところが気に入っています。
Xsoftは脱力した状態でも手の重みだけで沈み始めるのが気になりました。常に少し沈んだ状態になり、より滑りが鈍いように感じられます。決してこれが悪いことだと言いたいわけではなく、逆に好みな人もいると思います。
結論
Lethal Gaming Gear Jupiter Pro について詳しく解説しました。未だに種類が少ないハイコントロールタイプ、とても滑りが遅いゲーミングマウスパッドです。
表面がさらさらとしていて、摩擦が大きく、とにかく鈍い滑りを特徴としています。Artisan NINJA FX 99式やBenQ ZOWIE G-SRでも物足りないという人におすすめです。
とても摩擦が大きいのにほとんど沈まないFirmはクセが強いですが、もしもマッチすれば、替えが利かない1枚になりそうです。またSoftやXsoftなどの硬度は「柔らかい」で一括りにされがちですが、この2タイプでは沈み方やタイミングが全然違うので、ここをユーザー側で選択できるのは大きいです。