Pulsar MicroBungee ES レビュー
今回はPulsarのマウスバンジー「Pulsar MicroBungee ES」をレビューします。
使用感
マウスバンジーは有線マウスのケーブルの煩わしさを軽減するアイテムです。正しく取り付けることで、マウス本体がケーブルに引っ張られたり、マウスパッドとケーブルが擦れるのを防止します。
一般的なのはスタンドにスプリングのアームを取り付けた据え置き型のマウスバンジーですが、PulsarのMicroBungeeシリーズは小さくて場所を取らないうえに好きな場所に取り付けられることを特徴としています。
アームホルダーを任意の場所に取り付けた後、マウスケーブルをシリコンアームにはめ込んで、アームホルダーにシリコンアームを固定します。
ちなみに、マウスソールでもこのマイクロバンジーでも何でもそうなんですけど、この手の粘着テープは貼った後に上から押して十分に圧力をかけるのが大事で、粘着力が最大になるのは貼り付けてからだいたい24時間後です。
メーカーはモニター底面への取り付けを一例として挙げていますが、モニターに取り付ける場合はマウスパッドの位置関係が大事になります。例えば、モニターを低めに設置していたり、顔と近付けていると、ケーブルが充分に持ち上がらずにマウスバンジーとしての機能を果たしません。マウスパッドの位置に合わせて取り付ける場所を決めましょう。
Pulsar MicroBungee ES
これが理論値 pic.twitter.com/ULp7yeZ8kR— ミオニ (@mionigg) June 26, 2023
筆者がもっとも快適だと感じたのはマイクアームへの取り付けです。マイクアームの位置を少し調整して、ケーブルが真上から垂れ下がるように固定すると、ケーブルの抵抗を一切感じないセッティングが出来上がりました。
Pulsar MicroBungee ESはベアリングを搭載していてシリコンアーム部分が360度回転します。これによってマイクアームとマウスパッドの位置関係が多少ズレていても問題なく操作が行えます。
このセッティングの難点はマウスを激しく動かすと弛んだ部分のケーブルが暴れてしまうことです。あとモニターの位置によってはマウスを左に振ったときにケーブルが引っ掛かったりもしそうなので、充分に確かめたうえで試してみてください。
Pulsar MicroBungee ESは好きな場所に取り付けられるので、その人のデスク環境に合わせて最大限に効果が出るようセッティングできるのが強みです。モニターやマイクアームなど既存のデスクを構成するアイテムに取り付けてしまえば場所も取りません。
ただ環境によっては合わない可能性もあります。モニターとマウスパッドの位置関係が悪くてモニターに取り付けられない場合、またマウスパッドの周辺にも何もない場合、このマウスバンジーを取り付けるための何かを用意する必要があります。人によっては既存の据え置き型マウスバンジーを選んだ方が楽かもしれません。
基本仕様と外観
製品について詳しく見ていきます。とても小さくて簡易的なパッケージです。中にはマイクロバンジー1セット、予備の粘着テープ1枚、取り扱い説明書が入っています。
Pulsar MicroBungee ESは艶消しプラスチックのハウジングを備えています。内部にはベアリングが搭載されていて360度回転します。回すときは少し擦れる感じがして、そこまで滑らかではありません。マウスケーブルの引っ張りに応じて可動するという役割は問題なく果たしているので十分です。
過去にスケートボード用のベアリング選びをした経験から分かっているのは、価格はピンキリで性能差も出やすい部品だということです。価格は8個入りで数百円のものから1万円を超えるものまであります。性能差も出やすく、金属の精度が高いほど滑らかに回ります。ただ、スケートボードの場合はベアリングの品質が乗り心地に直結するのでこだわる必要がありましたが、マウスバンジーのベアリングとなると回りさえすればいいのかな、と感じました。
シリコン製のアームはしなやかで、ケーブルにダメージが入るのを防ぎます。アームは長めにつくられていて根元にかかる負担が少なく、断線のリスクも軽減してくれそうです。
アームホルダーの裏面には3M製の粘着テープが取り付けられています。はじめに1,2回剥がしたり貼ったりを繰り返すと粘着テープの型が崩れてしまったので、あらかじめ貼る位置を決めておいて1発で固定したほうが安心かもしれません。
結論とターゲット
Pulsar MicroBungee ESについて詳しく見てきました。クオリティについては価格に見合ったものだと思います。マウスケーブルを固定するための最低限のパーツ構成になっていて、ベアリングが搭載されていますがORYZAのように滑らかに回転するわけではありません。
ただ、マウスバンジーとしては破格です。このアイデアには確実に980円以上の価値が詰まっていて、使い方次第では既存のマウスバンジーを大きく超える効果をもたらします。正直な所、マウスケーブルを管理するのにベアリングの滑らかさはそこまで重要ではなく、負荷が掛かったときにちゃんと回りさえすれば問題ありません。
Pulsar MicroBungee ESは、なるべく安い価格でマウスバンジーを探している人、もしくは既存のマウスバンジーでは高さが足りないと感じていて、この製品を取り付けるための場所を工夫できる人に最適です。
以上、Pulsarのマウスバンジー「Pulsar MicroBungee ES」のレビューでした。