InfinityMice Infinite Speed V2 / Infinite Control V2 レビュー
InfinityMiceのゲーミングマウスパッド InfinityMice Infinite Speed V2 と Infinite Control V2 をレビューします。
レビュー用サンプル提供:InfinityMice/LIT
この製品について
InfinityMiceと言えば、VagabondやShogunなどのアートワークを施したマウスパッドが人気ですが、実はスタンダードモデル的な立ち位置であるInfiniteシリーズも展開しています。
Infinite Speed V2 | Infinite Control V2 | Infinite Hybrid | |
滑走タイプ | スピード | コントロールバランス | バランス |
サイズ | XL : 490x420mm XL SQ : 490x490mm |
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厚さ | 4mm | 3.5mm | |
硬さ | Soft / Mid | Soft | |
カラーバリエーション | Midnight Black (黒) Cosmic Purple (紫) Strawberry Milk (ピンク) |
Scalet Red (赤) |
Speed、Control、Hybridという滑走タイプが異なる3種類が展開されています。
Speed V2とControl V2はベースの硬さをSoftとMidから選択できるうえ、カラーバリエーションも豊富です。
InfinityMiceの国内正規代理店はLITが務めていますが、今のところ取り扱いがあるかは未定。
共通仕様
パッケージと梱包状態
フラットパッケージに梱包されています。
開封直後から巻き癖無しの完全に真っすぐな状態で使い始められます。
サイズ
サイズはXLとXL SQの2種類から選択できます。 XL : 490x420mm、XL SQ : 490x490mm
どの種類でもスクエアサイズが用意されているのはInfinityMiceのマウスパッドの強みと言えます。XLのような長方形サイズでは奥行きが足りないという人にお勧めです。
エッジ
エッジのステッチ加工は素晴らしいです。滑走面よりも背が低くなっていて幅も狭いです。マウスを大きく振って端に到達しても、乗り上げたり引っ掛かったりすることはありません。
ベース
Infinite Speed V2とInfinite Control V2のように製品名にV2がついたシリーズには、厚さ4ミリのポリウレタン素材が使用されています。程よく柔らかいです。
実際に硬度を測ってみたところ、どちらもSoftタイプに分類できるマウスパッドということが分かりました。Pulsar ES2 3mmやArtisan Hayate Otsu Softとほぼ同じ硬さです。
- 表面硬度:滑走面に硬度計を当てて測定した硬度
- 裏面硬度:ベース側に硬度計を当てて測定した硬度
表面硬度と裏面硬度は似通った結果がでるものもあれば、著しく異なるマウスパッドもあります。
硬度の値が小さければ柔らかく、コントロール寄りの使用感になる傾向にあります。また、値が大きければ硬くスピード寄りの使用感になる傾向にあります。しかし、一概にすべてそうなるとは限りません。
裏面はInfinityMiceのロゴが入ったオリジナルの防滑パターンになっています。とてもグリップ力が高く、マウスを激しく動かしても一度設置した場所からまったくずれません。
Infinite Speed V2 Soft
表面の質感
表面の生地はArtisan RaidenやLAMZU Energonに似ていて、とても細かく織られています。
硬い糸が使われたしっかりとした生地ですが、とにかく織り目が細かいので指でなぞってもざらざらとしません。
肌が擦れるとキュッキュッと音が鳴りますが、腕や手首が高速で擦れても痛くありません。
アームカバーは縦横のどちらかが少し引き摺るものが多いです。細かな織り目同士が噛み合って干渉しているような感じです。CW-Xアームカバーだと水平方向の引き摺り感が強いのが気になります。
滑走面
ビデオ顕微鏡で滑走面を拡大して撮影してみました。
Artisan RaidenやLAMZU Energonに似ているように見えます。
操作感
滑走速度はスピードタイプに分類できます。Artisan Raiden Midよりも遅いですが Xsoftと比べると若干速いように感じます。布製マウスパッドの中でもとにかく速い部類になります。
初動はとても軽いですが、荷重を掛けた状態で動かし始めると少し鈍くなります。
切り返したときの抵抗は並みくらいあります。これも荷重が掛かっている状態では少し鈍くなります。
ベースの硬さはArtisanのSoftに近いです。程よく柔らかく、マウスを少し押し下げるだけで沈み始めます。
そこまで大きく減速するわけではなく、程よい摩擦が得られるので、沈み込みによる制御も行いやすいです。滑りの速さを重視した柔らかいマウスパッドが好みな人に合うでしょう。
表面がさらさらとしているマウスパッドにも色々なタイプがあると考えています。
代表的なのはシルキーとも表現されるしっとりとしたタイプです。すべすべとした触り心地が特長です。このタイプはマウスを滑らせたときにぬるっと滑らかな感触であることが多く、滑走が鈍いコントロール系のものに多く見られます。
このマウスパッドはそれとは異なり、表面の生地はしっかりとしていながら、織り目がとても細かいという理由でざらつきを感じないタイプです。マウスを滑らせたときにしっとりとした感触になりすぎず、肌触りもそこまで悪くないのが特長です。
