La Onda Rizz x Nachocustomz Doodles レビュー
La Ondaのゲーミングマウスパッド La Onda Rizz x Nachocustomz Doodles をレビューします。
レビュー用サンプル提供:LIT
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この製品について
La Onda Rizz x Nachocustomz Doodlesは、「落書き」を意味するDoodlesと名付けられているように、ストリート・アートらしさも感じられるグラフィックが特徴的なコントロール系マウスパッド。
The Whale率いるドイツの愛好家向けゲーミングデバイスメーカー La Onda と、あらゆるゲーミング周辺機器にペイントを施すアーティスト Nachocustomz とのコラボレーションモデルです。
とてもマイナーなメーカーではありますが、このマウスパッドに携わるThe Whaleという人物はとにかく製品へのこだわりが凄まじく、時には他のメーカーに噛みつくこともあるほど。これが一体どのようなマウスパッドとなっているのか、詳しく解説していきます。
パッケージと巻き癖
フラットパッケージに梱包されており、巻き癖が一切無い状態で使い始めることができます。
サイズ
以下5種類のサイズを展開しています。SoftとMidで厚みが異なるので注意。
- L Soft:500 x 417 x 4.5mm
- L Mid:500 x 417 x 3.5mm
- SQ Soft:490 x 490 x 4.5mm
- SQ Mid:490 x 490 x 3.5mm
- XL Mid:600 x 500 x 3.5mm
XLの600x500mmというサイズは初めて見ました。相当大きいです。ただTwitterでの反応を見る限りでは高評価で、結構な需要があるみたいです。
エッジ
エッジのステッチはかなり控えめで見栄えが良いです。ステッチの幅がとても狭く、滑走面よりも背が低くなっています。
手首や腕がステッチと擦れることによる不快感はなく、マウスパッドの端にマウスが乗り上げたり引っ掛かったりすることもありません。
ベース
ベースには弱めの吸着性があり、デスクに張り付き、一度設置した場所からズレません。
サーフェイス
このマウスパッドの表面はとにかく滑らかで、手触りはすべすべとしています。マウスを滑らせたときの感触はしっとりとしていて、手触りと一致します。
指でなぞってもテクスチャを一切感じず、とても快適に使用できます。
硬さ
MidとSoftの2種類があり、それぞれの厚さはSoftが4.5mm、Midが3.5mmです。
硬度を測定した結果、SoftとMidの間に大きな違いは見られず、両方ともMidの硬度に相当することがわかりました。
Softはより厚みがあるため、マウスを押し込むと深く沈む傾向がありますが、想像していたほどの差はありません。実際の使用感を考えると、差は小さいと認識しておくと良いでしょう。
厚みと硬さが近いマウスパッドは、MidはBenQ ZOWIE G-SR-SEやVAXEE PA、SoftはPulsar ES2 4mm Mediumが挙げられます。
初動の軽さ
このマウスパッドは荷重のかけ方によって初動の軽さが変わります。布製マウスパッドであれば全部そうなのですが、このマウスパッドは特に変化が大きいです。
荷重なしでマウスを滑らせると平均的な軽さで、少ない力で動かし始めることができますが、荷重を増やすとしっかりと重たくなります。
エイムを置いているときなどに無意識に力が入りすぎると、初動がぬるっと引き摺ったり引っ掛かるように感じることがあるので、安定した操作を行うには荷重をコントロールする必要があります。
切り返すときの抵抗
切り返すときの抵抗はやや大きめです。荷重のかけ方によって抵抗が大きくなり、ぬるっと鈍い感触になります。
滑走速度
このマウスパッドは、コントロールバランスタイプの中で滑走速度が遅めです。
荷重の量によって滑りの速さが変わるという、Pulsar ES2 3mm Blackと似たような特徴を持っています。軽い荷重ではスムーズに動きますが、重い荷重を加えると滑りが鈍くなります。
力を抜いてマウスを動かすと滑りの良さも感じられながら、マウスを押し下げることで強い摩擦を生みだし、簡単に止めることができます。
うまく荷重の量を調節できれば、程よい滑りと強力な止めを両立した、理想的なコントロール系マウスパッドとして機能しますが、裏を返せば、力みに弱くて滑りが不安定になりやすい、癖の強いマウスパッドとも言えます。
SoftタイプはMidタイプよりも少ない荷重で沈み、滑りが遅くなる傾向があります。特に深めのつかみ持ちやかぶせ持ちをする際には、Softタイプの方が滑りが遅いと感じられるでしょう。
使用感・所感
驚くほど表面が滑らかで、これまで使ってきたゲーミングマウスパッドの中で最も肌触りが良いです。Lethal Gaming Gear Saturn ProやWallhack SY-001の乾いたようなかさかさとした質感ではなく、InfinityMice Shogunのようなシルキーな質感で、とても使い心地が良いです。
操作感については、滑りの速さに見合わないほどの止め性能を有しており、VALORANTやCS2のようなタクティカルシューターに最適です。
しかし、マウスを滑らせたときのしっとり感が強く、少しでも荷重が掛かると滑りが鈍くなり始めるので、うまく力の入れ具合をコントロールできないと滑りが不安定になるのが難点です。
大振りのフリックエイムをした後の力みによって滑りが鈍くなってしまい、その後のエイムの微調整がしづらく感じるシーンが多々ありました。
丁寧なプリエイムからのマイクロフリックのような堅実なエイムはかなり得意としているように感じました。視点移動が上手ければ上手いほど、性能を最大限に引き出せると思います。
結論とターゲット
La Onda Rizz x Nachocustomz Doodlesについて詳しく見てきました。エッジのステッチ加工は控えめで、裏面のグリップ力はとても高いです。表面はとても滑らかで肌触りが良く、使い心地に優れています。マウス感度が低いプレイヤーのための大きなサイズも用意されています。
初動の軽さは並みで、滑りはコントロールバランスタイプに分類できますが、どちらも荷重の量によってはかなり遅くなります。この特性はマウスを押し込んで止めるのに役立ち、使いこなすと滑りと止めの両立も狙えますが、万人受けするものではありません。
よって、エーペックスレジェンズやオーバーウォッチ2のようなトラッキングエイムが重要なタイトルにはあまり向きませんが、VALORANTやCS2のようなタクティカルシューターに最適で、現状トップティアーのコントロール系マウスパッドの一つです。
以上、La Ondaのゲーミングマウスパッド La Onda Rizz x Nachocustomz Doodles のレビューでした。