LAMZU Maya レビュー

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LAMZU Maya レビュー

この記事では LAMZU Maya のレビューをお届けします。

レビュー用サンプル提供:LAMZU

LAMZUMaya
販売価格:93.99ドル

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この製品について

突如現れたかと思えばAtlantisやThornなど次々にヒット作を生み出していったLAMZUの待望の新作であるMayaは2023年10月31日に公式サイトで発売され、レッド・グレー・ブラックという豊富なカラーバリエーションを展開しています。

発売前、コミュニティの間では「Razer Viper Miniに近い形状」「G PROを小さくしたような形状」といった噂が流れていましたが、実際はどのような形状なのでしょうか。

デザイン/ビルドクオリティ

マウス本体の左側面にはゴールドでLAMZUのロゴが入っています。ボトムシェルにはいかにもLAMZUらしい派手な肉抜きが施されています。とても洗練されたデザインのように思えます。

ビルドクオリティはまずまずです。

シェルの成型精度は充分で、シェル同士の継ぎ目は目立たず、段差になっている部分もありません。

トップシェルとボトムシェルは複数のツメで固定されており、底面のネジを外しても繋がったままです。このツメによって付け根が支えられているおかげで、側圧が掛かってもサイドがたわみづらくなっています。40グラム台にしては非常に頑丈です。

強い力でグリップすると軋むような音が鳴ることがあります。これはサイドシェルとボトムシェルの噛み合わせによるもので、持ち心地に影響を及ぼすものではありません。

本体を振ったときにカラカラと音が鳴ることはありません。

それぞれのスイッチは適切に取り付けられており、フィーリングは良好です。

本体重量

本体重量は公称値45g、実際に測ってみると44.4gでした。

サイズが似ているゲーミングマウスと比べても圧倒的に軽いです。40g台のゲーミングマウスはまだまだ種類が少なく、軽さを重視する人にとって貴重な選択肢の一つとなります。

重量バランスは良好です。重心はマウス本体の中央付近にあり、重さが偏ってる部分もないように感じます。

コーティング

表面のコーティングはやや滑りづらいものです。人によっては物足りないと感じるかもしれません。よほど手が乾燥していない限り、指先や手のひらを一度決めた位置で保持できます。

汗や皮脂による汚れは目立ちづらく、長時間ゲームプレイしていてもベタつきません。とても快適に使用することができます。

これはあくまでレッドの場合です。LAMZUのゲーミングマウスは色によってコーティングの種類や塗装の厚さが異なる可能性があります。

形状と大きさ

LAMZU Mayaの寸法は幅62.0mm 全長119.0mm 高さ38.0mmで、やや小さめの左右対称ゲーミングマウスです。寸法が近いゲーミングマウスにはBenQ ZOWIE S2-CやRazer Viper Miniなどがあります。

「G PROを小さくしたもの」や「Viper Miniに近いもの」とコミュニティの間で噂されていましたが、実際には他社製マウスのクローンではなく、完全なオリジナル形状と言えるものでした。

本体を横から見ると、最も背が高いのは真ん中辺り。このシルエットだけを見ると Razer Viper Mini に似ているように見えます。

しかし後方から見ると、本体後部のコブの形状が全く異なることが分かります。Viper Miniはコブが丸みを帯びていて、ストンと降りていくような形。一方で、Mayaは両端が出っ張っていて、真ん中だけでなく左右まで高さが残されていることが分かります。

横から見たときのシルエットは同じですが、本体後部の両端の出っ張りがあることで、手のひらへの当たり方がまるで違ってきます。平均的な手の大きさの筆者が手のひらで支える深めのつかみ持ちをしたとき、Viper Miniは明らかに小さいものの、Mayaだと窮屈に感じません。

浅めのつかみ持ちでも、Viper Miniとの形状の違いを感じ取りやすいです。本体後部の右端に出っ張りがあるので、薬指と小指の付け根で支えるGONグリップで支えやすいです。最も背が高い真ん中辺りに指の付け根を当てて支えることもできます。

指先や手のひらの位置を微調整しやすいので、持つ深さも自由に決められます。

前方から見ると、メインボタンはわずかに窪んでいることが分かります。

最も特徴的なのがサイドの形状です。本体後部の幅が最も広いものの控えめで、真ん中から前部にかけてはほぼ水平。くびれ・カーブはほとんどありません。Razer Viper Miniは本体後部が大きく膨んでいて、真ん中辺りが深くくびれています。

また、真ん中から前部にかけては急な角度の逆ハの字にもなっています。Logicool G PRO X SUPERLIGHTのようにサイド全体がほぼ水平になっている訳でもありません。

