価格が安くてコスパの良いゲーミングマウス 2024年1月版
価格が安くてコスパの良いゲーミングマウスを紹介します。
価格が安いゲーミングマウスは数多く存在しますが、有名メーカーのエントリーモデルや型落ちモデルを無作為に並べて「コスパが安い」と評価する信頼性の低いコンテンツが散見されます。
この記事では、これまで190種類以上のゲーミングマウスを実際に試してきた経験から、本当にコストパフォーマンスに優れている機種を厳選して紹介しています。
安いゲーミングマウスはどんな人におすすめ?
安いゲーミングマウスは初めての1台におすすめです。
ゲーミングデバイスの中でも、ゲーミングマウスは合う合わないが顕著に出やすいです。手の大きさや持ち方は人それぞれなので、100人中100人に合うゲーミングマウスは存在しません。
まずは1台目を試してみて、自分の中で基準を作る必要があります。「ここがもっとこうなればいいのに」と感じたら、その条件に合ったものに買い替えていくのがスムーズかと思います。
安いゲーミングマウスを買うときの注意点
「なるべく安いゲーミングマウスを買いたいけど、どれにしよう?」と悩んでいるとき、ただ価格が安いだけの粗悪なゲーミングマウスを買ってしまわないように注意しましょう。
たとえばAmazon.co.jpには以下のような製品が大量に出品されています。
- 見た目は立派だが性能は低い。普通のマウスに光る機能を付与しただけ。
- 割引率を高めに操作して高級品が安くなっているかのように見せている。
こういった悪質な商品の見分け方は、購入する前にそのメーカーやブランド、出品事業者について知ることですが、よほど熱心に情報を追っていない限りはなかなか把握しきれないと思います。
このサイトでは、190種類以上のゲーミングマウスを実際に使ってきた経験から、ゲーミングマウスに関する情報はほぼ網羅的に取り扱っているので、ぜひ参考にしてください。
安いゲーミングマウスの選び方
ゲーミングマウスには色々な種類がありますが、価格が安いものに絞ると意外と選択肢は限られてきます。その中で性能も高くてコストパフォーマンスに優れたものはほんの一握りです。
買った後に後悔しないよう、失敗しない選び方を解説します。
メーカーで選ぶ
「サポートの手厚さ」と「性能」のどちらを重視するかで選ぶべきメーカーは変わってきます。
- 大手メーカー:性能に対してやや割高だが、国内サポートが充実している
- 一部の新興メーカー:高性能で驚くほど低価格な製品もあるが、サポートを受ける際は外国語でのやり取りが必要だったり、技適認証されていない場合がある
大手メーカーはサポートが手厚い
大手メーカーの低価格な機種は、スペックと価格だけで比較するとやや割高な価格設定であることが多いです。しかし、国内サポートが充実しているという明確な強みがあります。
初期不良品はスムーズに返品でき、万が一の故障の際には交換保証なども受けられます。
また、大手メーカーの高性能な機種でも、最新型が出たために古い型式となった「型落ちモデル」は価格が安くなることがあり、コスパに優れた機種として後々高く評価されることもあります。
低価格で高性能な中華マウスも選択肢に
手厚いサポートは必要とせず、性能と価格を追求したいなら、大手メーカーの製品は不向きです。
一部の新興メーカーは高性能なゲーミングマウスでも驚くほど低価格で販売していることがあります。いわゆる「中華マウス」と呼ばれるものです。
中華マウスと聞くとネガティブな印象を抱く人もいるかもしれませんが、蓋を開けてみると粗悪なものもあれば高品質なものもあります。結局はどのメーカーのどの機種を選ぶか次第です。
ただし、サポートを受ける際は海外メーカーやショップと直接やり取りをする必要があります。
また、日本国内では技適マークが表示されていない無線機器の使用は違法となるので注意が必要です。「短期間の実験等のみを目的にしている」という条件を満たしていれば総務省に特例申請することで使用可能となりますが、一般的な用途では使用することはできません。
ゲーミングマウスの相場価格
ゲーミングマウスの価格はメーカーや製品仕様によって様々です。
大手メーカー製の場合、エントリーモデルの有線マウスなら3,000円~6,000円台で買えますが、ハイエンドモデルの無線マウスとなると16,000円~20,000円になります。
中堅メーカーだと高性能な無線マウスが10,000円~16,000円で販売されていることも多いです。また、中華マウスの場合、ハイエンドモデルの無線マウスが5,000円~8,000円程度で買えることも。
安い・高いで何が変わる?
