Artisan NINJA FX ゼロ (Mid, Soft, Xsoft)
Artisanのゲーミングマウスパッド Artisan NINJA FX ゼロ (零) に関する情報をまとめたページです。*Artisanよりレビュー用サンプルの提供を受けましたが、コンテンツの内容には影響しません。
Artisan について
Artisanは日本のゲーミングマウスパッドメーカー。日本国内だけでなく海外のプレイヤーからの評判も高く、近年ではFPSの競技シーンでの使用率の高さも目立ってきています。
サーフェイス(滑走面)のバリエーションが豊富なだけでなく、ベースの硬さを3種類から選べることを大きな特徴としており、執筆時点で合計18種類ものラインナップを展開しています。
日本国内のメーカーということもあり、海外製の高級なマウスパッドと比べて安価で入手できるのも魅力です。本格的なゲーミングマウスパッドの購入を検討している場合、まずチェックしておきたいメーカーです。
Artisan NINJA FX ゼロ (零) について
Artisan NINJA FX ゼロ (零) はバランスタイプに属するゲーミングマウスパッド。
公式サイトには「有名海外製マウスパッドに似た操作感。しかし,それよりも軽快な滑りでシャープな操作感。」という説明書きがされています。実はこのマウスパッドは、当時とても人気のあったSteelSeries QcKシリーズを意識して作られたものです。
初動が軽く、手汗や湿度の影響を受けづらい、上位互換をイメージしているとのこと。ユーザーからの評価も高く、その扱いやすさから「定番マウスパッド」として紹介されることもしばしば。
黒と橙の2色展開で、490x420mmや500x490mmなどの大きなサイズもあります。
製品仕様とスペック
パッケージ | フラット | 硬さ | Mid, Soft, Xsoft 3種類から選択可能 |
---|---|---|---|
サイズ | XL – 490x420x4mm XL SQ – 500x490x4mm |
厚み | Mid: 3mm Soft, Xsoft: 4mm |
表面 | 布 | 裏面 | 日本製Poron |
購入方法と販売サイト
Artisan公式サイトのほか、Amazon.co.jpや楽天市場などでも取り扱われています。
Artisan公式サイトでの購入は33,000円以上の購入で送料無料になりますが、それを下回ると1,210円の送料がかかってくるので、まとめ買い以外はAmazonなどでの購入が安く済みそうです。
よくある質問
- Q. 黒と橙で滑りが違いますか?
-
厳密にいえば少し違い、橙の方がほんのわずかにスムーズです。しかし、ほとんどの人にとってはほぼ同じに感じられる程度の差なので、考慮する必要はないと思います。
- Q. 〇〇より滑りますか?
-
こちらのページを参考にしてみてください。
- Q. 相性の良いアームカバーはありますか?
-
筆者はまだ見つけられていません。いずれかの方向で引っかかってしまい、快適に使うことができないものばかりでした。
Artisan NINJA FX ゼロ (Mid, Soft, Xsoft) レビュー
基本仕様
- パッケージ: フラットパッケージに入っているので、巻き癖が一切ない状態で使い始められます。
- サイズ: 以下の5種類から選べます。最近、奥行きが広いXXLサイズが新たに追加されました。
- S: 240x210mm
- M: 310x240mm
- L: 420x330mm
- XL: 490x420mm
- XXL: 500x490mm
- 硬さ: スポンジの硬さをMid, Soft, Xsoftの3種類から選べます。
- エッジ: エッジにはステッチ加工が施されています。滑走面よりも背が低く、ステッチの幅も狭いです。とても控えめに仕上げられており、マウス操作を妨げません。
- ベース: ベースにはPoronという高性能なポリウレタンが使用されています。裏面は吸盤構造になっており、接地面に張り付くことでズレなくなる仕組みとなっています。柔らかいSoftとXsoftでは問題なく機能しますが、Midではうまく張り付かない場合があります。
表面の質感
- 表面の質感: 繊維がばらばらにならないようにねじられた糸(撚糸)で編まれており、編み目を肉眼ではっきりと捉えられます。手触りはざらざらとしています。ハイブリッド系のような凹凸感のある粗さではなく、激しい毛羽立ちによるものです。
- 肌触り: 手首や腕が汗ばんだときも張り付かず快適に操作できます。ただし、腕を押し付けるようにすると、とたんに強い抵抗感があらわれるので注意が必要です。肌触りの良さを追求したい場合、このマウスパッドは選択肢に入りづらいです。
- アームカバー: 基本的にアームカバーとの相性は悪いです。どの方向にもスムーズに腕を動かせるものは見つからず、素肌のまま使うのが最も快適でした。
アームカバー相性表
名称 | 横 | 縦 | 斜 | 備考 |
ワコール CW-X | × | × | × | – |
