InfinityMice The Duel レビュー
今回はInfinityMiceのゲーミングマウスパッド「InfinityMice The Duel」のレビューをお届けします。
レビューサンプル提供: LIT
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この製品について
InfinityMice The Duelは滑らかな表面を持つコントロール系マウスパッドです。InfinityMiceといえば「Infinity Hump」というFinalmouse用のカスタムシェルを販売しているメーカーというイメージが強かったのですが、今回3種のゲーミングマウスパッドを実際に試して、こちらにも本格的に力を入れているように感じました。
製品仕様とスペック
材質 | 布製 | 表面 | 滑らかな表面 |
---|---|---|---|
サイズ | 490 x 490mm | 厚さ | 3.5mm |
エッジ | ステッチ加工 | 底面 | ソフトポリウレタンベース |
カラー | 1タイプ |
梱包・巻き癖
フラットパッケージに梱包されており、完全に真っすぐの状態で使い始めることができます。
デザイン
The Duelの製品名通り、決闘を連想させるイラストが描かれています。
サイズ
InfinityMice The Duelはの寸法は490 x 490 x 3.5mmです。一般的なXLサイズでは奥行きが足りないというユーザーでも安心なスクエアサイズになっています。
エッジ
エッジにはステッチ加工が施されています。ステッチ幅は狭めで、滑走面と同じ高さに仕上げられています。マウスを大きく振ってエッジまで到達しても乗り上げたり引っ掛かることはありません。
表を向けてチェックしている分には何の問題もないのですが、ステッチが後ろ側に飛び出していて、マウスパッドの端のほうがデスク天板から少し浮いた状態になるのが気になります。
ベース
柔らかいポリウレタンベース。ポロンに似た粒々が確認できますが別物です。
ラバーウッド天板、メラミン化粧板の両方でうまく機能せず、マウスを高速で滑らせるとマウスパッドが少し動いてしまいます。マウスパッドに手首だけが乗った状態、腕を乗せた状態のどちらでも再現されます。念のため部屋の湿度を50%、60%に合わせて検証しても結果は変わりませんでした。グリップ性能は不十分といえます。
表面特性
InfinityMice The Duelの表面はさらさらとしていて肌触りがいいです。手のひらや腕がスムーズに滑ります。CW-XやSkyPAD、DAISOなどのアームカバーは水平方向に強く引っ掛かるので注意が必要です。EADALIのアームカバーであれば多少引きずる程度まで軽減できました。
表面には撥水コーティングが施されています。水を垂らすと玉状にして弾きます。
滑走面を拡大するとこのようになります。
この織り目を見てまず思い浮かべたのは、布製マウスパッドでトップクラスに滑りが遅い「Xtrfy GP2」です。この手のさらさらとしたマウスパッドは織り目が横を向いたものが大半ですが、このInfinityMice The DuelとXtrfy GP2の織り目は縦向きで、一般的なマウスパッドを90度回転させたような感じです。
操作感
InfinityMice The Duelはコントロールタイプに属するゲーミングマウスパッドです。滑走速度は「Pulsar ParaBrake V2」「BenQ ZOWIE G-SR」より速くて「Pulsar ES1」「Pulsar ES2」より遅いです。表面がさらさらとしたコントロール系マウスパッドは最近増えてきているものの、分類がコントロールバランスになるものが多かった印象です。The Duelはそれらと比べてワンランク滑りが遅いです。
表面がさらさらとしたマウスパッドらしい滑らかなフィーリングです。マウスソールが滑走面をしっかりと噛んでいるような感じです。軽快な滑りと引き換えに表面の粗さが手のひらや指にまで伝わることがあるハイブリッド系マウスパッドとは対照的です。
縦横での滑りの差はそれなりに大きいです。横に滑らせたときのほうが滑りが遅いです。織り目が縦よりも横のほうが細かいので、横に滑らせたときのほうが摩擦が増して強い抵抗感が生まれるというわけです。このマウスパッドは490 x 490mmのスクエアサイズなので、好きな方向を選択して使うことができます。このように90度回転させて使うと若干滑りが速くなり、コントロールバランス相当の滑走速度のように感じられます。
滑り出しは標準~やや重ため。マウスを動かし始めたときに引っ掛かりとまではいきませんが鈍い感じがします。筆者のようなミドルセンシ~ローセンシだと、マウスを細かく動かすときにも程よい抵抗があってコントロールしやすいと感じます。しかし、非常に細かい微調整が必要になるハイセンシ~ミドルセンシの方にとっては、このThe Duelのような初動が少し重たいマウスパッドは印象が悪くなりがちです。
