「HyperX Cloud MIX」レビュー。音が鮮明かつ聞き取りやすいハイレゾ認定ゲーミングヘッドセット、無線Bluetooth接続での普段使いも可能

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「HyperX Cloud MIX」レビュー。音が鮮明かつ聞き取りやすいハイレゾ認定ゲーミングヘッドセット、無線Bluetooth接続での普段使いも可能

本稿では、HyperX(ハイパーエックス)のゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud MIX」のレビューをお届けします。

レビューサンプル提供: HyperX Japan

HyperX Cloud MIX レビュー

HyperX Cloud MIX
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジム磁石40mm径周波数帯域:10~40,000Hzインピーダンス:40Ωソフトウェア:-サラウンド:-接続:3.5mmシングル4極/デュアル3極/無線Bluetoothマイク:ブームマイク/内臓マイク重量:260g価格:26,800円 (2019/3/3時点)

HyperXのゲーミングヘッドセットは、『CS:GO』シーンをはじめとした多くのプロが使用しています。7.1chサラウンドに対応した有線ゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud II」がベーシックとすれば、昨年発表されたPC/PS4での無線接続に対応した「HyperX Cloud Flight」に続き、ハイレゾ認定オーディオかつ無線Bluetoothに対応する本製品「HyperX Cloud MIX」など、多くのバリエーションが展開されつつあります。

さまざまな機能が盛り込まれている印象を受けますが、簡単に言えば「ゲームプレイだけでなくスマートフォンでの通話など他の用途にも使い回せるゲーミングヘッドセット」といったところです。製品仕様や外観、各機能のパフォーマンスについて、詳しく見ていきます。

製品仕様と外観

「HyperX Cloud MIX」は多くの用途で使えるよう設計されたゲーミングヘッドセットです。有線接続と無線接続の両方に対応し、PCやPlayStation 4での高水準なゲームプレイをこなしつつ、スマートフォンでの通話などの普段使いまでカバーできます。

黒とグレーで統一された落ち着いた外観

有線接続時は10Hz~40,000Hzのハイレゾ認定オーディオで、高解像度なサウンドはゲーム内の細かな音を聞き取ることにも役立ちます。また、Bluetoothでのワイヤレス接続に対応しており、スマートフォンなどの対応機器で無線ヘッドセットとして使用できます。バッテリー持続時間は最大20時間。

ドライバーにはネオジム磁石40mm径のデュアルチャンバーを採用しています。低音域用のドライバー、中・高音域用のドライバーを分けることで、鮮明なオーディオを実現しているとのこと。HyperXならではのゲームサウンドを聞き取りやすいバランス型の音質を期待できそうです。

HyperXのゲーミングヘッドセットは「HyperX Cloud II」を中心に、CS:GOなどのe-sportsプロシーンにおいてあらゆるプレイヤーが使用しています。今回の「HyperX Cloud MIX」についても音質や音の定位の掴みやすさなど、ゲームプレイのパフォーマンスには注目したいところ。

両イヤーカップには電源ボタン、音量調節ボタン、スマートフォン操作ボタン、接続ポート(充電ケーブル、有線接続用3.5mmケーブル、着脱式マイク)が備わっています。手元でボリュームの調整やマイクミュートをおこなえるのは手軽で便利です。

本体重量は260gと軽量で、ソフトなレザークッションを採用していることから、長時間使用するコアゲーマーも快適に使用できそうです。

取り外し可能なブームマイク、取り外し可能な3.5mmケーブル、PC用の延長ケーブル、USB充電ケーブルが同梱されています。Cloud MIXに接続するケーブル類はどれも着脱可能ですので、持ち運びや管理が簡単におこなえます。HyperXのロゴが刻まれた専用のポーチも付属しています。

ブームマイクを使用するほか、本体内臓のマイクも利用することができます。有線接続でPCやPlayStation 4などでゲームを楽しむときはブームマイクを、Bluetooth無線接続でスマートフォンでのゲームや通話の際には内臓マイクをと、あらゆる場面で使い分けることが可能です。

パフォーマンス

「HyperX Cloud MIX」を使用し、ゲームプレイでの音質や音の定位の掴みやすさ、スマートフォンでBluetooth無線接続時の使い勝手を検証しました。

HyperXならではのバランス型の音質、音の解像度が素晴らしい

「HyperX Cloud MIX」は全音域がフラットに再生される、HyperXならではのバランス型の音質です。低音域がドンドンと強調されたり、高音域がシャリシャリと響くこともなく、ゲーム内の重要な効果音を聞き逃しづらい調整と言えます。また原音の癖が少ないので、ソフトウェアやサウンドカードによってイコライザー調整をおこなう方もスムーズに設定できるでしょう。

ゲーム体験を引き上げる高解像度なサウンド

有線接続時は周波数帯域10~40,000Hzのハイレゾ認定オーディオで、とにかく音の解像度が素晴らしいです。普段は聞こえないようなゲーム内の細かい音声を聞き取れるので、「このゲーム、こんな音鳴ってたんだ?」という発見を出来るかもしれません。

