「ROCCAT Khan AIMO」レビュー。ハイレゾ対応で音響面を重視しつつも多機能、同価格帯では圧巻のスペックを誇るゲーミングヘッドセット

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「ROCCAT Khan AIMO」レビュー。ハイレゾ対応で音響面を重視しつつも多機能、同価格帯では圧巻のスペックを誇るゲーミングヘッドセット

レビューサンプル提供: ROCCAT Japan

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ROCCAT Khan AIMO レビュー

当記事では、ROCCAT(ロキャット)のゲーミングヘッドセット「ROCCAT Khan AIMO」の詳細なレビューをお届けします。

ゲーミングヘッドセット「ROCCAT Khan AIMO」は本体にサウンドデバイスを内蔵し、専用ソフトウェアを介して7.1chサラウンド、イコライザー設定の変更などの各種設定が可能です。その他にも、ハイレゾ対応、275gの軽量設計、AIMOイルミネーションシステム採用など、見どころは多い。


ドライバー:ネオジム磁石、ダイナミック50mm径周波数帯域:10Hz~40,000Hzインピーダンス:32Ω音圧レベル:99dBSPL/mW (1kHz時)T.H.D.:2%重量:275g接続:USB2.0マイク応答周波数:100~10,000Hzソフトウェア:ROCCAT Swarm価格:13,802円 (2018/11/23時点)


カタログスペックを確認した限りでは、同価格帯のゲーミングヘッドセットとは一線を画している印象を受けます。実際のゲームプレイで変化を感じ取れるのか、比較しながら詳しくお届けしていきます。

製品開封、内容物をチェック

例のごとく、外箱からチェック。

ROCCAT Khan AIMO 外箱

サウンドカード内臓、7.1chサラウンド対応、ハイレゾ対応、記憶形状フォームの合成皮革クッション、RGBライティング搭載など、ROCCAT Khan AIMOの製品仕様の数々が記載されています。

内容物はROCCAT Khan AIMO本体、取扱説明書のみ

内容物は、ROCCAT Khan AIMOヘッドセット本体、取扱説明書のみと、いたってシンプルな構成となっています。取扱説明書は多国語で記載されており、日本語での表記も確認できました。

ホワイトモデルは ブラック / ホワイトのツートンカラー

ROCCAT Khan AIMOはブラック / ホワイトの2色展開で、今回のレビュー機はホワイトです。ヘッドレストやイヤーパッド、マイク部分のみブラック、本体に刻まれたロゴはシルバーで、長さ調節スライダーはアルミ製。デバイスが並ぶPCデスク上で映える印象的なツートンカラーとなります。

追加の付属品は無し、本体とソフトウェアで完結

ROCCAT Khan AIMOは、ヘッドセット本体にサウンドカードが内蔵されており、専用ソフトウェア ROCCAT Swarm によってゲームプレイに合わせた設定変更が可能なゲーミングヘッドセットです。

マイク・サウンドカード内臓、本体とソフトウェアのみで完結

着脱式のパーツなどの付属品はなく、ROCCAT Khan AIMO 本体、ROCCAT Swarm ソフトウェアのみで完結します。ソフトウェアは以下のURLからダウンロードして入手可能です。

左イヤーカップにはボリューム調節ダイヤルが搭載されています。ゲームプレイ中でも画面をバックグラウンドにする必要はなく、ヘッドセット本体から音量を変更することができます。

長さ調節スライダーは段階式ですので、自分の頭に合った長さに合わせることが可能です。スライドは比較的軽めではありますが、装着中に勝手に上下してしまう心配はありません。

製品仕様をより詳細にチェック

以下からは、ROCCAT Khan AIMOの実際の使用感をチェック。ハイレゾ対応となる本製品の音質、イコライザー調整やサラウンドなどの音響設定、着用感などについて詳しくお届けします。

業界初のハイレゾ対応のゲーミングヘッドセット

ROCCAT Khan AIMOは、ゲーマー向けデバイス業界では初となるハイレゾ対応のゲーミングヘッドセット。アナログ機器のハイレゾ対応の条件としては40,000Hz以上の高域再生性能を持っていること。

同価格帯のゲーミングヘッドセットは周波数帯域が~30,000Hzの製品が多い中、ROCCAT Khan AIMOは10Hz~40,000Hzと広く、ハイレゾ対応とされる再生域に準拠する性能を有しています。

周波数帯域10~40,000Hzでハイレゾ対応

ハイレゾ再生に対応したゲーミングヘッドセットのメリットとしては、低音から高音まで音の波形を精密に再現できることから、原音に限りなく近い音を再生することが可能な点です。

