Razer Viper V3 Pro レビュー

このページのリンクはアフィリエイト広告を含みます
Razer Viper V3 Pro レビュー

Razerのゲーミングマウス Razer Viper V3 Pro をレビューします。

レビュー用サンプル提供:Razer

RazerViper V3 Pro
販売価格:26,480円

動画で見る

この製品について

Razerより待望のゲーミングマウス Razer Viper V3 Pro が登場しました。

Razer Viper V2 Pro は約2年前の発売から今までトップティアーの1枠を埋めているマウスですが、なんとV3では形状が変更され、さらにはいくつかの改良が加えられています。

形状と大きさ

形状について見ていきます。左右非対称のDeathAdderシリーズのほうもV2からV3で形が変更されたように、左右対称のViperシリーズもV3からは新しい形になっています。

Viper V2 Proは少し幅が広くて平べったいことを特徴としています。

それに比べてViper V3 Proは幅が少し狭くなり、全体的に高さが出ています。

サイズ自体はほぼ変わっていません。Viper V2 Proの幅が広すぎると感じていたり、もう少し高さが欲しいと感じていた人に合うと思います。

G PRO X SUPERLIGHTよりも本体後部のコブが高くて丸みを帯びていて、手のひらに主張してきます。こうやって持ち比べると、G PRO X SUPERLIGHTよりも少し大きく感じます。

サイドに程よいくびれがあったり、メインボタンの背が低くなっていたりするので、すんなりと指先の位置が決まります

Ultralight X Tiger (L)の幅が広すぎると感じていたり、もう少しだけコブの丸みと高さが欲しいと感じている人に合うと思います。

こうやって比べると、Ultralight X TigerとViper V2 Proは幅が広くて背はあまり高くなく、G PRO X SUPERLIGHT XとViper V3 Proは幅はそこまで広くなく高さがある

ここ数年は、横から見たときに真ん中よりも後ろ側の方が大きく膨らんだ、つかみ持ち向けの左右対称マウスが流行っていました。たとえばAtlantisやXM2we、Soraなどがそうです。

こういった形は、特定の持ち方に合うように設計された「特化型」。一方で、G PRO X SUPERLIGHTやUltralight X Tigerのような形は、色々な持ち方に対応する「万能型」と言えると思います。

Viper V3 Proは「特化型」と「万能型」の両方の性質を持ち合わせています。

「どれくらいの深さで、どのような指の配置で持つと快適か」を探る余裕がありながら、至るところに高低差があったり、側面に程よいくびれがあったりして、ちゃんとフィットします。

「万能型」で持ち方が定まりづらい、もしくは「特化型」で自分の持ち方には合わない。Viper V3 Proはこういった不満を解消してくれる、とてもよく考えられた形になっていると思います。

本体重量とシェルの強度

本体重量は55グラムです。サイズの割にはとても軽いですが、造りはしっかりとしています。

シェルはとても頑丈です。しっかりと側圧を掛けてもたわみませんし、軋むような音が鳴ることもありません。マウス操作時に力が入りがちな人でも安心して使えると思います。

重心は真ん中辺り、センサー付近にあります。重さに偏りはなくバランスが良いように感じます。

コーティング

個人的にとても大きいのが、コーティングが改善されたことです。しっとり滑らかな質感で心地よく、表面は滑りづらく、跡も残りづらいです。

指先や手のひらが引っかかりすぎず、一度決めた位置で保持できるくらいの充分なグリップ力があります。これならグリップテープは要らないと感じています。

前作のViper V2 Proは表面がとても滑りやすく、グリップテープで対策することが前提となっていたように思います。ここは改善されて本当に良かったです。

こういう滑りづらいコーティングが施されたマウスは汚れが目立ちやすいのが難点ですが、白だと汚れがほぼ見えないのでおすすめです。長時間使った後でも写真の通り綺麗なままです。

センサーの位置

センサーの位置について。Viper V2 Proは後ろに寄っていて不評だったのですが、Viper V3 Proは真ん中にくるよう調整されています。

センサーの位置を基準にして持ち方を決めるという人にとっては、かなり良い改善だと思います。またViper V2 Proと比べて、他のマウスから乗り換えたときに違和感が出づらくなったと思います。

(クリック音)

メインボタン

メインボタンはViper V2 Proと同じ 第3世代Razerオプティカルマウススイッチ。押したときの感触やクリック音にそこまで違いはないです。

クリックの固さは普通くらい。光学式スイッチらしい独特な感触と、大きなクリック音が特徴です。

光学式スイッチの感触は好みが分かれがちではあるものの、ゲームの操作に支障をきたすことは無いと思います。しっかりとした反発感があり、タップ撃ちとスプレーを感覚で撃ち分けられます。