一見すると幅が狭い(細い)ようにも見えますが、実際にグリップするとそうでもないように感じます。細いマウスの例としては BenQ ZOWIE ZA13-CやZYGEN NP-01S Wireless、Endgame Gear OP1weなどが挙げられます。寸法の表記は最も幅が広い部分が記載されている関係で、数値上は近いように見えて、実際に指を置く部分の幅はこれらよりも少し広いです。

くびれやカーブがほとんどないので、サイドを支える3本指の配置を自由に決められます。真ん中から前側までほぼ水平なので、どの深さでグリップしても親指と薬指の感覚はほぼ同じです。つかみ持ちだけでなくつまみ持ちでも快適です。

こういったなだらかな形状は持ち方が定まりづらいのが難点です。しかしMayaはサイドを急な角度の逆ハの字にすることでこの難点をカバーしており、指先をどの位置に持ってきてもある程度のフィット感が得られます

Razer Viper Miniとの比較

LAMZU Mayaは、Razer Viper Miniよりも手のひら側の背が高いように感じます。その理由は、Mayaの方が本体後部の両端が出っ張っているからです。これは手のひらで支えるような深めのつかみ持ちや、薬指と小指の付け根で支える浅めのつかみ持ち(GONグリップ)の場合に特に違いを感じられます。

また、両サイドの形状が全く異なります。Viper Miniは深くくびれていますが、Mayaはほぼ水平かつ急な逆ハの字になっています。ほぼすべての持ち方で違いが感じられます。

Logicool G PRO X SUPERLIGHTの小型版?

結論から言うと違います。両サイドの形状があまりに違いすぎて、さすがに小型版とは言えない感じがします。

決定的に違うのが、実際にグリップしたときのサイドの3本指の位置関係です。LAMZU Mayaはサイドが急な逆ハの字になっている一方で、Logicool G PRO X SUPERLIGHTはほぼ水平になっているので、薬指と小指の置き方が全然違ってきます。

メインボタン

メインボタンにはKailh Transparent Blue shell Pink dotが採用されています。

クリックの固さは少し柔らかめ。プリトラベルは短いです。ポストトラベルはやや長めに取られてはいますが、跳ね返りが強いからか、きびきびとしているように感じます。押し心地と感触の両方がうまく調整されていて、軽めのクリック感を好む人にとって理想的である可能性が高いです。

意識して指先に力を入れなくても押し込むことができ、力を抜くとすぐに跳ね上がってきます。クリックが軽い割にははっきりとした感触が指先に返ってくるので、いつ押していつ離したかのリズムも掴みやすいです。VALORANTでタップとスプレーを思い通りに撃ち分けられます。

ボタンを押す場所による押し心地の変化は少なく、シェルの付け根に近づくほどわずかに押下圧と跳ね返りが増すものの、浅めのつまみ持ちでも違和感なく使用できます。

サイドボタン

サイドボタンは細長いタイプで、本体からしっかりと飛び出ています。よほど浅めのつまみ持ちでない限りは両方のボタンに指が届きます。

プリトラベルとポストトラベルがほとんどなく、押し込むとすぐに反応するのが素晴らしいです。大手メーカーですらサイドボタンの押し心地はうまく調整されていないことがあります。クリックの固さはやや固めで誤入力しづらいです。重要なキーを割り当ててもうまく機能します。

ホイール

ホイールは若干背が低く、あまり飛び出ていません。LAMZUのマウスはいつもこんな感じです。ゴムリングは真ん中を指で押すとゴムの部分だけへこみます。

ホイールの回し心地は並み。はっきりとしたノッチ感があり、1スクロールごとにしっかりと分離します。ゲーム操作でホイールを多用していて、スクロールの正確性を求める人に合いそうです。

ホイールクリックの固さは並みで、自然な感触で押しやすいです。連続で押しても安定しています。メインボタンとの固さのギャップがあり、ホイールクリックの方が少し固いので、頻繁に使用するキーをホイールクリックに割り当てるのはちょっとつらそうです。

ホイールのゴムリングが緩いのは仕様です。普通に使っていて取れたりすることはありませんが、引っ張るとこんな感じで伸びます。

センサー

PixArtのフラッグシップセンサー PixArt PAW 3395 が搭載されています。独自のテストを行った結果、正常に動作していることを確認しました。

センサーの位置はマウス本体のほぼ真ん中です。

ポーリングレート

ポーリングレートについて、パッケージに同梱されているのはポーリングレート1000Hz対応のドングルですが、4Kドングルを追加購入することポーリングレート最大4000Hzでの動作に対応します。

