Pulsar ES2 レビュー

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Pulsar ES2 レビュー

今回はPulsarのゲーミングマウスパッド「Pulsar ES2」のレビューをお届けします。

Pulsar ES2
価格: 4,980円 (本稿執筆時点)

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この製品について

Pulsar ESは幅が狭くて背が低いステッチや粘着性のあるアルファセルベースを備えた高品質なマウスパッドのシリーズです。以前レビューしたES1はざらつきのあるハイブリッド表面なのに対し、ES2はさらさらとした表面のコントロール系マウスパッドになっており、とても扱いやすいものになっています。類似マウスパッドとの比較を交えつつ、その操作感についても詳しく解説します。

製品仕様とスペック

材質 布製 表面 均一に織り込まれたポリハイブリッド表面
サイズ 490 x 420mm 厚さ 3mm
エッジ ステッチ加工 底面 超高密度メモリーセルポリウレタン素材
カラー 3タイプ

梱包・巻き癖

フラットパッケージに梱包されており、完全に真っすぐの状態で使い始めることができます。

裏面のアルファセルには保護シートが貼り付けられており、使用前に剥がす必要があります。それなりの量の静電気が発生するので環境には少し注意が必要です。

サイズ

Pulsar ES2の寸法は490 x 420 x 3mmです。右下にロゴや製品名が縦書きで記載されています。

エッジ

エッジにはステッチ加工が施されています。ステッチ幅は狭めで、滑走面と同じ高さに仕上げられています。マウスを大きく振ってエッジまで到達しても乗り上げたり引っ掛かることはありません。

ベース

ベースにはアルファセルと称した超高密度メモリーセルポリウレタン素材が採用されています。強い吸着性がありデスク天板にくっつくので、一度設置した場所から動くことはありません。あまりに強めにくっつくので剥がすのが大変で、マウスパッドを頻繁に動かすような人には向きません。

表面特性

Pulsar ES2の表面は滑らかな質感で、既存のバランス~コントロール系マウスパッドの中でもトップクラスに肌触りが良いです。滑走面を拡大すると細い糸が使われていて織り目も細かいことが確認できます。こういったパターンはコントロール系マウスパッドでよく見られるものです。

さらさらとしているのでアームカバーを着用していても引っ掛からずスムーズに滑走します。

触った部分に少しだけ跡が残ります。

操作感

Pulsar ES2はコントロールバランスタイプに属するゲーミングマウスパッドです。滑走速度は「Pulsar ES1」「Pulsar ParaBrake V2」よりも速く「SteelSeries QcK Heavy」「Pulsar ParaControl V2」より遅いです。滑らかな質感の表面を持つマウスパッドらしいマットなフィーリングで、粗い滑走面が苦手だったり、マウスを滑らせたときにざらざらとした感触が伝わるのが苦手な方に適しています。

指をなぞらせたときは水平よりも垂直のほうが毛羽立ちを感じますが、実際には縦横での滑走速度の差はほぼありません。何度も滑りを比較してやっと感じ取れる程度に抑えられています。ただし、滑り出しの軽さには差があり、横よりも縦の方が滑り出しが重たいです。

滑り出しの軽さは標準程度です。マウスを細かく動かして微調整するときに引っ掛からず、止めのアシストにもなる程よい抵抗があります。

スポンジは3ミリ厚で柔らかくて簡単に沈み込みます。滑走面が柔らかいこともあってソールが沈み込んだときに摩擦が変化しやすく、マウスを押し下げることで強めのブレーキ感が得られます。

マウスソールとの相性について、「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」のような面積が広いソールと組み合わせると、ソールが沈み込んだときとそうでないときの滑走速度の差がハッキリと出るので、意図したタイミングでマウスを押し下げることで止めやすくなる印象です。これに比べて、接地面積が狭いソールと組み合わせると滑り性の変化が少なくなります。ちなみに、XM2weの標準ソールと組み合わせると何故かめちゃくちゃ滑りが鈍くなってコントロール性が増します。

ES2のような特性のマウスパッドは、『VALORANT』のようなフリック系のタイトルを主にプレイしていて、マウスを押し下げたときに止めをアシストするブレーキ感が強くかかるマウスパッドを探している方に適しています。水平方向への滑り出しは標準からやや軽めで、垂直方向への滑り出しがやや重たいのもゲーム性にとてもマッチします。

『オーバーウォッチ2』の一部キャラクターや『Apex Legends』のようなトラッキング系のタイトルは人を選びます。マウスを押し下げた状態で左右に切り替えすと若干の引っ掛かりを感じます。あまり力まずに軽めに滑らせると違和感なく操作できます。僕はコントロール系マウスパッドの引きずるような感触に慣れているので特に違和感なくプレイできますが、スピード~バランス系マウスパッドに慣れている場合は快適じゃない可能性があります。

