BenQ ZOWIE XL2566X+

BenQのゲーミングモニター BenQ ZOWIE XL2566X+ をレビューします。
BenQ ZOWIE XL2566X+について
「BenQ ZOWIE XL2566X+」は、ZOWIEがe-sports向けに展開するゲーミングモニター「XLシリーズ」の2024年10月発売モデル。24.1インチ FullHD リフレッシュレート400Hz対応のFast-TNパネルを採用し、従来よりも残像低減効果が強化されたDyAc2にも対応します。
実際に使用して感じたこと
以下の動画で詳しく話していますが、改めて文章にも起こしてみます。
リフレッシュレート400Hzはちょうどいい?
- Valorantやオーバーウォッチ2をはじめとする負荷の比較的少ない競技FPSタイトルでは、ミドルスペックでも400fpsを下回らないPCが組めるので、リフレッシュレート400Hzの需要は高そうです。
- 大前提、ゲーミングモニターはPCスペックに合ったリフレッシュレートの機種を選ぶことになるので、選択肢が増えるのはとてもいいことだと感じました。
残像感がとても少ない
- Fast-TNパネルは残像感が少なく、滑らかな映像表示を実現しています。従来のDyAcから刷新されたDyAc2により、残像低減効果を強化することも可能です。
- Valorantでは、動いている敵の動きを目で追いかけるのが容易で、自分のマウスの動きによるブレも抑えられるため、クロスヘア周辺への集中を保ちやすいように感じました。
同価格帯の240Hz OLEDと比較して

予算10万円前後ではリフレッシュレート240HzのOLEDモニターも選択肢に入ってくるかと思います。両方の製品を使い比べて感じたことを記しておきます。
- そもそもOLEDは、本製品のFast-TNを含む従来のパネルとは映像の質感が違います。ギザギザ感がなく、くっきり滑らかに映る感じ。こう表現すると良く聞こえるかもしれませんが、100人中100人がポジティブに捉えるかというと微妙なところ。特に、長年FPSをプレイしている場合、この質感の違いによって逆に違和感が生じるかもしれません。個人的に「良い・悪い」では判断がつかない、好みの部分になるのではないかと思います。
- 本製品は24.1インチ フルHD解像度なのに対し、OLEDは27インチ~ WQHD解像度~となっています。よりゲーム画面が大きく、PCスペックに余裕があれば高解像度でのプレイも可能です。画面サイズに関しては好み次第だと思いますが、FPSにおける高解像度の恩恵はないと個人的には思います。
- OLEDの方が映りが綺麗で、たとえばValorantでは敵の周囲のアウトラインがくっきりと見えるので、ぱっと見の視認性は高いように感じます。しかし、リフレッシュレート400Hzと240Hzの差は大きく、実際のゲームプレイでは本製品の方が圧倒的に描写が滑らかで、敵を視認性しやすいと感じました。
超便利な機能 Auto Game Mode

XL-Xシリーズに搭載されている「Auto Game Mode」がとても便利です。
「ゲーマー1」「ゲーマー2」「ゲーマー3」という3つのプロファイルに自身で作成した設定を保存できます。たとえばValorantと「ゲーマー1」のプロファイルを紐づけておけば、ゲームを起動した際に自動でプロファイルが切り替わる、という仕組みです。
この機能が無いモニターでは、設定を切り替えるときに物理ボタンの操作が必須となりますが、本製品では開くアプリケーションに追従して画面の映りが切り替わるので、とにかく便利。こういう一手間をなくす機能の存在は、長く使っていく上でかなり大きいと感じました。
主なスペックと旧型との比較
今作のスペックは以下の通りです。
サイズ | XL2566X+ (今作) | XL2566K (旧型) |
画面サイズ | 24.1インチ | 24.5インチ |
解像度 | フルHD | フルHD |
リフレッシュレート | 400Hz | 360Hz |
応答速度 | 非公開 | 0.5ms |
パネル | TN | TN |
表示エリア | 535.68 x 298.08mm | 543.744 x 302.616mm |
画素ピッチ (mm) | 0.28 | 0.28 |
輝度(cd/㎡) | 320 | 320 |
高速液晶パネル | Yes | Yes |
入力端子 | DP 1.4 , HDMI 2.1 x3 | DP1.4 , HDMI 2.0 x2 |
画面サイズが24.1インチに変更されています。従来のZOWIE XLシリーズは24.5インチでした。実際に使い比べてみてみましたが、本当にわずかな差でした。スペックシートで確認するまでは気付けない人もいそうなほどです。
入力端子については、従来のDP1.4が1基、さらにHDMIは次世代のHDMI 2.1に変更され、ポートも3基に増えています。
ケーブルが差し込みやすい設計に変更されています。DisplayPortや電源ケーブルの差し込み口が横向きになっているため、以前のようにモニターを下から覗き込む必要はなく、ケーブルのスムーズな脱着が可能になりました。セッティングの際の手間がなくなり助かっています。
サイズ | XL2566X+ (今作) | XL2566K (旧型) | |
ビジュアル | DyAc | DyAc2 | DyAc+ |
Black eQualizer | V | V | |
Color Vibrance | V | V | |
VRR | FreeSync Premium | FreeSync Premium | |
セットアップ | 画面設定の共有 | XL Setting to Share Auto game mode対応 | XL Setting to Share |
S.Switch | 同梱 5way | 同梱 5way | |
UI | 高速動作 | 高速動作 | |
調整機能 | 台座のサイズ | 232 x 178mm | 260 x 178mm |
高さ調整 | 33mm ~ 521mm | 33mm ~ 521mm | |
チルト | -5° – 35° | -5° – 23° |
スタンドがよりコンパクトに: XL-Xシリーズの新しいスタンドは、XL-Kシリーズと比べて台座のサイズがさらに小さくなっています。
チルト幅が向上: XL-Xシリーズの新しいスタンドは、XL-Kシリーズのものと比べてチルト幅が向上しています。画面を上向きにしたまま急な角度に傾けることができるので、一時期Valorantで流行したような、画面を上から覗き込むようなセッティングにも対応します。
以前のシリーズと同じように、画面を左右に傾けたり、高さを調整することもできます。内部にベアリングを内蔵したことにより、高さを調整するときの動作がスムーズになりました。
ZOWIEのモニタースタンドには各部に目盛りが付いています。これを覚えておけば、自宅だけでなくZOWIE XLシリーズが設置された場所であればどこでも、いつもと同じ画面の位置に調整できます。
最近では、自由度や省スペースなどの観点からモニターアームを導入するユーザーも多いですが、競技仕様のままゲームをプレイしたい人は標準スタンドを使うのも一つの手だと思います。
ベゼルは約2センチと分厚いです。前の機種よりもさらに太くなっています。ZOWIEいわく、太いベゼルは背景との境界線になり、集中力を向上させるようです。ベゼルレスデザインが流行しているにも関わらず、それに迎合せず、貫き通す姿勢にはZOWIEらしさを感じます。
BenQ ZOWIE XL2566X+ ギャラリー



