Razerが提供するPollingRateTesterApp v1.00.01で検証した結果、ポーリングレート4000Hzでの正常な動作を確認しました。

また、MouseTester v1.5.3のInterval vs. Timeで更新頻度の一貫性をテストした結果、ポーリングレート4000Hzの理論値0.25ms付近を示しました。

VALORANTを長時間テストプレイしましたが、カクつきやプチフリーズは一度も発生せず、安定して動作しました。テストの様子はTwitchの配信アーカイブでご覧いただけます。

*ファームウェアバージョン ドングルv1.28 マウスv1.23 で検証。

バッテリー

公式サイトを見る限りバッテリー寿命は公表されていないようです。ポーリングレート4000Hzで「オーバーウォッチ2」を3時間プレイしたところ、100%から1時間おきに88%→78%→65%と推移しました。1時間あたり10~13%バッテリーを消費しているので、4000Hz設定時のバッテリー寿命は約8時間と推測できます。

また、ポーリングレート1000Hzで3時間プレイしたところ、65%から1時間おきに61%→57%→53%と推移しました。1時間あたり4%バッテリーを消費しているので、1000Hz設定時も25時間ほどしか動作しない計算になります。

バッテリー持ちは競合製品と比べて非常に短いです。ちなみにThornもこれと同じようにかなり短いです。ファームウェアアップデートにより改善される可能性はあるものの、今のところ電力効率はかなり悪いと言えます

*ファームウェアバージョン ドングルv1.28 マウスv1.23 で検証。

付属の充電ケーブルは根元が斜め上に向けられていて使いやすいです。

マウスソール

赤色のPTFEソールが貼り付けられています(ロットによって色が異なる可能性があります)。上部に2枚、下部に1枚。交換用マウスソールが1セット付属します。

LAMZUのマウスはボトムシェルに特徴的なデザインが施されていますが、それがマウスソールの形状に大きな影響を及ぼしています。Thornと同じくMayaのマウスソールも不可解な形状をしています。

初動はやや軽くて滑走速度は並み。エッジに角度がつけられていて、柔らかいマウスパッドと組み合わせてもエッジが引っ掛かったりボトムシェルが擦れることはありません。操作性は悪くありません。

ソフトウェア

LAMZU Mayaはソフトウェアで詳細設定が行えます。 最新版はこちらのページ内の右下にある「New driver update in Nov.14 2023 Driver Ver:1.3.0.4 ~~~~~」から入手可能です。

マウス本体とドングルのファームウェアアップデート、ペアリングの際に必要となるMAYA Toolもダウンロード推奨です。それぞれのファイルの役割は以下の通り。

  • MAYA mouse firmware 1.23:マウス本体のファームウェアアップデートが行える
  • 1K Receiver 1.21:1000Hzドングル(同梱)のファームウェアアップデートが行える
  • 4K Receiver 1.28:4000Hzドングル(別売り)のファームウェアアップデートが行える
  • LAMZU mouse pair tool v0.11:マウスとドングルをペアリングできる

設定項目はボタンへのキー割り当て、DPI調整(50~26,000dpiを50dpi単位で調整可)、ポーリングレート(125~4000Hz)、リフトオフディスタンス(LoD)の切り替え(1mm/2mm)、Motion Syncのオンオフなど。必要な項目が揃っていて、特に問題はありません。

結論とターゲット

LAMZU Mayaについて詳しく見てきました。噂されていたようなViper Miniクローンでも小型版G PRO X SUPERLIGHTでもない、全く新しい形の左右対称ゲーミングマウスです。

大半のゲーミングマウスは、持ち方の自由度が高いがフィット感はあまり得られないか、フィット感は高いが指先や手のひらの配置を制限されてしまうかのいずれかであることが多いです。LAMZU Mayaはどちらかというと持ち方の自由度を重視しているタイプですが、サイドを急な逆ハの字にすることである程度のフィット感も得られるようになっています。

スイッチ周りの調整はとても素晴らしいです。人によってボタンの固さなど好みはあると思いますが、左右クリックとサイドボタン、ホイールのどれもが理想的な感触です。

執筆時点での最新ファームウェアを適用してポーリングレート4000Hzで動作させたところ、バッテリー寿命は10時間未満と非常に短かったです。44gという超軽量設計は魅力ですが、バッテリー持ちが犠牲となっているのは人を選びそうな部分ではあります。

ミディアムサイズよりもやや小さめで、G PROのように両サイドが水平になったものは苦手だけどViper Miniのように深くくびれているものも合わないという人がいれば、Mayaが理想の形状に近いのではないかと思います。

LAMZUMaya
販売価格:93.99ドル

以上、LAMZU Maya のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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素人デバイス沼民

今頃なんですが、メインスイッチはKailhではなく、HUANOでは……