BenQ ZOWIE U2 レビュー

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BenQ ZOWIE U2 レビュー

BenQのゲーミングマウス BenQ ZOWIE U2 をレビューします。

レビュー用サンプル提供:BenQ Japan

BenQZOWIE U2
販売価格:19,800円

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この製品について

EC-CWのリリースから1年近くが経ち、今後ZAやFKなど既存シリーズの無線版を展開するかと思われていたZOWIEが、ここにきて新たなゲーミングマウスを発売しました。その名もZOWIE U2です。

見どころは新しい形状。ミディアムサイズ・穴無しで本体重量60g、PixArt PAW 3395センサーを搭載するなど、第一線のゲーミングマウスに仕様に近づけてきたというのも興味深い点です。

強度

マウスシェルには充分すぎるほどの強度があります。

しっかりと側圧をかけてもたわみません。強い力で握り込んだときに軋むような音が鳴ることもなく、マウスを操作するときに力が入りがちな人も安心して使えます。

しっかりとした造りであることはマウスを手に取るとすぐに分かります。

コーティング

ZOWIEのマウスシェルに施されたマットコーティングは基本的に優れています。U2のコーティングもグリップ力が高く、指先や手のひらを一度決めた場所で保持することができます。

しかし、とても汚れが目立ちやすく、べたつきにも弱いです。

見た目を綺麗に保つためには定期的にシェル表面を拭き取る必要があります。

バッテリー

約70時間の連続動作に対応し、フル充電まで約2時間を要するとのことです。

競合製品と比べて長くもなく短くもないくらい。バッテリー持ちは普通です。

普通のUSBドングルに加えて、接続安定性を高めるエンハンストワイヤレスレシーバーが付属します。

充電スタンドとしても使えます。窪みにはめ込むようにして雑に置くだけで充電が開始されます。実際に使っていて、ケーブルの抜き差しが必要なくなるのはかなり大きいと実感します。

使う前はバッテリー残量を確認する方法が無いのが少し不安でしたが、そもそも充電を忘れることが無くなりました。

本体重量

本体重量は公称値60g、実際に測ってみると61.5gでした。

重心はセンサー付近、本体の真ん中辺りにあります。

数値よりも軽く感じるとかは無かったです。ちゃんと体感60gくらい。

形状と大きさ

U2は新たな形状のつかみ持ち向けゲーミングマウスです。一見すると奇抜なシルエットに見えますが、人間工学とZOWIEがこれまでに培った経験がミックスされた理にかなった形状です

寸法は65.0 x 124.0 x 38.0mmで スモール~ミディアムサイズに分類できます。

Logicool G PRO X SUPERLIGHTを基準にすると、それよりも一回り小さいくらい。深めのつかみ持ちで手にすっぽりと収まり、見かけよりかは小さくて細いという印象を受けました。

ざっくり言うとEndgame Gear OP1weを一回り大きくして丸みを持たせたような感じ。

どちらも真ん中から先端までが細めに設計されており、一切カーブが無いのが特徴です。大半のマウスは先端部分の幅が広がるデザインになっていて、こういうものは珍しいです。

OP1weはあまり凸凹していない直線的なシルエットなのに対し、U2は後部のコブが丸みを帯びていたり、側面のカーブが強くなっていたり、よりフィット感を強める構造になっています。

横から見たときのなだらかなシルエットはZOWIE S2に似ています。後ろ端が少し長いくらい。

深めのつかみ持ちでは手のひらにべったりと触れることがなく、親指と小指の付け根で挟み込むようにして左右から均等な力を加え、しっかりと支えられるので安定しやすいです。

側面はかなり特徴的です。前半分は真っすぐ、後ろ側は一気に幅が広くなっています。

前後で本体幅に大きなギャップがあるのでくびれの深い形状だと錯覚してしまいますが、実際に薬指や親指を置く位置はほぼ真っすぐで、まったく癖を感じません。

程よい角度の逆ハの字になっているので、力を入れなくても楽に持ち上げられます。

S2やZA13など他のZOWIEマウスに近い緩やかな角度になっていて、指先が引っ掛かりすぎず、それぞれの指の位置を微調整するためのゆとりがあります。

側面の真ん中付近 サイドボタンが付いている辺りの形状が右と左で若干異なります。親指の指先を置くところが膨らんでいるか窪んでいるかの違いです。

右側面は薬指や小指の第一関節から指先に沿うように逆ハの字で真っすぐに。左側面には親指の腹や指先のような丸みのある部分にフィットするよう、の形のように窪んでいます

「左右対称マウス」を謳っていても完全な左右対称である必要はないですし、こういう指先が触れる部分の調整は意外と大きな変化をもたらすので、どんどんするべきだと個人的には思います。