安いゲーミングマウスと高いゲーミングマウスで最も差が出やすいのが「性能面」です。
- MCU:処理性能と遅延にかかわる
- センサー:読み取り性能にかかわる
上記2つの部品でマウスの入力機器としてのポテンシャルがおおかた決まります。価格の安いゲーミングマウスは入力遅延が多くなりがちで、センサーの読み取り性能も劣る傾向にあります。
しかし、ハイエンドモデルと同じ部品を搭載している低価格なゲーミングマウスもあります。
おすすめの安いゲーミングマウス
接続 | 有線 | 形状と大きさ | 左右対称 / やや小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 85g | センサー | 8000DPI |
ポーリングレート | 1000Hz | ボタン数 | 6 |
ロジクールの初心者向けモデル
PC周辺機器の大手企業ロジクールより、3,000円台な入手可能なエントリーモデル Logicool G203。「普通のマウスだと物足りないけど性能が高すぎると持て余す」と考えている人にお勧めです。
有線接続のゲーミングマウスで、軽すぎず重すぎない85g、やや小ぶりなサイズ感。「卵型」とも呼ばれる丸みを帯びた形状は、つかみ持ちやつまみ持ちのような浅めに持ちたい人に適しています。
FPS/TPSやMOBAのような対人ゲームを本気でプレイするには物足りませんが、とりあえずMMORPGやMOBAなどのPCゲームを始められるように最低限のデバイスを揃えたいなら充分なスペックです。
ロジクールの製品は国内サポートが充実しているので、万が一のときの安心感もあります。
接続 | 有線 | 形状と大きさ | 左右対称 / やや小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 58g | センサー | 8500DPI |
ポーリングレート | 1000Hz | ボタン数 | 6 |
チャタリングが起きない
Razerもゲーマー向け周辺機器の大手企業です。そんなRazerのエントリーモデルであるRazer Cobraにはチャタリングが起きないという明確な強みがあります。
マウスにおけるチャタリングとは、1度しか押していないのに複数回入力されてしまう症状のこと。たとえば、シングルクリックしたつもりがダブルクリックされてしまうといった状態です。
そんなチャタリングはゲーミングマウスにおける故障の原因の大半を占めています。当然、より高価なモデルでもチャタリングを起こすことがあります。
Razer Cobraに搭載されている「光学式スイッチ」はチャタリングが発生しません。
一般的なゲーミングマウスに搭載されている機械式スイッチは、ボタンを押すと金属パーツ同士が接触して通電する仕組みです。接点である金属パーツの微小な振動がチャタリングの原因です。
光学式スイッチの場合、ボタンを押すと内部のシャッターが開き、赤外線が差し込むことで入力を検知します。簡単に言えば、チャタリングが発生する原因が根本から取り除かれているようなもの。
光学式スイッチ自体は他社製のゲーミングマウスにも搭載されていますが、このCobraのようなエントリーモデルにも惜しみなく採用しているのはRazerくらいです。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右非対称 / 大きめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 95g | センサー | HERO 25K |
ポーリングレート | 1000Hz | ボタン数 | 6 |
ロジクールの中級者向けモデル
人間工学に基づいて設計されたエルゴノミクス形状のゲーミングマウスです。
同じエルゴノミクス形状でも機種によって細かな違いがあり、G703hは指先から手のひらまで手全体にしっかりと張り付くような強いフィット感が得られることが高く評価されています。
上位機種であるLogicool G PRO X SUPERLIGHTと同じセンサーを搭載しています。
Logicool G703hは約5年前の機種(2019年6月発売)なので、その名残りで本体重量95gと重たいです。当時は今ほど軽量であることが重要とは考えられていませんでした。
安く入手できる割には高性能ですが、今から新たに買うにしては重たすぎる感じは否めません。
ロジクールの製品保証がとても手厚いのは強みです。万が一のときも安心感があります。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / 中くらい |
---|---|---|---|
本体重量 | 82g *単3電池込み | センサー | Focus Pro 30K |
ポーリングレート | 8000Hz *8Kドングル別売り | ボタン数 | 6 |
最上位クラスに並ぶ性能
約12,000円ながらRazerの最上位クラスに並ぶ性能の高さを誇ります。
- 最上位モデルと同じFocus Pro 30Kセンサーを搭載
- ドングルを追加購入することでポーリングレート最大8000Hz対応
最上位クラスとの大きな違いは、Viper V3 HyperSpeedはよくあるバッテリー充電式ではなく乾電池で動くタイプという点です。単三電池1本で約280時間動作します。
単三電池を入れた状態でも82gと充分に軽いです。本体重量が重たくなりがちという電池式のデメリットは軽量設計によって補われています。単四電池とスペーサーを使えば70g台に。
