SoSpacer SS GRIPS V2 BETA レビュー
本稿では、SoSpacerのマウス用グリップテープ「SoSpacer SS GRIPS V2 BETA」のレビューをお届けします。
レビューサンプル提供: SoSpacer
この製品について
SoSpacerは新興メーカーが発売している新しいアイデアのマウス用グリップです。既存のシェル表面を滑りづらくするグリップテープとは違い、曲線状の形をしたシリコンをマウスに貼り付けることで指の置き場を作るものです。公式サイトには「グリップテープの煩わしさと不快感に別れを告げ、SoSpacerマウスグリップでゲームを次のレベルに引き上げましょう」と書かれていることから、グリップテープの代替品として開発されたことが分かります。
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製品仕様とスペック
サイズ | 20 x 10 x 5mm | 仕様 | – |
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材質 | シリコン / 3M粘着シート | 保証期間 | – |
パッケージと内容物
SoSpacer – SS GRIPS V2 BETAはチャック付きのパッケージに入って届きます。内容物はグリップテープ(1パッケージあたり左右3つずつの計6つセット)とメッセージが書いた紙でした。
パフォーマンス
デザイン
SoSpacerはシェル表面を滑りづらくする一般的なグリップテープとは異なり、指先を固定するためのスペーサー(空間)を作るものです。指先にフィットする曲線状の形になっていて、それなりに高さがあります。
カラーバリエーションはブラック・レッド・ホワイトの3種類。材質はシリコンと3Mの接着剤で、寸法は20 x 10 x 5mmです。
貼り付け
マウスの貼り付けたい箇所をアルコールティッシュなどで綺麗に拭き取ったあと、グリップテープ裏面の3M粘着剤の保護シートを剥がして貼り付けます。何度か微調整することもできました。
粘着剤の保護シートが剥がしづらい場合、10~15秒加熱した後にそっと剥がします。
マウスのメインボタンに貼ることを想定されていますが、サイドに貼り付けることもできます。ただし、一部マウスのサイドのような急な曲面(ROCCAT Kone Pure Ultraの左側など)には貼り付けられません。
SoSpacerに決まった貼り方はなく、持ち方や指の配置に合わせて自由に貼ることができます。例えば、指先の片方どちらかに沿うように1つだけ貼り付けたり、指先を囲うように2つ貼り付けてもいいと思います。
普段の持ち方と同じようにマウスに指を置いてみて、その外側を埋めたり囲うように貼り付けるなど、微調整を繰り返していきます。しっくりとくるポジションを見つけるには少し時間が掛かります。
一般的なグリップテープと異なり、形状に合わせてカットする必要はなく、ほとんどのマウスにそのまま貼り付けられるのは利点だと言えます。
使用感
SoSpacerの使用感は良好で、メリットは3つあります。まず1つ目はパフォーマンスの安定化です。日によってマウスの持ち方が微妙に違うとエイムの調子が安定しない原因に繋がりますが、SoSpacerを使うと指先のポジションを決められるので改善できる可能性が高いです。
指先のポジションを決めるといっても、全ての指を固定しなくても問題無さそうです。実際にROCCAT Kone Pure UltraにSoSpacerを人差し指と中指の外側に沿うように貼り付けて使用したところ、マウス操作中にこの2本が動かないように固定してしまえば、他の指のポジションもずれることなくキープできています。
また、左用のグリップを写真のような角度でサイドに貼り付けることで、薬指の指先のポジションが決まってマウスをグリップする深さまで固定できます。これができるのはサイドにある程度のスペースが空いているマウスに限られます。とにかく、さまざまな使い方ができ、指先の位置を決めるために役立てられます。
2つ目は、一般的なグリップテープとは違って手汗をかいても指先が滑らないことです。SoSpacerは指先を固定してしまうので、いついかなるときも指のポジションがずれることはありません。グリップテープの質感が苦手な方でも快適に使用できるかと思います。
3つ目は、指先の動きがマウスに伝わりやすくなることです。マウスの形状を変えて指先をフィットさせてしまうことで、以前よりもマウスを細かくコントロールしやすくなったように感じます。また、指の力が外側に逃げることがなくなり、指を横に倒すような感覚でもクリックできます。つまみ持ちやつかみ持ちで、指先でマウスを細かく制御している感覚の強い方は特に実感しやすいと思います。
個人的に、マウスを持ったときにすべての箇所がフィットしている状態はあまり好ましくなく、多少ゆとりを持たせて指や関節の可動域を確保したほうが良いと考えています。筆者の場合、親指と薬指の関節さえ自由に曲げられたら、他の指は固定されている方がマウス操作が安定しやすいと気付けました。ここは使い手次第で感じ方が大きく異なるポイントで、人によっては指先を固定することでパフォーマンスが悪化してしまう可能性もあります。
デメリットとしては、マウスの形状自体が変わってしまい、指先の周りに常にシリコンが触れた状態になることです。本来マウスのメインボタンは平面か曲面になっているので、貼り付け直後は違和感がありましたが、あまり嫌な感じはせず数時間で馴染みました。これは人によっては気になる可能性がある、といった程度です。
耐久性
SoSpacerは一般的なグリップテープと同じように、使い始めに位置を調整するために何度も貼りなおすことは可能ですが、ある程度の期間使用した後は貼りなおすことができません。ROCCAT Kone Pure Ultraに貼って1週間ほど使い込んだSoSpacerを剥がそうとすると、シリコンと粘着シートが剥離し、粘着シートがマウス側に残ってしまいました。
グリップ部分は硬めのシリコン素材で、爪を立てても削れたりすることはありません。
結論とターゲット
「SoSpacer – SS GRIPS V2 BETA」は指先を完全に固定できるマウス用グリップです。曲線状の形をしたシリコンを組み合わせることで、マウスや持ち方に合わせてカスタマイズが可能です。
人によってゲームプレイ時の手汗の量は異なるので、一般的なグリップテープではマウスの感触や操作性を改善できない場合もありますが、SoSpacerは一般的なグリップテープのように表面の感触に悩まされることなく、汗をかいていてもグリップ性能は変わりません。シェル表面を滑りづらくするのではなく指先の置き場を作ってしまうことでグリップテープが抱えていた難点をクリアしています。
完全に指先を固定するためのマウス用グリップを探している方は試してみて損はないでしょう。また、日によってマウスの持ち方が変わってしまいパフォーマンスが安定しないという方や、使用しているマウスのメインボタン周辺の形状に不満のある方にもお勧めできます。
製品名にBETAとある通り本製品は開発中のとのことで、今後違った形状のグリップが展開される可能性もあります。
総合評価5.0 out of 5.0 stars
あらゆるマウスに対応
カスタマイズ可能
パフォーマンスが安定する
手汗をかいても滑らない
指先の動きがマウスに伝わりやすくなる
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以上、SoSpacerのマウス用グリップテープ「SoSpacer SS GRIPS V2 BETA」のレビューでした。