サラウンドには対応していませんが、ゲームで鳴った音を忠実に鳴らしてくれるため、音の定位も掴みやすいと感じました。あくまで筆者の耳による調整ですが、Razer Surround Proによるセッティング例は以下の通りです。癖の無い音質かつ高解像度なサウンドにより、ほとんどデフォルトの設定から調整せずとも、音の鳴った方向と距離が把握しやすいでしょう。

イヤーカップは一般的な大きさで装着感は良好

「HyperX Cloud MIX」の装着感は文句無し。個人的にやや気になったのは、イヤーカップが一般的な大きさに留まっているという点ですが、このあたりは好みの問題です(筆者は大型イヤーカップを採用しているゲーミングヘッドセットを好んで使用します)。

イヤークッションとヘッドレストは形状記憶型のソフトレザーで、柔らかく肌触りが良いのが特徴です。また、イヤーカップは適切な大きさで耳全体を覆ってくれるので、装着したときに違和感を感じません。本体重量260gと軽量設計なことも相まって、長時間のゲームプレイにも自然に馴染んでくれます。

長さ調節スライダーには目盛りが刻まれているので分かりやすく、一定ごとに引っ掛かりがあるのでズレてしまう心配もありません。ヘッドセット本体の高い耐久性を保つため、連結部分には金属が使用されています。

ゲーミングヘッドセットとしては高音質なマイク

マイクにはポップガードが標準で付属

ゲーミングヘッドセットに搭載されるブームマイクは音質に期待しづらいですが、「HyperX Cloud MIX」のブームマイクはとても音質が良く、声を鮮明に聞き取りやすく伝えられます。DiscordやTeamSpeak 3でのボイスチャットはもちろん、ゲーム実況や配信にも使える品質です。

使用中にノイズが発生することはなく、音が籠ってしまうこともありません。数日のボイスチャットを通して検証しましたが、聞こえづらいという意見はなく、声が鮮明に聞こえるとのことでした。

また、呼吸音や周囲の音などを抑えてくれるポップガードがデフォルトで付属しています。マイク部分が剥き出しになった状態で販売されているヘッドセットが多いなか、この配慮によって製品が届いた瞬間から快適に使用できます。

無線Bluetooth接続時のパフォーマンス

ゲーミング用途とは逸れてしまいますが、「HyperX Cloud MIX」の無線Bluetooth接続時のパフォーマンスについても詳しくお伝えしておきます。本製品はゲーミングにも適した性能を持ったハイレゾ認定Bluetoothヘッドフォン、と考えてもらって構わないでしょう。

Bluetooth接続はスムーズにおこなえた

Bluetoothへの接続(ペアリング)は右イヤーカップの電源ボタンからおこなえます。今回はiPhoneとペアリングしてみましたが、特に問題も無くスムーズに接続できました。左イヤーカップに搭載されたボタンによって、スマートフォン側でのあらゆる操作が可能です。ボタンを1回押すとメディアの再生/一時停止、2回押すと次の曲を再生できます。さらに通話が掛かってきた際、ボタンを1回押すことで通話に応答することもできます。

スマートフォンとペアリングした状態にしておけば、PC / PlayStation 4などに有線接続してゲームやオーディオを楽しんでいる最中に通話が掛かってきたとき、着脱式の接続ケーブルを抜いて通話に応答することができます。筆者が試した限りでは、PCとスマートフォンで同時に音を聞き取ったり通話をすることはできませんでした。

Bluetooth無線接続時はブームマイクは必要なく、本体に内臓されたマイクにより音声入力が可能です。音質についてはブームマイクよりは劣ってしまうことと、どうしても風の音などは拾ってしまいますが、しっかりと声を聞き取ることができます。

結論とターゲット

ゲームを高品質な音で楽しみつつ携帯機器にも使い回せる、利便性に溢れたゲーミングヘッドセット

「HyperX Cloud MIX」は、あくまで高品質なゲーミングヘッドセットをベースとしながら、Bluetooth無線接続に対応してスマートフォンでの利便性も実現した製品。多機能なデバイスでは”機能のそれぞれが中途半端になっていないか”が懸念されますが、そのどれもが高水準です。

特に「HyperX Cloud MIX」は音の解像度が素晴らしく、ゲーム内の細かな効果音まで聞き取りやすいですし、音の定位も正確に掴みやすい。ゲームプレイにおいて大きな恩恵を得ることができます。しかし、単なるゲーミング用途のヘッドセットが欲しい方ならば、それ専用のゲーミングヘッドセットを手に入れたほうが価格が抑えられます。

Bluetooth無線接続や内臓マイクなどの機能を追加した結果、幅広い用途で使えるだけでなく、各機能の完成度も高いゲーミングヘッドセットとなっており、それゆえに販売価格も高くなっています。つまり「HyperX Cloud MIX」は利便性を追求した、一部のコアなユーザーを狙ったゲーミングヘッドセットです。高品質なオーディオでゲームを楽しみつつ無線接続でスマートフォン機器にも使い回したい方にはドンピシャな製品と言えるでしょう。

HyperX Cloud MIX
タイプ:密閉型ドライバー:ネオジム磁石40mm径周波数帯域:10~40,000Hzインピーダンス:40Ωソフトウェア:-サラウンド:-接続:3.5mmシングル4極/デュアル3極/無線Bluetoothマイク:ブームマイク/内臓マイク重量:260g価格:26,800円 (2019/3/3時点)

以上、ゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud MIX」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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