「GALAX XANOVA Magnetar RGB / Pulsar」レビュー
本稿では、GALAX XANOVA(ザノヴァ)のゲーミングキーボード「GALAX XANOVA Magnetar RGB」のレビューをお届けします。また、同ブランドから同時に発売された、一部機能を削った廉価モデル「GALAX XANOVA Pulsar」もチェックしていきます。 [no_toc]
レビューサンプル提供: 株式会社サイズ
製品仕様と外観
「GALAX XANOVA Magnetar RGB」は黒を基調とした筐体で、フレームにはアルマイト処理が施されたアルミマグネシウム合金を採用しており、高級感のある質感に加え、高い耐久性も備わっています。やや緩やかに角度がつけられた左右のフチにXANOVAのロゴが刻印された、特徴的なデザインとなっています。
基本仕様としては、フルキーの英語配列ゲーミングキーボードで、104キーに加えて2つのメディアキーとコントロールノブを搭載しています。ノブを回すことで音量やLEDライティングの明るさを調整することが可能です。キースイッチはCherry MX製 赤軸・青軸の2種類から選択できます。Nキーロールオーバー(全キー同時押し)、100%アンチゴースティングに対応しています。
ソフトウェア「XANOVA CONTROL PANEL」に対応しており、最大112通りのRGB LEDライティング設定、全キーへのキー・マクロ割り当てが可能です。なおLEDライティング設定に関しては、ソフトウェアを経由せずに最大88通りへの切り替えを楽しめます。XANOVAのロゴが刻印された形状記憶リストレストが付属しています。
ファーストインプレッションとしては”見た目が格好良い”という一言に尽きます。あえてフレームの左右に緩やかな角度をつけてロゴを刻印することで、他に無い印象的なデザインとなっています。またアルミニウムのフレームは、黒いものと比べると、キーキャップの影が落ちるぶんLEDバックライトが映えやすいのかなと感じます。
一方、「GALAX XANOVA Pulsar」は一部の仕様を変更することで価格を抑えたモデルとなっています。Magnetar RGBとの違いは3点で、フレーム表面の質感が異なることと、LEDカラーがホワイト単色となっていること、リフトレストが付属していないことが挙げられます。
並べてみると分かりやすいのですが、Magnetar RGBが表面が合金なのに対し、Pulsarは真っ黒な筐体となっています。LEDバックライトへのこだわりが無く、ブラック単色の本体カラーが好みという方にとっては、Pulsarが良い選択肢となるのではないでしょうか。
ギャラリー
パフォーマンス
キータッチと打鍵音
今回レビューするのはCherry MX 青軸を搭載したモデルとなります。キースイッチの仕様は、押下荷重50g、アクチュエーションポイント2.2mm、キーストローク4mm、動作寿命5,000万回、クリック感のあるタイプ(関連記事)となります。赤軸や茶軸と比べるとキーが重たく、一定まで押し込むと引っ掛かる感覚があり、そこを超えるとキーが降りると同時に「カチッ」と音が鳴り、反応してキーが入力されます。
このスイッチを押しているかのような特徴的なキータッチは青軸特有のものです。赤軸のようなクリック感の無いタイプとの決定的な違いは、打鍵音によってキーを押したのが明確に分かることです。ゲームプレイにおいては、どのキーをいつ・何回押し込んだのかを自身で掴みやすいので、複雑であったり、リズム感を必要とするキー操作をスムーズに行えます。どこまで押し込んだらキーが反応するのかも明確で、誤入力が起きづらいこともメリットと言えるでしょう。
各キーの安定感については、Spaceキーなどの横に長いキーキャップは若干グラつくものの許容範囲です。やや斜めからキーを押してしまったとしても、引っ掛かる感覚はわずかで、そのまま問題無くキーを押し込んで入力できます。
また、押下荷重は50gと、他の軸色と比べるよキーは重ためですが、付属のリストレストを用いて手首の高さを調整すれば、手首や指への負担を軽減することができます。形状記憶で柔らかい素材となっており、手首に触れたときの肌触りは非常に良いです。
Cherry MX 青軸を搭載したゲーミングキーボードとして、完成度に不満はありません。青軸特有のタイピング・ゲーム操作時の心地よさを味わうことができるうえ、青軸がもたらすメリットを十分に受けられる製品で、他の軸色から乗り換えを考えている方も安心です。
メディアキー
本体右上に搭載されたメディアキー・ノブでは、オーディオの音量、LEDライティングの輝度を操作できます。
操作方法としては、オーディオボタンを2回押せばミュート状態になり、1回押してノブを回せばオーディオ音量が調節できます。ここで上下するのは特定アプリケーションのものではなく、Windows側の全体音量となります。LEDライティングも同様で、ボタンを2回押せば消灯状態となり、1回押してノブを回せばバックライトの輝度を調節可能です。
オーディオの一時停止・停止などはメディアキーから操作できないものの、全体の音量をキーボード上から素早く調節できるのは便利と感じます。また、メディアキーはフレーム内にコンパクトに収まっており、本体サイズに一切影響していないことも好印象です。
ソフトウェア
「XANOVA Magnetar RGB」は専用ソフトウェア XANOVA CONTROL PANEL に対応しており、ポーリングレートやデバウンスタイムの変更、最大112通りのRGB LEDライティング設定、全キーのキーカスタマイズ、マクロ記録・割り当てなど、各種設定が行えます。
ゲームモードを搭載しており、Windowsキーなどの対象キーの無効化が一括で行えます。マクロ記録については、1ms(0.001秒)単位での細かな調整が可能となっています。保存したマクロは全キーへの割り当てに対応しており、キーカスタマイズの自由度は高いのかなと思います。
また、LEDライティングは非常に細かな設定が可能(最大112通り)となっています。キー全体の発光を制御するバックライトはもちろん、キーを入力したときのキーライトエフェクトも豊富な選択肢があります。非常に魅力的な部分ではあるものの、こればかりは画像ではお伝えしきれないため、動画レビューのほうで全てお見せしています。
ソフトウェア XANOVA CONTROL PANEL の使い勝手については、特に不満はありませんでした。直感的な操作ができ、使いやすい部類だと思います。特にLEDライティングの幅広い設定項目は、こだわりのある方にとって非常に楽しめるものに仕上がっていると思います。
結論とターゲット
「GALAX XANOVA Magnetar RGB」は、ゲームプレイに必要な機能を網羅しつつ、音量調節が手軽に行えるメディアキーの搭載や、幅広いLEDライティングの設定項目が用意されているなど、こだわりのあるゲーマーにとって非常に嬉しい付加価値が備わったゲーミングキーボードでした。フレームの形状が独特であるものの、余計な装飾は施していない、洗練されたデザインも好印象です。
キーボード市場に少ない特徴的な外見かつ、必要な機能が揃っている点に魅力を感じた方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか。使用率の高いキースイッチ Cherry MX 赤軸と青軸の2モデル展開なので、大半のゲーマーは選択に困らないと思います。
上記に魅力を感じるものの、LEDライティングの発光色やエフェクトにこだわりが無いという方は、フレームの材質変更・LEDバックライトがホワイト単色と一部仕様の変更によってMagnetar RGBよりも安価で手に取れる「GALAX XANOVA Pulsar」を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
以上、GALAX XANOVA(ザノヴァ)のゲーミングキーボード「GALAX XANOVA Magnetar RGB」「GALAX XANOVA Pulsar」のレビューでした。