Artisan 99式 (Type-99) Mid, Soft, Xsoft レビュー

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Artisan 99式 (Type-99) Mid, Soft, Xsoft レビュー

Artisanのゲーミングマウスパッド Artisan Type-99 (99式) をレビューします。

レビュー用サンプル提供:Artisan

ArtisanType-99
販売価格:¥5,500~

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この製品について

日本のゲーミングマウスパッドメーカーであるArtisanは、スピードを重視した製品ラインナップで知られていましたが、最新の製品であるType-99は既存ラインナップよりも滑りが遅めに設計されており、ブランド初のコントロールタイプのマウスパッドとして存在感を放っています

基本仕様と外観

デザイン

ブラックだけでなくグレーや抹茶といったカラーバリエーションを展開。

硬さ

従来と同じように、硬さはMid、Soft、Xsoftの3タイプから選べます。

サイズ

それだけでなく、スクエアサイズの流行りに乗る形で500x490mmのXXLサイズが新たにラインナップに加わりました。従来の490x420mmのXLサイズでは奥行きが足りなかったという人に最適です。

エッジ

エッジにはステッチ加工が施されています。ステッチの幅は狭く、滑走面より背が低くなるよう仕上げられています。マウスが乗り上げたり引っ掛かることはなく、腕や手首の辺りも気になりません。

SoftとXsoftは厚さ4mm、Midは厚さ3mmと、少しだけ薄いことが影響して、ステッチも滑走面から少しだけ盛り上がっています。かといって操作に悪い影響が及ぶことはありません

ベース

ベース材には高品質なウレタンフォーム Poron が採用されています。高密度で平坦なので、滑り心地に悪い影響を与えません。昨年ごろからPoronを採用した海外製のマウスパッドが急激に増えたのはArtisanの影響だったりします。

裏面は粒々の防滑パターンになっています。SoftとXsoftは程よい吸着性があって、一度決めた場所でしっかりと固定できますが、Midだけは裏面の滑り止めが機能しづらいのは有名な話です。

それはType-99でも相変わらずです。XXLサイズだと良い感じに一部分がひっついてくれて、使っている最中は何とか決まった位置で留まってくれるので普通に使えてます。それでも端を叩くとずれます。デスク天板によっては一切くっつかない可能性もあるので注意が必要です。

サーフェイス

表面はさらさらとしていて肌触りが良いです。少しだけ毛羽立ちがあります。

サーフェイスを拡大してみると、Artisan Raidenの糸を太くして目も粗くしたような感じでした。触ったときの質感もとても似ているものの、滑りの速さは対照的です。

アームカバー

アームカバーとの相性を確かめてみたところ、10種類中8種類とは相性が悪かったです。特に、横方向に腕を動かそうとすると引っ掛かってしまって一切動かなくなるパターンが多いです。

Alpha-Force CORDURA と EADALI の2種類のみ、どの方向に対しても腕をスムーズに動かすことができました。Alpha-Force CORDURAは薄手でさらっとしていて、EADALIは厚手の着圧タイプです。

名称 備考
ワコール CW-X × ×
Wallhack × ×
SkyPAD × × ×
Alpha-Force CORDURA 動きはスムーズだが擦れる音がする
ELECOM × ×
DAISO × ×
Pulsar
EADALI

操作感

  • 硬さ:Mid, Soft, Xsoftの3タイプ
  • 荷重をかけたときの減速具合:硬さによる
  • 初動の軽さ:並み ~ やや重ため
  • 切り返しの軽さ:並み
  • 滑走速度:コントロールタイプの中間くらい
  • マウスを滑らせたときの感触:しっとり
  • 縦横の滑りの差:横のほうが遅い
  • 湿度による滑りの変化:並み
  • ソールの大小による滑りの変化:やや大きい

硬さ

硬度はMid、Soft、Xsoftの3タイプから選べます。3タイプともにArtisan Zeroに近い硬さです。表面の生地が薄いからか、表と裏で硬さがほぼ同じです。

荷重をかけたときの減速具合は、Midは小さめ、SoftとXsoftはやや大きめです。安定した滑りを求めるならMid、マウスを押し込んで止めるプレイスタイルならSoftかXsoftを選ぶといいと思います。