Artisan Hienをはじめとする表面が粗めなマウスパッドほどマウス操作のキレが良いわけでもありませんが、どちらかというときびきびとマウスを動かせる部類で、滑りと止めのメリハリを感じやすいです。
ざらつきのあるマウスパッドは苦手だけど、ぬるっと滑らかな感触も苦手という人がいれば、このマウスパッドが理想に近いと思います。Artisan RaidenやLAMZU Energonみたいなマウスパッドの色違いが欲しい!という人にも良いかもしれません。
Infinite Control V2 Soft
結論から言うとInfinityMice Shogunのイラスト無しバージョンで、その影響からかこちらの方が若干滑りが遅いです。人気の高い表面がさらさらとしたコントロール系マウスパッドです。
表面の質感
表面はシルキーな質感で、すべすべとしていて光沢があります。とにかく肌触りが良いです。
指でどの方向になぞっても織り目が分からず、全くといっていいほどテクスチャを感じません。毛羽立つような感じもありません。
手首や腕が擦れても痛くなく、アームカバーを着用した状態でも腕がスムーズに滑ります。
InfinityMice Shogunと同じ生地が使われていますが、プリントの有無で若干の差が出ています。Shogunの方が滑らかで、Infinite Control V2のほうが毛羽立ちのようなものがありますが、肌触りに関しては両方とても良く、あまり差を感じません。
滑走面
ビデオ顕微鏡で滑走面を拡大して撮影してみました。
よく見かけるようなパターンではあります。Shogunと同じ表面生地が使われています。
操作感
縦・横・斜め方向での滑りの差は比較的少ないように感じました。特定の方向だけ滑りの違いが目立つようなことはなく、マウスをあらゆる方向に動かしていても気になりません。
滑走速度は コントロールタイプ に分類できます。Shogunはコントロールバランスタイプですが、それよりもワンランク遅いイメージです。
初動の軽さはやや重ため。マウスを押し下げながら動かし始めると相当鈍くなるので、人によってはマイクロフリックのような微々たる調整が難しく感じるかもしれません。
左右に切り返したときの抵抗も大きめ。マウスを切り返すときに圧が掛かっていると、ぬるっと鈍い感じになります。これはフリックエイムの直後にマウスを止めるアシストとして機能しやすいですが、トラッキングエイムにはあまり向かないです。
ベースは分厚くて柔らかいので少ない力で沈み込みますが、その減速具合は控えめです。ブレーキが掛かるというよりも少し鈍くなる感じです。過度な引きずり感が生じず、引っ掛かったりすることもないため、初動から滑走時まで滑りの一貫性を保ちやすいです。
さらさら系とざらざら系の滑り性の違い
- 表面が滑らかでさらさらとしているマウスパッド:滑走感もしっとりとしていて、マウスにまとわりつくような感覚を得られることが多い
- 表面が粗くてざらつきのあるマウスパッド:マウスを動かすときのもたつきが少なく、キレのある操作感のように感じることが多い
マウスパッドに求める特性は人それぞれ違うと思うので、どちらが優れているという話ではありません。あくまでも傾向で、必ずしもこうなるとは限りません。
InfinityMice Infinite Control V2は表面がとにかく滑らかで、マウスを滑らせたときにもしっとりとした、まとわりつくような感触が得られます。引っ掛かるような感じではありません。とにかく常にぬるっとしていて鈍いのが特長です。
マウスにまとわりつくような感触があまりにも強いので、人によっては、「操作がもたつく」とか「キレが悪い」と感じるかもしれません。VALORANTやCSのようにプリエイムや小さい的を狙うエイムが求められるタイトルに合います。
その点、Shogunはまだ滑りと止めのメリハリを保てていて扱いやすい印象でした。Control V2 Softはコントロール性にステータスを全て振った感じです。表面の生地とベースが同じでもこまで差が出るのは面白いです。
結論とターゲット
InfinityMiceがスタンダードモデル的な立ち位置として売り出している Infiniteシリーズ 2種類について詳しく見てきました。エッジのステッチ加工は控えめで、ベースも全く滑らないうえに、表面の生地にも高性能なものが選ばれていてこだわりを感じます。
Infinite Speed V2は Artisan Raidenライクなスピード系マウスパッドです。初動が軽くてキレのある操作感かつ、表面がざらざらとしていないので扱いやすいです。
Infinite Control V2は とにかくシルキーな表面が特長のコントロール系マウスパッドです。ちなみにShogunの無地バージョンのようなもので、表面の生地もベースも同じです。ただし、プリントが無い影響からか初動が重たくて滑りも遅くなっていて、Shogunは滑りと止めのメリハリがあるように感じますが、Infinite Control V2はコントロール特化というイメージ。
ブラックだけでなくピンクとパープルのカラーバリエーションがあるのは魅力的です。実際にパープルはとても発色が良くて気に入っています。硬さをSoftとMidから選べるのもいいところ。
InfinityMiceといえばVagabondやShogunといった限定モデルが魅力的ですが、Infiniteシリーズもかなり力が入っている印象です。それぞれコントロール系・スピード系の良い選択肢になります。
InfinityMiceのゲーミングマウスパッド InfinityMice Infinite Speed V2 と Infinite Control V2 のレビューでした。