ボタンを押し込む深さによる押し心地の変化が少なく、浅めに持っても快適に使えます。

サイドボタン

サイドボタンは真ん中よりもやや前側に付いており、しっかりと飛び出ていて押しやすいです。

ボタンが反応する前後に無駄な遊びがなく、指先に力を入れた瞬間に押し込まれます。

ホイール

ホイールは軽くもなく重たくもなく、しっかりとしたノッチ感があります。

ホイールクリックはやや軽めで、余計な力が要らないうえに誤爆もしづらいです。

ボタンやホイール周りはうまく調整されており、とても使いやすい印象を受けました

マウスソール

マウスソールは大きなサイズが上下に2枚。

過去にリリースされたViper V2 ProやDeathAdder V3 Proは決まって上部のマウスソールが小さかったので、何かしらのこだわりがあるのかと思っていたのですが、ここにきて変更が入りました。

接触面積が大きいので滑りも控えめで、制御しやすいタイプです。角が丸まってことも相まって、マウスを押し込んだときに抵抗が増して動きを止めやすいです。

ポーリングレート

ポーリングレートは1000Hz 2000Hz 4000Hz 8000Hzを選択できます。付属のドングルで8000Hzを使えるのは分かりやすくて良いと思います。

ゲームを起動したときだけポーリングレートを自動で切り替えるという、かなり便利な機能が追加されていました。普段は1000Hzで、ゲーム起動時だけ4000Hzや8000Hzなどに設定しておけば、設定忘れやバッテリーが爆速で切れるのを防げます

RazerPollingRateAppでポーリングレートを測定してみたところ、設定通りに動作していることを確認できました。

Mouse Tester v1.5.3でポーリングの一貫性をテストしてみたところ、他社製マウスと比べてジッターが大きすぎることもなく、正常に動作しているように見えます。

クリック遅延

XLAT v1.3.0を使ってクリック遅延を測定してみたところ以下のようになりました

  • 8000Hz:0.43ms
  • 4000Hz:0.54ms
  • 2000Hz:0.55ms
  • 1000Hz:0.97ms

結果としてはViper V2 ProやDeathAdder V3 Proと同等でした。

ポーリングレート8000Hz設定時のクリック遅延はわずか0.4msで、大半のゲーミングマウスよりも高速です。2000Hzや4000Hzでもかなり速いです。

光学式スイッチを採用しているため、この応答速度でチャタリングも起きないというのは強みです。

バッテリー

ポーリングレートごとのバッテリー持続時間は以下の通り。

1000Hzや2000Hzでは長時間使い続けられ、4000Hzまでは割と効率が良いです。8000Hzだと思ったよりも持たないのですが、充電さえ忘れなければ1日中使い続けられるので十分だと思います。

  • 1000Hz:約95時間
  • 2000Hz:約62時間
  • 4000Hz:約40時間
  • 8000Hz:約17時間

(battery life per polling rateグラフ作成)

センサー

センサーは初搭載の 第2世代 Razer Focus Pro 35K センサー です。

マウスを0.001mm単位で動かせる機材を使って測定してみたところ、Logicool G PRO X SUPERLIGHT 2の800DPIとの差は0.5%未満に留まりました。DPI偏差はなく、正確にトラッキングできます。

他社製マウスとDPIを合わせる「感度マッチャー」という機能が実装されているので、他のマウスとのDPIズレが気になる場合、これを使って対策することが可能なのは良いところです。

結論とターゲット

販売価格は8Kドングル同梱で26,480円となっています。新作税が乗っかってくるかと思いきや、Viper V2 ProやDeathAdder V3 Proの8Kドングルセットと同じ価格でした。

Viper V2 Proで不評だったセンサーの位置は真ん中に調整され、シェル表面のコーティングも滑りづらいものに変更されるなど、前作で不満のあった部分がしっかりと改善されているため、価格が据え置きなのは良心的だと思います。

とにかく形状が良いです。あらゆる持ち方に対応するマウスの良さと、特定の持ち方に最適化されたマウスの良さ、その両方を兼ね備えています。このサイズ感で55グラムは十分に軽く、使いやすいと思います。シェルの造りはしっかりとしていて、バッテリー持ちも十分です。

このマウスの形状と重量さえ合うなら、これを選んでおけば間違いないと思わせる内容にはなっています。間違いなく今年のベストリリースの1つになると思います。

RazerViper V3 Pro
販売価格:26,480円

Razerのゲーミングマウス Razer Viper V3 Pro のレビューでした。

最新記事一覧

More

この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
Follow :
コメントを購読する
通知
guest

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

1 件のコメント
古い順
新しい順 評価順
Inline Feedbacks
View all comments
名無し

Razerの充電ドッカーには対応してますか?