Xsoftは布製マウスパッドの中でもトップクラスに柔らかく、相当分厚いマウスソールを履かせていてもマウスの底面が擦れてしまうので、神経質な人は注意が必要です。

初動と切り返しの軽さ

汎用丸型マウスソールだと、初動がほどほどに重たいのに対し、切り返すときのほうが若干スムーズになります。

Valorantをプレイしていて、フリックエイムをするときよりも、その直後に微調整するときのほうがマウスが少ない力で動くのは不思議な感覚で、慣れるまでは違和感がありました。

大判マウスソールでは初動と切り返しが同じくらい重たくなり、差がほぼ無くなりました。

滑走速度

滑走速度は7タイプのうち2番目に滑りが遅いコントロールタイプに分類できます。コントロールタイプの中でもMidは速い部類、Softは中間くらいで、Xsoftは遅い部類となります。

Artisanの数あるラインナップの中で最も滑りが遅いです。バランスタイプのArtisan Zeroよりも少し遅いくらいだと思っていたので、実際に使ってみると想像以上に遅くて驚きました。

マウスを滑らせたときの感触はしっとりとしていて、滑らかに滑ります。

縦横の滑りの差はほどほどにあり、横のほうが少し遅いです。

湿度による滑りの変化

湿気に強くもなければ弱くもないと思います。湿度が高い日に、体感できるほど滑りが鈍くなることもなければ、マウスを滑らせたときのしっとり感が気になることもなかったです。

ソールの大小による滑りの変化

マウスソールとマウスパッドとの接触面積が大きいほど、順当に滑りが遅くなります。汎用丸型ソールと大判ソールとで使い比べたとき、滑りの速さに結構な差があると感じます。

使用感

名称 硬度 しっとり感 タイプ 荷重をかけたとき
Pulsar ES2 3mm (Soft相当) コントロールバランス 強いブレーキがかかる
Wallhack SY-001 (Mid相当) コントロールバランス あまり減速しない
LGG Saturn Pro Soft コントロールバランス あまり減速しない
Xsoft コントロールバランス あまり減速しない
La Onda Rizz Mid コントロールバランス 中程度のブレーキがかかる
Soft コントロールバランス 強いブレーキがかかる
Artisan Type-99 Mid コントロール あまり減速しない
Soft, Xsoft コントロール 程よく減速する
BenQ ZOWIE G-SR (Mid相当) ハイコントロール 程よく減速する

一覧表の通り、Type-99は既存のコントロール系マウスパッドとは少し違った操作感となっています。

中でもMidは唯一無二で、この硬さでここまで滑りが遅いのは珍しいです。表面摩擦だけでマウスの動きが簡単に止まるので、マウスを押し込まず、水平に動かす意識をしながら綺麗にエイムできます。

SoftとXsoftは、数あるコントロール系マウスパッドの中でも、元の滑り具合と荷重をかけたときの減速具合のバランスが取れていて、「これくらい押し込んだらこれくらい遅くなるだろうな」という自分の感覚と一致しやすく、使いやすかったです。

万人受けするのはSoftだと思いますが、個人的にはMidがかなり好みでした。

結論

コントロール系マウスパッド Type-99の登場により、Artisanは多様なニーズに応えるブランドとしての地位を確かなものにしたと思います。てっきりZeroより少しだけ遅いものが出るのかと思っていたのですが、実際は想像以上に滑りが遅くて驚きました。既存のコントロールバランスタイプでは止め感が物足りないと考えている人にお勧めです。硬さも3タイプあるので好みに合わせて選べます。

Midは沈み込みに頼らずに表面摩擦だけで簡単に止められる、唯一無二のコントロールパッドとなっています。SoftやXsoftは元の滑りが遅いうえに、荷重をかけたときに程よく減速します。意外にも、こういう正統派が今までに無かった印象です。

製品自体のクオリティは相変わらず高いです。グレーや抹茶などのカラーバリエーションや500x490mmのXXLサイズが登場したこともかなり大きいと思います。コントロール系マウスパッドが気になっているなら、持っておいて損はない1枚だと思います。

ArtisanType-99
販売価格:¥5,500~

Artisanのゲーミングマウスパッド Artisan Type-99 (99式) のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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