ただしハイレゾ対応とは、あくまで”再現する性能を有している”ということなので、厳密には「ハイレゾ対応=音質に優れている」とは言い難いところ。音質についてはヘッドセット自体のチューニングや解像度が重要となります。ROCCAT Khan AIMOの音質は、以下の項目で詳細にチェックします。

イコライザー調整が優秀、サラウンドはやや不明瞭か

前述の通りハイレゾに対応しており、ハードウェアとしての性能は申し分なしのROCCAT Khan AIMOですが、ゲームプレイで重要となる音質や音の定位についても詳しくチェックしていきます。

基本的には、ソフトウェアから音響に関する設定(イコライザー調整やサラウンド機能など)を変更でき、ゲームに合わせて自分好みにセッティングすることが可能となっています。

特に、10つの帯域の強弱を自由に調節できるイコライザー調整機能は極めて優秀。ゲーム内での重要な効果音を強めて聞き取りやすくしたり、逆に不必要な帯域を削って聞こえづらくすることで、各ゲームタイトルに最適な音響を実現することが可能となっています。

個人的に驚いたのは、ON/OFF切り替え式の「明瞭なボイス」や「明瞭なオーディオ」といった項目。これをONにすると見違えるほどの変化があり、細部まで聞き逃しづらい煌びやかな音響となります。

サラウンドは後ろ側から鳴る音がやや不明瞭

一方でROCCAT SwarmでON/OFFが可能な7.1chサラウンド機能については、やや不明瞭な印象を受けました。具体的には、前から鳴った音の方向は分かりやすいものの、後ろ側から鳴った音の方向が少し正確に掴みづらいように感じます。

7.1chサラウンド機能は「バランス」と「明瞭さ」の2項目が選択できます。「明瞭さ」の場合、音の鳴った方向が強調気味に音声が再生されるので、慣れればしっかり聞き分けることが可能でしょう。

軽量設計、合成皮革クッションによる付け心地は快適

ROCCAT Khan AIMOは本体重量が275gと軽量で、長時間のゲームプレイでも疲れづらい設計です。シンプルな本体デザインも相まって、まさしくスポーツギアに相応しい仕様となっています。

頭頂部に触れるヘッドレストは柔らかい合成皮革クッション

頭頂部に触れるヘッドレストは柔らかい合成皮革クッション。布製のものと比較すると手入れが楽に行えるので、長時間装着するゲーミングヘッドセットには最適な素材となっています。

ヘッドバンドはしっかり骨組みされたうえで、ヘッドレストの合成皮革クッションが埋め込まれていることで、コンパクトかつ耐久性に優れた作りとなっています。

同じく合成皮革のイヤーパッドは肉厚で柔らかい

イヤーパッドは耳がすっぽりと納まるサイズ感が確保されており、ヘッドレストと同様に合成皮革が採用。ヘッドセットを長時間装着していても耳に不快感が無い、肉厚で柔らかいクッションです。

本体が軽量なうえにクッションも柔らかいので、ヘッドセットの装着感は非常に良好だと言えます。また、合成皮革は手入れが楽なので、使用頻度が多い方にも扱いやすい製品となっています。

マイク音質は問題無し、ボイスチェンジャーなど遊び要素も

ROCCAT Khan AIMOにはノイズキャンセリング対応のマイクが搭載されています。マイクブームを上下することで自動的にON/OFFが切り替わる仕組みで、下ろしている間はマイクが有効となります。

マイクブームの根本と先端以外は柔らかい素材となっており、マイク先端を自由な位置に移動可能です。声が入りやすく周囲の音が入りづらい位置を探しながら、マイク音質をチェックしていきます。

マイクブームを上下することでON/OFF切り替え

実際にマイクノイズキャンセルをオンにしてDiscordで使用したところ、周囲の音を遮りつつ正確に声を拾っているので聞き取りやすいとのこと。しかしマイク感度の調節がやや難しく、声が小さいと喋り始めや終わりの声まで遮られてしまうことが多々ありました。

一方でノイズキャンセルをオフにしながら使用すると、小さな声量でもしっかりと拾ってくれました。自宅などの静かな環境で使用する場合はノイズキャンセルをオフにすることをオススメします。

ソフトウェアからはサンプルレート(44.1KHz / 48KHz)やノイズキャンセリングのON/OFF、マイク感度を設定できます。また声質を変化させるマジックボイスといった項目も”遊び要素”として搭載されています。これはいわゆるボイスチェンジャーで、あらゆる場面で使えるかもしれません。