ドングルを追加購入することで性能を向上させられるという拡張性は強みとなります。Razer Viper V3 HyperSpeedは現状とてもコストパフォーマンスに優れた機種です。
他のマウスと比べてセンサーの位置が前側に寄っているのは好みが分かれるポイント。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / とても小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 60g *電池無し | センサー | Razer 5G |
ポーリングレート | 1000Hz | ボタン数 | 6 |
手が小さい人にお勧めの機種
Razer Orochi V2の「卵型」とも呼ばれる丸みを帯びた形状はつかみ持ちやつまみ持ちのような浅めの持ち方に適しています。とても小さめな貴重なマウスで、手が小さい人にお勧めです。
バッテリー充電式ではなく乾電池を入れるタイプ。単三電池と単四電池のどちらか1本で動作します。
単四電池を入れた状態でも約70グラムと充分に軽いです。電池式はバッテリー充電式よりも重たくなりがちというデメリットがありますが、軽量設計によって補われています。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / とても小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 46g/51g | センサー | PixArt PAW3395 |
ポーリングレート | 4000Hz *4Kドングル別売り | ボタン数 | 5 |
超軽量なOrochi V2クローンマウス
Zaopin Z1 Proは価格以上の品質を誇るゲーミングマウスの1つです。Razer Orochi V2と全く同じ形状なので「乾電池で動作するタイプは嫌」「もっと軽いほうがいい」って人はこちらを。
バッテリーを200mAhと500mAhの2タイプから選ぶことができ、それぞれ本体重量とバッテリー持続時間が異なります。バッテリーが大きいと連続動作時間が長くなる代わりに重たくなります。
本体重量 | バッテリー | 連続使用時間 | |
Hollow bottom | 46g | 200mAh | 約60時間 |
Regular bottom | 51g | 500mAh | 約160時間 |
追加購入のドングルによりポーリングレート最大4000Hzの動作にも対応しており、4Kドングルとセットでも合計1万円くらい。ついでにカラーバリエーションも豊富。かなりお勧めしたい機種です。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / やや小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 49g/55g | センサー | PixArt PAW 3395 |
ポーリングレート | 4000Hz *4Kドングル別売り | ボタン数 | 5 |
ロル
上記で紹介したRazer Cobra (=Viper Mini) よりもやや大きいですが、まだ小ぶりなサイズ感のゲーミングマウス。つかみ持ちやつまみ持ちで浅めに持ちたい人にお勧めです。
バッテリーを300mAhと600mAhの2タイプから選べます。それぞれバッテリー持ちと本体重量が異なります。
本体重量 | バッテリー | 連続使用時間 | |
300mAh ver | 49g | 300mAh | 約60時間 |
600mAh ver | 55g | 600mAh | 約120時間 |
4Kドングルを追加購入することでポーリングレート4000Hzの動作にも対応します。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / やや小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 56g/59g | センサー | PixArt PAW 3395 |
ポーリングレート | 4000Hz *4Kドングル別売り | ボタン数 | 5 |
G PRO X SUPERLIGHT “Mini”
ロジクールの有名なゲーミングマウス「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」が一回り小さくなったような形状です。これはまさしくG PRO X SUPERLIGHT ”MINI”。
MCHOSE A5シリーズは4種類のバリエーションを展開しています。無印A5でも充分に性能は高いですが、遅延などのわずかな性能差が気になる人はA5 ProやA5 Pro Maxがお勧めです。
以下の表でそれぞれのスペックを比較してみました。
A5 | A5 Pro | A5 Pro Max | A5 Ultra | |
価格 | ||||
MCU Chip | BEKEN | Nordic 52833 | Nordic 52840 | Realtek |
ポーリングレート | 1000Hz | 4000Hz (4Kドングルが必要) | 有線8k, 無線4k | |
本体重量 | 56g | 59g | ||
バッテリー | 300mAh | 500mAh | ||
接続方法 | 有線/2.4Ghz | 有線/2.4Ghz/Bluetooth | ||