スポンジは3.5ミリ厚です。滑走面に使われている生地とベースのスポンジがどちらも柔らかいので、ソールが容易に沈み込みます。ソールが沈み込んだときの摩擦の変化はやや大きく、マウスを少し押し下げることで滑走が遅くなり、しっかり押し込むとマウスを止めるのを助けるブレーキ感が得られます。
マウスソールとの相性について、エッジが丸められていて適切な厚みがあれば問題ありません。エッジの処理が甘いソールでは多少の引っ掛かりが生じます。また、ZOWIEマウスの標準ソール(0.4ミリ厚)のような薄いソールではボトムシェルが擦れてしまい快適ではありません。
耐湿性を検証するため、湿度45%と55%のそれぞれの環境で滑りをテストした結果、滑り出しの軽さや滑走速度に大きな変化は感じられませんでした。あくまで主観的な評価ではありますが、The Duelは湿度による操作感の変化が抑えられたマウスパッドと言えます。
InfinityMice The Duelの操作感についてまとめると、滑走速度はコントロールタイプ相当と遅く、滑り出しも標準~やや重ため。ミドルセンシ~ローセンシで、マウスを大きく動かすときも細かく微調整するときも滑りすぎず、ソールの沈み込みによる摩擦にも頼りながらコントロールしたいと考えている方にお勧めです。どちらかというとフリック系に適しています。
表面はさらさらとしていて素肌が触れても快適ですが、CW-XやSkyPAD、DAISOなどポリエステル系のアームカバーは引っ掛かってしまいます。ナイロン系のEADALIアームカバーなら多少引きずる程度まで軽減できます。アームカバーの選択さえ間違えなければ扱いやすいです。
センサーとの相性
PixArt社製 | メーカー独自/共同開発系 | ||
〇 | PAW 3395 (LAMZU Atlantis) |
〇 | Logicool HERO 25K (Logicool G PRO X SUPERLIGHT) |
〇 | PAW 3370 (Endgame Gear XM2we) |
〇 | Razer Focus+ (Razer Viper Ultimate) |
〇 | PMW 3389 (VAXEE ZYGEN NP-01) |
〇 | Razer Focus Pro (Razer Viper V2 Pro) |
〇 | PMW 3360 (BenQ ZOWIE ZA13-C) |
〇 | ROCCAT Owl-Eye 16K (ROCCAT Kone Pure Ultra) |
〇 | PAW 3335 (ASUS ROG Keris Wireless) |
〇 | ROCCAT Owl-Eye 19K (ROCCAT Kone Pro Air) |
結論とターゲット
「InfinityMice The Duel」について詳しく見てきました。フラットパッケージに梱包されていて巻き癖は一切ありません。エッジのステッチ加工は滑走面と同じ高さで、マウスが乗り上げたり引っ掛かることはありません。しかし後ろ側に飛び出しているのが気になるところ。ベースは柔らかいポリウレタン素材が採用されていますが、グリップ性能は十分ではありません。このように一昔前のマウスパッドの品質水準と比べると優れてはいるのですが、細かく見ていくと惜しいところがいくつかありました。
操作感については、遅めのコントロールパッドを好む方に適しています。滑り出しがやや重たく、表面摩擦もそれなりにあるうえに、マウスを押し下げたときに追加で摩擦を得られます。ミドルセンシ~ローセンシで常にマウスパッドの摩擦に頼りながらマウスをコントロールしたいと考えている方にお勧めです。フリック系との相性がとても良いです。
ただしミドルセンシ~ハイセンシで非常に細かな微調整を頻繁に行うのには向いていないように感じます。また、The Duelは湿度によって操作感が変化しづらいです。ただし、表面に撥水コーティングが施されたマウスパッドなので、コーティングされたマウスパッドを嫌う場合は避けた方がいいでしょう。
サイズが490 x 490mmと広々としているのも良い所です。奥行きが十分に広いコントロール系マウスパッドは珍しい気がします。というかスクエアサイズ自体がまだまだ数が少ないので、もっと選択肢が充実すると嬉しいところではあります。
総合評価4.0 out of 5.0 stars
さらさらとした表面
アームカバーが引っ掛からない
湿度による影響を受けづらい
撥水コーティング
優れたセンサー互換性
発色の良いプリント
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以上、InfinityMiceのゲーミングマウスパッド「InfinityMice The Duel」のレビューでした。