RGB対応済みのLEDライティング、AIMOシステム対応

ROCCAT Khan AIMOはRGB(約1,670万色)に対応済みのLEDライティングを搭載しているほか、ROCCAT独自の AIMOインテリジェントライティングシステム に対応しています。

ソフトウェアから好みの発光色や発光パターンなどを選択でき、AIMOもその中の1つとして含まれています。AIMOとは発光色やパターンの設定は不要で、ユーザーの動きに合わせて反応し、動的なLEDライティングを実現してくれるシステムです。

AIMOインテリジェントライティングシステム対応

もちろん通常のRGB対応済みデバイスと同様、好みな単色での常時発光や、複数色にフェードするといったLEDライティング設定も可能です。LEDライティングの搭載箇所はイヤーカップに集約されており、主張しすぎないデザインとなっています。

AIMOシステムによる派手な演出も

AIMOに対応したROCCATデバイスとROCCAT Khan AIMOを合わせて並べると、動的なLEDライティングによってPCデスク上を派手に演出してくれます。その他のゲーミングデバイスとの相性も抜群。

同価格帯では圧巻のスペック、多機能かつ高性能

ROCCAT Khan AIMOの製品詳細をチェックしてきましたが、本体の仕様は間違いなく優れており、サウンドカード内臓によるソフトウェアを介した幅広い調整もでき、同価格帯のゲーミングヘッドセットと比較して圧巻のスペックを誇ると言えるのではないでしょうか。

  • 音の明瞭さに優れており、ハイレゾ対応を感じられる
  • イコライザー調整や7.1chサラウンド機能に対応済み
  • 275gの軽量設計かつ付け心地の良い合成皮革クッションを採用
  • マイク音質はヘッドセット相応、”ボイチェン機能”が搭載
  • 好みの発光色・パターンを設定可能なRGB対応済みLEDライティング

ハイレゾ対応のROCCAT Khan AIMOは明瞭な音を再生してくれたうえに、イコライザー調整によってゲームタイトル毎に最適なセッティングを行うことで、さらに快適にゲームを楽しむことが可能です。

FPSなどで足音や銃声など特定の音域を強めることで、重要な音を聞き逃す心配が無くなります。音の定位を掴むうえで肝心な7.1chサラウンドについては、後ろ側から鳴った音の不明瞭さがやや気になるものの、決して滅茶苦茶なわけではなく、使い慣らせば正確な位置を把握できるでしょう。

同価格帯ゲーミングヘッドセットと比較すると全体的に高スペック

ゲーミングヘッドセットはゲームをするうえで長時間装着する機会も多いので、軽量設計であることは極めて嬉しいポイント。柔らかい合成皮革クッションによって頭頂部や耳への不快感も少なく、快適なゲームプレイ環境を助長してくれます。

マイクはノイズキャンセリング対応済みで、周囲の音を遮りつつ声を正確に拾ってくれます。ノイズキャンセルをオンにした際に、発言し始めの声が小声になってしまい認識されづらいといったこともありつつ、ヘッドセットに搭載されたマイクとしては十分な性能であると言えます。

特筆すべきは音響面、価格に納得できるならば”買い”

総合すると、ひとつの機能に特化しているハイエンド機と比較すると性能は一歩届かず、といった印象です。しかし多機能なうえに全てが平均点以上を叩き出していることを考えると、見た目や性能に魅力を感じながら価格に納得できるならば”買い”のゲーミングヘッドセットと感じました。

特筆すべきは音響面。同価格帯の製品に見られる若干の音の粗さは感じず、むしろ解像度が優れていることで細部まで聞き取ることが可能となっています。FPSなどの音を聞き取ることが重要なゲームに活用するも良し、RPGなどでゲームのバックグラウンドミュージックを楽しむのも良いでしょう。


ドライバー:ネオジム磁石、ダイナミック50mm径周波数帯域:10Hz~40,000Hzインピーダンス:32Ω音圧レベル:99dBSPL/mW (1kHz時)T.H.D.:2%重量:275g接続:USB2.0マイク応答周波数:100~10,000Hzソフトウェア:ROCCAT Swarm価格:13,802円 (2018/11/23時点)


以上、ゲーミングヘッドセット「ROCCAT Khan AIMO」のレビューでした。

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この記事を書いた人

ミオニ
eスポーツ向け ゲーミング周辺機器のレビュアー
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