マイクロスイッチ | Huano Blue Transparent Pink Dot | TTC Dustproof Golden | ||
センサー | PixArt PAW 3395 | |||
ホイール | TTC Gold | |||
寸法 | 61.5 x 121.6 x 37.7mm |
個人的にはA5 Pro Maxがおすすめです。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / 中くらい |
---|---|---|---|
本体重量 | 48g~54g | センサー | PixArt PAW 3395 |
ポーリングレート | 4000Hz *4Kドングル別売り | ボタン数 | 5 |
倍の値段でも納得のクオリティ①
VGN(VXE)は中国国内でも絶大な人気を誇るメーカーです。高性能かつ高品質なゲーミングマウスを、大手メーカー製のほぼ半額くらいで展開しています。
Dragonfly R1シリーズはやや本体幅が広めで平べったい、ミディアムサイズの左右対称ゲーミングマウスです。あえて名前を挙げるならPulsar X2シリーズの形状にとても近いです。
VXE Dragonfly R1シリーズは4種類展開です。スペック比較表は以下の通り。
R1 SE | R1 | R1 Pro | R1 Pro MAX | |
価格 | ||||
MCU | BEKEN | Nordic 52840 | ||
本体重量 | 51g | 51g | 48g | 54g |
マイクロスイッチ | Huano | Huano | Huano | Kailh |
バッテリー | 250mAh | 250mAh | 250mAh (最大75時間) | 500mAh (最大150時間) |
接続 | 有線 / 2.4Ghz / Bluetooth | 有線 / 2.4Ghz | ||
ポーリングレート | 125 – 2000Hz (2k dongleが必要) |
125 – 4000Hz (4k dongleが必要) |
||
コーティング | 無 | 無 | 有り | 有り |
ホイール | TTC Silver | |||
サイズ | 64.0 x 120.6 x 37.8mm | |||
低遅延モード | 非対応 | 対応 |
エントリーモデルのR1 SEとR1も価格が安くて魅力的ですが、FPS/TPSをプレイしていて性能を重視したい人はProかPro Maxのどちらかを選ぶのが断然お勧めです。4000Hzにも対応しています。
ProとPro Maxの主な違いは本体重量とバッテリー持ちです。Pro Maxのほうが6g重たい代わりにバッテリー容量がProの2倍で、ポーリングレート1000Hz動作時 最大150時間持続します。
接続 | 2.4Ghzワイヤレス | 形状と大きさ | 左右対称 / やや小さめ |
---|---|---|---|
本体重量 | 49g/55g | センサー | PixArt PAW3395 |
ポーリングレート | 4000Hz *4Kドングル別売り | ボタン数 | 5 |
倍の価格でも納得のクオリティ②
ひとつ前に紹介したR1シリーズとは形状が異なり、こちらはRazer Viper系の形状となっています。サイズ感はRazer ViperとRazer Viper Miniの中間くらいです。
こちらも2倍の値段で販売されていても納得できるクオリティです。
VXE Dragonfly R1シリーズは4種類展開です。スペック比較表は以下の通り。
F1 | F1 Pro | F1 Pro Max | F1 MOBA | |
価格 | ||||
MCU | BEKEN | Nordic 52833 | Nordic 52840 | |
本体重量 | 49g | 49g | 55g | 55g |
ホイール | Kailh GE2.0 | Kailh GE2.0 | Kailh GE2.0 | Huano |
バッテリー | 40 hours | 65 hours | 130 hours | 130 hours |
接続 | 有線 / 2.4Ghz | |||
ポーリングレート | 1000Hz | 4000Hz (4k dongleが必要) |
||
コーティング | 無 | |||
サイズ | 63.5 x 121.2 x 37.6mm | |||
低遅延モード | 非対応 | 対応 |
ProとPro Max、MOBAはドングルを追加購入することでポーリングレート最大4000Hzでの動作に対応します。Pro MaxとMOBAの違いはホイールのスイッチですが、特に気にしなくても大丈夫です。
ProとPro Max/MOBAの違いはバッテリー持ちと本体重量です。Proは49gで最大65時間、Pro MaxとMOBAは55gで最大130時間となっています。軽さを重視するならProを選びましょう。
最後に
今回は安くてコスパが良いゲーミングマウスを紹介しました。
これまでに190種類以上のゲーミングマウスを試してきました。今回は価格が安いものに絞って紹介しましたが、総合的に見ておすすめできるゲーミングマウスは以下の記事でまとめています。
リクエストなのですが、phylina s450や、attack shark M3などのhts+クローンのマウスのレビューをしてほしいです。
しょうち
もしよろしければ安くてコスパのいいマウスパッドも教えてほしいです。
めっちゃ役に立ちました!ありがとうございます!