マウスソール

大きなマウスソールが上下に2枚貼り付けられています。材質はPTFEで厚さ0.5mm。

滑りは控えめ。充電ドックの端子の影響で上部ソールがとんでもない形になってます。

ZOWIEはセンサーとマウスパッド表面の距離をなるべく一定に保つために薄いマウスソールを採用し続けています。何よりも動作の安定性を重視していることが分かります。

しかし、柔らかくて分厚いマウスパッドと組み合わせて使うと、荷重が掛かって沈み込んだときにボトムシェルが擦れてしまって一貫した滑りが得られないという大きなデメリットもあります。

特に最近はゲーミングマウスパッドの選択肢が多くなっているので、どの組み合わせでも快適に使えるようにもう少し分厚いマウスソールに移行してほしいところ。

ボタン

メインボタン、サイドボタン、ホイールの5ボタン構成です。

メインボタン

これまでZOWIEのマウスにはHuano Black shell Blue dotというシェルが黒くて粒が青いスイッチが採用されていましたが、U2はHuano Blue Transparent Pink Dotに変更されています。

クリックの固さは普通くらい。そこまで力を入れなくてもパチパチと押し込めます。

ストロークはやや浅めです。タップ撃ちとスプレーを感覚で撃ち分けるのにちょうどいい反発感があります。

好みが分かれづらいクリック感だと思いますが、ボタンを押す位置が浅くなるほど順当に押し心地も固くなっていくので、かなり浅めに持つのには適していないことには注意が必要です

サイドボタン

サイドボタンの固さも普通くらい。そこまで力を入れずに押し込めて誤爆もしづらいです。

プリトラベルとポストトラベルがほとんどなく、瞬時に押し込めます。

配置がうまく調整されていて、親指の関節を曲げすぎずに両方のボタンに指が届きます。サイドボタンと周辺の造形が親指に沿うようになっていて押しやすいです。

ホイール

24段階のスクロールホイール。ZOWIEマウスの特徴ともいえる光学式です。

軽い力で回せるように調整されていて、以前のようなごりごり感が無くなっています。動作音も若干小さくなっています。

上下どちらに回してもスクロールの感触が変わらないのは良いところ。

ホイールクリックは軽すぎず重たすぎず、明瞭なクリック感があって押しやすいです。

性能

ポーリングレート

ポーリングレートは 125 / 500 / 1000Hz に対応しています。

センサー

遂にZOWIEも PixArt PAW 3395センサーを採用しました。リフトオフディスタンスは3段階で調整でき、Motion Syncのオンオフ切り替えも可能です。

DPI偏差はほとんどありませんでした。Logicool G PRO X SUPERLIGHTの800DPIを基準にして測定してみたところ、2DPI多い802DPIとなりました。

センサーの位置はマウス本体の真ん中辺りです。

従来のシリーズは若干後ろに寄っていましたが、U2は真ん中にくるように調整されています。

遅延

光学式スイッチはデバウンスタイム0でもクリックの二重入力(チャタリング)が起こりませんが、メカニカルスイッチはデバウンスタイムを小さな値に設定すると二重入力が始まる可能性があります。

最近ではメカニカルスイッチ搭載でデバウンスタイム0に対応する機種もありますが、早期にチャタリングを起こす可能性が高く、これを対策するためにデバウンスタイムを高い数値に設定する必要があるので、結局のところ遅延は大きくなります。

U2はメカニカルスイッチを使用しているため、あらかじめ適切なデバウンスタイムを設定することでチャタリングを起こさないようにしています。

XLAT v1.3.0を使ってクリック遅延を測定してみると、「高速」に設定したとき約4.4ms、「標準」では約8.6msでした。

これがゲームプレイに与える影響は少ないですが、クリック遅延が少ない(主に光学式スイッチを採用した)ワイヤレスマウスと比較すると3~4msの差があります。

結論とターゲット

BenQ ZOWIE U2について詳しく見てきました。OP1weが密かに流行っている中、自分の手には少し小さいと感じていたので、ちょうどいいものが見つかってとても満足しています。

シェルはとても頑丈で、表面のコーティングも優れています。ボタンの感触も良い感じ。光学式ホイールは相変わらずですが、かなり軽めに調整されていて音も若干小さくなっています。

エンハンストワイヤレスレシーバーが置くだけの充電ドックとして使えるので、わざわざケーブルを抜き差ししなくて済むのがとにかく楽です。バッテリーもそこそこ持ちますし、ワイヤレスマウスとしての使い勝手が良いです。

充分なフィット感がありつつも指先の位置を調整しやすい、つかみ持ち全般に適した形状が強みで、耐久性や動作の安定性を重視する人にとって非常に良い選択肢となります。

BenQZOWIE U2
販売価格:19,800円

BenQのゲーミングマウス BenQ ZOWIE U2 のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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