Wallhack SP-004 レビュー
Wallhack (旧SkyPAD) のガラスマウスパッド Wallhack SP-004 をレビューします。
レビュー用サンプル提供:Wallhack
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この製品について
「日本でのガラスマウスパッド人気の火付け役は?」と聞かれればSkyPADの名前を挙げる人が多いのではないかと思います。SkyPADの初代Glass v1.0が登場したのはなんと6年前。
当時は一部の愛好家だけに注目されていたように思いますが、ここ数年で急成長を果たし、最近ではSkyPADのガラスマウスパッドでFPSタイトルをプレイしている人も少なくありません。
そんなSkyPADは2024年、リブランディングに取り組むようです。新たなブランド名はWallhack。新たな名義でリリースされる予定の3製品を受け取ったので、詳しくレビューしていきます。
- Wallhack SP-004 – Black
- Wallhack Black Sleeve – Repeat Arm (Hand) S/M
- Wallhack Dot Skates Black
ガラスマウスパッドの製品名はSP-004。SPはSkyPADの略みたいです。
パッケージは前に開く仕組みになっています。
ステッカーとクリーニングクロスが付属します。
デザイン
ブラックとホワイトのみのシンプルなデザインです。
端のほうにWallhack SP-004と製品名が記載されていて、小さなロゴがくっついています。SkyPADのような大きなロゴはなく、Wallhackのほうが全体的にクールな印象を受けます。
エッジ
エッジは丸められています。ムラなく丁寧に処理されていると思います。
ベース
裏面全体が滑り止めラバーになっています。
面全体で支えるので滑りづらいうえに、以前のように浮いている部分もないので歪みの心配が無くなりました。これはとてもいい変更だと思います。
操作感
操作感もSkyPAD Glass 3.0 XLに似ています。滑走速度はとても速く、ハイスピードタイプに分類できます。ガラスマウスパッドの中でも滑りが速い部類となります。
布製マウスパッドはクッション性があり、マウスに掛かる荷重によって滑りが変化します。一方でガラスマウスパッドは沈み込まず、常にほぼ一定の滑りを保てるのが強みです。
どの方向に動かしても同じくらい滑ることはもちろん、初動がとても軽く、切り返すときの抵抗もほぼありません。マウスパッド側で一切補正されず、手の動きがそのまま反映されるイメージです。
基本的にトラッキング系のゲームにしか向いていないと考えられがちですが、力の入れ方や動かし方に慣れさえすればしっかり止まるので、VALORANTのような的が小さいゲームもできます。
滑走速度はどのガラスマウスパッドもそこまで変わらないように感じます。細かな違いが気にならないのであれば無視できるくらいの小さな差です。
布製マウスパッドの場合、表面の布生地の編み方の違いだけでなく、それをどんなベース材と組み合わせるかでも滑りが大きく変わってくるので、個性が出しやすいです。
ガラスマウスパッドはガラスの表面加工によって質感に若干の違いがあるものの、どれも硬さがほぼ同じで沈み込まないこともあり、滑りやすさにはあまり差がない印象です。
表面の質感
ではどこで差が出るかというと、表面の質感です。布製マウスパッドにもさらさらしたものとざらざらしたものがあるように、ガラスマウスパッドも種類によって表面の質感が異なります。
表面の質感の違いによってマウスを滑らせたときの感触も変わってきます。Wallhack SP-004はとにかく滑らかで心地よく、操作感もしっとりとしているのが特徴です。
中には、あえて表面に凹凸をもたせてざらつきのある質感にすることで、粗くてキレの良い感触をもたらす、Wallhackとは対照的なガラスマウスパッドも存在します。
Wallhackは滑らかさを正義とし、追求したガラスマウスパッドという印象を受けます。どのような感触を好むかは人それぞれですが、質感の良さや滑らかさを重視する人はWallhackが気に入ると思います
布製マウスパッドとの違い
普段は布製マウスパッドを使っているので、Wallhackからサンプルを受け取って久々にガラスマウスパッドを使いました。
実際に使っていて感じた、ガラスマウスパッドと布製マウスパッドとの違いについて解説します。
湿気に滑りが左右されず劣化もしない
ガラスマウスパッドは湿気に滑りが左右されず、毎日同じ感覚で使い続けられます。
また、表面が汚れや摩耗によって劣化したりせず、一部分だけ滑りが遅くなることもないので、長く使っていけます。この2つはとても大きな利点だと思います。
とにかく硬い
当たり前なのですが、ガラスマウスパッドはとにかく硬いです。
布製マウスパッドのようにクッション性があると、細かなブレや手の震えをある程度は吸収してくれます。
一方で、ガラスマウスパッドは初動がとても軽いので少ない力で動き始めるうえに、クッション性がないので細かなブレや手の震えがそのままマウスの動きに反映されてしまいます。
つまり、とても精密な操作が求められます。特にクリックするときなど、マウスに荷重が掛かるタイミングで視点がブレたり震えやすいので、脱力を意識したりセンシを下げる必要性が出てきます。
持ち方を変えてみるのも効果的です。つまみ持ちのような荷重が掛かりづらい持ち方だと思い通りの操作が行えました。実際、ガラスマウスパッドとつまみ持ちの相性はかなり良いと思います。
ただ、脱力するのを強く意識しなければならないのは始めの数日くらいで、慣れてしまえば無意識に行えるようになり、次第にエイムも安定してくるように感じました。
蒸れると肌が張り付く
ガラスマウスパッドは腕や手首が蒸れると張り付いてしまうので、アームカバーを着用して使うことをお勧めします。
Wallhackからも「Black Sleeve – Repeat Arm」という総柄デザインのアームカバーが発売されています。175cm 65kgで S/Mサイズがジャストフィットでした。
マウスソールの摩耗が激しい
マウスソールはすぐに削れてしまうので、かなりの頻度で交換する必要があります。
どれだけ持つかは素材や使用頻度にもよりますが、早くて1週間、遅くても1ヵ月を目安に交換したいところ。マウスソールが削れることでガラス表面との接触面積が広がり、だんだんと引き摺るような感触になっていきます。
WallhackはX-raypadと共同でガラスマウスパッド用のマウスソール Wallhack Dot Skates Black を出しています。
主流のPTFEではなく、より耐摩耗性に優れた超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)を採用しているのが特徴です。実際使うと、少しだけ動摩擦が大きくなり、若干制御しやすいように感じました。
最近だと汎用丸形マウスソールが100粒1000円くらいで買えます。操作感にこだわりがないなら、格安で販売されているマウスソールでランニングコストの問題を解消できます。
表面を払う必要がある
マウスパッド表面に小さなごみや埃、髪の毛などがあると、マウスソールとの間に挟まってしまって不快な音が鳴ります。
マウスを滑らせる前に表面を払ったり拭いたりする必要があります
結論とターゲット
Wallhack SP-004について詳しく見てきました。相変わらず品質はとても高いです。裏面全体がラバーベースに変更され、ガラス面が歪んでしまう心配も無くなりました。
表面の質感はとても滑らかで、テクスチャーを一切感じません。数あるガラスマウスパッドの中でもトップクラスの滑らかさです。しっとりとした操作感を好むならWallhackが気に入ると思います。
Wallhackというブランドは世界観がきっちりと統一されており、SkyPADよりもクールな見せ方をしている印象を受けます。今後どのような展開をしていくのか注目です。
以上、Wallhack (旧SkyPAD) のガラスマウスパッド Wallhack SP-004 のレビューでした。