Wallhack / SkyPAD | × | × | × | – |
Alpha-Force CORDURA | △ | △ | △ | 少し引きずるが使えなくもない |
ELECOM | × | × | × | – |
Pulsar | × | × | × | – |
EADALI | △ | × | △ | – |
REJECT | × | × | × | – |
操作感
- 初動: やや軽い
- 滑りの速さ: バランスタイプ
- 切り返し: やや軽い (Xsoftは並みくらい)
- 湿気の影響: 受けづらい
マウスを滑らせたときのしっとり感が少なく、表面の毛羽立ちによってサーッと擦れるような感触が手元に伝わります。バランスタイプにしては初動が軽めで、切り返すときも重たくならず、キレの良いマウス操作が行えます。滑りと止めのバランスに優れていると評価できます。
湿気の影響は受けづらいように感じました。湿度の高い部屋でもマウスを滑らせた時の感触が変わったり滑りが鈍くなったりせず、いつも同じような感覚で使用できました。
硬度
Artisan NINJA FX ゼロのMid, Soft, Xsoft それぞれの硬度を測り、主要なマウスパッドと並べてみました。硬度の測定にはTECLOCK GS-743G タイプE2 (TECLOCKオリジナル規格) を使っています。
Softが最も人気があり、初心者向けとされています。この付近には同じPoronベースを採用したマウスパッドが並びます。
ゼロ Midは多くの有名なゲーミングマウスパッドに並ぶ硬さとなっています。一般的には硬めと評価されていますが、似た硬さのマウスパッドは意外と多いです。
ゼロ Xsoftは数ある布製マウスパッドの中でもトップクラスに柔らかいです。ここまで柔らかいマウスパッドを試したことがあるという人はほとんどいないのではないかと思います。
使用感
同じくらい滑るバランスタイプのゲーミングマウスパッドと比較して、初動の軽さが際立ちます。
マウスを少ない力で動かし始められるということは、マウス操作時に余計な力が入りづらくなるので、動きを止めるのも容易になります。
これを使い続けて慣れてくると「滑って止まる」という感覚を掴めるのではないかと思います。
適しているゲームタイトル:
正確なフリックエイムと微調整が求められるValorantやCS2、トラッキングエイムが主体となるApex Legends、その両方が求められるオーバーウォッチ2など、どのFPSタイトルでも使えます。このマウスパッドが苦手としているマウスの動かし方は特に見つかりませんでした。
硬さ(Mid, Soft, Xsoft)の選択:
脱力しながらエイムする方法が身についている人はゼロ Midが使いやすいと思います。これから脱力を意識しながらエイムしたいと考えている場合の矯正ツールとしてもおすすめできます。
ローセンシで力が入りがちなプレイヤーにとってはゼロ Softとゼロ Xsoftが使いやすいと思います。高いクッション性を活かして、マウスを下に押し込んで止めるという選択肢が生まれます。
気になった点:
肌触りがそこまで良くないことや、アームカバーとの相性が悪いという部分は気になりました。
また、Xsoftはとても柔らかいので、マウスの底面が擦れてしまいます。本来は沈み込みによって減速するところが、マウス底面が擦れることで滑りが変わってしまい、あまり減速を感じられませんでした。これが気になる方はMidかSoftの選択をおすすめします。
耐久性
耐久性に関して、Artisan NINJA FX ゼロ Mid 橙 を1ヶ月間使用した段階では、体感できるような滑りの変化はなく、特定箇所が滑りづらくなるデッドスポットが発生することもありませんでした。
布製マウスパッドを使用していると、表面の摩耗よりも圧倒的に早い段階で、手汗や皮脂などの汚れによる劣化が進行すると考えられます。ですので、布製マウスパッドの耐久性については使用環境によって大きく変動する可能性が高いと思われます。
結論
Artisan NINJA FX ゼロ (零) について詳しく解説しました。FPSをプレイするなら一度は試しておいて損のない、とても高性能なバランス系ゲーミングマウスパッドです。
滑りが良いにも関わらず止めやすいと評価される理由は、初動が軽いからでしょう。マウスを動かし始めるのに余計な力が要らないので、軽い滑りからは考えられないほど、すっと止められます。
硬さを3種類から選べるのも強みです。万人受けするのはSoftだと思いますが、個人的にはピュアな操作感のMidが気に入っています。力みがちな人はクッション性のあるSoftかXsoftを選択することで、力みによるブレや震えを抑え、より止めやすさを感じられるかと思います。
Artisan NINJA FX ゼロ (零) ギャラリー
Artisan NINJA FX ゼロ の写真を7枚掲載しています。
さいごに
Artisan NINJA FX ゼロ (零) に関する情報をまとめました。
ゼロ以外のラインナップについても近日中にレビューや写真を掲載する予定です。