Pulsar ES1との比較

同シリーズの「Pulsar ES1」との違いについて解説します。ES1とES2のどちらもソールが沈み込むことで摩擦が大きく変化するマウスパッドですが、マウスを押し下げたときに滑走が遅くなりつつもスムーズに滑るのがES1、滑走が遅くなりつつマウスが止まるのをアシストするような強いブレーキが掛かるのがES2です。

ES1の方が滑り出しが軽いです。ES2も滑り出しが重たいわけではないですが、ES1は初動がスムーズで切り替えしも行いやすいです。ES1のハイブリッド表面にはきめ細かな凹凸があり、ざらざらとしていてアームカバーが引っ掛かります。一方でES2の表面はなめらかで肌触りがよく、さらさらとしているのでアームカバーがスムーズに滑走します。

PureTrak P-51 Mustangとの比較

「PureTrak P-51 Mustang」と比較します。おそらくこの2枚は同じ工場で製造されています。滑走面に似たようなツヤ感があり、指で触った部分に跡が残ることが共有しています。筆者の予想では織り方が異なるものの使用されている合成繊維は同じだと考えています。

滑走面の拡大写真から分かる通りES2よりもP-51の方がわずかに織り目が細かいです。滑走速度には結構な差があります。P-51はバランスタイプ、ES2はコントロールバランスに分類でき、P-51のほうが速いです。他の条件が似通っていると、織り目の細かいマウスパッドの方が低摩擦で滑りが速くなる傾向にあります。

また、P-51のほうはベースが3.5ミリ厚でES2よりも0.5ミリ分厚いものの、マウスを押し下げたときの摩擦の変化が比較的少ないので、滑走安定性が高いと言えます。ES2は先ほども解説した通り、マウスを押し下げると強いブレーキ感が得られます。

質感やエッジ・ベースの様子はかなり似ていると言えますが、マウスを滑らせたときのフィーリング・操作感は全く異なります。ES2はソールが滑走面を噛みながら滑走していて少し鈍い感じがしますが、P-51はソールとマウスパッド表面が並行してスルスルと滑るような感じです。

センサーとの相性

ES2はごく一般的なサーフェイスの布製マウスパッドですが、念のため主要なマウスセンサーとの相性をチェックしました。その結果、検証したセンサー10種類すべてで正常に動作しました。

PixArt社製 メーカー独自/共同開発系
PAW 3395
(LAMZU Atlantis)
Logicool HERO 25K
(Logicool G PRO X SUPERLIGHT)
PAW 3370
(Endgame Gear XM2we)
Razer Focus+
(Razer Viper Ultimate)
PMW 3389
(VAXEE ZYGEN NP-01)
Razer Focus Pro
(Razer Viper V2 Pro)
PMW 3360
(BenQ ZOWIE ZA13-C)
ROCCAT Owl-Eye 16K
(ROCCAT Kone Pure Ultra)
PAW 3335
(ASUS ROG Keris Wireless)
ROCCAT Owl-Eye 19K
(ROCCAT Kone Pro Air)

結論とターゲット

「Pulsar ES2」について詳しく見てきました。フラットパッケージに梱包されていて巻き癖は一切ありません。エッジのステッチ加工は滑走面と同じ高さで、マウスが乗り上げたり引っ掛かることはありません。ベースには高い吸着性を誇るアルファセルが採用されており、デスク天板にくっつくので一度設置した場所から絶対に動くことはありません。とても高品質なマウスパッドです。

表面がさらさらとしていて肌触りが良く、アームカバーも引っ掛からずスムーズに滑走します。操作感は標準的でとても扱いやすいコントロール系マウスパッドです。滑り出しは軽すぎず重すぎず、滑走はやや鈍いです。マウスを押し下げたときに止めをアシストするブレーキ感が強めにかかるので、『VALORANT』のようなフリック系タイトルとの相性が良いです。コントロール系マウスパッドに慣れていて、圧の掛け方を調整できる方なら、トラッキング系タイトルでも快適に操作が行えます。

高品質なマウスパッドは平気で6,000円台で販売されたりもしますが、ES2は5,000円ちょうどで入手できます。競合製品と比べて価格が安いです。コントロール系マウスパッドを探している方にとりあえず勧められるような扱いやすい表面特性と操作性を持ち、新しいスタンダードになり得るゲーミングマウスパッドといえます。

総合評価5.0 out of 5.0 stars

* それぞれ 長所 注意点 短所 の3段階で評価しています。
優れた操作性
サラサラとした質感
縦横の滑りの差が少ない
設置した場所から動かない
 優れたセンサー互換性
アームカバーが引っ掛からない
耐湿性は高くない
特に無し
Pulsar ES2
価格: 4,980円 (本稿執筆時点)

以上、Pulsarのゲーミングマウスパッド「Pulsar ES2」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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